うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「ゼン・ザイ」感想

「焚火も心も、燃やすには燃料がいる」

後悔の花火を上げることのないようにしたい前置き。

 

 

えー、今回はGrrrrrrrrさんところのフリーゲームゼン・ザイ」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

最後に軽いエンド分岐がある、ツクール製RPG

以前記事に書いた『フライ・ド・チキン』(以下前作)の続編です。なので当然ながら今作プレイの前に前作クリアを推奨。前作が長編だったのに対し、今作は1時間程度の番外編です。

 

エトリエ新年企画なるものに参加された作品ということで、お正月にぴったりの一作。しっかりと前作の味もそのままに、彼らの新しい夜明けが楽しめます。

 

というわけで良かった点など。

 

 

ほろ苦い展開の先にあるストーリー

 

ぶっちゃけるとストーリーはラストの選択肢で分岐します。

私は先に暗い方を見たんですが、こっちはこっちで前作の雰囲気が出てますし、このオチもどことなく皮肉っぽい構図になっていて好きだなーと思います。しこりの残る鬱展開って好きです。

明るい方はまさにお正月な読後感でした。なんだろうな、前作もそうなんですけどやっぱり距離の取り方が上手いんですよね。当然のようにキャラ達が分かり合っていて、シビアな目線で話すんだけどプレイヤーを突き放さない感じが良いよなあって思います。

 

前作で土エレメントさんのイベントにしんみりと感動した身としては、ここにスポットを当ててもらえて嬉しい気持ちでした。

 

 

さらに見せ場を作りやすくなったバトル

 

短編ではありますが、相変わらずバトルはなかなかの手ごたえ。しっかりアイテムを拾って、積極的に武器防具をそろえるのが吉です。

また、前作で気になっていた痒いところが全面的にカバー・改良されているのがとても好印象でした!

 

真っ先に目に付くのはヘビメのコスパアップですね。前作でスキルにアイテムと多額の資金が必要だったヘビメですが、今回は「ヘビメマシン」なるノーコストで盲目やら高火力全体攻撃やらをぶっ放してくれる素敵アイテムを開発してくれました。強キャラ待ったなし!

あと、SP不足でお茶をがぶ飲みしていたイマラもローコストな使用感に。テンさんは中段攻撃がなくなり、二分の一から弱点を選ぶというプレイヤーに優しい仕様になってくれました。クサマは代わり映えしないイメージですが、元々縁の下の力持ちなポジションだったので、相変わらずで嬉しいです。

前作と違ってパーティメンバーの入れ替えはできませんが、短編ですしちょうどよい省エネ具合かなと思います。メンバーが私の前作スタメンと一致していたので違和感がなかったというのもあるかも、なんて。

 

直接的にバトルと関係があるわけではないんですが、売買用のドロップ品のアイコンが共通で、前作と比べて売っても良いものが視認しやすくなっていたのもグッドな修正点でした。

 

こういう、続編で着々と成長されてるクリエイターさんって見ててどんどん応援したくなりますよねぇ。「これだよこれ!」という感じがして楽しかったです。

 

 

さりげなくクスっとくる会話イベント

 

そしてこちらも良さは変わらず、ちょっとした会話イベントがあちこちに仕込まれています。

柵があるところの門番兵さんやイカなど、ただの進行不可ポイントを無理だと一言で切るのではなくて、ああいうユーモアに変えちゃうところが良いですよね。

ツボだったのは焚火会話でした。二か所とも違う!w

短編であっても細かいところにきっちりイベントを仕込んでいく、その姿勢が好きです。

 

 

 

疑問点としては、何故かボス戦直前のセーブデータが同梱されていることですかね。エンド分岐回収用なのかな?

これからプレイするつもりの方は、うっかりラストから見てしまわないようご注意を。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

前作が気に入った方はこちらも是非、プレイしてみてください。