うそうさ〜第二号室〜

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フリーゲーム「怪盗ドルチェのゲーム2」感想

「犯人は現場に二度現れ、怪盗は警官に幾度となく姿を見せる」

エンターテイナーは人目について然るべき前置き。

 

 

えー、今回はKIJI-N-CHI(きじんち) さんところのフリーゲーム怪盗ドルチェのゲーム2」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

前作の感想はこちら↓

shiki3.hatenablog.com

 

システムは前作同様、短編連作風に章立てされたノベル寄りの謎解き探索ゲー。あの締め方でつづられる続編、そりゃ期待もしますよって。

 

というわけで、良かった点など。

 

 

ギーグ&ガールな新キャラ

 

前作の時点でもサブキャラを数えればそこそこの人数が登場しましたが、今作はさらに準レギュラーのキャラが増えます。その正体はなんと、パパラッチ!

機械好きなダウナー弟と、ドルチェ大好きなお転婆姉。コンビとしての凸凹具合も抜群。二人の会話がものすごーくリアルな姉弟らしさで、見ててにこにこしてしまいました。セリフの端々から力関係が見える感じとか、なんだかんだでお互いの理解者なところとかがすごくきゅんときます。

お話の本筋としても、警官とはまた違った立場からドルチェを追いかける新鮮さがありました。この二人の前衛・後衛な動き方がなんかすごく好きなんですよね。

 

一点惜しむらくとしては、アイリーンの過去やドルチェへの執着のきっかけに関するエピソードがあまりなかったところでしょうか。カーコさんなどなど、エピソードを経て知り合っていく子が多かったので、なおさら気になりました。カカオ研究家の彼女の話があるのなら、それより先にアイリーンのお話にもう少し切り込んで欲しかったかな。

といっても、続編で彼女たちが中心になる可能性もありますし!

もしかしたらそのために伏せられているのかも、しれないし!

 

カノンからのギルへの評価が好きでした。この二人の絡みもいっぱい見たいな。妄想は自由!

 

 

 

いちゃいちゃも会話分岐もたっぷり

 

今作でも二人はラブラブ。ツンデレカノンをドルチェがからかう、というお決まりの流れが今回もたっぷり見られちゃいます。デートスポットも会話分岐も多めで、どこにいってもオシャレな空気が漂います。

ドルチェもカノンも形は違えどたっぷりしっかり相思相愛なところがもう、大好きなんですよね~! どこにいってもノロケとラブと信頼と親愛の嵐、にやにやです。

クリア後も前作同様、いやそれを越える勢いでたっぷりですよ! 未プレイの方はお楽しみに。

二人の関係性もまたワンステップ変化するのですが──ここは追記にて。

 

 

 

謎解きもパワーアップ

 

さて、本作は謎解きの演出もパワーアップしています。

前提条件や問題文を、図式化してぱっと見やすくするうえに、ノベルゲーとして目を引く美しさ。11章の謎解き演出はもう考えることすら忘れて、息を呑んでのめりこんでしまいました。色の演出が美しいんだよなあ……。

ヒントも直球なものが増え、詰むことはなくなるようになったように思います。公式攻略もありますしね。ただ、ヒントや間違った時の会話がみたくてつい回答を先延ばしにしてしまうのはご愛敬。

 

残された謎や回答が、その章のテーマに直結するところもグッド。ここは前作から共通した良点ですね。自然な混ぜ込み方が本当一流だなと思います。

 

 

 

スライドインしてくる各種情報

 

システム面もよりプレイしやすく、見やすく、オシャレになりました。

どこでもセーブできるのが本当に嬉しい……! 謎解きはじっくり時間をかけたいんですよね。BGMも曲名が一目でわかり、素材元をたどりやすくなっています。

また、残りクリック数表示のおかげでどの程度の文量かがわかるので、区切り時を決めやすいのも良点。文庫本を読んでいるような趣もあって素敵でした。

バックログがないのと、ウィンドウ外をクリックしても選択肢クリック判定になっていまうところは難点ですが、もうここはウディタ製ノベル恒例のものなので致し方なし。

むしろノベル専用ツールでもないのにここまで使いこなされている技術力がすごかったです。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

前作が楽しめた方なら本作も必見もの。どこまでも続くドルチェの物語を是非。

追記ではネタバレ感想。

 

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

KIJI-N-CHI作品記事一覧

 

 

 

 

 

ネタバレ注意。

 

 

ちょっと考察解釈っぽくなっている部分もあります。

 

 

カノンとは何であるか

 

前作記事で絶賛させて頂いたとおり、カノンがロボットか人かという論点を飛び越えていくというのが一つの結論だったように思います。

しかし続編である本作は、この点をあえて引き込んできました。ロボットか人かという葛藤、未解決自己について。

それが悪かったかというと──もちろんそんなわけないんですよねえ!

 

前作ではおそらく、カノンの心のありようについて語られていたのかなと思うんですよ。彼女はロボットか人か、というQに対するAを、カノンの心で答えた感じ。

ただここは言ってしまえば精神論なわけで、論点を飛び越えた時点で未解決でしょと。

そこに自分で切り込んでオチに持ってきちゃうところがもう……すごい……すごい論理的。

 

そんなわけで、本作はまさに続編。心だと論点が変わってしまったQを、本作では身体に投げかけているのかなと思います。エラーという表現がまさにそう。

そしてやっぱり案の定、カノンの身体はロボットであるという解を持ってドルチェと向き合います。そこは当然で、向き合わざるをえない点。

そこに感情機能という心の部分を持ち込んでくるのがまたニクイ! 

前作の結論をより強固にしつつ、無理に見ないふりをしているわけではないんだよと語られるような印象でした。

 

 

「ゲーム」であるメタ要素

 

前作では「ゲーム」というオチがつけられていましたが、今作の本編11章までは終始作品内だけでお話が閉じて、メタ要素を押し出してくることはありませんでした。

初めはここ不満だったんですよ。前作でメタだぞっていう種明かしをしたのに、今作はまたわかっている種を隠すのかっていう。

 

でもね、違うよなあと思い直しました。

前述のカノンの問いについて考えると、前作では「ロボットか、人か」という二択を飛び越えて三択目の結論を持ち込むためにメタが活用されていたように思います。

一方で本作は、身体の部分に問を投げかけるので、メタである必要がない、というかむしろ二元論的に話を進めていく必要がある。だからメタは持ち込まなくても大丈夫。

そう考えるとすんなり腑に落ちたので、そういうことにしました。

自己完結はっは。見当違い?しーらんぴ。

 

おまけでは遠慮なくメタメタパラレル展開をやってくれるところも景気がよくて楽しかったです。お互いの真似をする展開が一番悶えました。

 

 

ここ好きポイント

 

  • わくわくが止まらないOP
  • 息を吸うようにカノンへ可愛いと愛してるを言いまくるドルチェ
  • 「次のアプローチは、ちゃんと自分の顔ですれば?」
  • 「お気に入りのドレスなら着たままでいい」

 

 

 

今作も謎有ときめきありでとっても楽しかったです!