縛り縛られ僕らは楽に生きるのだ。
悟ったようで思考停止しているだけの前置き。
「Rule of Rose」というゲームが今タイムリーなので、ちょっと語ります。
ストーリーが最高、操作性が最悪で知られているアクションゲーム。鬱展開というか、テーマが重苦しい。だがそこが良い。幻想的です。
まあ、紹介はググってもらって置いておくとして、追記からネタバレ込みの自分の軽い考察。
プレイしてない方はプレイしてから、プレイしてからどぞー(大事なことなので2回以下略)。
ネタバレ考察!
自分の過去からできた世界を歩いている(飛行船)間はジェニファーは大人でした。で、セピアな過去の(むかしむかしの話)間はジェニファーは子ども。
ゲーム中グラフィックのジェニファーは現実のジェニファーと逆の姿を取っているのかと思いました。
飛行船でいじめを受けている間は、ジェニファーは一切抵抗しない。これは過去の事実を辿っているからで、抵抗しないジェニファーは本当は子どもの時のジェニファー。
それならあのセピアな世界を歩いているのは、姿は子どもだけど、実際の中身は改めて主観を「私」とする大人のジェニファーで、過去を大人になった視点から振り返っているのだろうと。
そうしてラスト、理想の世界、「もしもやり直せるなら」にまで遡った子犬ブラウンとの納屋では、ジェニファーは大人の姿に戻っています。これは本来なら子犬ブラウンと出逢った時、ジェニファーは子どもだったから。
実際事実の姿と精神的なジェニファーの姿が逆転しているように思うのです。
なぜか。まず初めはジェニファーが過去に鍵をかけたから子どもの自分も登場させられなかったから。次にセピアな世界では、多分回想するに当たって当時の自分の視点を大事にしたかったからかと。そして最後の納屋では、過去を乗り越えた、あの時とは違う自分のメタファーかな、と思いました。
あのエンドは色々言われているみたいですが、私はすごく好きです。テーマ性をこれ以上強く感じられるエンドは無いだろうと思います。
愛は縛り縛られてしまうもの。だからこそ、そのエゴをどう昇華させるのかが重要なのでしょう。しみじみ。
ちなみに私、エレノアが大好きです。
あのそっぽ向いた礼の仕方ものすごく可愛いと思います。ものすごく!
エレノアの章の曲も好きなんですよね。格調高い感じのサウンドに時々ギャッギャッと引っ掻くような音が混ざるのがたまりません。好きだわー。
いや、本当に良いゲームです。はい。