うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリゲサイト「冬色と夜気」短編ノベル作品感想

「もの悲しさは慰めに繋がってくれるのです」
そう嫌わないであげてほしい前置き。

 

えー、今回は、冬色と夜気さんところのフリーゲームをいくつか取り上げて、感想をつらつら書こうと思います。
取り上げるのは、「落日」「雨」「燈火」「小夜曲」「Taupe」です。どれも関連性はなく、単品で楽しめます。また、それぞれ30分もかからない短編の恋愛ノベルゲームです。

 

 

落日

国と愛する人、どっちを選ぶかの話。初めはキャラや国々が多数出てきて、慣れていないせいか戸惑いましたが、最終的にはわかりやすくまとまっている印象でした。
立ち絵が可愛いのも魅力です。そして、どの展開も大団円とはいかず、必ず何かを失わなければいけません。この具合が切なく、もっと言うと鬱展開で、非常に好みです。
狂王のエンドがお気に入りでした。

 

 

タイトル通り、ほの暗くメランコリーな話。
キャラの設定が初めは唐突に感じられもしてしまいましたが、気づけば雰囲気に入り込んでいた作品です。
友達との会話のシーンがかなり心にぐさっときて、響きました。本当、ぎこちない空気の時って、お互いいくじなしで嫌になっちゃいますね。

 

 

燈火

異端の娘が軟禁から一歩踏み出す話。ヒロインこと蛍火の心情が痛いほど伝わってくるので、感情移入もしやすかったです。
一緒にいてエンドが好きです。後悔しつつ二人でいるっていうのが、切ないながらも萌えるんです。とはいえもう一方のエンドも、美しい展開でした。蛍火の表情が増えていくのがまた、ぐっときます。
色々と設定があったのですが、短編だったためなぞる程度に収められてしまったのがもったいないかなと思いはしました。(現在は見れない?ようですが)公式のブログを拝見したところ、設定もしっかり練られているようで、興味深かったり。

 

 

小夜曲

女学生の悩みの話。
前3作と比べるとこれが一番ハッピーな展開、のはずなのですが。泣いてしまいました。共感できるエピソードが多々あるせいですかね。

親にはちょっと冷たい態度を取ってしまうとか、友人の会話に入れない微妙な空気とか。主人公もその友達も、互いに悪いところがあるのもまた、やるせない感じでした。女学生あるあるってやつですね。


私も愛音みたいに、例えやつ当たりちっくでも本音をぶつけていれば、友人関係が違っていたのかなあなんて。大学生の視点があるのもまた、共感でした。果たしてこう今の一人上手な私は当時の彼らにどう見られているのやら。


主人公の今後をこちらの想像に任せてくれているのも個人的にはちょうど良い具合だと思いました。あれで、何もかも上手く行きましたとなると、それはそれでちょっと都合が良いなあなんて考えてしまうややこしい人間なので……。どう転ぶかわからないくらいが好きです。

 

 

Taupe

吸血鬼と死にかけ少女の話。
トゥルーエンドっぽいルートだとちょっと色んな面で心変りが急すぎてついていけなかったかな……展開は鬱で好きですが。

最短ルートの殺戮エンドのあっけなさがツボでした。あの墓にはああいう形で終わった子達もいるんだろうなあ。

 

 

 


とまあ、こんな感じで。
どれもさくっとプレイできるので、ちょっとでも気になった作品があれば、DLをオススメします。心にじんわりと残る作品が多いと思いますので。

 

 

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