うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「カボチャ男爵とハロウィン」「Cat×Cage」「私の勇者ちゃんが!」感想

「暗黒魔術師風のイケメンにほのぼのと愛でられたい!」

見た目の好みと中身の好みは異なる前置き。

 

 

えー、今回はbabycastさんところのフリーゲーム「カボチャ男爵とハロウィン」「Cat×Cage」「私の勇者ちゃんが!」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

相互に関係性はありませんが、同じ作者様ということで一気にまとめてしまいます。どれも短編乙女向けノベルゲーム、ハイレベルなイケメンを全力で摂取できるグラフィックが魅力。

お目当てがある方は下記の目次からどうぞ。

核心部分は明言しませんが、ぼかして書きはするので、プレイ予定の方は要注意。

 

 

 

 

 

 

『カボチャ男爵とハロウィン』

http://1094mill.wixsite.com/babycast/pumpkin

 

[概要]

御贔屓客の男爵様の頭はなんとカボチャ! しっかり口説いてくれるタイプのハロウィンゲー。ミニゲームあり。

 

 

[良かった点]

何よりもまずやっぱりグラフィックですよね!

カボチャ頭の時点で掴みはばっちり。登場するイケメンも、片や優しい良家のお坊ちゃん、片やミステリアスで褐色な悪魔様と、相反するキャラ性で乙女心をくすぐるセットでした。

あとがきで見られる一枚絵が特に好きなんですよ。あれポスカとかであったら飾りたいなあ。飛びぬけてハイクオリティですし、乙女ゲーによく合う絵柄だと思います。

 

内容としても、ミニゲームや選択肢分岐が凝っていた印象です。システム自体は簡易ですが、あえて間違った時の反応が用意されているのは好印象。やっぱり選択肢があるからにはきっちり反応を返して欲しいので、ここは嬉しかったです。ヒントを選びすぎて例のエンドに直行したのもご愛敬。

また、選ぶお菓子もエンドにこそ関係しないものの、それぞれの反応がきちんと違っていて細やかさを感じました。

 

あと、個人的には、敬語!!

某キャラのコンプおまけでの敬語変化が萌えました。敬語口調→素口調はよく見かけても逆はめったにないんですよ、ありがたい……!

 

 

[惜しい点]

 

起動するたびに音量がリセットされてしまう、オートモードを起動したままだとあとがきやキャラ紹介のページまで自動送りされてしまってまともに読めない、辺りの不便さは残念でした。

また、主人公が攻略対象たち(特にジャック)へ向ける想いの描写が薄く、「客先で異様に好かれたと思ったらゴールインしてた……」という置いてけぼり感はありました。まあ、余計な描写がなく万人受けするとも言えるのかも。

主人公の素朴で物おじせず優しい子、という雰囲気自体は好きですしね。

 

 

[一言]

ハロウィンにぴったりの、乙女ゲーらしい乙女ゲーでした。

 

 

 

『Cat×Cage』

http://1094mill.wixsite.com/babycast/catcage

 

[概要]

猫耳と魔法と軟禁。攻略対象1人で監禁もの、と公式にはありますが、厳密には単一カプではないので注意。探索ミニゲームあり。

 

 

[良かった点・グラフィック]

起動画面やおまけページなど、システムグラフィックのセンスが好きです!

すっごいシンプルなのにとってもオシャレなんですよね。高級品のパッケージにありそうな感じ……。公式サイトの、ドアップなイラストでぐっと興味を引っ張る画力も素晴らしいです。

さりげなく嬉しかったのは手袋のデザイン。手首が出る手袋って最高ですよね。

ちなみに私はもう一人のほうのデザインが好み過ぎて卒倒しました。髪型、装飾、人好きされなさそうな目つき、どこをとっても素晴らしい……!

 

また、コンプ後には猫耳off機能も搭載され、心行くまで立ち絵を堪能できます。

彼の絵のサイズ感や目線の感じも、色々プレイした後だと納得できて、この辺りの「見る伏線」な感じも楽しかったですねぇ。

 

 

[良かった点・内容]

つい前作と比べてしまいますが、今作では主人公のちょっとしたエピソードなどが盛り込まれているところが良かったです。探索を通じて背景事情や二人の距離感がわかるのもゲームらしくて良い感じ。

また、シナリオとしてはエンド3が印象的です。軟禁しつつも、主人公の気持ちを聞いたらすっと引くところに健気さを感じますし、あっさりした態度の裏を想えば切なさもあって、なんだかとても胸に来ました。

確かに公式サイトにある通り、ヤンデレを求めに求めて手をつけるとちょっとズレるかも? でもこのくらいの、どうしても好きすぎてつい、くらいの塩梅は好きです。ヤンデレ一歩手前な感じかなー、なんて。

 

 

[惜しい点]

欲を言えば、この設定で長編もしくは中編を見たい気持ちがありました。背景画像の小物が色々散らばってるわくわく感とか、お師匠様の装飾のマジックアイテム感とか、色々と想像が膨らむ舞台なんですよねぇ。弟子になる経緯といい、ちょっと濁された部分がとっても気になりました。

 

 

[一言]

フルコンプで10分程度、公式のイラストを見てときめいたなら是非。

 

 

 

『私の勇者ちゃんが!』

http://1094mill.wixsite.com/babycast/my-sweet-brave

 

[概要]

勇者魔王もの、周回前提、一周数分。全開ギャグゲー。一週間ゲ制に6日遅刻、つまり10日前後で作られたとのこと。

 

 

[良かった点]

選択肢にカーソル合わせた瞬間のあの演出ずるくないですか!

笑うわ!! 好きです。

 

1周目の、美しい日の光と共に映る例の顔グラも大好きです。

前述の2作では、こう、無難に楽しめる乙女ゲーらしいものを作られる印象が強かったので、なおさら衝撃でした。ギャグ全開のネタゲーもできるとはなあ。ゲームシステムと絡むメタネタ大好きなので大いに笑わせて頂きました。

こういうノリのゲームでも相変わらずタイトル画面やシステム系のデザインはセンスありまくりなところも素敵です。

セーブロード無しというのも、一気プレイして勢いと共に駆け抜けるプレイ感にぴったり合ってました。

 

 

[一言]

力強い笑顔をあなたに。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

どのゲームも攻略が同梱されている、あるいは紹介ページにヒントが書いてある優しい仕様でした。さくっとプレイできるので、気になるゲームがあればお気軽に。

フリーゲーム「はろーウオーン!」感想

「自己ツッコミはぼっちの基本スキル!」

()と矢印で無限に自分と会話していきたい前置き。

 

 

えー、今回はkaze-t+さんところのフリーゲームはろーウオーン!」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

R-18一本道ノベルゲーム、愛あるセッ…というよりは下ネタ・お下品・抜きゲーっぽい要素が強めです。性別で分けるのも野暮ですが、まあ雑に言うなら女性向けのストーリーで男性向けの描写が入っている感じ、かな。攻略対象はケモミミなマゾです。

 

 

というわけで良かった点など。

一部のシーンは伏字ながらネタバレするのでご注意ください。

 

 

あちこちで良く動くイラスト類

 

例えば起動画面でふよふよ飛んでいるコウモリ(ヴァイパイパイ?)や、ページ送りの時に成長していっている謎植物など。ご本人様があとがきで「目パチも作りたかった~」的なことを仰っているように、よく動きます。戦闘画面等もあって、ゲームらしい演出がされている感じ。

あ、戦闘自体はぽちぽち適当にコマンドを選べば進行するので苦手な方も安心してくださいね。

ともあれ、ちょっとしたところでぴこぴこ色々なものが動くのは見てて楽しかったです。ヨミが一生懸命壁を這い上がっているシーンは思わず感涙ものでしたね! いや涙は嘘だけど。かわいかったです。

 

 

 

小物もばっちりな立ち絵

 

加えて、グラフィック面で挙げておきたいのは立ち絵の豊富さです。

単純に差分が多いのもありますし、主人公兼ヒロインのめーしぃ様の立ち絵変化が好きなんですよね。小物が豊富なんですよ! 本持って、辞典持って、取ってきた獲物もって、等々。色んな小物をわさわさ持ち換えて百面相してるところが、本編のドタバタラブコメな雰囲気にとても合ってました。

かなり顔芸もあるので、ギャグシーンで変顔するのが好きな方はそこも合うかも。

 

顔グラはキュートな雰囲気なのに対して、スチルや裸体はかなり肉欲的です。ばいんばいんのぽいんぽいんの汁ダクじゅるじゅるって感じ。公式の注意書きにもあるので問題はないだろうと思いますが、念のためそういう表現が苦手な方は注意。逆に男性向け描写だから良いんだよわかってるなあ、って方にはベストマッチです。

私は合うとこ合わないところ半々な感じ。でも、頂点は見せず乳輪は見えてる塩梅は最高でした!

 

 

 

おばか系の抜きエロ文脈と混じるときめき乙女展開

 

めーしぃ様の痴女魔女な格好といい、全体的な下ネタといい、基本的には抜きエロに近い文脈で話は進んでいきます。

新鮮だったのはおぱんつ関係の独白シーン。単純に匂い等々の実用面ばかりに注目しがちなので、ぱんつを食べるにあたる理由の心理描写は勉強になりました。……いや真顔で言うシーンじゃないのは解ってるんだけどもね?

余談。顔芸の使い方や自己ツッコミの文体、大文字テキスト演出などに他所でかなり見覚えがあったので、勝手ながらハラハラしてしまったのですが、実際進めていくとどんどん独創性が見えて安心しました。

 

一方で、ときめき展開があって糖度が高いところはしっかりがっつり乙女ゲー、看板に偽りなしって感じです。

あの戦闘シーン好きなんですよね。その後のシーンもそうですが個人的には戦闘中の、「ヨミが……する、問題ない!」のところ、すごく胸にぐっときました。

こういう、誰かの気持ちがきちんと行動に現れてるシーン好きなんですよねえ。

めーしぃ様が勇気を振り絞って「○○○インでもいい!」って開き直るところも、すごく盛り上がりを感じて素敵でした。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

ときめきも欲しいけどしっかりエロも欲しい、下ネタギャグ万歳なお嬢様向けの一作でした。

 

 

 

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フリーゲーム「シガイタチ」感想

「人なんてみんな皮を剥げば化け物じみているものよ」

得体の知れない神様よりずっと単純で強烈な前置き。

 

 

えー、今回はさんところのフリーゲームシガイタチ」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

分岐とエンドが莫大なほど豊富な選択式ノベルゲーム。探索パート有り。15禁。

明記はありませんが全体的に女性向けな作品かなーと感じます。愛されたり愛でられたりするシーンが多めなので……殺されたり殺したりもしますが。

 

なお、あまりに好きすぎるためネタバレせずに語れませんでした。

一応ぼかしているつもりではありますが、念のためご注意ください。

 

 

というわけで良かった点など。

 

 

何度も周回と分岐を繰り返すプレイ感

 

まず、本作は周回プレイが前提の構成がされています。おそらく一周だけでは、このゲームのシステムも世界の法則もわからないまま終わることでしょう。

一方で、いわゆるトゥルーエンド(エンドリストの色文字エンド)には、運と勘が良ければおそらく1周目でもたどり着けます。さらにコンプまでの難易度はかなり高い、というか、そもそもコンプは前提となっていないような感じ。フラグがランダムで決まるところもあり、私も217週くらいは粘ってみたのですが90%が限界でした。100%行った方いるのかしら。

 

でも、不満じゃないんですよ。そりゃ全部楽しんでありとあらゆる皆を堪能したい気持ちは強くありますが、それ以上にいつまでも終わらず噛み続けられるプレイ感が楽しくって。

だって、同じゲームを100週してまだ新しい展開や文章に出会えるって、すごくないですか!? 

エンドだけでもあんなに数がありますが、同じエンド名でも過程が違っているときは文が追加されたり変更されたりして、もう本当、どこまでも楽しめるんです。

真相は用意されているけれど語り過ぎず、辞め時もプレイヤーにゆだねられている感じでした。

 

 

 

無口ではなく喋れない主人公

 

豊富な分岐の第一手となる主人公について。

性別、一人称、名前の変更ができるうえ、一人称は自分で入力することもできます。無口主人公自体はよくあるテイストですが、本作は「喋れない」という設定でキッパリ決められているところが好きでした。

 

他キャラも「あなたが喋れなくてよかった」「おまえ喋れないもんなあ」「何か言ってみせなさいよ」等々、色々な形で喋れないことを強調してくれます。なんかこの直球さとか、無理に気遣わない感じが好きだったんですよね。あと単純にこういう設定のキャラが好き。

基本的に動かされるキャラクターで、こちらが選択肢を選ばない限り自発的に動くのはトコロの某エンドくらい。この、無味に消してある塩梅も好きでした。

 

 

 

魅力と歪みが詰まったキャラクター

 

そして何より一番好きなのはキャラクターの性格、歪み、世界線が変われば立場も変わるところです!

多少周回してもらえば伝わるかと思いますが、このゲームのメインキャラ4人って、キャストなんですよね。周回するたびに立場が変わり、好悪が変わり、1周前は好きだと言ってくれたその口で今度はバクリと食べに来る――――でも決して別人になるわけじゃなくてそのキャラらしい理由付けで動いてくれるんですよ。しっかりと根幹ができてるなあと思います。

 

特に好きなのはケシ関係の選択肢の反転具合ですね。

素直にあの子に従うような奴をケシちゃんが構ってくれるわけがなく、信者になってはいけない、手に入れたいのに手に入れられないものにならないといけない。この具合がほんっっっとケシの性格をよくよく表してて大好きです。

 

そう、いわゆるテンプレな善人がいないんですよこのゲーム。

逆に根っからの極悪も……いやある意味ケシはちょっとそうかもしれないけど……いないと思います。

各々、コンプレックスがあったり後悔があったり難点があったりするんだけど、それだけで暴走するのではなくて、ほどよく隙やブレが見える感じ。で、共感しかけたり好感を持ちかけたりしたところでふっと、急に理解できない怪物になってしまう感じ。字義通りの意味でも比喩的な意味でもね。

とにかく、人間が描いてあるなあと思います。

 

 

 

グロテスクで鬱で圧倒的なグラフィック

 

あと、好きなのがグラフィック関係。

特に異形が出てくるスチルは総じて大好きです。本当、えげつないくらい“バケモノ”してるんですよね。素晴らしいなあ。特にあの、四人全員が倒れ伏している、エンドの一枚絵が好きです。あれほど退廃を感じさせてくれる一枚絵に出会えたことが嬉しい。

ランダム変化するタイトル画面も、模しているキャラクターはわかるんですが、ぱっと見ではまるで別物の様に見えてなんだか味わい深かったです。アーティスティック? って言うのかなあ。色んな絵柄で、皆好き。

一方で、探索で見つかるアイテムのゆるゆるした絵柄も好きです。飴ちゃんとかお守りとか。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

分岐も探索も鬼のように広々としていますが、だからこそ楽しい、世界観もキャラも私にぴったりの大好きな作品でした。

 

あと、せっかくなので昔書いた攻略も載せますね。一部未完ですが……。

shiki3.hatenablog.com

 

 

繰り返すけれど、コンプを目指すのではなく、楽しめるだけ楽しむのがオススメなプレイ方法かな、なんて。

 

追記ではもうちょっとキャラに突っ込んだ感想など。

 

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フリーゲーム「千枚皮-Allerleirauh-」感想 

フリーゲーム「千枚皮-Allerleirauh-」攻略

 

 

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フリーゲーム「バレンタイン@ビタープラス」感想

「恋人じゃなくていいから恋人と同じことをしよう」

セーフの境界をじわじわ遠ざけていく前置き。

 

 

えー、今回はkaze-t+さんところのフリーゲームバレンタイン@ビタープラス」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

本編までは年齢制限有りの乙女ゲー、クリア後要素からはしっかりエロゲーな恋愛ノベル。お目当ては先輩ですが、近親相姦もお楽しみいただけます。

本編の関係で本記事も18禁とさせていただきますね。

 

というわけで良かった点など。

 

 

ときめく心とビターな味わい

 

公式サイトの注意書きからぼんやり察せられるとおり、序盤こそときめき乙女ゲーですがふっとダークな一面が零れ出ます。序盤が丁寧で、一生懸命がんばるヒロインの可愛さが随所に出ていたからこそ、落差にとてもぞくぞくさせられました……!

容赦なく辛辣で、無遠慮に直球なところもかなりポイントが高かったです。ああいう、少女の淡くてかわいい恋心、みたいなのをグチャグチャにされるシーン大好きです。

……語弊を招いてしまいそうだ。でも好きだよね。

 

 

どろーり濃厚なアフターストーリー

 

本編および別視点を読み終わると、アフターストーリーが解放されます。このボリュームがなかなかのもので、体感では本編に匹敵する長さでした。終始いちゃいちゃドロッとほのぼのな流れなので、甘々が好きな方や両片想いが好きな方は特ににこにこできるかと。

特に私は、食べたいけどまだ食べたくないみたいな、楽しみに取っておこうとしてひたすらにたにたしてる感じの心情描写が好みなので、実に性癖にぴったりでした。

 

 

 

背徳を煽るシチュ多めのえろシーン

 

せっかくR18作品なのでえっちなシーンについても語って――おきたいのですが。ネタバレにも触れそうなので、タグ的に単語だけ。

無知シチュ、男自慰、睡姦、ぶっかけ、素股、疑似セックス(騎乗位)、断面図。

あと下着に出して履かせるシチュエーションめちゃくちゃ最高に好きなのでガッツポーズでした。きちんと塗り付けてくれそうなところも素晴らしい。そのうち上のお口くらいなら在学中に使ってくれそうだなあと思ってにこにこしました。

 

 

 

いじらしくてかわいいヒロイン

 

「怒り顔」という設定は新鮮でした。

顔グラもスチルもめっちゃかわいいので、周囲が嫉妬してそう意地悪を言っていると捉えているのですが、確かに目つき等々見てみると言われてみればむすっとしてる感じ? でもあの目つき私すごく好きです。あと、私の知人にへの字口を気にしている方がいるので、なおさら親近感というかリアルな女の子してていいなーと感じました。チャームポイントを気にしちゃうのっていいですよね。

 

ヒロインは本編だとまだ本人視点なので健気で一生懸命に見えていたんですが、アフターではもうすっかり無知系の似合う魅惑のあほのこで可愛かったですねー。

絵柄がふにゃっと可愛らしい感じなのもまた、色々と昂るものがあるなー、なんて。短編でもスチル多めで、体型がマシュマロ系なのもすっごく可愛いと思います。

 

 

 

 

 

余談ですが、先輩は元々別ゲーかどこかで登場されていたんでしょうかね?

けっこう意味深なやり取りが行われた一方で秘められたまま終わってしまったのでかなり気になったり。単に見逃しているか記事を書いている現在(201808)は公開停止されているだけかもですが……。あちらも不穏な匂いを感じるので、どこかで一本の作品として見れたら嬉しいなあと思います。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

あとがきに「こういうのは好まれない~」的なことが書かれていたのが大変寂しかったですが、えろシーンの描写が男性向けな乙女ゲーが好きな同好の士はぜひどうぞ。

 

 

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フリーゲーム「ゆうしゃロジック」シリーズ感想

「床の埃にドラマと根拠を見出していく」

名探偵は手抜き掃除も見逃さない前置き。

 

 

えー、今回はこっそり森(Tokusaka)さんところのフリーゲームゆうしゃロジック」「ゆうしゃロジック2」「ゆうしゃロジック3」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

どれも勇者魔王ものの世界観を舞台にした推理ゲー。うろうろ探索するシーンもあるツクール製。難易度はどれも簡単です。

3に1・2と関連しているキャラクターが登場するので、せっかくなら通しでプレイするのがオススメ。

 

 

というわけでさっそく一覧から。

 

 

 

『ゆうしゃロジック』

www.freem.ne.jp

 

[概要]

 

難易度簡単、ゲームオーバーは狙わないとみられないくらい。王道の流れをきっちりこなしていくような印象。シリアス寄り。

 

 

[良かった点]

 

冒頭失礼な書き方をしますが、セリフに「><」「;」などの懐かしい記号文字が入っていたので初めは正直ちょっと斜に構えて始めたんですよ。

ですが、いやこれが、ストーリーがしっかりしていまして。単純に犯人当てするだけじゃなくて情念が入り混じっているところとか、推理ドラマあるあると言いつつ楽しく読み進めてしまいました。

 

本作だけじゃなくて全般的に私、犯人の自供シーンとか好きなんですよね。取っつきやすくもドラマがあって、推理ものの王道的な良さが味わえました。

 

そしてノベル形式ではなく、戦闘画面を推理シーンに使用するという発想が素晴らしい。この発想はもう手放しで拍手喝采です。いいですよねえこういうRPGじゃなくてもRPGをうまく利用してるシステム。

 

また、選択肢をうっかり連打しないようにキー配置を整えてあったり、詰まった人用にヒントが見れるようになっていたりと、工夫も見られます。

 

 

[惜しい点]

 

短めの作品なので、思考整理のシーンは不要だったかな、と感じました。ただ整理など要らぬとばかりに水晶へ直行してお話を進められる(らしい)点はグッド。

他、フラグを満たして進めるのに動けるところなど、一部冗長だったのが惜しく思われます。

例えば戦闘前セーブなどの良いところを生かして、全編でセーブを制限する代わりにシーンの切り替わり時にセーブを挟むなどのシステムにする等々。プレイヤー側としても操作のメリハリがあると良かったなー、なんて。

 

 

[一言]

さくっと暇つぶしにプレイするのがオススメな感じの作品。

 

 

 

『ゆうしゃロジック2』

www.freem.ne.jp

 

[概要]

難易度は無印よりちょっと上、一応キャラクターは皆初出なので、ここからでも楽しめます。

 

 

[良かった点]

 

前作をプレイしたならどことなく見覚えのある展開────から、どんどん独自のお話につながっていく流れがとても楽しかったです!

相手の発言から矛盾を見つけ出す「欺影」や、ダミー選択肢、前作より減少したHPなど、難易度も上がってより推理している感が楽しめます。途中で手番が交代するところなんて特に演出としても熱くてかっこよかったですねぇ。

前作を受けて、正統に進化している印象でした。

 

顔グラの使用方法や、真犯人の動機もものすごく好き。人のドロドロした感情を見たくて推理ものやってる節がある自分です。

 

推理自体は、ラストなどヒントが映像で示される時はやや頭を捻ったものの、やはり難易度としては簡単寄り。一筋縄でいかないところも面白かったですし、推理ものとしても正統派です。

もしかすると頭が回り過ぎるタイプの方は、発展して次の問題になる証魔を先に出そうとして詰まるところもあるかも、くらい。

文章をきっちり読むタイプならたぶん簡単です。

 

ネタバレになりますが、途中でふと違和感を覚えた点が最後につながってものすごい納得感がありました。なーんで得意な事しなかったのか疑問だったんですよね。ふふふ。

魔法が絡むファンタジー世界でしっかり推理が成り立ってるのってすごいなーと思います。

 

 

[惜しい点]

 

前作のとおり、フラグを満たした後でも動ける冗長さはやはり感じます。あと、最後の最後で犯人を追い詰めるシーンは長丁場になるので、証拠を突きつけるシーンの前に分割して間にセーブを挟んでも良かったかも。

でも今作は熱い演出もあって終盤は特にテンポが良かったですし、この面でも進化を感じました。

 

 

[一言]

前作よりボリュームもシステムもグレードアップで満足な一作。

 

 

 

『ゆうしゃロジック3』

www.freem.ne.jp

 

[概要]

2を受けてか今度は難易度が軟化した印象。ですが1・2に関係するキャラクターが登場する他、グラフィックが全てオリジナルになってより独自性が強くなっています。

 

 

[良かった点]

 

オリジナルグラフィック! 

まずここが嬉しかったです!

もちろん、万人向けの綺麗なグラフィックである素材も素敵なんですが、本作はオリジナルだからこその使い方が良かったんですよね。

一番好きなのは2回目に証魔バトル(と勝手に呼んでいる)を行う彼の顔グラの変化です! はっと気づいて真顔になるあの演出がすごくかっこよすぎるんですよ~!

自作ということでスチルが多めなのも嬉しい。上手い下手ではなく自作のストーリーや表現にしっかり合うものを組み込んでいるところが好きです。間違っている選択肢をあえて選んでみたらそこにもスチルがあって笑ってしまいました。凝ってる!

 

また、これまであげてきた冗長さについて。

今作はデートという口実があったり、関係ないところを調べるとおじさんの思わぬ反応があったり、探索自体が伏線になっていたりして、改良の意思を感じました。

 

さらには意欲的な演出もあって、ああいうメタい演出大好きなのですっごくテンションが上がりました。最高!

過去作関係キャラが出てきたのも嬉しいところ。キャラクターを深めるシーンが多く、演出も強化されたおかげで、よりドラマシーンも光りましたねぇ。他、おっとりしつつもシレをいじりたおすハクツのシーンも微笑ましくて好きです。

 

 

[惜しい点]

 

語るとネタバレになるので、これからプレイ予定の方は要注意でお願いします。

一応数行明けますね。PC閲覧の方にはちょっと不親切かもですが……。

 

 

 

 

惜しいなあと思ったのが、過去作と比べて犯人がわかりやすい点です。

発想自体はとても良いと思うんですよ。今までシリーズ化しているからこそ斬新ですし、意外性がドラマに続くところも素晴らしい。

で、なのにどうして犯人が透けているのかなあと考えたところ、やっぱり視点主の変化が一番大きい要因なのかなあと。

私の経験では序盤でヒューンの心情描写がキーだったんですよ。一人称視点なのにわざわざ彼だけ内心が書かれるのってすごく違和感があって、そこからずるずると。あそこをあくまでハクツから見た彼として描写してあったら、かなり「信頼できない語り手」として効果が出ていたんじゃないかなー、と思います。素人考えですけどね。

 

最終的に彼が一番の見せ場を作ってくれるので、きちんと表現できるうちに彼の人となりを描写しておきたいというジレンマもあったのかも。

また、犯人が透けるということは裏を返せば伏線がしっかり巻かれているということにも繋がります。トリックに関係する描写が丁寧なのは何度も絶賛させて頂いているとおりですし、プレイヤー視点でわかっているからこそのドラマ性を楽しめると言えるかもしれません。

あと、ラストはふっと終わってしまった印象が強かったので、最後の一押しが欲しかったかな。

 

 

[一言]

正当に進化した、シリーズの集大成。 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

ただでさえ丁寧で良い作りなうえに、シリーズを重ねるごとにどんどん改良されていくのがプレイしていて伝わってきて、とても好印象の持てる作品でした。

フリーゲーム「星光少女 曙光譚」感想

「荷物が全部無くなっちゃえば何処にだって行けると思ったんだよ」

不安で路頭に迷うだけだった前置き。

 

 

えー、今回はAONEKOさんところのフリーゲーム「星光少女 曙光譚」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

本作品は、「星光少女(以下:本編)」の某エンドの続編として作られているため、作品自体がネタバレのファンディスク的な作品になっています。期間限定で公開されていたのをDLしてきたのですが、現在は非公開?のはずなのでご了承を。

 

何を語ろうにもネタバレを避けては通れないので、感想は全部追記に格納しますね。気になる方はスクロールかボタンをぽちっとお願いします。

 

 

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フリーゲーム「星光少女」感想

 

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フリーゲーム「星光少女」感想

「何にだって値段はつけられる、人にも虫にも平等に」

肌の色から想いの深さまで杓子定規で測れればな前置き。

 

 

えー、今回はAONEKOさんところのフリーゲーム星光少女」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

エンド分岐あり、鬱展開、見世物小屋が舞台の乙女向けノベルゲーム。恋愛というよりは執着の要素が強め。

先んじてまとめると、

とてもとてもとてもとてもとても好みでした。

 

 

 

というわけで良かった点など。

 

 

悄然とする見世物話

 

「全編バッドエンド・悪趣味で不謹慎」と公式サイトに書かれているとおり、終始淀みのあるお話が綴られます。ええ、大好きなんです。こういったお話を世に出すのは(私の好きな作者様たちを見ていると)とてもしんどくて難しいのだろうなと思うので、こうして公開してくださってとてもありがたいなあと心底思います。

「全員、屑」という注意文言はありますが、なんというか、そう思えないんですよねえ。いや予防線としてそう言っておかないと製作者側が大変なのかもしれないんですけども。人なら当然持っている弱音、黒い部分、貫きたくても貫ききれない揺らぎがしっかりと描かれていてとても素敵でした。

 

どのエンドに辿り着いても、ままならない人の気持ち、立ち行かない苦しさが込み上げてきます。エンドのみならず、サブで聞きかじれる話でも静かに心が痛んでいきます。

だからこそ、だからこそ大好きです。その子がその子のナマの言葉で痛みを訴え、最善を求めて、落ちて、千切れていく姿が見られます。人の痛みに誠実な話です。

 

 

 

つい読みたくなるサブキャラの話

 

メインキャラの愛憎も本当心から掛け値なしに素晴らしいと言いたいところなのですが、もうここはネタバレ無しで語れないので追記に格納します。

 

で、他ストーリーとして推したいのが、サブキャラクターの話です。

本作は探索中にメインキャラとは関係ない他の団員ともお話ができるんですが、彼らの話もこれがまた、すごく、痛ましくてとても響くんですよ。文章量自体はサブということで少なめですが、4回×2と話しかける頻度が多いところは嬉しいですし、各人のドラマがあってとても読みごたえがありました。

彼らの口を通じて、見世の雰囲気やアングラの世界観がより深まります。好きだったのは獣男、綺麗な女、双子の話でした。どうしようもなく行き詰っていて、とても好き……。

 

 

 

お金を払って解放していくおまけ要素

 

続いてシステム面。

本編を読み進めると自動的にお金が溜まっていき、おまけ部屋で支払って様々な要素を解放するという斬新なシステムになっています。課金やソシャゲシステムではないので誤解なきよう。

選択時のスポットライトの演出もそうですが、こういうシステム面で見世物小屋という舞台設定の没入感を高めてくれるところ、最高ですよね。

全開放してもけっこう余ったので、おそらく攻略通りエンド直行で読み進めても最低限必要なお金は集まるようになっているんじゃないかな。やろうと思えば初めから攻略を解放できることといい、プレイヤーに対して優しい仕様でとても助かりました。

 

ただ一点、難点として挙げたいのは「100%開放」という単語について。パーセント表示だったので開放の経過具合も表示されるのかと思っていたんですが、例えばスチルを途中まで開放していても一律で「未開放」になります。できれば「未開放」「全開放」だとわかりやすかったなー、なんて。

 

 

 

アングラな雰囲気と美しい光が見られるグラフィック

 

まず、ダークな面から。

背景画像は常に閉塞的で、どのキャラも闇が感じられる表情をし、目立つ下卑た色と静かに沈み込む色がまさにアングラ感を醸し出しています。探索中に右上へ表示されるカウントダウンも、どことなく焦燥感を煽られる感じ。見世物や芸の描写もありますが、輝かしいというよりは、色々なものをさらけ出してしまうスポットライトの厭らしさを感じます。そしてそこが良い。

 

一方で、鮮烈な光の面にも注目したいところ。

タイトルにもある星光少女の描写や、某スチルの上気した身体の熱が見て取れる切ないシーンなど、あちこちにはっと目を引かれる美しいグラフィックが仕込まれています。

さりげないところでは、セーブロード画面! 

開いて思わずほうと息を付いてしまいました。綺麗……。

 

色々プレイし終わって改めて起動画面を見ると、はっとさせられることも。あれも隠喩的で良いですよねぇ。滲みが広がる中に綺麗なものがたくさん。とてもこの作品らしいなと、クリア後にしみじみと思いました。

 

また、細やかなところではメッセージの表示のさせ方なども注目したいところです。

スチル、立ち絵も勿論好きですが、こういった端々まで凝っている作品だなあと感じました。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

見世物小屋、全バッドエンドと聞いてピンと来るならもう何がなんでもオススメです。

追記ではネタバレ感想。

 

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