うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「ランタイム・サーガ」感想

「国同士を見据える前に、まず自分の心を見据えねば」

感情論は捨てても情は失いたくない前置き。

 

 

えー、今回はちゃぼすけさんところのフリーゲームランタイム・サーガ」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

ガッツリ長編、戦略シミュレーションいわゆるSRPG。私の場合は、外伝全て辿って一周クリアで45時間ほどかかりました。山賊の討伐から始まり神話の大戦へと続く、まさにファイアーエムブレムな雰囲気の作品です。

 

 

というわけで、良かった点など。

 

 

多彩なキャラクター

 

やはりまず注目したいのはキャラクターから!

大ボリュームな内容に即して加入キャラはかなり多め。物語分岐などもあるため1周で全員の顔を拝むのは不可能ですが、そのぶんプレイヤーによって全く異なる過程を楽しめます。

気になるキャラがどんどん増えていくので、出撃数の狭さに悩ませるところが難点と言えば難点でしょうか? でもこれは嬉しい悲鳴ってやつですね!

個人的にお気に入りのユニットは追記で熱く語ります。

 

 

 

豊富なキャラ会話

 

加えて嬉しいのが、キャラのちょっとした会話イベントが豊富に組み込まれていること。しかも発生条件のほとんどが出撃回数で、キャラを使えば使うほど深みがましていく仕様になっています。なんとなく出撃させてみたら思わぬ背景事情があって、すっかり虜になっていた……なんてことも。

色んなキャラに専用武器や装備があって、たとえ主人公でなくても作中では大切に扱ってもらえているような印象を受けました。ストーリーだけでなく戦力としてもありがたい仕様です。

一方で、会話イベントやグラフィックは一気に全部見たいし集めたい、という完璧主義の方はもどかしく感じるかも。

ただやっぱり、ユニットの選択肢が多々あるからこそ、そのキャラとの思い出を作らせてくれるこの作りはすごく好きです! 愛着を持てばキャラが答えてくれる、もっとそのキャラが好きになる。そんなゲームだと思います。

 

 

 

親切な事前ヒントと余裕を持たせた難易度

 

私は難易度ノーマルでプレイ。SRPGはFEとフリゲを数作くらい触れた程度のプレイヤーで、詰将棋系は苦手なタイプなんですが、このノーマルが私にぴったりの難易度で驚かされました! ノーマルといいつつイージーに感じた、みたいに、プレイヤーの力量と作者様の想定する難易度にはギャップがあると思っていたので……。情報収集でキャラがヒントを教えてくれたり、基本的にはストレートに場の情報を信じれば良いようにできていたりするからなのかなー、なんて。

ちなみに各章には「戦術点」という、ちょっと上を目指して難しい条件を満たしたうえでクリアするという、縛りプレイに近いものが用意されています。私は確か41点くらい溜めれたかな? 自分の選んだ難易度にしっくりこなかった方は、こっちを狙ってみるのもいいかもしれません。

というか、戦術点で難易度の幅を持たせてるといったほうがいいのかな。条件もなにかと凝っていて、毎章飽きずにプレイできました。

 

 

 

動き回る戦闘アニメと溢れんばかりのキャラグラフィック

 

着目したいのはグラフィック面もそう。スクショだとどうしても伝わらないんですが、戦闘アニメがめちゃくちゃ動くんですよ!! 普段戦闘アニメオフ派の方も、終章で一回はオンにしてみてほしく思います。動きの溜めの使い方がカッコイイんだよなあ……!

専用武器の多さは前述しましたが、それに戦闘グラフィックが対応しているのにも脱帽でした。特に魔導士タイプの必殺モーションが好きでしたねー! 

 

また、特筆したいのは立ち絵や顔グラもそう。メインキャラのみならずほとんどのキャラに複数のパターンが用意されていて驚かされました。いったい何百枚描いたんだ……!

一人一人に文量を割くのが難しいSRPGにおいて、どのキャラクターを使うかのターニングポイントは「顔が好みかどうか」も大いに関係してくると思います。そこをしっかり把握したうえで、判断材料をガッツリ用意してくださっている作品でした。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

SRPGとしての出来等は、すでにコアなゲーマーさんが語られてるかなーと思うので、当記事ではキャラ中心に語ってみました。

 

ファンタジー交じりの軍記もの、暗雲立ち込めつつも最後には熱くハッピーエンドな王道長編作品です! 大ボリュームの満足感が欲しいあなたに。

 

 

追記ではネタバレ感想。

 

 

 

 

ネタバレ注意

 

 

 

ユニットの使用感や好きなポイントなど

全員語るのは厳しいので、特にお気に入りのキャラだけ。

 

 

 

主人公・ヒロイン組

 

 

・イジュラン

 

序盤はかなりヘタれてしまっていて良くも悪くも削り役、追撃できない・非力・すぐ倒れるという結果だった王子様。ですがクラチェンして弓を使えるようになってから、使用感が大いに変わりました。剛力・追撃・間接攻撃、鉄の弓で上級ドラゴンをドッパンドッパン撃ち倒す最強殿下です。

あとイベント関係だと、告白した後に思いっきり動揺して騒ぎまくるところがツボでした。ん~年相応! 好き!

 

 

・ナターリア

 

初め育てるかどうか悩んでいたんですが、ストーリー展開的に育てておいて良かったとほっとしました。ヒロインが一人で固定されてがっつりカップルになれちゃうの、フリゲならではの特権みたいなイメージあります。嬉しい。

特にエンディングの二人乗りドットすごい好きでしたね~! ロマンチックだし、お互いに支え合う関係って感じがして和みました。

 

 

・ナッシュ

 

性格に一番好感が持てるキャラです!

こういう竹を割ったような真っ直ぐなキャラ、やっぱり主人公映えしますよね~。クリフォード将軍と戦った時の、葛藤を含みつつも相手の覚悟には正面から答える感じの受け答えが凄く好きです。試しに戦わせてみて本当に良かった!

ただユニットとしては、その、力がめちゃくちゃヘタれてしまって……。他のプレイヤーさんのスクショもいくつか拝見したんですが、ほとんどが力25以上のパラメータだったのに対し、うちのナッシュはなんと19でした。あっはっは。

諦めて囮や盾役として運用してましたが、騎馬キャラをあまり使っていなかったのでそういう意味では助かったかなと思います。

 

 

・ヘレン

 

杖役がヒロインポジなのは納得として、短剣持ちなのが意外!

実際ほとんど短剣は使わなかったので、できれば四元素使いであってくれたほうが嬉しかったかな……。でも魔導士キャラが多い中、序盤からしっかり差別化されているのはすごく良いポイントだとも思います。

なにより彼女とソフィアのイベントがすっごい好きなんですよ~!

ソフィアがヘレンに心を許してるのもすごくいいし、ヘレンが他キャラと比べて素の少女っぽく喋るところもかわいくて好き。完全に愛着で運用したキャラです。

 

 

 

戦士・騎馬系

 

・ウルリケ

 

めちゃくちゃ好きなキャラです!! なので長くなります。

序盤はとりあえず剣士好きだし育てとくかー、くらいの温度感だったんですが、序盤の敵将との会話でめちゃくちゃ好きになりました! 

 

9章だったかなあ。ウルリケのピュアに善意を信じて正義を成すという態度と、敵将の悪だと分かっていてそれを成さねばならないという悲壮な決意が対応してて、すごく響いたんです。

で、ここだけ見るとウルリケも世間知らずの田舎娘なのかもしれないんですが、魔物の呪いを受けてなお凛と前を向く姿が気に入ってしまいまして。なんだろうなあ、例え重たいものを乗せられて、あの敵将と同じ立場に居たとしても、ウルリケは善と正義を成すキャラなんだろうなあと思ったんですよね。その潔さと、例え自己の命が散っても言い訳をしないであろう態度がすごく好きになってしまいました。

かと思えば他の会話では面白方言キャラと化していて、隙があるところも可愛い。田舎娘っていうキャラ属性が一貫して好きです。

 

使用感としては、うーん、どうしても非力さと紙防御が目立つかな。流星剣レベルの連撃スキルが欲しかった気持ちはあります。

ただ私は武人の証でクラスチェンジさせたせいもあるかも。魔導士系でクラチェンしたら、それこそ炎の剣や氷の剣も駆使して間接攻撃のできる剣士として唯一無二を誇れたやもしれません。

 

 

・ソフィア

 

めちゃくちゃ好きなキャラその2!!

いやーもう序盤から彼女は育てようと心に決めていました。仕事人という雰囲気が最後まで崩れなかったところが本当にありがたかった!!

クールキャラというより、武骨な生き方しかしらないキャラという印象。それをヘレンが解きほぐしていくのもロマンティックだし、そこに甘えすぎず影から支える立ち姿も惚れ惚れとします。彼女なりのポリシーや譲れない一点があるところにとても惹かれました。

ザガンとの戦闘会話が好きだったな~。やはり武人という印象です。

 

そしてユニットとしては、まあ、もう、最強ですよね。鉄の斧一本持たせて最前線に放り込んでおいたら敵が全滅してる、みたいな。四連撃はマジで強い、斧の攻撃力がそこに乗っかるからもう無双。あとかなりステータスが良かったみたいで、剣相手に必中かってレベルでドゴドゴ当てまくってくれました。ひええ。

終盤は悪地形がかなりあるので、水地系をざぶざぶ渡り歩けるところもかなり助かりました。

 

 

・マリオン

 

この子も序盤はこう、三つ編みかわいいし育てておくかーくらいの気持ちだったんですね。しかも騎馬キャラはけっこう出撃枠が狭き門なので、サブとして、最悪スタメン落ちする気持ちで育ててたんですよ。

いやいやいやいやとんでもない! めちゃくちゃ扱いやすくて素敵なキャラでした。破壊力というよりは安定という印象。遠くの民家は彼女一人突っ込ませておいたらなんとかなってる感じでした。あと単純に専用武器のアールシェピースが強い。

あと、お堅すぎてお友達が作りづらい、みたいな会話イベントにほっこりしました。大事に育ててあげよう……と思ったのもここからです。

 

 

 

・ドウェイン

 

いやーあの趣味はずるいでしょ!

趣味の話ですごくいいキャラだなと思って、ずっと出撃させることにしました。経験値が惜しくて育てられはしなかったんですが、お買い物にお使いに囮に、なにくれと活躍してくれたキャラです。壊れたライトスピアでよくぞ戦い続けてくれた。

某キャラと意外なエピローグを迎えてくれたのも嬉しい! 色んな意味で心優しく温かいキャラだったなあと思います。

 

 

 

魔導士系

 

 

ランバート

 

四元素攻撃役として育てようとしたものの、イジュラン編で杖使いがあまりにも不足していたので、急遽杖キャラに転換。当軍の中で唯一レベル20未満でクラスチェンジしたキャラです。しかも経験値増加スキルのおかげで、杖振ってるだけでレベルマックスになってしまった。あっはっは。

しかしながらそれでも強い。やっぱ魔法キャラが強いのかなー。とにかく敵の攻撃を避けまくるので、ドラゴンの大群相手に脳死で突っ込ませても無傷で帰ってくる強い男でした。

他キャラの補佐役みたいな会話イベントが多かったので、欲を言えば彼が中心に立つイベントも見たかったなー。支援キャラによっては見れるのかも、なんて。敵に対してけっこう冷めた雰囲気で台詞を返してくれるところが好きでした。

 

 

 

・ドロテア

 

まず言うと、男嫌い属性って正直あんまり好きではないんですよ。なんか相手は悪くないのに相手を悪く言うみたいな感じがしてしまって。

けどドロテアの場合は一方的にあしざまに言うわけじゃなくて、歩み寄ろうとしている姿勢が少しずつ見えるんですよね。「嫌」よりも「怖い」が強い感じ。そこがちょっといいなって思って、せっかくだし使ってみようかな、が始まりでした。それに女友達と話してる彼女がすごく楽しそうで! やっぱキャラ印象大事。

実際使ってみたら、終盤ではかなりドラマティックなポジションに立ってくれまして。育てて良かった、を実感できたキャラでした。

 

ユニット性能は、いやーとにかく必殺乱舞。ただのソールで必殺夢想してくれてたもんだから、専用武器ではもう無双でした。押し寄せてくる騎馬兵の増援全部一人で叩きのめしてくれた記憶が忘れられない。

スタメンの中で光と闇を両方Sで使い分けてくれる、魔導士キャラのエースでした。

 

 

 

 

と、お気に入りキャラはこんな感じ!

 

SRPGって、他のプレイヤーさんの感想も聞きたくなりますよね。特に本作はキャラのイベントが豊富なので、このイベントで惚れた!みたいなのが聞きたくなっちゃう、思い入れ深くなっていく作品でした。