うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「私のアリス」感想

「あなたが実は醜いことを私だけが知っている」

誰も知らないよりずっと救えない前置き。

 

 

えー、今回はSumica.さんところのフリーゲーム私のアリス」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

ダッシュでプレイするとおそらく15分かからないくらいかと思いますが、これは雰囲気を重視してじっくりやりたいゲーだと感じたので私は30分強かかりました。てへへ。

 

ジャンルとしては、選択肢ありの短編乙女向けノベルゲー。姉×弟が中心です。やったね!

 

 

というわけで魅力的だった点を。

 

 

ドロドロしていながらも清らかなキャラクター

 

まずは弟のアリスから。初めから天使のように描かれ、あどけなさが立ち絵からも口調からもひしひしと感じられて大変可愛らしいです。

……けれども、と続くのがこの作品の良いところ。

一方、姉はネガティブで卑屈な子、ではあるのですが。私としてはこういうヒロインのほうが共感が持てることもあって、すごく好きなキャラクターでした。

詳しく書きすぎるとネタバレになりそうなので、後は追記にて。

 

 

禁忌と誘惑に溢れる、夢見心地なストーリー

 

姉の見る夢をキーとして話が展開していきます。この、夢シーンに入った時の描写がたまらなく良いんです!!

初めの選択肢で大きく二つのルートに分かれますが、どちらも避けがたい誘惑や禁忌が感じられて胸が高鳴りました。いいよね背徳感!!夢独特の、浮遊感みたいなものがとてもよく描写されていて大好きです。

またエンディングも、穏やかながらも不穏だったり、逆に殺伐していながらも心の奥底では安堵したり、複雑に揺れ動くものが多くてとんでもなく好みでした。あまりに話の展開が好きなので思わず各エンドに行く直前でセーブして残しているくらいに好みでした。

 

 

 グラフィック

 

特筆すべきはシナリオ面だけでなく、グラフィックに関してもですね。

作品紹介ページをご覧になった方はわかるかと思いますが、とにかく立ち絵がむちゃくちゃ可愛いです。アリスが目を細めて微笑む立ち絵が本当、本当もう大好きです。うっすら覗く空色に超どきどきします。

二人とも可愛いのに、その容姿の差がしっかり出ているのも凄いなあなんて。

 

背徳感と言えばいいのか、ほの暗いお話ではありますが、そこまでドス黒く感じないのはこれらのメルヘンチックにふわふわしたグラフィックのおかげかもしれません。

また、立ち絵のみならず、背景画像やスチルも気合いが入っています。特に、アリスな夢を見ているシーンでの、チェック柄の背景が移り変わっていく様には背中がぞくぞくしました。

 

 

惜しかった点

 

さて、最後にちょっと気になる点として。

この作品、Light.vnなるソフトで製作されたらしく、私はこのツールでのゲームをしたのは初めてだったのですが。何故かエンディングに行く直前で毎回エラー落ちしました。

私のほうのPC問題かもしれないので何ともですが、もう一度ルートを辿ると何ともなかったので、似た現象が起きている方は試してみるとよいかと思います。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

姉×弟ネタに抵抗がなければやりましょう。

一応反応ワードとしては、夢・ショタ・メルヘン・メリーバッドエンド・溺愛辺りでしょうか。ピンと来た方、超オススメです。

 

追記ではネタバレ感想。

 

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

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ネタバレ注意です!!!

 

というわけでネタバレ感想文ですが。

 

 

 

いやー。

アリスが魔性ショタでしたね!!! きらきらしたアリスに惚れぼれしながら進めていたので、本当びっくりしました。どきどきです。

 

事情が明かされると、ある意味姉のほうがピュアに見えるのも面白かったです。なんだろう、こういうこじらせているキャラが本当好きで、そっと保護して疑いの眼差しを受けたくなります。

 

 

アリス嫌いルートを先に回収したのですが、「ほんとうのアリス」エンドで堕とされました。なんという……たまらん……スチルの舌がずるい……。

姉が暴走する、あの夢のシーンも大好きです。背景画像もあいまって、ときたま読む手を止めて世界観に浸りつつプレイしました。ああいう形の鬱展開、増えてほしいなあ。

 

アリス好きルートだと、やはり印象的なのは二人が抱き合うシーンですね。生々しい描写がなくて、ただそういう関係になってしまったと匂わされるのも、メルヘンでふわふわした甘い世界観と合っていて非常にグッド。

 

 

 

やっぱりドロドロものが好きなので、どちらかと問われれば嫌いルートのほうが好みなんですが、繰り返すようにどちらにも甘い誘惑と背徳感と後ろめたさが感じられて大変萌えました。

 

ここまで好みの雰囲気の作品に出会えたのは本当嬉しいなあ。

全体的に清らかな、きらきらしたデザインと、その裏に潜んだドロドロ感がたまりませんでした!