うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「アレックスと9人の少女」シリーズ感想その2

「切って捨てるは仕方ない、ガタガタ抜かすは見苦しい」

それでも言い切れない葛藤がそこにある前置き。

 

 

えー、今回は月人さんところのフリーゲームアレックスと最終戦争と9人の少女」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

うっかり文字数が長くなったので区切ったぶんの後編になります。一万字超えてぐだぐだ言ってるのでお暇なときにどうぞ。

未読の方は是非こちらから。

今回はようやく表題作! と、勢い込んだものの、長編になったぶん合わなかった点もちらほら。しかし、合わないところがあったからといって素敵だったところが欠けるわけではないので、批判も賛歌も書きます。

 

 

というわけで、まずは全体を通した感想から。

 

【良かった点】

 

全員に与えられるスポットライト

 

元々9人の少女という多めのメインキャラ数で進んできたこのシリーズ。バレンタイン、ホワイトデーとシリーズを進めるたびにキャラは増え、そしてついにプレイアブルキャラだけで70人越えというとんでもない大所帯になるのが本作です。

そもそももしもシリーズと言えば魔法具現化だけでも数多の数、派生やら兄弟やらはい説もわんさかで、キャラ図鑑やWIKIやらも飽和状態。それでも数の多さに決してあきらめることなく、可能な限りたくさんのキャラクターを登場させている気合ですよ。しかもどんなサブキャラにも熱いシーンや想いを告げる場を与えているところが大きな魅力でした!

私は状態異常魔法が好きなので、彼らががっつり登場してくれてすごい嬉しかったです。

推しが話してくれるだけでも嬉しい、そんな人達には良い陽の目があるかもしれません。

 

 

ルートを越えて絡み合うキャラクター

 

基本的にどの順番からでもプレイできるようになっている本作、面白かったのはサブキャラの絡みです。○○編で見かけたあの子の家族が××編で活躍したり、◆◆編で彼らが襲い掛かってきた過去が~~編で語られたり、等々。もちろんキャラ達は別々に行動しているのでキャラから主張されることはないんですが、気づいてニヤっとできるのは神視点たるプレイヤーの醍醐味ですよね。

前述の、どのキャラにも見せ場や想いを語る場を作る気概がこういったところにも表れていて好印象でした。

また、様々な視点が最終的にアレックスという一つの点に繋がる、群像劇的な楽しみ方もできるかと思います。

 

 

個性あふれるスキルと効果の組み合わせ

 

面白いなあと思うのは、編成のTCG感。

TCGヴァンガードとか遊戯王とかそういうのです。「カード名称に《銀の茨》を含むユニットのパワーを750+する」みたいなあれ。もしもシリーズの各陣営の設定をかなり上手く生かしてるなあと感じました。ついついセットで使いたくなるし、物語上もセットのほうが熱い展開になるっていう相乗効果。

 

そう、キャラクターの個性をバトルで表していくやり方もすごく上手なんですよね。ウィンディがHP1の避け盾タイプだったり、幕田が超スピード型だったり。好きなキャラをそのキャラらしく運用していけるのは、キャラ厨な私としてもすっごく嬉しかったです。

また、全キャラがそれぞれ固有のスキルを持っているところも見どころ。いやもう、よくこれほどの数のスキルを設定したなあと。作者様の労力に敬礼です。

 

さらにこの世界は属性が性格診断的になっているようで、意外な属性が振られているパターンもあり新鮮でした。他だと闇属性の印象が強いダーエロが光属性とかね。同梱の設定テキストファイルを見るとなるほど納得。面白い解釈だなーと思います。

こういうのって水見式的に自分の属性も考えてみたくなりますよね。

キャロルが氷属性なのがなんかなんとなく嬉しかったです。

 

 

動き、暴れ、ぶつかり合うキャラドット

 

ドットの動きが細やかでエフェクトがド迫力なのも健在、むしろパワーアップ。バトルパートでも見るゲパートでも、ドット絵が跳ねまわり吠えまくりながら進むので、とにかく派手で見飽きることがありませんでした。

前々から感じてたんですが、斜め向き?顔だけ斜め向く?8方向グラフィック?みたいな感じの表現、レアで良かったです。

 

特にバトル中使う機会の多いコマンドが防御だと思うんですが、同じ防御でも種類によってそれぞれモーションとSEが違っていて、細やかさに惚れ惚れでしたねぇ。

またキャロルの話をしてしまいますが彼女の防御モーションがめっちゃ好きです。かっこいい。惚れてしまう。

反撃防御も、上からどっこいせって持ってきてドコン!って置く感じのモーションとSEが好きです。例えば同じ反撃でも、ブライアンやクオンは構えて解き放つ感じ、アルシェスはスマートにささっとカウンター決める感じ。こういうキャラの違いも本当好きです。

 

 

他細やかな点

 

その他、バレンタインの頃から引継いで強化されたリングコマンドや、キャラルートによって異なる一枚絵、セーブ画面の熱い物語を感じさせるドットアイコンなどなど、システムやグラフィックにかなり気合を感じるところが多かったです。

 

 

 

【合わなかった点】

 

自上げ他下げ展開

 

誰かの信念や理想論を強固にするために、極端に他キャラを無能にしたり爆走させたりしてキャラをストーリーの犠牲にしちゃう、よくあるあれが苦手でした。

団体のトップがグダグダだったり言い訳がましかったりすると、もうその団体ひっくるめて全てカッコ悪く見えちゃうんですよ! 自分自身のこと信じてなくてうじうじしてる人が、トップに立って俺達の絆を~みたいな話をしたって、全然説得力ないじゃないですか。強くて皆をまとめ上げてるカリスマがあって合理的な考えもできるって将が、あっさり内部崩壊起こってたら、なんかもうシリアスな笑いしかないじゃないですか。

人生をなんとか這いつくばって生き抜くような信念のあるカッコ悪さじゃなくて、ただの行き当たりばったり感ただようカッコ悪さがもったいなかったです! 

 

ポンコツ化するのが一般人・空気・地味なポジションだったりするなら良い意味で等身大の共感が得られたと思うんです。あるいはオリジナルキャラや、既存のはい説をぶっ壊すくらいの濃いキャラ設定がついてたら、ここまで拒否反応は出なかったんだと思うんですよ。

私がもしもシリーズを齧った程度の状態でプレイしたのも原因なんでしょうねぇ。多様過ぎるはい説を認められるくらいの広い心がなかった。シリアスだからと真面目に構えすぎてたのが悪かった。

魔王様嫁様ナイ様ヘル様辺りが好きな方には正直言っておススメしたくない作品です。

 

キャラ同士の想いの衝突自体は好きですし、その手の答えのない言い争いをやりたかったんだろうなあという感じはします。戦争ですしね。

実際、クオン編やライチ編のラスボスは、わかっちゃいるけどやりきれない強い想いを感じさせるのが上手くて響くものがありました。なので好きな意見衝突もありはします。うん。

 

 

9回にわたって繰り返す正義のゴリ押し

 

ストーリー構成がどのルートも共通で、

正義の主張→敵側の反論→思い悩み→感情と絆と愛でとりあえず僕らは正しい!

みたいな感じだったのがちょっとお腹いっぱいでした。

なんだろうな、主張の雑さが嫌だったんです。こじれた後に結局初めの主張に戻ってきたり、「きっと彼らもわかってくれるよ!」「こうするしかなかったんだ……」みたいな感じで終わったことにして敵キャラ死後の誇りすら踏みにじっていったり、博愛キャラが意外と敵やサブキャラは見捨てていったり、っていうところ。キャラが必死に自己肯定を繰り返すように喋らされてる感じも圧が凄くて怖い。

 

理想論自体は好きなんですよー。なんだかんだで熱いじゃないですか、好きですよ甘ちゃん勇者。挫折してでも前向きに突っ走る展開、わかっちゃいても応援したくなりますよ、鬱展開好きであっても。

でもなあ、敵に対するバッシングと味方キャラのセリフの語調が強すぎて、勧善懲悪でないものを目指しているっぽく見えるのに結局は「悪とモブは死すべし」みたいに見えてしまっているのが、もったいないなあと思うんですよね。

ぶっちゃけ正当化が多い! なのでメインストーリーの大半は合いませんでした。でも最終編ラスボスと一部のシーンが輝いていたことは主張しときます。

 

 

単調化するバトル

 

まず前述の通り、あれだけ豊富なキャラ達にスキルを当てはめて属性を当てはめて固有技を考えてという、それだけで価値はあります。めっちゃすごい、愛が無ければできない、素晴らしい。

それを踏まえたうえで、惜しいと感じたのが、バトルの単調化です。

防御でSPを溜めて奥義を放つ、これだけでほとんどのボスは倒せてしまうんですよね。変化球を入れてあるボスもいるんですが、どうしてもダレがち。また、明らかに勝てる試合が強制終了して負けイベントに突入するところもちょっともやっとしてしまって、それなら演出バトルとして戦闘に入らず終了させても良かったのではないかなーと思う時もありました。

 

いや、でも、ここを惜しいところとして挙げるのは申し訳ない気持ちもあって。

あえて簡略化してるとも思うんですよね、ストーリー重視作品として。

それにあれほどの数のキャラを動かそうとして、皆に魅せ場を作って、そりゃ戦闘が長引くのも回数が増えるのも当たり前なんです。むしろあの長丁場を見事作り切って完結してくれたことが尊い

ただ詰将棋型で一瞬一行動気が抜けなかったホワイトデーのバトル形式と比べれば、かなりプレイ感覚は変わります。演出重視のバトルと言えるかもしれません。

なので、バトル面こそが好きだった、という人はちょっと事前に長丁場の前菜があることを覚悟をしておくと、良い具合にプレイ感を切り替えられるかなあと思いました。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

ボリュームたっぷりキャラたくさん、愛着増し増しの大長編RPGでした。

追記では、ネタバレがっつりの各編感想です。

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

 

 

 

 

以下、各ルートネタバレ。

 

案の定、好きなところも嫌いなところも正直に書いてます。

勢いでなんか一万字越えてたのでお手すきの時に。

一応批判色強めのところは[合わなかったところ]としてまとめているので、マイナスな言葉を見たくない方はふわっと読み飛ばしてくださいね。

 

序章

 

[ストーリー]

インペリアルクロスッ!

まさか王様自ら出てくるとは思っても見なかったので吹き出しました。サポートとしてけっこう優秀なのがまた。

ダッツがあそこまで全開に悪役なのは逆に楽しかったです。あと幼女型殺戮マシーン、いいよね。ロマンだよね。

ブライアンが特異点もとい記憶保持者らしき伏線も出て、期待大で幕引き。

 

[バトル]

今作は奥義が打ち放題なので、防御防御奥義みたいな流れができるぶん、ブライアンの反撃防御がものすごく有用でしたねぇ。逆に鈍足ジャンヌはあまり使わなかった記憶。

 

 

 

ウィンディ編

 

[ストーリー・合わなかったところ]

これまで、気弱で病弱だけどアレックスさんのために頑張る、みたいな清純ヒロインだったウィンディが覚醒してしまいました。うーん。

内なるウィンディと戦うシーン、セリフ一つ一つの切れ味はとても良かったんですが、あれらのセリフがウィンディから出てくるのがちょっとショックでした……。怒り方がまさか煽ったり毒づいたりするやり方だとは思っていなかったので……。

ヒールⅢ女氏もこう、敬語で申し訳ないって言った直後に喝を入れる展開にそれこそ作中にある「自分の生き方を人に押し付けるな」的な部分を感じて引いてしまったところがあり、ウィンディ覚醒イベント周りはあまり好きではないです。

 

あとは全体的にリナックスの覚醒と理想論をお膳立てするためにナイ様がポンコツ化・ウィンディが毒黒化してしまった印象でした。しょんぼり。

でも、ナイ様の「内容は同じでも決意が~」な台詞は好きです。

 

 

[ストーリー・好みだったところ]

ダディ含む裏切りサイドは比較的好きなほうで、あれくらい開き直ってくれると逆に気持ち良いなあと思ったり。初めはもやもやしていたんですが、最後の最後にこっち来てくれたことで長いものに巻かれろ精神が根っこにあるんだと思えばむしろすがすがしく感じてきました。「裏切った時の顔が見たい」!いいぞいいぞ!

あとMOTHER3ネタぶっこんでくる流れ嫌いじゃない(すき)です。もしかしてどこかのもしもワールドでは定説のネタなんだろうか……。

セリフ一つ一つに輝くものは感じたルートでした。

 

 

[バトル]

ウィンディ最強。

そしてリスク有りの強攻撃が好きなので上手いこと偽ダーエロ兄ちゃんを使ってあげたかったんですが、使う前に敵が倒れました。待て次号。

 

 

 

ライチ編

 

[ストーリー]

ニャル様、意外と俗っぽいな?

クトゥルフの皆さんって理解しえない宇宙的恐怖っていうイメージがあったので、拷問羅列にはけっこう人間的なものを感じてギャップに吹き出してしまったんですが、展開自体は好きなのでオールオッケーです。ニャルさまも人間好きだしな(知らんけど)。

とりあえず1万人の傍観者には是非私も含めて頂きたいです。

 

元々世界を恨む少女という構図が好きなので、敵サイドの話が特に響きました。前も後ろも塞がれて、賢い道を選んでいっているはずなのにどんどん行き場がなくなっていくこの感じ。いいよね。良かったです。アミィちゃん……。

 

ファルコンの、悪とも善ともつけないなりに善を目指したがってるキャラ方針が一貫していたのもグッド。セフィーナたちから見ると確かにとんでもなく勝手なボス猿ですし、おいおい~と思うところもありはするんですが、他ルートのキャラみたいに変に思想が偏らずに済んでる感じが自然体で好きでした。

ファルコンの曲がジャズっぽくてテンション上がったので、それで好感度が高まってるのもあります。

 

 

[バトル]

ミネアンを多用していた思い出。総合的に考えると速↑するより防御して奥義放つほうが早いかもしれないんですが、くるくる手番が回ってきてガンガンSP溜まっていく感じは見ていて爽快だったのと、爆弾がローコストで使いやすかったのでお気に入りでした。

逆にライチはSP自動回復というキャラ特性があるといえ、素の速度がかなり遅いようだったので、使いどころに悩んだ子でしたねぇ。

 

 

 

わてり編

 

[ストーリー・合わなかったところ]

敵サイドの主張にもやもや。どうあがいてもやりたくってもできないという前提を踏まえたうえで偉そうに書くけど、自分達の死を押し付けて相手に手を汚させておいて責めるのはあまりにずるい。悲劇感が鼻につきました。自分達ばっかり満足げに消えやがって、なーにが「わてりのせい」じゃ、「わてりのおかげ」だと崇めたたえて感謝しろい。

 

ともあれ。

彼らの葛藤があるのはわかりますし、本編でドミニオンが言った通り(話の流れは違うけど)ダブルスタンダードなところがこのルートの象徴? なのかもしれません。

でも、いまいち味方サイドの罪悪感や後悔には共感できなかったなあ。

あとブリーチ君の態度に初め引っかかりましたねぇ。スパイチにはあれだけ同情的で庇ったり慰めたりしていたのに、わてりにはそこまで冷たいんだ……という。ただここは、ブリーチは家族というものにものすごくこだわっていてわてりは所詮他人、という意識から来ているのかなと考えれば一応は解決しました。

 

 

[ストーリー・好きだったところ]

具現化の設定諸々がより詳しく知れたのは嬉しかったです!

具現化のはい説、かなり作品によって幅があっていいですよね。

水姉妹とゴメスの手によって嫌なことや差別から遠ざけられ続けていたわてりが強い魔力の持ち主というのは違和感でしたが、守られる側にしかいられない劣等感から、というのもあるのかも。

ラスボスのやられ方が見事に理想で、悪役はこうでなきゃ、という希望を叶えてくれたのもグッド。さらにはエピローグでユーゴが「まあ俺の知ったことじゃないが」という態度になってくれたのも、実に悪、非道、ゲスで気持ち良かったです。

ダルクサンドラネタ入ってるのもニヤリポイント。

 

 

[バトル]

水煮さんをリーダーに据えて進みまくってました。奥義がかっこいいしキャラとして使いやすいんですよねー。水産は奥義が回復系というので少し使いづらさを感じたかも。キャラ性能として面白かったのはスパイチ君でした。

そして何よりエリーちゃん、君のサポート能力、他の追撃キャラの上位互換ではないかね? 行動するたび全体攻撃でノーリスク、いやはやお世話になりました。

 

 

 

アイスさん編

 

[ストーリー]

アルシェスが好みでした。

ヒルな態度でいながら勇者はする、熱血とまではいかないがお約束は欠かさない、自分の矛盾やダブスタ具合を理解したうえで行動する……このくらいの塩梅だと素直に受け入れられるなあと思います。割り切ってる感じが好き。

 

アイスさんはアルシェスとくっつく道があっても良いのではと世迷言。

ただアイスさんはアルシェスみたいに切り捨てるタイプの態度を取る男性は相性悪いかも? 将来性を見越してならアルシェスだけど、アイスさんの彼氏はアイスさんの理想を甘く守ってくれる人じゃないとこじれるかこじらせて暴走して破局するかになりそうな気がする……

妄想閑話休題

 

あとはそうだなあ。しょっぱなから最後までドシリアスで、おちゃらけお笑いキャラが少ないので、ラルフの会話でやっと遊び心が見えた印象でした。

自分の足で突き進み自分の手の血は認めたうえで進むキャラが多かったので、セリフも全体的にすんなり読みやすかったです。

 

敵陣営にスポットが当てられること自体は把握してたんですが、アイスさんと関連のあるキャラが敵陣営の中核に切り込んではいかない関係で、他ルートよりも流れで付いていってる感が強かったですねぇ。そのおかげでプレイヤーの私も他ルートより距離を取って物語を俯瞰できたのかもなー、なんて。

 

あとしーちゃん様がガチの悪役してるの新鮮でした。別名を名乗ってることだし、まったくの別人として見るほうがいいかも。わりと彼女も行き当たりばったり感、というより、自分を過大評価しすぎてる感は否めなくて苦笑いもありますが、行動理念は好みな悪役です。

 

 

[バトル]

回復キャラがいなかったことにミルミ戦後初めて気づくくらい、全体的にパーティメンバーが強かった印象です。ミリィはリジェネ付きみたいなもんですし、アルシェスは奥義さえ放てば即復帰できますし、アイスさんは序盤の火力になるのでかなり頼もしいですし。

ただ一人倒れるとキツイのも事実ですね。同じくミルミ戦でアルシェス以外の二人が倒れてしまい、奥義打つ→ヒールで回復される→奥義の無限ループに陥りかけました。またフェリックス達の特性から、他ルートのように思考停止防御奥義作戦が通用しないため、ぼんやりプレイしてると事故死する可能性はあります。

でもやっぱり皆強かったなあ。全体攻撃奥義持ちが多かったのも楽しかったです。

 

 

 

クオン編

 

[ストーリー]

寝る前さんが結局クオンをワールド(クオン)の代用として扱ってる文脈で終わってしまったので、勝手に不安になってしまいました。クオンをワールドとまた違った形の相棒として認めている……みたいな一文すら無くて……。

でもここは最終章でかなり良い形で回収されたので満足です!

 

敵側としても、ひばり達が自分たちの主張は子どもっぽいワガママでもあると理解したうえで立ち向かってくるのはすごく熱かったです。潔くていい。頭で理解してても心がどうにもならなくて引くに引けないことって多いと思うんですよ。わかる好き。

 

寝る前さんがぐずったらクオンが立ち、バリアーズがグダったらひばりが怒りで奮い立ち、物語としても見やすかったです。ひばり達から背を向けるシーンでりばりだけちょっと長めにひばりを見てたのが、あまりに切なくてこう。俯くサモンといい、ドット演出も細かくてより心に響きます。

他ルートのヒーローポジションキャラと比べて、寝る前さんだけは弱っててもけっこう「うんうんしんどかったよな」っていう共感した想いで見れたんですが、何故なんでしょうね? 寝る前さんが弱さも自覚してるからなのかなー、なんて。

 

にしてもいつでもクオンは安定してるなあ。

全力で立ち向かってこいと言うメンタルの強さに惚れ惚れです。嫁に来て。

余談ですがクオンはのじゃロリイメージだったのでイラストでけっこう等身高くて驚きました。キャロルの位置取りが裏切りの仲間って感じで面白かったです。

 

 

[バトル]

キャロル無双。サモンを背後に従えて速攻奥義をかます姿は女王のようで、めちゃくちゃ頼りになりました。帽子を目深にして杖を下げるあの防御モーションめっちゃかっこいいですよね惚れてしまう(二度目)。

それとBGM、マンドラ戦のBGMがめちゃくちゃ好みでした! 民族調に含まれるのかな? テーマ的な和風曲も勿論好き、耳も潤ったルートでした。

 

 

 

やみっち編

 

[ストーリー・合わなかったところ]

家族とは押し付けるものではないのではないかな!

ストーリーの都合上、魔王様と嫁様がとんでもないポンコツ脳にされているルート。基本的に敵サイドの魔皇女様のほうが正論で、魔王軍サイドは感情論と行き当たりばったりで進んでいる感じだったので、なんともな感じでした。正当化きらーい。

家族を謳っておいて結局は魔王様嫁様の態度に、メビウス>他の魔王軍>魔皇女と優劣が付けられているのがもう全てなんですよね。この辺りの致命的な瑕疵をゴリ押して突き通された印象です。不満。

 

 

[ストーリー・好きだったところ]

逆に理不尽鬱として見ると盛り上がりました。

魔皇女様がね、もうどうしようもなく行き場なくてしんどくて良いんですよね……発狂し自らの誇りでもってせめて見事に散りたいのにそれすら哀れと言われてしまうという実に惨めな鬱展開……。メビウスたちからの家族になろうよ宣言って、とんでもない侮辱だと思うんですよ。正義を信じる心ってこええ。

こういう後味の悪さ自体は大好きです。狙ってるのかはさておくとしても。

他、小ネタとしてはクレアスの煽り芸や死体蹴りが再び見れたのはとっても嬉しいです。興奮で叫びました。やっぱり悪役書く方が得意なんじゃないかなこの作者様!

 

 

[バトル]

ショウさんフィーバー。

ショウさんの本領を発揮してもらうためやみっちは基本的にベンチ入り。魔王様たちにそれっぽいことを言われていてもやみっちがシステム上は魔王軍扱いじゃないっていうの、けっこう皮肉ですよね。魔王軍に所属してないからこそ言える~みたいなセリフもあったので、意図としてわからなくはないんですが、意地悪い見方をするとニセモノの家族感増して良いですよね。無自覚な毒を感じて好きです。

 

 

 

ストニア編

 

[ストーリー・合わなかったところ]

GW編やウィンディ編でも思ったんですが、普段大人しい子が毒を吐くと威力が凄まじい……。

「大嫌いでした」のセリフ、GWの頃はかなり驚きつつも、主人との決別のために無理やり言っている側面もあるのかなと思ってギリ納得できていたんですが。今回は完璧に嫌悪と軽蔑に振り切れていたのであまりの熱に引いてしまいました。ひぇ……。

お兄ちゃん呼びし始めた時もそうなんですが、ストニアって好意も悪意もかなり自己中ですよね。常にマウント取ってくるというか。こちらの感情移入を越えて一気に距離が詰まる/開くので、かなり掴みづらい子だなあと思います。

 

大嫌いな人を信用(?)して鍵として自己犠牲になる展開は正直ちょっとよくわからなかった……。ダモンを信用したのではなく、あくまで私しかいないから世界のために私が犠牲になると言った気持ちだったんでしょうか? いやでも自己破壊衝動とか言い切っちゃうくらいダモンのこと理解しているのであれば彼の言うことや儀式自体が破壊の一歩だというのは容易に想像がつくのでは……。私ストニアのことがわからないな……。

ストニアは世界犠牲の礎&お兄ちゃん呼びというキャラ属性で、庇護欲をそそられる妹キャラとして作られているはず。それに反してセリフが「それがお前の望みだろ!消えろ!(要約)」ですし、慰めセリフも切り替えが早すぎるせいで「はい邪魔者消えたから次次」みたいな圧を感じるんですよね。意図されていない腹黒感。

キャラ設定と語気の強さが噛み合っていないせいで、私の中で「この子怖い」って印象がついてるんだろうなあと思います……。

あと、えまりーの口調が好きだったのでラスが武士口調でちょっと惜しかったり。

 

 

[ストーリー・好きだったところ]

ラスと魔王軍の距離感は好きです! 

魔王軍は魔王軍でやっていくから、みたいな線引きが好きですし、ラスを拒絶でも受け入れでもなく、許すに許せないけど手は借りるみたいに割り切れないところへ置いていたのもグッド。

 

ダモンの行動原理自体も好きなんですよー。本人も求めているものがわからないまま感情と心の叫びに従って全部ぶっ壊していく感じ、実に良い。

ダモン君、山羊座でしょ(偏見)。

巨悪を倒したはずなのにすっきりしない、精神的に勝ち逃げされた感も好きです。

 

あと状態異常魔法!

ブラインドとサイレンスと斜視子が元々好きというのもあり、好きな子達が大活躍してくれて嬉しかったです。最期にきちんとみんなスポット浴びてて、雑魚敵じゃなくてきちんと信念をもった敵として描いてくれるのが嬉しいんですよね。

サイレンスの最期はわかっちゃいてもみんな好きな手法。やっぱり胸に詰まります。斜視子の最期もすごく可哀想かわいくて良かったなあ。

 

 

[バトル]

バトルは幕田無双。

ハーナスと交代させて即奥義の流れが気持ち良かったです。

 

 

 

スパニー編

 

中年のヤンデレってけっこうレアですよね。良いと思う。

 

[ストーリー・合わなかったところ]

クリア後にやっぱりもやもや。

たぶん、ヘルのやり方は良くないって方向のまま終わっちゃうのが消化不良なんですよね。聖人さんは記憶喪失だから最終決戦時のセリフもいまいち決まらない、救われていたはずの王妃まで記憶の復活を願ってしまう、となると結局ヘルサイドは感情論で突っ走ってしまったようなもやもやが残ってしまう……。

王妃がそれでも私は忘れたいって言ったらマシだったと思うんですよ。ヘルのやり方は正しくないけれどそれを望む人やそのおかげで救われた人たちもいたんだなあ、と思えるので。

なんとなく、どのルートにおいても敵味方どちらが正義ともいえないし悪ともいえないぞって展開を示そうとしている?ように見えるんですが、反論が強すぎて結局言い負かせず思考停止で話が終わるのでもやもやばかりが残るんですよね。セリフと展開がちぐはぐ。ヘルとイシュタムそれぞれのやり方で、最期に救われた人を一人ずつ出していれば、このもやもやは解決するはずなんですが。

 

あと、ヘル様もキャラブレ激しいなあという感じでした。実は未熟で思い悩みながら立つ将なんだぞ~ってやりたいんだったら、冒頭であんなに強キャラ感出さなくてもよかったと思うし、飄々としてるヘル様が話進むごとにぼろついていく感じがすごいカッコ悪いし、無計画のポンコツちゃん感。

キャラの葛藤を出したいのはわかるんですが、それならそれで、序盤に強キャラ感出しすぎたり飄々して動じない大物感出したりするのは肩透かしです。事態が起こってから動揺するのって三下ムーブなんですよ。トリッシュ太鼓持ちだし。

登場人物に対して失敗するなと言いたいじゃないんです。そうじゃなくて、キャラのスタンスを一貫して欲しい。人間らしい葛藤をさせたくて情のあるキャラとして動かしたいなら、初めから虚勢を虚勢だと示しておいてほしい……。

 

寝る前さんくらいの弱音も見せるバランスならむしろ好きです。

私は元々ヘル派だったはずなのですが、おかしいな。

 

 

[ストーリー・好きだったところ]

イシュタムはドグマシリーズの、へらへらしながらシリアスするすごいキャラってイメージが強かったので、本作の年相応のお姉さんって感じがすごく新鮮でした。一人の女でいたい悪役って良いですよね。

ユグドラ達が出てきたり、シンシアが顔見せしたり、他ルートでのサブキャラがここで繋がっている展開は熱くて良かったです! 他ルートを先にやっていたからこそ、というのもあるかも。ユグドラが「現世は思い出せなくて怖いから」って言うのも、残された偽ダーエロや偽エルのことを思うと切なさが増して良いですよね。

あとM明氏の顔グラ好きなのでマリアベル登場嬉しかったです。

 

 

[バトル]

闇耐性強いなーという印象。敵と味方の技相性がけっこう悪くて、ちょっと考える時間が他より多くなりました。トリッシュの奥義が最強かと思いきや意外と闇耐性持ちばかりで通じず、この使いどころを選ぶ強技って感じは楽しかったです。

ただ聖人さん戦、奥義効かないと思わせてやっぱり奥義ぶっ放すほうが早かったのはちょっとなー! 

パンイチのだらだらしたらパワーアップされちゃう展開は良い具合に緊迫感でした。

 

 

 

ぬくりあ編

 

[ストーリー・好きだったところ]

爆裂の少女という文言、流れ的にわかるんですが笑ってしまいますね。良い勢いだ。

 

餡軍が推しなのでどう転がるかハラハラプレイ。蓋を開けてみると、偽物本物論みたいなところがあって設定自体は好きでした。ダー惚のあるある設定をうまく絡めてくれてて嬉しかったですねぇ。

 

あと、ロバート! ロバートですよ!

途中まではわりとフラットに距離を置いて眺めてたんですが、偽惚の死に際がすごく響いてくれて驚きました。直後のレイシアがかたくなに偽惚呼びしてたのは感動ブレイカーで笑ってしまいましたがw

ウィンディ編でも書いたとおり、私には合わない展開が多いけど響くセリフもある作品なんですよね……。

 

ザックの経緯や召喚士という設定もツボです。職業転向する冒険者や勇者って好きなんですよねぇ。

 

[ストーリー・合わなかったところ]

切り捨てるやり方は正義じゃない~敵側があっさり寝返る~みたいな流れは他ルートと同様ですが、流石にここまでくると慣れてくるのと、思ったほどぬくりあが抵抗せずレナの殺しを正当化してくれたので(他ルートに比べると)ストレスは少なかったです。

ヘレンとリリアが自分たちの洗脳はもう許されたとばかりにあっさり敵を断罪する側に立ち始めたのはちょっと引きましたけど、まあ、二人がヨゴレ役をさせられるのは常みたいなところがあるので……つよく生きて……。

 

[バトル]

レイシアが活用していて楽しかったです。HP低くて耐久弱いのもまた、使用感がピーキーで、純粋な強キャラじゃなく上手く使ってあげようと頑張りたくなる良キャラ。

リーダーはぬくりあにしてクイムの具現化セットでとにかくSP10乱舞。サポートをザックにすると面白いくらいSPが溜まりまくって気分はフィーバータイムでした。

ダー惚が死んでから必殺発動するのもすごく、演出と性能が噛み合ってて素敵でした。こういうところは本当好き。

 

 

 

最終編・前編

 

とりあえず番人倒すまで。

 

まとめて「マジかよリリア!?」という印象。

そこかよって言われそう。そこなんです。あんな聖母みたいな顔グラしておいて……。アレックス狂みたいなキャラしておいて……。むしろアレックスへの執着は何だったのか感までありますが、思うに、大切な人認定したらとことんまで尽くすタイプなんでしょうね、きっと。お姉ちゃん負けないで。

 

セフィーナアミィは最後に心折れてしまったのが寂しかったですね……。別に君は悪くないと言ってやりたい、非はあるけど……。「正当化しやがって!」って叫んできてくれるのはすごく気持ち良かったです。だよねぇ!わかる!!

 

敵の叫びと言えば、ダークザックの「お前の言う命に俺達の命は含まれていない」的な台詞も大好きでした。だよねぇ!? そうですよそこがずぅっと引っかかり続けて9パート!!

なんかこの作品って皆の救済を謳い上げつつも命に優先度が付けられてる世界ですよねやっぱり。この矛盾自体は消せないことも理屈として納得いくんですが、とにかく正当化してるのが引っかかっちゃうんですよー。ありがとう代弁してくれて。

プレイヤーのフラストレーションを代弁できるキャラがいるってことは、そこの折り合いの悪さは自覚したうえであえてそう描写してるんでしょうねぇ。そうかー……。ここに辿り着くまでが長かったなあ……。

 

あっあと、のっきゅんのやられ方最高に好きです。

ああいう、最強冷徹キャラが少しずつバグっていくの大好き。

 

他、キャラの掛け合いとしては、そうだなあ。

ストニアに対しては腹黒メンヘラ少女という偏見がもう拭えそうにないのでラスがド天然にフってくれて安心しました。

しかしラスは海に行くって言ってますが魔王軍への償いがどうとか魔王四天王との確執の云々の話はやっぱり戦いを共にすることで水に流れた形になるんですかね……。言い合って苦悩したら全部清算されるみたいな展開はちょっと悔しいですねやっぱり。

 

クオン編でクオンとワールドが同一視されていることに抵抗を感じる旨を書きましたが、そこにしっかり触れてくれたのは嬉しかったです。気になってたんだよそこそこ、みたいな。そしてクオンも、いや本当、度量が深いですよね……。嫁にしたいな……。嫁にしたい……! 

私恥ずかしながら、クオンのことを他ゲーでもほとんど知らなかったんですが、本作のおかげで大好きになりました。もう、かっこいい!巴御前

 

あとはスパニーも好きでした。スパニーって誰かを叱咤激励するキャラとして動くと、めちゃくちゃ魅力的に見えるんですよね。笑顔で全肯定してもらえる頼もしさよ!

弱ってる時のスパニーも、守れたはずという考えに彼女の芯の優しさ、誇りみたいなものを感じるので、それはそれで好きなんですが……スパニーはやっぱり背筋の伸びたお姿が似合うなあと思います。ドット絵だけどな!

 

 

 

最終編・後編

 

まず神々の戦いから。ある意味予定調和であるので多くは語らないにせよ……。

エターナルとカナエールのモングラ、ものすごくめちゃくちゃ最強に素晴らしかったですね!!! ああいうちょっとグロテスクにも見える敵キャラってこう、人知の及ばない感じがして本当かっこよくて、もうまさに神々の戦いだなあと! 背景が変わったり等々の演出も含め、めちゃかっこよかったです……!

あっさり試合が終わるのもこの段階は物語重視でしょうし。おまけで存分に味わえるのでね。

 

そこからさらにですよ。

神々の戦いを終えてさらに最後の盛り上がり入れてくれたところ、すごくわくわくしましたー!

スピカやブライアンについては伏線もわかりやすく描かれていたのですんなり読み進めたのですが、そこからまさかラスボスが彼奴になるとは思っても見ませんでした。いやー、これは面白い発想、すごく良かったです!!

 

ラスボスが全少女からフルボッコされていくさまはなんとも心抉られるところもあり、その容赦のなさがまた良かったんですよねぇ。

特に、戦闘前のスパニーとアイスさん、セリフがきっぱり潔くて大好きです。

あと、バトル中セリフだとわてりのすごくフラットな目線というか、温度を感じない物言いが好きでした。

 

私の好きな敵キャラって、「全面的に悪いとは言いたくないけど確かに非もあるタイプ」と「言い訳なしに思い切り開き直ってヒャッハーしてるタイプ」なんですよね。後者はホワイトデーのクレアスですよ奴に惚れこんでここまで来ましたからね。余談。

つまり、同情の余地もありつつしっかり断罪されていくラスボスの姿はとてもすんなりと腑に落ちて、好きでした。

 

 

 

おまけ編・バトル

 

まっっっっってました全キャラフリー自由編成!!!

各々の使えるスキルをチェックするのに時間がかかるのはやや難点ですが、各編のキャラで頭出しができるなどの親切な部分も。

プレイアブルキャラが増えているのも嬉しい点でしたねぇ。

けっこう人選は謎でした。ネクロさんがいるのにダモンはいないのかー、とか。1ルートにつき数キャラみたいな縛りで追加されたのかな? 

 

ちなみに私の神々リベンジ戦の編成はこんな感じ。

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強キャラを躊躇いなく使ってます。でもクオンは愛です。

ストレート勝ちしたわけではなく何度かチャレンジしての編成なんですが、リトライ中はとにかくフィリアがめっちゃ頼もしくて、うっかり惚れかけました。だめだ、本編でのあの知的戦闘狂なフリしてわりと雑魚ムーブだったあの姿を忘れてはいけない……!

 

ニンニンのサポートとノックアウトの特性は相性悪いんですが、とにかくノックアウトを使いたかったので入れました。やあやあ我こそは脳筋の民也。

カナエールのターンはとにかくバタバタ死んでいくイメージが強かったので、マコちゃんのスキルで復活させるかフィリアで粘るかしようと思っていたんですが、少女ズ&アレックスサポートで普通にリカバリーが効きました。あれれ。しかもクー様にチェンジする機会ほとんどなかった気がします。やみっちの回復が地味にめちゃ強かったという。

せっかくの枠を使いきれていない私の技量の無さが目立ちますね。クレアスやアルシェスも上手く運用したかったなあ。

 

 

それと、バトル面のみでなく、会話分岐ですよ!

クオンでセリフがあったのでもしかしてと思って入れ替えてみたら、リーダーキャラが皆喋る喋る。ここ本当嬉しかったです!!! こういう細かい会話分岐大好き。

クレアスの会話見て動揺と歓喜に倒れかけました。

あと、色々喋ってもらってみるとカオスが意外に常識人で吹きました。おまけで丸くなるキャラも多かったですね。

 

 

 

おまけ編・音楽

 

オリジナル曲がいっぱいあると聞きつつも、この界隈でのアレンジとオリジナルの違いがよくわかっていなかったんですが、サウンドモードの膨大な曲数に思わず姿勢を正しました。

あそこに収録されているうち、アレンジってついてない曲が全てオリジナル曲ってことでいいんでしょうかね? いやあ膨大だ……!

曲名も凝っているものが多くて、一覧を眺めているだけでも楽しかったです。

 

以下、気に入った曲ちらほら。

書き手の音楽知識はゼロです。拍子やロックの意味するところが分かりません。

 

・「寝る前エマージェンシー」

つい寝る前さんエマージェンシーって言いたくなってしまう。初めて聞いた時、そのかっこよさと、どんどん異空間と化していくバトルフィールド、寝る前さんの規格外なスキルにかなりのスケールのでかさを感じてめちゃくちゃわくわくしました。

 

・「盲目と失声」

元々ブラインドがめちゃくちゃ好きなのでその関係で何度か聞いていた曲。キャラ補正も大いにありますが好きです。ヒーローものっぽいのにちょっと重々しいところが影の勇者っぽい印象。

 

・「氷雷のグリモワール」「Power into Darkness」「神々のベシュヴェールング」

タイトル込みでめっちゃ好き。まさに魔法戦って感じがして大好き。特にベシュヴェールングは民族調?でよく聴く雰囲気があって楽しかったです。

 

・「大森林の守護者」

こういうタイプの曲を戦闘に持ってくるセンスが素敵。こういう森っぽい曲好きです。もっと緑化していこ。

 

・「One-Night Dancing for Adherent」

一夜とラス(一人の騎士)で掛詞してますかね? 熱いのでよし。FF6とか、ちょっと異色のキャラやギャグ展開のバトルでかかりそうな雰囲気なこの曲を、あの局面でかけるところが素敵でした。ちょっと音が落ち着いてからまた盛り上がってループするとこもツボ。

 

・「キエテナクナレ」

こっちはドラクエ感。こういう刺々しい曲があると緊張感が出て良いですよね。裏でバンバンリズム取ってる音とカンカンカンカン鳴ってる音がなんかすごい好きなんですよ。静かに溜めてるところで不意にバンっとおっきい音出てくるところも油断ならなくて好き。生演奏聞きたいです。

 

・「Gunner’s Survival」「ミリィのテーマ」

とにかくかっこいい!これに尽きる。

 

・「Morph a Battle」

イントロ終わってからの雰囲気というか、不気味な印象なのに音自体はちゃかぽこシャカシャカしてて盛り上がってる感じがなんとも不安で好きなんです。

 

・「デーモンズエンシェントフィーバー」「エンジェルブラッディフィーバー」

音ゲーとかにありそうなこの感じ好きなんですよ。ミラーボール回してドライブして踊りながら決めポーズ取るキャラのカットインが流れていく感じ。伝わりませんか。さようか。デーモンズのサビの最後がぎゅいーーんって伸びやかになるとこ好きです。伝わって。

 

・「ヘルのテーマ」「自殺症候群」

ゴシックを感じた。こういうの好きなんですけどなんて言えばいいんでしょうね、シンフォニックメタルって言うのとは違うのかな。

 

・「ファルコンのテーマ」

オシャレジャズめっちゃ好き、もっとやって。

この曲のおかげで本作のファルコン贔屓が強まってる傾向もあります。

 

 

 

 

と!!

こんな感じで!

 

前回の記事とは打って変わって、

  • ライチ編が好き
  • クオン編、アイスさん編が素直に楽しめた
  • 最終編のラスボスの展開が一番好き

という印象でした。

 

 

 

余談。

スクショ撮りまくりながらプレイしてたんですが圧倒的にクレアスとクオンが多くて笑ってしまいました。クリア後もサントラとして楽しめるのがありがたいので、今後もちまちま起動することになると思います。

 

 

なんだかんだぼやきつつも、おお!と思うところもやっぱりあって、良いところ合わなかったところ含めて総合としてはやっぱり「プレイしてよかったなあ」なゲームでした。

 

以上、長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。