「腐葉土でこそ花はよく育つ」
適当言いましたな前置き。
えー、今回はコメディクライムさんところのフリーゲーム「腐った世界の庭、美しきルネス」の感想をつらつら書きますね。
プレイ時間30分程度の一本道ノベルで、暗澹とした世界と甘酸っぱい悲恋が感じられる一作です。革命、魔女、勇者、恋愛、ネガティブなどにピンときたらDLしてみることをオススメします。
ストーリー
女性向けとあったので恋愛メインだろうと予想しつつプレイしましたが、魅力は恋愛面だけでなく舞台設定にもありました。腐りきった王政、冷笑を浴びせられる勇者などなど……。こういう暗い世界観大好きなので、序盤からこれは好みだなーと感じました。
悲恋もので終始暗めの雰囲気が漂うこの感じ。穏やかなシーンでもどことなく終わりを感じさせられる展開がたまりませんでした。
女性向けで男性視点な作品はそんなにプレイしたことがなかったのでこれも新鮮でした。
キャラクター
ジュラス・ラザラス
思考が攻撃的なのに口調が柔らかいと言うか、
君、僕、「~なの」という独白がたまらんツボでした。
アンバランスな感じが好きです。
ラーン
可愛い。
これ書くのは野暮ですが、覚えていたけど忘れたふりをした……
みたいないじらしい考えがあったってことですよね。
穏やかに過ごしていた日々の心情を考えると切ないです。
グラフィック
短編ではありますが、スチルが惜しみなく出てくるのでグラフィック重視の方も楽しめると思います。杯を傾けられている時のスチルが好き……。
台詞枠に名前を出すのではなく、色替えで誰が言っている台詞かわかるようにしているのもおしゃれでいいなーと思いました。人数少ないから名前でなくても問題ないし、メタ要素が減るのも利点だなー、なんて。
1シーンにしか出てこないサブキャラにも立ち絵があって、丁寧さに感服です。
とまあ、こんな感じで。
ルネスの意味がわからなくてググってみたところ、人間復興との訳が出てきまして……エンディグを想起させられてじーんと来ました。
短めではありながらも綺麗にまとまっているので、興味を持った方は是非DLしてみてください。
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