うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「夜明けのマリアージュ」感想

「清く正しく美しくおいはぎをして去っていく」
素敵なお姫様像な前置き。

 

えー、今回はChiken A La Modeさんところのフリーゲーム夜明けのマリアージュ」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

ジャンルは女性向けRPG。それなりの長編ではありますが、改良版だとイージーモードもついているのでさくさく派の人も気軽に楽しめます。
かなり古くから親しまれているとのことで、90年代なノリもあり懐かしさがこみ上げました。というわけでさっそく魅力的な点など。

 

乙女の心をくすぐるストーリー

お姫様が好きな人を追って旅に出るという、王道かつ乙女の憧れな展開からストーリーが始まります。序盤や終盤はシリアスに盛り上がりますが、デレ度高めの攻略キャラやヒロインの前向きな性格もあって、基本的には和やかな雰囲気です。
ピンチの時にさっと現れてくれる攻略対象。
暗い過去、辛い現実に立ち向かう心優しきヒロイン。
予期せぬ接触にどきっとするミニイベント。
などなど、これぞという王道を見事にこなしてくれる安心感がありました。

 

RPGとしても凝ったバトルシステム

そして女性向けと侮るなかれ、RPGとしてのバトルも絶妙なバランスでした。特にボス戦はレベル上げをサボっているとあっさり死にます。
普段の戦闘が火力不足になりやすい印象でしたが、これは私の育成方法にもよるのかな。あと、合体技の強さを含めての調整だったのかも。
いやあとにかく合体技が良かったんですよ。ピンチになると出せる大技、これだけでも盛り上がるのに加えて、攻略対象との専用台詞があるのも燃えました。実際、合体技を乱発していればうまいこと切り抜けられる、気持ち良い難易度だったと思います。

また、システム面の凝り具合も見どころの一つ。
その1つ目がスキルや使用武器、魔法のカスタムですね。私は完全にヒロインを魔法特化キャラにして進めました。
2つ目はイージーモードとの切り替えです。しかも何度でもできるという親切設計。雑魚戦はさくさく、ボスでは腕を鳴らして等々。積みゲの多い身には助かりました。
さりげなく面白かったのが3つ目、モンスター図鑑です。疑似ライブラといいますか、相手の弱点等がわかるアイテムなのですが、イベント戦で使った時の反応が凝ってまして。ふと思いつきで使ってみたら「おお!」と驚かされました。負け戦イベントがわかりやすいのも親切。

といった感じで、RPGのバトル要素としても面白いところが多かったです。

 

細かいキャラクター会話とミニイベント

そして忘れちゃいけないのがキャラ萌え要素
各キャラとのマルチエンド、デートイベント、仲良くなると台詞の変わる愛の合体技等々、乙女ゲーらしいところもしっかり押さえて下さってます。物語の進行具合によって顔グラが変わったり衣装チェンジするキャラがいるのもおいしいところですね!

 

 

「夜明けのマリアージュ ~time of memory~」

 

ついでにキャラと言えば、この作品の番外編に当たる「夜明けのマリアージュ ~time of memory~」についてもちょこっと。

メインキャラの後日談に加え、ゲームモードではサブキャラまで操作できるというファン大喜びの一作です。RPGというよりはダンジョン攻略系なので、またちょっと違ったタイプの遊び方になるとは思いますが……。
キャラごとに攻略の特徴が異なるのでゲームとしても頭を捻る楽しさがありますし、意外なキャラ同士の会話が見れるおいしさもあります。
本作が気に入られたならこちらもオススメ。

 

 


とまあ、こんな感じで。
心優しき前向きヒロイン、王子様とお姫様、暗い過去を乗り越える等々、王道の乙女向けストーリーがお好きな方にぴったりの一作でした。
追記では各キャラの感想など。

 

 

ネタバレっぽいものも含むので注意。

 

【ティアラ】
ピュアで初心で良い子ちゃん、という懐かしのヒロイン像。私はけっこうひねくれ者なので初めこそ斜に構えつつ操作していたんですが、最終的にはすんなり受け入れることができました。
ティアラの自分からぐいぐい動くところや、仇討ちを決意する等のなんだかんだでエゴも見せてくれるところがしっくりきたのかも。理屈より情で動いてる感じもまさにヒロインでした。

 

【ライアス】
キャラとしては王道ツンデレ。甘ちゃんなティアラに喝を入れる役かと思いきや、彼自身もお人よしなところがあったりして、見ていて微笑ましかったです。エンディングでの瞳の色にも一安心。
初期の攻略キャラが年下っていうのも珍しい気がします。
「盗む」には大変お世話になりました。アイテムは使わず溜めちゃう派なんですが、調達スキルがあるとついつい使ってしまいます。コストが0なのも嬉しい!
ラスボス戦の演出も含めて、裏主人公だなーと感じました。

 

【レイシル】
加入時の強キャラっぷりが凄い。タイミングもベストで、王子様役がぴったり来るキャラでした。いや実際は騎士様なんだけどね。
正史ルートだとお相手は彼になるんだろうなあと思います。どことなくライアスと対照的。
バトルで大活躍してくれるので、使っているうちに愛着が湧いてきたキャラでした。

 

【ルシード】
魔法タイプのキャラは元々好きなんですが、それに加えて一人称変化にシスコン要素、独占欲の強さ、いやあこれは惚れるしかなかったです。というわけでエンディングも彼直行でした。
仲良くなるとじわじわ俺様化するというか、猫が剥がれて地が出てくるのが良いですよね。本人は装っている自覚が無さそうなところもまた萌えます。

高火力の攻撃魔法がないため、バトルだとちょっと使いどころに悩むキャラでもあるかなーと思います。杖装備&MP補給技を駆使して完全サポートキャラとして育てるのもありだとは思いますが、私は脳筋なので瀕死状態のままでブリザードダンスを打ちまくってもらうというちょこっと酷いプレイングをしてしまってました。はっはっは。ごめん!

 

【ファシオ】
実直で優しい安定安心の草食系。
前述の通り私はルシード推しなので、ちょこちょこ彼を下げるような台詞があったのはマイナスでした。うーん。良いとこ育ちのお坊ちゃんという背景事情的に納得のいく反応ではあるんですけどね。
ヤンデレ元カノや末恐ろしい妹さんなど、どことなく女難の気配ただよう人でもある気がします。
バトルではスピードを生かした回復役になってもらっていました。なにげに重宝。

 

【ディーン】
高火力キャラはよいものです。ストーリー的にも、なあなあで流されかけていたライアスのアサシン行為に触れてくれる、良い切り込み隊長でした。
個人的にはティアラとどうこうというより、リーナと付き合ってほしいなーと思います。髪色からしてお似合いカップル。

 

【レオディン&ミアーニャ】
二人とも名前の響きが好きです。そこ?って言われそう。そこなんです。
ティアラの恋愛模様そっちのけで二人の進展に注目してしまいそうになるくらい良いCPでした。
番外編のほうではなんとびっくりなキャラも出て来てくれるので、もうパーティ編成が楽しいのなんの。この二人とルシードと彼とで、なんかもう見ててわかりやすいパーティを作りつつ練り歩きました。えへへ。スキルもサポート能力もほとんど被ってるのでなかなか攻略としては難しいんですけどね!でもいいんだ楽しいから!

 


とまあこんな感じで。
久々に健全な乙女ゲーをやった気分でした。