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うそうさ〜第二号室〜

フリゲ!鬱展開!ヤンデレ!万歳

フリーゲーム「束縛スル里」感想

「多彩な色どりにショッキングピンクを添えて」

頭に残るはそればかりな前置き。

 

 

えー、今回は、バド(http://katubou.ninja-web.net/top.html)さんところのフリーゲーム束縛スル里」の感想をつらつら書きますね。

 

前に取り上げた「渇望スル島」の続編に当たります。

shiki3.hatenablog.com

キャラクターを役者っぽく扱って各ルートがパラレル化する部分は前作お馴染みです。

シナリオの種類も増え、リアル調の立ち絵のクオリティもさらにアップしてます。女性の化粧の具合とか男性キャラの年齢差とか、本当上手ですよねぇ。こういうキャラごとの違いがはっきりわかる立ち絵大好きです。

 

 

 

さて、さっくりとした紹介はこのへんで。

 

以下は、ネタバレがっつり込みの各ルート感想になります。

伏せ字も一切無く直接的に書いてます。未プレイの方はご注意ください。

 

 

 

 

ネタバレ注意!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【異変怪道編】

 

正規ルートはミステリ、かな。寄り道のように小出しされていた情報がラストに収束するのは気持ち良かったです。

まさかの犯人当てもあり、入力画面でわたわたと慌てる始末でしたw でもあの場面で怪しい人って言ったらもう一択ですね。初めはつい「僕」って入力してしまったのですが、ここにも前作と絡む文章があって吹いてしまいました。隅々まで凝ってらっしゃる。

選択肢によっては狂人の恋愛逃避行も見れます。ああいうの好きです。

 

ここの主人公はこう、言ってしまえば情緒不安定の駄目男な感じに書かれています。初めはおいおいと思う場面も多々ありましたが、気づけば共感同情してしまっているのが不思議なところ。私にも似た面があってしまうからだろうか……。

なもので、お話にちょこちょこお説教くささを感じて反発心が出てしまうこともありました。未熟でごめん。でも、犯人さんのモノローグ、特に親近感についてのくだりや、切なさは快感という言い回し等々にはグッとくるものがありました。現実でどうだかわからないとはいえ、フィクションとして興味深い心理描写だったというか、すごく真に迫ってる感じがしたんですよね。ああこういうの本当にありえそうだなあと思える感じ。

 

さてこのルート、やはり注目すべきは二回目かと思います。案外これ見逃してる方も多いんじゃないでしょうか。いや、見逃したほうがむしろ望ましいのかな……。

いやあ、息をのみました。でもやりたくなるでしょうそりゃ! 前作まであったメタ表現が今回少ないなあと思っていたところだったので、なおさら響きました。

綺麗な締めをひっくり返してくれるあの勢い、そして何よりそれを選んだのは自分。素晴らしい。震えました!ごめんなさい!

 

 

 

【倚門之望編】

 

上記ルートから派生する、王道ホラーな展開のルート。どれを選んでも絶望という、私にとっては涎ものの鬱展開でした。あえて選ぶなら右手が凄いことになるほうのエンドが好きかな!

 

やっぱり強烈なのが木偶人形の見た目です。実はウジ虫蓮コラよりこっちのほうが怖く感じました……。得体の知れない感じが、ひぃひぃ。

フコにピンと来たのでFMS君は警戒せずに済んだんですが、知らなかったら彼にも怯えることになっていたのかもしれません。他の神道用語は知らなかったのでお勉強にもなりました。

そして起承転結綺麗なのも素晴らしい!見事に締めて叩き落す手腕に悶えました。

 

こっちのルートだとキリコに認めてもらえたおかげか、異変街道編と比べて主人公の駄目男っぷりが少しばかりましになっているのも見どころですね。決意の元、FMSくんとタッグを組む展開にはかなり燃えました。

とはいえましになっているのに先が無い。いやはや。ぞくぞくします。

 

 

 

【我田引水編】

 

B級アクション、のような何か。言ってしまえばゾンビものです。バトルシーンの描写と死体や人体のグログロしい描写が魅力でしたね。

即死選択肢の傾向が読めず全部踏んで見事に死にまくりましたw やられたー!

 

このルートの主人公、ラノベのやれやれ系だーと確信持って感じたんですがはたしてこのカテゴリの仕方で通じるのでしょうか。通じると嬉しいです。オタクで正義感があるキャラをしているわりにアウトローな思考、そして行動が一貫しない。

 

何だか前作でも似たこと書いた覚えがありますが、うーん、このルートは主人公も描写も合いませんでした!

とにかく心理描写テンプレだしそのわりに長いし、ねじ込まれるゲイネタとバイクうんちくで話がしょっちゅう横道に逸れるのでなかなか焦点が定まりません。BL的には萌えたけどなんかそれはそれとして違うんだ。

不謹慎ネタや無理やりのギャグを多用することで、主人公達が倫理的に他のキャラから浮いた目で見られているのを表現したかったのかなあとも思ったのですが、それにしてもちょっとお腹いっぱいでした。

 

ただ、名前入力したキャラがああいった形で登場するのは面白かったです。それとゾンビ部隊のふっ切れ悪役具合。確か前作でもこの方の書くゲスキャラは生き生きしていた覚えがあるので、お得意なのだろうなあと勝手ながら思ってます。

 

 

 

【変幻六花編】

 

まさかTSFネタをお目にかかれるとは!いやあびっくりしました。そこから催眠(洗脳?)ネタまで突っ走ってくれたのもびっくりでした。ニッチな性癖をわかってらっしゃる。ありがてぇ。

民話的なオカルト要素はあるものの、これはもうラブコメルートと呼んでも良いでしょう。

 

このルートの主人公はとにかく恋愛脳!重要な話の最中だろうがピンチだろうがいつでもどこでもときめいて発情し始めます。「でもでもだって」なモノローグからさっそうと王子様が現れるまたは励まされる流れを十回は目にしたような気がします。でも良いんです、ラブコメですから。

 

それだけ性転換ものにおけるジレンマや思考まで女性にされていく流れ等々をじっくりやってくれているということでもあるので、その趣味の人間にとっては面白いです。どうなろうとこのエロシーン・ネズシーンだけは書きたいんだ、という執念をひしひしと感じました。

 

他キャラとしてはやっぱりFMSくんがゲス輝いてましたね! あとバッドエンドの展開大変興奮しました。満月さんの発想えげつねぇ素晴らしい。

欲を言えば、一応ネズと同じ友達ポジションのキリコが影薄くフェードアウトしていったのが違和感だったので、もうちょっと何か役割を持たせてあげて欲しかったかなーと。

 

 

 

【変幻六花編・異聞】

 

続きまして異聞編、こちらも序盤の性転換な流れは一緒なラブコメです。終盤はスワンプマン実験とかドッペルゲンガーとかクローン云々とかのよくある偽物本物論になります。

 

↑ルートで気にかかっていたキリコが、ここではノヴシゲちゃん反対派として立ちまわって大活躍でしたね。この流れすごい自然でした。

初めから賛成派と反対派の立場がはっきり分かれているので、どのキャラも視野狭窄の頑固者に見えてしまいますが、こう感じるのも全てを見通せるプレイヤー視点だからなのでしょう。異常なほど頑なだった皆が愛の力云々で丸めこまれる辺りの勢いも実にラブコメらしくて清々しいです。

 

変幻ルートどちらも共通して言えるんですが、背景やSEに凝ってますよね。特にSE、ここぞというところにズドーンと音を入れるのは動画のスキルに近いのかも。まさにサウンドノベルって感じで楽しかったです。

 

 

 

【漆刻軌道編】

 

一本道の鬱展開ルート。ノリはB級ホラーで残虐シーンあり、ざくざく死にます。殺人鬼に襲われる系の王道を踏まえつつ、日本の神話ネタを変化球で入れてある印象でした。

細かいところはキャラが説明してくれるので古事記等を知らなくてもすいすい読み進められる優しい仕様です。イザナミってチシキノとも言うんですね。ひとつ賢くなった。

 

主人公が想像にさくっと退場したので驚きましたが、ラストを見て納得しました。なるほど。

驚いたのはやっぱりあの立ち絵。見ただけで年齢の違いがわかる立ち絵ってめちゃくちゃ貴重なのではと思います。描き分けが上手ですよねぇ。

 

終盤になると色んなキャラに視点が飛んで、それぞれの死に様がお目にかかれます。不老不死な彼女がいるうえでこうじゃんじゃか死んでいくととても皮肉っぽくて良いなー、なんて。

 

 

 

SHINOBIご当地編】

 

前作同様、アクションバトルなギャグルート。一言で笑わせるセンスがあちこちにあって、毎シーン吹き出してた覚えがあります。

 

残念ながら私の県は出ませんでしたが、徳島の方がだいたい言いたいことを言ってくれたので満足です。みんなー!四国全部言えるかなー!?

とか書きつつ私も他県についてはさっぱり知らないという体たらくw なのでご当地名物情報を含め、色々と新鮮なルートでもありました。さらりと飛び出る方言もパンチが効いてて良かったですねぇ。ネズの翻訳が楽しかったです。

 

「諦める」の選択肢さえ選ばなければ最後まで行けますが、是非とも全分岐を回収して欲しいルートでもあります。IF構想の中でもお気に入りはVSネズで諦めた時のバージョンです。

そして正規エンド、というか東京エンドでのあれはつまり2020年に続編が出ると考えて宜しいか? なーんて。

 

あとネタとして印象に残ったのは、FMS君のお歌ですね。歌詞がきちんとBGMに合わせて歌えることに気づいた時はめちゃくちゃ笑いました。最高に楽しかったです!!!

 

 

 

【ルート分岐前】

 

・因果応報エンド

ひゃっはああああの勢いに吹き出しました。あの容赦ないギャグっぷり大好き。なんかもうキリコが言いたいこと全部言ってくれた感あります。

 

・競馬エンド

な、なるほど勉強になる。対立していたはずの主人公と穴山さんが最終的に意気投合していてこれまた吹きました。勢いがたいへん良い。

穴山さんが微妙に屁理屈でユリカちゃんに反論してるのが、すごくこう、誤解と偏見を正そうと躍起になるも周囲はそれほどそのことに関心を持ってないので結果面倒くさく思われてしまうタイプのオタクって感じで、あるあるすぎて好きです。