「毎日同じものだと飽きちゃうから、ねぇ」
キープを増やしておきたい前置き。
えー、今回は、CHARONさんところのフリーゲーム「ヤンデレラ」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
タイトルはもう、ヤンデレ好きなら一度は考えてみるようなもんですね、はい。要はヒロイン二人ともヤンデレです。プレイ時間は1時間くらい。ツクール製のノベルゲーという感じです。
微えろくらいの描写と、流血表現、そして行為だけですが過激なグロ要素を含みます。女性向けの感覚だとR15くらいになると思うんですが、公式で年齢制限は用いられていない模様。
特徴的な点を以下に挙げていきますね。
可愛いドット絵
この作者様のゲームには常に述べている気もしますが、相変わらず立ち絵が可愛らしいです。特にこのヤンデレラでは、女の子のアップ画像が多いので、彼女達に直接話しかけられているようなドキドキ感があって大変楽しいです。ドキドキ、二重の意味で。
スチルも可愛くて、ヒロインを押し倒す展開のところなんてもう丁寧です。ありがとうございます。あっ、とはいえ、本番まではいかないのでエロ苦手な方や18歳未満の方もご安心ください。
また、今回の主人公、やたろーくんはイケメン設定とのことで、半分だけですが凛々しいお顔が拝見できます。
ネタと真面目の選択肢
やたろーの台詞は基本的に選択方式です。冷たくするor優しくする、ネタor真面目の選択肢がほとんどだったように思います。
主人公の動きを自分に合わせられるって言うのはADVの特徴なんでしょうけども、この選択肢がまた独特なんですよねー。
といっても、良い所だけではなくて、シリアスなシーンなのに選択肢で思わず噴き出してしまったこともありました。なので、物語に没頭したい人にはマイナス要素かな? ホラー要素を目当てにやっている人には、一服の清涼剤と言うか、恐怖が一部和んで良いのかもしれません。
探索パート
ツクールなので、自分でキャラを動かすこともできます。
今作では今までの別作品で指摘されていたキャラ動作スピードが改善されており、ストレスは多少解消された印象でした。色んなものにやたろーの一言がついていたり、自販機に過去作のキャラが出ていたり、細かいところまでしっかり組みこめてあるのは良いと思います。
あー、ココアオーレ主役ないかなあ……
淡々と進むストーリー
ヤンデレなので、まあ、激しい話の展開にはなるんですが、基本的に短文で淡々と進みます。やらかしてることは凄いけどそこまで怖くないのは、この淡白さのおかげかもしれません。
悪く言うならもっとねちっこく病んでほしい。
今回は特に、やらかす行為が過激なので、物足りない感じがしました。文章の冷静さがあっていないような印象です。
ついでに言うと、ラスト付近で見ようによってはメタな独白が入ります。これで急に現実に引き戻されてしまって、惜しかったです。斬新と言えば斬新なんですけれども。
うーん、それともループやパラレルネタを狙っての文章だったのかなー……。そう考えると面白いかもしれません。
とまあ、こんな感じで。
少し苦言が多めになりましたが、ヤンデレ萌えという面だけとると、同作者様の今までの作品の中では一番それらしいんじゃないかと思います。
ヤンデレ萌えをこじらせたあなた、是非どうぞ。
追記では、ヒロイン二人と各エンドの感想をちょっと書きますね。
ネタバレになりますが、気にならない方は下記にお進みください。
同作者様の他フリーゲーム感想記事↓
ネタバレおっけー?
よし、では、まずヒロインについてネタバレ込みの感想。
ヒロインは二人とも、それぞれ嫌なところと可愛いところがあるのが印象的でした。手放しでは選びがたい、しかしどちらかを選ばないと面白くない、といった感じでしょうかねぇ。
・ほのか
正直、ツン時はあまり好みじゃないです。が、彼女のエンドに行ったらその可愛さにやられました。そうそう、素直な女の子は可愛いよ。
ひなたを裏切ることに、脳内で葛藤している優しさも素敵ですね。
ま、まあ、葛藤シーン自体は演出の関係で一人芝居みたいでちょっと笑ったんですけども……。あれ同じ立ち絵二つ表示するとかいうことはできないんだろーか。
・ひなた
メルヘン可愛い。
腹黒なのは私的に頂けませんが、まあ、ヤンデレだからしょうがないのか。
登場時から押し倒したい可愛さだと思っていたので実際にできてびっくりしました。顔をうずめたい。
日本刀持ってダッシュできるというかなり運動神経の良い子でもあります。こっちもこっちで森やら谷やら行く前に通報されるだろうと思ってしまったんですが、うーん。こんなところだけリアルに考えてもつまんないですかね。
初見時は、ひなた>ほのか
フルコンプ後は、ほのか≧ひなた
という風に脳内好感度が変わった気がします。
で、今度はエンディングについて。
どっちのエンドもヤンデレで可愛かったですね!
やっぱり好きなのは病みほのかエンドです。
あと、一番ハッピーに近いと思われるエンドがバッドエンド扱いなのも、皮肉が効いていて素敵でした。この辺りは別作の赤ずきんの方にも言えますね。
二人ともが「わたしを選べば良かった」というようなことを言っているのが、これまたエグイ話でした。やー、良いなあこういう展開。
伸びしろはまだありそうなものの、やっぱりヤンデレ好きとして萌える作品でした。