うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「ラナのアトリエ エターなるラナ」感想

錬金術金策のために生まれた合理的なシステム」

マジカルトリュフで大富豪な前置き。

 

 

えー、今回はにょいぼうさんところのフリーゲームラナのアトリエ エターなるラナ」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

タイトルで誤解しがちですが、意外にもアトリエゲーではありません。初見お断りになりがちなVIPRPGの中では珍しく、説明が親切でストーリーも読みやすい、初心者にもおススメしやすい中編RPGでした。

祭りページからだと見逃しがちですが、掲示板に攻略情報の書かれたテキストファイルが同梱されている最新パッチがあるので、お見逃しなく。

 

 

というわけで良かった点など。

 

 

端役気味のキャラが主役級

 

まず完全私の主観なんですが、仲間キャラのチョイスがかなり意外でした。他もしもゲーだと端役になりがちなキャラが前面に出てきてくれる感じ。アラマキが相棒キャラというのが意外でしたし、偽惚やバイソンさんも補佐役なイメージがあります。まだ弟子五郎はスタメン感ありますが、ダーブラはけっこう作者さんによるかも。

サブキャラを好きになりがちな私としては好みのキャラがいっぱいで、それだけですっごく嬉しかったです。編成画面がすごく黒紫! 大好き!

 

タイトルにラナと銘打たれていますが、どのキャラにも軽い見せ場や面白い掛け合いがあって、キャラを大事にしながらお話が作ってあるなーと感じました。

偽惚とバイソンさんの頭脳労働役って感じがかっこよくて好き。あそこにダーブラを入れるのもまた良い対比になって上手いですよねぇ。

 

選択肢やバトルの勝敗によってワンシーンに会話分岐が起こるなど、軽い小ネタの凝りようも素敵でした。私の選択の関係で、いつでもサイを迎えにいくバイソンさん、ラブ。

 

 

 

フラットな扱いのオリキャラ

 

VIPRPGおなじみのキャラとは別でオリキャラが複数人登場します。このオリキャラの扱い方がちょうどよかったんですよねぇ。しっかり定期的に登場して印象づけつつ、ギャグやほのぼのなイベントを含めて上手いこと憎めない敵キャラになってる感じ。

いくつかの思惑が上手いこと収束していく流れも、読みやすくて楽しかったです。知的さを見せつつも、熱い情で絆が集まっていく構成、良き。

 

開発室で顔グラがなくて~等々書かれていましたが、皆受け入れやすいキャラでちゃんと個性が出てるところも良かったですし、むしろ顔グラなしでここまですんなり受け入れられる土壌を作ってるところこそ興味深かったです。ラナたちの丸い態度も一躍買ってるんだろうなー、なんて。

各キャラの使ってくる技からも個性がわかりやすくて、戦ってて楽しかったです。リットーさんトランプ使いそう、わかるわかる。

 

 

 

ぱぱっと作って即使用!

 

素材アイテムさえ用意しておけば、量産していなくてもその場で作ってその場で使用出来ちゃいます。ノーウェイトなのがとても嬉しかった!

ラナが錬金する時のモーションとSEも好きなんですよね。ちゃちゃっと作っちゃう感じが楽しくって好きでした。バトル中限定ではありますが、手持ちのリソースが一目で見れるのもプレイしやすかったです。

 

錬金はラナの専用コマンドということで、主人公的な差別化がしてあるのも嬉しいところ。錬金アイテムがかーなーり高性能なものばかりなので、自然とラナが大活躍でした。

某イベントで強化された後もついつい錬金ばっかりしてもらうなど。私の好きなメンバーがミルミ・五郎・バイソンさんの超火力組だったからかもしれません。

ミルミの無双とバイソンさんの圧倒的強キャラ感が大好き。

 

 

 

街のあちこちにレシピとサブイベント

 

初めて訪れる街には必ずサブイベントが用意されています。宝箱の影から察せられる隠し通路など、見つけると嬉しい要素でした。

サブイベント自体はこう、よくあるおつかいクエストなんですが、素材になる錬金アイテムを見つけるっていう見せ方がなんか好きなんですよねぇ。錬金術っていう本作のラナの個性が感じられて。

ヒントでピンとこなくても、緑の!マークがついてくれているおかげで、虱潰しも可能です。特にコーヒーメーカーで悩まされたので、いやはや力業万歳でした。

マップはちょっと迷子になりがちでしたが、後半になればなるほど敵がわさわさ湧いてくるのは賑やかで楽しかったです。せっかくだから雑魚吹っ飛ばしもしたかったなあ。

 

レシピを見逃してもトゥルーエンドには行けるので、精神的にも気楽にプレイできました。攻略テキストと共にコンプしましたけどね!

 

 

 

惜しかった点

 

不便だったのはこちらもシステム面、ちょっとしたところの歯がゆさが気になるシーンも多かったです。

 

  • バトル中の対象選択時にHPMPが確認できない
  • 錬金の個数指定中に今いくつ作れるかが確認できない
  • 武器レベルをまとめて上げられず店主との会話からやり直し
  • メンバー編成とキャラ入れ替えが別操作

 

まとめてしまえば、1動作が1クリックでできない&見たい情報がその場に無い、というのが不便だったかなと思います。ただ自作戦闘で自作メニューで~ということを考えると、情報を確認する手段が別枠で存在してるだけでもありがたくはあるんですけれどもね。

 

あと、戦闘開始時やマップ切り替え時のウェイトがかなり長めだったかなあ。どことなくもっさりとしたプレイ感はあったかもしれません。

 

でも前述のとおり、戦闘モーションは動いて回っての賑やかさが素敵なので、堪能できると思えばいいかも。 

 

 

とまあ、こんな感じで。

自作戦闘を楽しみつつ、しっかりテーマに沿った物語を味わえる、明るい一作でした!

フリーゲーム「ひとりぼっちの竜の神話」感想

「俺達がアダムとイヴなら愛の結晶が生まれるはずだな!」

さくさく子孫繁栄敬老長寿を願う前置き。

 

 

えー、今回はゆきやどりさんところのフリーゲームひとりぼっちの竜の神話」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

お話自体は一本道、収集要素はがっつりの短編RPG。気づけば一気にクリアしており、特にマップ探索の熱中度が高い作品でした。

 

 

というわけで良かった点など。

 

 

仄暗い舞台をコミカルな会話で駆け抜ける

 

主要人物は主に男女二人、仄暗い世界観で世界は緩やかに衰退しかかっている――けれど会話はとっても明るくコミカルでセクハラネタあり。同作者様の他ゲー、『AshSnow Eve』でも似たことを語りましたが、本作も近しい感じの雰囲気です。

ボケとツッコミがいい具合に入れ替わるのも飽きないところ。

私のように暗いもの好きな方は全体的に退廃としている世界観に惚れこむでしょうし、明るいのが好きな方は道中の漫才に笑いながら進められると思います。

 

 

 

ミニマムなマップと遊び心のある隠し通路

 

独自性が光るのはマップのサイズ。視点がかなり遠めで敵シンボルも宝箱もかなりミニマムに見えます。特に妖精の巣はちまちましててとってもキュート。

それでも意外なことに、かなり見やすくて歩きやすいマップなんですよね! 動線が二つくらいに絞られてるからかなあ。

行けそうで行けないところに宝箱があったり、マップの一か所だけちょっと他と違っていたり。隠し通路があるんだぞとしっかり示してくれているところも、イジワルではなく遊び心だという信頼がおけてとても楽しかったです。アリだー!!

 

 

 

集めたい探したい、やり込み要素

 

マップと併せて注目したいのが収集要素の数々です。称号、会話イベント、合成レシピなどなど盛りだくさん。道中のあちこちにこれらのイベントマークや宝箱が置いてあるので、進むばかりのダンジョンマップも目新しい気持ちで楽しく進められました。

優しいなあと思ったのは称号について。確率を狙わないといけない収集要素が苦手なので、閃き技の制覇は称号の条件から除外されていてとても心が軽くなりました。ありがたい………。

 

中でも注目したいのは会話イベント!

メニュー画面に収集度合いが表示されるので見逃していてもある程度察せられる、とてもありがたい仕様でした。さらには会話が読み返せる機能付き! こういう回想機能もRPGにはまだまだ珍しい印象が強かったので、予想外の喜びで飛び跳ねました。

緑色の!マークは妹さんの話ってことで共通なのかな? 前述の通り漫才が明るくて数も多いので、つい全部見たくなる魔力があります。

 

 

 

ぽこじゃか閃いてガンガン使う術技システム

 

術はたくさん使ってレベルを上げることで、技はたくさん使ってランダムに閃くことで、どんどん増えていく仕様になっています。普段もったいない症候群の私ですが、本作ではリソース考えずに連発して進みまくりました。

戦闘終了時に、レベルアップやら閃きやらでぽこじゃか吹き出しが増えていくのがもう楽しくって。むやみやたらと敵シンボルを全て屠るの、あるあるですよね。

 

合成で簡単に回復アイテムが造れるのも良いバランスだなあと思います。一気に10個ずつ作るなど、量産しやすいシステムになっているのも助かりました。特に私は確率閃きを信用していない人間なので、術主体で戦っていたのですが、そうなるとマナがいやあ枯渇するのなんのって。

ぽこじゃか作ってパクパク食べてガンガン進む! 

そんな二人がどことなく想像できるのも微笑ましいかも。

 

 

 

時には幻想的に、バトルでは爆発的に動くドット

 

前述に一部被りますが、ミニチュア的な見た目も伴ってとにかくマップが見ていて楽しかったです。賑やかな妖精達もそうですが、塔から続く幻想的な風景もとても好きで……。逆十字の通路を進んであの頂上へ辿り着くという設計にとてもロマンを感じます。

何より、滅びた町からオープニングというやり口がもう好きなんですよね。荒れた街路とか、割れた瓶とか、人の生活が終わって草が茂ってる感じとか、丁寧で素敵でした。

あと、エンディング、スタッフロールに入る直前の構図が本当に大好きなんです。セリフと併せて、もう、わかっちゃいるけど泣いちゃう。

 

さて、感動的な一方で、熱い絵もやり遂げちゃうのがまた見どころです。そう、バトルモーションです。他作品でかなり動き回るグラフィックを見せてくれるのは重々実感していたのですが、本作も飛び、蹴り、跳ね、突っ込み、爆発する、実に賑やかなバトルを見せてくれました。

バトルだとドットが大きくなるおかげでとくと味わえるんですよね。

演出として好きだった戦闘中会話も健在。「蒼い月が恐ろしいか」のセリフが詩的で印象に残っています。優しさに溢れた終末……。

 

 

 

惜しかった、合わなかった点

 

個人的に合わなかった点もあるので、そちらについても正直に。

  • スキル数が豊富過ぎる
  • 本編の重要キャラに愛着を持ちづらい

この二点ですね。

 

スキルこと術技については、単純に覚えるのに必死で、覚えきってしまうと実際あまり試行錯誤して使う機会が少なかったという点が少し惜しかったかなあと思います。とはいえ、すでに書いた通りどんどん新しいスキルを覚えていくのがとっても楽しかったのも確か。ここはジレンマだなーと思います。

 

重要キャラは、はい、例の後半出現する二人です。

ちょっとここ以降ネタバレ掠る気がするので要注意です。

本当に私の主観が駄々洩れるところなんですが。先に出会った方はどうしても立場上警戒してしまうし、次に会う方は仲の良さを感じる前に違った方向へと話が進んでしまったので、主軸となるはずの存在に思い入れが持ちづらかったんですね。

先に出会う方は、設定上あそこでしか出会えないのも致し方ないとしても、ラストに繋がるならやっぱり好感を抱けるイベントが欲しかったところです。お話の中途で例の話を実際に回想シーンとして挟んじゃうとか。でもテンポの良さも売りだと思うからなあ……うーんうーん。

次に会う方は、例えば住処でちらりと人影を見せてみたり兎が何故か数匹消えてどこかへ行ったり程度の伏線はあっても良かったんじゃないかなーと思いました。ちょうどあの場所って初めて到達する時は特にメインイベントも起こりませんでしたし。よね。よね?

 

しかしここの項目伏字ばかりで読みづらいですね。追記に格納したほうが良かったかも。

ともあれ、設定やOPの語りが非常に良かっただけに、惜しく感じるところでした。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

後半余計にぐちゃっと書きましたが、軽妙な会話と探しがいのある収集要素のおかげでかなり熱中したのは確かですし、コンプして愛を溜めるくらいにはやり込みました。なので総括してやっぱり楽しかったです。

 

ハマれるRPG、退廃の舞台設定、暗くなり過ぎないストーリー、竜、のじゃロリ、クールな変人等々にピンとくる方へおススメです。

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

フリーゲーム「AshSnow Eve」感想 

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フリーゲーム「イグノラントメイガス」感想

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合同フリーゲーム「シュトラールと少女」感想

「親善大使たるもの不眠にも異文化にも負けず立ち向かうのです!」

せめてマイホームは残して欲しい前置き。

 

 

えー、今回はhalfさん主催の合同フリーゲームシュトラールと少女」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

男女恋愛ノベル、各ルート一本道。豪華乙女ゲー製作者様方による、合同誌ならぬ合同ゲー。共同制作というのとも少し異なり、各自の短編がより集まって中編のボリュームになっているという、アンソロジー的な作品です。

 

というわけで良かった点など。

まずは共通で言えるところから挙げていきますね。

 

 

登場キャラが全員異種族

 

人型なので人外というと語弊があるかもしれませんが、羽根・耳・尻尾・ウロコなどなど、その手の趣味の方にはたまらない作品かと思います。

異世界トリップなオープニングから始まり、色々な文化の違いや感覚の違いが感じられるのも興味深いところ。しかも書き手様が複数人なので、色々な設定を幅広く楽しめました。

意外なキャラ同士が仲良しだったり、ルート外での彼らの生活がほんのりと感じられるのも面白いところ。それぞれの個性をどう生かすかという試みを感じられた気がします。

 

 

共通の背景と基本設定

 

そのうえで、どのルートにも共通して統一感を感じられたのは、やはり背景画像やBGMのおかげかなと思います。中には「この方と言えばこれ」と言いたくなるような個性のある作者様もいらっしゃるのですが、突飛なルートはなく、どれも持ち味を最大限に出しつつも調和のとれた短編集に仕上がっているなあと感じました。

プロローグとエピローグが共通で、ある程度方向性が定まっているおかげかもしれません。過去、人間と妖精たちは戦争をしていたというハードな設定もありますが、基本的にはほのぼので前向きな話が多かったかなーと思います。

 

 

各ルート4話、スチル1枚構成

 

だいたいの骨組みも共通で、番外編等の違いはあるものの、大筋は4話でスチルが1枚ついてくる構成となっています。このスチルの使いどころにもまた個性がありましたねぇ。

シーン区切りで一話が終わるルートがほとんどなので、ちょこちょこ中断しながら隙間時間でプレイする派の私にはとってもありがたい構成でした。

ただ難点、今何話目なのかがわからないのがちょっと不便。常に画面表示で何話目か表示してくれたらより有難かったかなーと思います。それこそスチルも1枚だけだから表示されていても画面の邪魔にならない、はず。

 

 

 

と、共通する点はこんな感じ。

初めから作者名は開示されているので、興味のある方のルートだけ拾い読みすることもできはします。

が、私自身作者様を知らなかったけれどすっかり惚れてしまって以降ファンになったルートもあるので、個人的にはやっぱり全クリをおススメしたいところ。

 

 

追記ではネタバレがっつりで、各ルートの感想を書いていきますね。

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事は、おそらくありすぎるので割愛。ご興味ある方は、(PCの場合)右柱の検索窓から作者様のサイト名でご検索くださいませ。

 

では、以下はネタバレ。

 

 

 

 

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フリーゲーム「AshSnow Eve」感想

「どうやら世界の危機らしいけれど私達には関係ないわね?」

やること済ましてすっきりしちゃおうな前置き。前置き。

 

 

えー、今回はゆきやどりさんところのフリーゲームAshSnow Eve」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

一本道、面クリ型のRPG。ほんのりと鬱展開。

同作者様の次作『エクスシアの翼(以下エクスシア)』とも関連のある作品です。本作→エクスシアの順番で遊ぶとより楽しめるはずですが、私はうっかり逆順でプレイしちゃいました。てへへ!

というわけで、エクスシアの感想が前提の記事になっています。ご了承あれ。

 

 

では、良かった点など。

 

 

仄暗い世界観とゆるいじゃれ合い

 

鬱蒼とした森の住処を抜け、とある目的のために街に向かうところからお話は始まります。夜になると襲い来る化け物、怯えて閉じこもる人々、そして双子の目的等々、舞台設定はかなり暗めです。また、中にはぎょっと目をむく鬱展開もあり、全体的に仄暗いムードが漂っています。好きです。

 

一方、キャラや掛け合いはかなり明るめ。

主役の双子からして二人の世界でマイペースに進んでいくおかげで、ほどよい距離感を保って楽しめました。感情を入れ込み過ぎて心がザクザク刺される作品もそれはそれで大好きなんですが、この作品はバトルがテンポよくさくさく進みますし、ストーリーもこのくらいの温度感が丁度いいなーと思います。

 

 

 

事あるごとにしれっといちゃつく双子

 

やっぱり好きなのが双子の仲の良さです!

ちょっとした会話の隙にいちゃつくのを忘れない心意気。弟“で”遊んでいる感じも姉弟の力関係があっていいなあと思います。「だ、騙されないぞ」がすごくツボでした。

あ、終盤からアッシュの女装話が出てきたり、どことなく男の娘風に扱われるネタが少しあったりします。といっても軽いものだったので、この手のネタ苦手な自分も無難に受け入れられました。

弟側も何かとデレて好きアピールをぽろっとこぼしてくれるのがたまりません。

 

双子のドット絵の身長差も狂おしいほど好きなんですよ。バトル画面で立ってる二人を見てるだけでにこにこできてしまう。力関係はスノウのほうが上っぽいのにかばう側に立つのは弟っていうところも萌えます。

かばう技の説明文もすごくときめくんですよね! 味方を、じゃなくて、姉を。こういうさりげないところが凝ってる作品大好きです。

 

 

 

難易度(比較的)易しめのバトル

 

バトルも進め方もエクスシア同様、さくさく進んでバトルが熱いシステムです。

エクスシアのほうでは敵のカウンターがかなり強かった印象でしたが、本作はアビリティにカウンター無効がある他、デバフ技も豊富なのでまだ手心を加えられている印象でした。敵の一撃でHPが半分消し飛ぶこともあまりないので、やっぱり未プレイの方は本作でバトルシステムに慣れてからエクスシアのより高みに挑むのが良い流れかなー、なんて。

代わりに全体回復技が無いので、アイテムや集気法、ガード技をけっこう重宝した覚えがあります。それでもだいたいは初見クリアできた、はず。

 

ギリギリで勝利してガッツポーズを決めるバトルも好きですが、「しっかり対策すれば意外と勝てる」くらいの難易度も達成感があって好きです。

あと、バトル中にたくさん動いてくれるドット絵も必見です!

スノウがコマンド選択中にゆーらゆーらしたり、攻撃時に設定どおりおリボンを解いたりするところが細やかで素敵でした。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

双子がらぶらぶしながら仄暗い世界をサクサク進むRPG

この響きでピンと来る、私のような方がいるなら是非。

 

追記では次作の内容も含んだ考察や解釈やストーリーの気になったところなど。

 

 

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フリゲサイト「ゆきやどり(仔竜/壺竜)」4作品感想

 

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フリーゲーム「僕でいい?僕でいいよね?僕がいいよね?僕でいいの?僕にする?僕にしとく?」感想

「大丈夫、絶対に僕がいいって言ってくれるから」

言わせるわけじゃないところがキモな前置き。

 

 

えー、今回はcholianさんところのフリーゲーム僕でいい?僕でいいよね?僕がいいよね?僕でいいの?僕にする?僕にしとく?」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

選択肢無し一本道の乙女ゲー。公式のジャンル名が「僕ノベル」とあることや、この勢いと圧に満ち満ちて思わず口に出したくなるタイトル名と言い、どことなくヤバイ予感を感じさせてくれる最高の一作です。

 

 

というわけでさっそく良かった点など。

 

 

まさに浮気を楽しめるドキドキゲー

 

本作はなんと初めから恋人がいます。

文系で草食系なタイプ、決まった時に決まった通りの場所で会うスタイル。「優しい人がタイプ」という人にとって理想の彼氏――――

と、思うのですが。全く別のタイプであるカイトさんに出会ってから、お話はどんどん危なっかしい方向へと進んでいきます。

この、別の味を知ったとたんに前までの味の違和感に気付くみたいな書き方がとても巧みなんですよ! ヒロインの気持ちが揺らぐのも当然だなと思えてしまう、丁寧さと説得力がすさまじかったです。

 

 

真面目過ぎる流されヒロイン

 

巧みだと思ったのはヒロイン像もですね。紹介サイトでは「尻軽ヒロイン」とも書かれていますが、蓋を開けてみれば流されやすいだけの内気な子の印象でした。周りに合わせなきゃ、理想の子にならなきゃ、と頑張る様は痛々しくてとてもツボです。

で、抑圧された真面目ちゃんがうっかり危ない世界へ手を出してしまう感じが本当に良いスパイスになってるなあと思います。

“いつもと違うこと”をするドキドキ感が、見事につり橋効果を生み出してくれてるんですよ! 

 

アキ君は予定通りにきっちり進むタイプなのでなおさら、スリルと秘密が浮気を盛り上がらせてくれます。

明確に二股するのではなく、決して裏切ってはいないけどやましいことをしているというこの境界線もたまらなくって…………もうドキドキがとまりませんでした!

 

 

あまりに自然なカイトの口説き文句

 

女を口説くのが上手いんです。フィクションなキザっぽさも交えてあるのに、何故かあまりにリアルに感じられてしまうんです。喋り声が脳内再生できそうなくらいです。なんて上手いんだ……!

前述のヒロイン像にも絡みますが、内気で真面目な子って押せ押せで口説かれた時の返し言葉をあまり持ってない印象があるんですよね。だからこそ流されちゃうのもわかるし、カイトさんが踏み込み過ぎないからこそこっちから行きたくなる気持ちも駆り立てられるし、どこまでも巧みです。自然とそうしたくなってしまう話術よ……。

 

 

スタイリッシュに動いてコミカルにポップする画面

 

そしてテキスト面だけでなくグラフィックも秀逸です。

立ち絵がカッコイイというのも勿論そうですが、私が注目したいのはやっぱり演出面。立ち絵以外の小物や吹き出しでの表現がとても面白いんですよね。

遠景でぼやけていた彼の姿がスマホの画面でぱっと鮮明に見えるあれとか。あの演出、クリアした後だとかなり思うところがあって最高なんです!

 

他にも、場所やシーン転換を演出する文字の出し方とか、かなりあちこち動きがあってとにかく常に画面が新鮮です。カフェで流れてそうなオシャレBGMにああいうスタイリッシュな動作を合わせてくれるの、見てて本当気持ちいいんですよね。

“ゲーム”してる感じを味わえるノベルゲって大好きです。

 

ただ挙げるなら、回想シーンや吹き出し演出シーンではオートモードが止まってしまうのはやや不便だったかな、なんて。でもあの演出自体は重ね重ね好きです。

何よりも起動画面の禍々しさが曲込みで最高でした。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

短編の乙女ゲーながら鮮烈な印象が残りました。

本来なら浮気ゲーというべきところですが、やっぱり私はカイトさんの印象が強いので、女を落とすのが雰囲気作りセリフ共にうますぎる至高の一作と言いたいです。

 

追記ではネタバレありの感想をちょこっと!

すごく語りたくなる作品ですよね!!

 

 

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フリーゲーム「エクスシアの翼 -亡国の凶星-」感想

「聖女を味方につけた死神が負けると思うか?」

清濁併せて無敵になれる前置き。

 

 

えー、今回はゆきやどりさんところのフリーゲームエクスシアの翼 -亡国の凶星-」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

ストーリー等が面ごとに分かれている、変則的なRPG。やや鬱展開、でもクリア後はさっぱりした気持ちになれる、そしてほどよくハードな戦闘が魅力です。

私はクリアしてから気づいたんですが、同作者様の前作『AshSnowEve』と関連がある(というか時系列が後)ので、未プレイの方は先に前作プレイをおススメします。

 

 

というわけで良かった点など。

 

 

小分けで読みやすいストーリー

 

最も独特なのが、面ごとに分かれているストーリーかなと思います。

お話自体は一本道ですが、シーン区切りごとにお話が一度切られ、メニューでの編成やセーブなどができるようになっています。

他ゲーだとこの手の区切りに使われるのって戦闘やダンジョンのイメージなんですよね。話が進行して、ちょっと操作するタイミングが入って、また話が進んで――みたいな。でもこのゲームはそういうわざと作られた区切りがなくて、そこで終わったから切る、みたいなシンプルさがあります。

言ってしまえばお話のテンポが良い!

長くて十数クリックで一面終わるボリューム感はどことなくソシャゲライクだなー、なんて。

 

 

 

必要な要素だけが詰まったシステム

 

お話の区切りもですが、他の要素にしても同様に良テンポ。スキルが装備になっているので防具の付け替えは不要、レベルは武器依存なので雑魚狩りも不要、ノンフィールドで探索要らず、とかなりシンプルに要素が削ぎ落されています。

宝箱の罠やアイテムの福袋など、ちょっとしたランダム要素は残してもらえているのも嬉しいところ。無駄を省く一方で、プレイにおけるドキドキ感を残してもらえている印象でした。

サブクエストでお話の補足が聞けたり、キャラの個性が見えたりするのも良点ですよね。初めは口の悪さにぎょっとさせられたコロナさんも、だんだんと愛嬌あるお人に見えてくる……かも。

 

 

 

「あ!」「は!」「は!」「は!」「は!」

 

プレイ済みの方にはきっと通じるであろうこの表現。

もうねー、サロス君の登場演出が大好きなんですよ!!!

ほんっと大好き、あの表現方法はシンプルながらも目から鱗で、ゾクゾクものでした。ちょっと狂った雰囲気の弟キャラでしかも姉様呼び、ピンポイントにツボを刺されまくりですよもう。好き。

もっと言えば、彼の暗転する演出は、強キャラっぷりを醸し出すものとしても話の幕引きとしても優秀で、色々なところが噛み合っててめちゃくちゃ上手いんですよね。尊敬する。さりげなくも頭から離れない演出だと思います。

 

 

 

スキル次第で封殺可能な熱いバトル

 

そしてやっぱり欠かせないのが、バトルの熱さ!

終盤になればなるほどかなり敵の強さが増してくる他、作中でコロナさんが容赦なく教えてくれる通り、あんまり力でのゴリ押しはしづらい仕様です。だからこそスキルをどう回すか、アビリティの特性でどう色付けするかが問われてくるわけですよね! 強敵を試行錯誤でぶっ飛ばすタイプのバトルが好きな私としては大変興奮しました。

 

バトルデザインが物語の進行に合わせて変わっていくのも楽しいんですよねぇ。

序盤はファストカットやカウンターなどを重視して手数で圧す戦い方を好んでいましたが、相手もカウンターしてくるのに合わせて不能系のスキルが役立ち始め、物理最強になってきたところで魔法敵の登場――――等々。

相手の編成に合わせてこちらもスキルを付け替えたり、あるいは通常攻撃でスキルの習得を試みたりする必要が出てきて、常に新鮮な戦闘でした。

 

討伐敵がかなり難易度高めなのも楽しい!

初見で倒せなくても大丈夫なように帰還石が設定されているのも、優しいしコンセプトが伝わってくる良い仕様だなーと思いました。宝箱拾うついでに軽く腕試しして、敵のハメ技にどう殴り返していくか考える流れがすごく楽しかったです。

 

 

 

惜しい点

 

終盤の展開が駆け足

 

27日目あたりから物語が終末に向けて加速するのですが、盛り上がり優先で真相の発覚がやや駆け足に感じられました。街の全員が……等々の場面を一度挟んでもらえれば、もう少し飲み込みやすかったかも。

別ゲーが絡んでくる設定らしいので、私のプレイ順に問題もあるのかな。

でも、あの鬱展開な感じや、エンドでの一言で彼らの結末を悟らせるあのやり方はとっても好きです!

 

 

アイテムが持ち腐れる時がある

 

アイテムの取得がガチャ方式なので、使わないアイテムが出てきます。これ自体は良いんですが、討伐を1・2回で終わらせようとすると武器のレベルアップがラスボスまでMAXにならない(=通常攻撃でのスキル取得が取り切れない)ことがあるので、出来たら売却での金策もあると嬉しいなあと思いました。

ただここはあえて縛られている気もするので、あまり突っ込めないところでもあります。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

ダークヒーローな導入に見えて、その実かなり熱くて最後は爽快なお話でした。

病みキャラ、鬱展開などが好きな方にも、さっぱりしたお話が好きな人にも勧められる作品です。

 

追記ではバトルの所感をちょっとだけ。

 

 

 

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フリーゲーム「美術空間」感想

「たとえ魔であっても良いから永遠に魅せ続けていて欲しい」

アートの前には善も悪も無力な前置き。

 

 

えー、今回はFuming (ふーみん) さんところのフリーゲーム美術空間」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

プレイ時間は私の場合だと9時間、エンド分岐ありですが基本的には一本道に集約されるRPGです。一部にホラーと見える描写と、がっつり鬱展開もあり。ただし、誠実にこちらを盛り上げてくれる作品でもあります。

 

 

というわけで良かった点など。

 

 

美術を冠するにふさわしいマップ作り

 

初めてこの作品のタイトルを見た時、まずぎょっとしたんですよ。よっぽど自信がないとこのタイトルはつけられないだろうな、と。やっぱり美術と名を冠するからにはそれにふさわしいだけのグラフィックが来るんだろうと。

そんな期待を大いに超えてくれる!!

本当にタイトル通りのアートなグラフィックでした!

「美術」「絵が上手い」という表現って、その一言では表しきれないくらい幅広い意味を込められていると思うんですが、この作品はまさに絵画の美しさ・パワフルさ・奇怪さを感じます。

本当幅広くて、それなのに統一感があって、もうね、もう、「美術空間」ですよ。タイトルがしっくりくる作品です。

 

マップに奥行きを持たせてあるのも独特。

遠景を進んでいくと合わせてキャラも小さくなっていったり、狭まる光を追っていったら素敵な場所に辿り着いたり……どのマップもあそこを歩かせようと考える時点でセンスを感じるものばかりでした。

いやあしかしこの手の視覚面の良さは、言葉で書いても伝わらないですね! マップグラフィックを見て欲しい!

 

一方で、難点もあるはありまして。進行可能なポイントがわかりづらいという一点なんですが……。

でも私、あのマップの中に「→」みたいな進める位置を示すマークを入れたくないなあとも思うんですよ! だって美術だもんよ、もう。宝箱やお金はきちんと、隠し通路がどこかにあるんだぞと伝わるような位置に置いてありますし、むしろそういった配置の気遣いを評価したい気持ちです。

さらに言えば、歩いててはっと横道を見つけるのもなんだか絵画的だなあと思うんですよね。気に入ってる画集を見返しててある日、細部のこだわりに気付かされる感じ。

なので難点はありますがそこも好きです。

 

 

 

神話の元ネタを踏襲する誠実さ

 

主役の3人以外のほとんどのキャラには、敵も味方も含め神話や伝説上の名前がついています。これ自体は創作あるあるだと思うのですが、私がすごくイイ!と思ったのは、エピソードやちょっとした要素もしっかり元ネタ通りなところです。

3人の魔将が一番わかりやすいかな? マップにもお話にもリスペクトを感じさせつつ、しっかり独自の色で味付けしてあるところも素敵でした。

 

 

 

明るく信頼し合う3人組

 

で、ここまでの記述だと初見の方にはかなり高尚な作品だと誤解されてしまうかと思うのですが、これがまたちょっと違うんです。小難しいだけじゃない、むしろ根幹のところは親しみやすい王道感が出てるんですね。

そのキーとなるのが主役の3人。彼らにはいわゆる元ネタがなく、それぞれが良い個性を見せてくれます。見た目こそ、サングラスゴリラ・黒衣の魔女・パーカー服の一般人、となかなか不揃いですが、話してみると意外にもこれがすごく親近感の持てるキャラばかり。

マップや一部のストーリーはかなり尖っている本作、それでもそこかしこで明るい面を感じられたのは、やっぱりこの三人の仲の良さからくるものでしょう。

シリアスが続く中でふっと天然な発言が零れたり、いざ決戦の前にアイスブレーキングな盛り上がりと喝入れがあったりと、随所の和やかなムードが微笑ましかったです。

 

戦闘中に全員が動き回ってくれるのも賑やかで好き!

発狂モーションが全員違ってるのに気づいた時は思わず声が出ました。細やかさが感無量ですよ。それぞれそのキャラらしいモーションなところも大好きです。

 

 

 

死ぬかと思ったギリギリバトル

 

「あいつらは強いぜ」の説得力があまりに高いところも本作の魅力です。強いんですよ、ほんっとうに! すごい楽しい! ラスボスに三回負けて殴り倒した時には思わずガッツポーズと勝利の雄たけびをしてしまいました。

雑魚敵相手でもスキルをがんがん使う必要があり、うっかりすれば全滅してしまう――そんな難易度が好きという私のような方には全力でおススメです。

 

もちろん息切れしないように工夫もしてあります。例えばターンごと自動発動の強化スキルがあったり、ダメージを受ければ受けるほど発動できる必殺技的なスキルがあったり、戦闘後はHPが自動的に全回復したり。

逆手に取れば、死なない程度まで攻撃を受けてから雑魚敵を倒し、ボス戦に初手必殺技ぶっぱで挑むというやり方もできます。興奮しますね!

さらには戦闘が苦手・キツイ人のために、イージーモードが搭載されている親切具合。切り替えによるデメリットも一切ありません。やさしい!

 

あと、さりげなくめちゃくちゃ嬉しくて好きなポイントとして。

「ミス」がありません。でも必中というわけでもありません。

代わりに出てくる概念が、「相殺」です!

ガキィンと気持ち良いSEと共に攻撃を弾き、あるいは弾かれる様は実にカッコイイです。同じことが起こっていても言葉と演出を変えるだけでここまでクールになるんだなあという学びも得られました。連続攻撃を連続相殺した時の興奮がヤバイです。好き!

 

 

 

後出しじゃんけん無しの信頼感

 

かなり序盤に、回復魔法を覚えられるアイテムが手に入るのですが。

私、こういうの使うのって悩んじゃうんですよね。後から出てきた仲間のほうに覚えさせたほうが効率的かもしれないとか色々考えちゃって持ち腐れたり。

でもこの作品は、後から仲間になるキャラはきちんともうその魔法を覚えてくれてるんです。この時点で私はこの作品を信頼しました。

 

キャラの育成方針が決まる指輪にしても、主人公だけかと思いきや全員選べるので他キャラでバランスが取れますし。ほとんどの使い捨ての回復ポイントは、消耗してたらその場で使って大丈夫。ワールドマップやワープポイントもしっかり用意してあって、とにかく、「あの時残しておけばよかった!」みたいな後悔が少なめでした。

 

さすがに終盤はどうしても強技を全員公平に、というわけにはいきませんし、武器防具は一か所だけ上位のものが売られるようになります。が、最終戦辺りまでは最強から数ランク低い装備でもなんとかなります。Tシャツで魔将は屠れます。

エンド分岐にしても最終戦直前から回収できる(はず)という優しい仕様。

疑わず、倒しきれない敵は後に回して、順当に進めばいいというそれだけでこんなにも快適なんだなあとしみじみしました。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

このほか、戦闘のテンポやちょっとした演出がどことなくレトロゲライク、特に私はFF6を思い出したのでその辺りが好きな方はニヤリとできるのではないかと思います。

 

アートな世界観の中で、ハードなバトルとディープでダークな物語を、明るい仲間たちと一緒に。バランスの取れた実に好みの良作でした。

 

 

追記ではネタバレ全開の感想。

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