うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「公主月奇譚」感想

「外を知らないからこそ美しい」
籠の鳥な前置き。

 

えー、今回は夜天地図さんところのフリーゲーム公主月奇譚」の感想をつらつら書きますね。


注意書きにある通り、R-15。ヤンデレ・鬱展開要素あり。最高ですね!!!


プレイ時間はおまけ要素込みで、5時間半くらい。ゲーム紹介ページに攻略もあるので、案外あっさりとコンプできました。


蒼き森の時使い」の感想では、私、偉そうにも文章が説明的すぎて違和感~などと書いてしまっていたんですが、このゲームではそういう印象は全然なくて、どっぷりお話に浸かれました。

場面切り替えが自然だったのが理由かもしれないなあ。

 

 


で、この「公主月奇譚」。
中華風ファンタジー、という、新鮮な舞台設定。中国の風習で有名な纏足が大きなキーワードになっていたり、ちょっとした台詞や小道具にも中国独特のものが出てきたりして、世界観がしっかりしています。おまけで用語集も見られるようになっていて、わからなくても安心。とっても勉強になりました。

 

中華風と言うと、漢字がいっぱいでキャラの名前が読めないパターンが多いと思うのですが、(というか私の学が無いだけかもですが)、この作品では台詞「」部分の前についている名前欄にふりがなが付いている親切設計です。おかげでキャラの名前もすぐ覚えられました♪

 

というわけで、各キャラの感想をさらっと……
過度なネタバレはしませんが、少しでも嫌って方はご注意ください。

 

 

キャラクター

 

・公主様

無邪気な方です。光り輝いておられます。主に攻略対象のせいで、よく目から光が消えます。可愛らしいです。
元気いっぱいで、表情がくるくる変わって、プレイしていて癒されました。一方でその善い人っぷりが妬まれる気持ちがわかる部分もあり、こう、複雑です。トラウマばんざーい!


・天龍帝

ヤンデレ帝です。なんだかんだでこの方が一番公正のしようがないような……。本編をプレイした時は、横暴なイメージより必死なイメージが強かったので、なんとか報われてほしい方だなあとも感じておりました。
病んだ時の表情がぞわぞわぞわっときましたね。ありがとうありがとう。


・世鏡

このゲームの癒し!です!
ひたすら忠に厚く、どこまでも優しい方でした。糸目が開いた時に見える真紅の瞳がかっこよくてたまらんですね。
彼の過去を思うと鬱の予感がひしひしとして気になる所存です……。自分の幸せがなかなかつかめなかったから公主様の幸せにこだわるのかなあとも思ったり。


・銀蓮

歪んでる、いや、歪まざるをえない方だなあと思います。
儚いお嬢様を想像していたので、意外といじわるさんできゅんときました。
複雑な心境を考えると胸が痛みますね。いや、美味しいんですけれども。
なぜか、非常に勝手な妄想ながら、世鏡の御きょうだいは銀蓮さんだと思いこんでいました。なんかこう、髪色もやや近いし……本当なんでそんな思い込んじゃったんだろう。


・月祥

フランクなところもありながら、時には突き離す、この距離感が良かったです。
感情を食べるという設定も良かったなあ。おかげですんなり話が進むし、願い事云々で話も広がるし、いや本当シナリオ的な意味でもキャラ的な意味でもすごく良い設定のされた人、じゃなかった神だと思います。

 

他に、サブキャラクターにも立ち絵が用意されていたり、ちょっとした小話が見られたりして、ついつい愛着がわきました。私もお仕えしたいなー。

 


ヤンデレや鬱展開好きさんだけでなく、中華モノが好きな方にも全力でオススメしたい良作でした!


追記ではネタバレありのエンド感想をつらつらと。

 

同作者様の他のフリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

shiki3.hatenablog.com

 

 

 

 


以下は、ネタバレ込みのエンディングに関する感想です。

 

 

 

全ては語りきれないので、ちょこちょこ、印象に残ったエンドについてのみ書きますね。

 


・天龍エンド

 

いやあ。さすが帝。
初プレイでのエンドは八「懸命な鳥の~」でした。両依存っていいよね! トラウマやフラッシュバックネタが大好きなので大変嬉しかったです。いや喜ぶべき結末でもないのかもしれませんが…。
「実姉弟~」は見終わってから、これ後々になって大惨事になるんじゃないかとひやひやしていたので、おまけ裏話で解決されて一安心でした。

 

 

・世鏡エンド

 

どのエンドも忠義に満ちてましたねぇ。
一番幸せなのは奥方エンドなのでしょうが、なんだかんだで、結末としては「永遠の主従」がお気に入り。やっぱり従者な彼がしっくりくるみたいです。
「嘘」はラストの公主様の口元にぞくりときました。あと、月祥との名前を覚えておくくだりも良かったなあ。月祥の台詞が凄くかっこよかったのです。

 

 

・銀蓮関連のエンド

 

女装!倒錯的。女の姿の男性に暴かれる公主様…!なんてやばい。やばい。


この設定だけで歓喜した上に、纏足設定がきて、こう、狂喜乱舞と言いますか。
銀蓮のエンドで初めて到達したのは巫女エンドだったので、後から真相を知って愕然としました。あのエンドだったら銀蓮が……。何も知らない公主様にとっては幸せなのかもしれませんが。


そして、切断。万歳!ありがとうございます!
他人と絡むエンドでの、別人のふりをする銀蓮も切なかったですねぇ。言葉の端々に銀蓮の本音が浮き出ているのがまた……。

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。
鬱展開が多くて幸せでした!!!