うそうさ〜第二号室〜

フリゲ!鬱展開!ヤンデレ!万歳

フリーゲーム「心臓を奪われた魔物」感想

「与えるばかりでは擦り減らす、奪うばかりでは持て余す」

交換であればちょうどいい気がする前置き。

 

 

えー、今回は森越一さんところのフリーゲーム心臓を奪われた魔物」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

終盤に分岐有り、短編RPG。公式の想定プレイ時間は1~1.5時間でしたが、私は少し悩んで30分だったので、ゲーム慣れしている人はもっと早いかも。

一方で、満足感はたっぷりの一作です。

 

 

というわけで、良かった点から。

 

 

 

鬱から始まり明るく終わる

 

生贄として捧げられ、己の無力感を噛み締め、話しかけてきたのは謎の悪魔……。導入だけみれば暗く恐ろしい展開のように思えます。

が、プレイしてみると雰囲気はどんどん上昇気流に乗っていきます。

ストーリーラインが、こう、少年漫画なんですよ!

無力な少年が相棒に発破をかけられ、いつの間にか立ち上がり、気になる女性のために強敵に立ち向かいそして──という展開。魅せ場で挟まれる高クオリティなスチルも合わさって、とてもドラマティックでした。

バッドエンドはかなり淡々としていますが、だからこそトゥルーエンドの爽快感は実に気持ち良かったです。エンドロールでさりげなく一か所見せてくれる、あの演出も大好き!

 

 

 

パズルライクなバトルシステム

 

RPGと銘打ってはありますが、バトルのみを取り上げるとパズルのようなプレイ感でした。戦闘は半自動で運要素はなし。つまり戦う前から勝敗は決まっています。勝てない時は絶対勝てないので探索をする、あるいは自分の見直しをするのが必須です。

マップ自体は広くも狭くもなく、用のなくなった場所では相棒のウィルがきっぱり明言してくれるので、どこが探索漏れになるのかは比較的わかりやすいはず。

ただ、虱潰しに似た作業が苦手だったり、初手からさくさくハイテンポで自由に動きたかったりするタイプの方には向いていないかも? 逆に私はきっぱり攻略ルートが決まっている方が動かしやすいので、斬新で面白いシステムでした。

 

 

 

相棒と話し合うのがキーになるシステム

 

戦闘、世界観の構築、探索、全てにおいて重要なのがウィルの存在です。いやー、初めはただのナビゲーターだと思っていたんですが、これが大間違い。見事にしっかりと“相棒”になってくれる良キャラでした。

一部の探索をウィルとの会話で行わせるのがすごく巧みでしたね~。話すというコマンドをプレイヤーに意識させるステップを用意してあるのが素晴らしい。何もない場所でも零れ話が聞けるから、つい会話パターンが切れるまで話したくなっちゃう。進行度によっても差分が多くて、お喋りが捗りました。

差分と言えばウィルのお部屋に置いてあるもの全部に会話文が入ってるのも丁寧だし、立ち絵が変わってからだと反応が変わるのも好き。

 

そうして愛着が湧いて来たところであのイベント、さらに戦闘での重要な役回りですよ。プレイヤーが上手いこと主人公に馴染んでいくといいますか……。メタ的にみれば、役立つシステムであるウィルと接していくうちに、だんだんとウィル自身に愛着がわいてきて、キャラとして好きになっちゃう感じ? 

「惚れさせる」のが上手いゲームでした。

 

 

 

 

作者様の色がよく出ている作品

 

最後に紹介をば。

実は私が本作をDLしたきっかけはpixivにあります。もともとこの作者様が投稿されている、「男二人で」シリーズが好きでして。

www.pixiv.net

女装してる男友達と堅物っぽく見えて雑に柔軟で男友達がひたすらだべってご飯食べる短編漫画なんですけどね。ところどころで掛け合いに緊張感があったり、あるいは距離を置いた優しい気遣いがあったりしてすごく良いんですよ~。

 

で、本作のキャラは上記のシリーズとは関係がないんですが、「僕の漫画を気に入ってくれる方ならたぶん気に入ってくれる話」とあったのでじゃあプレイしようと決めました。結果、とても気に入ったので、いやあ宣伝文句に偽りなしです。

ゲームを気に入った方は漫画、漫画を気に入った方はゲーム、両方の雰囲気が楽しめるかと思います。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

短編で満足感アリ、スロースターターながらもしっかりとプレイヤーを引き込んでくれる良作でした。

 

 

追記ではネタバレで、少し詰まったところの攻略など。

 

 

 

ネタバレ注意。

 

 

 

 

基本的には、敵を倒す→倒せない→内臓を探す→敵を倒す、の繰り返し。

ですが、ウィルの立ち絵が変化してからちょっと詰まりました。

 

というのも「応援」について。

ウィルがそれとなくヒントを出してくれてはいるんですが、いかんせんバトルがオートで進むので、xキーの存在を忘れがちなんですよね! あっはっは。

そんなわけで、詰まっちゃった方はレッツチャレンジ。応援パターンが複数あるのも元気が出ました。

 

あと余談として、力尽きて部屋に運ばれると装備が勝手に変わっていることがあります。倒せない時は装備を見直すこれ大事。

装備ではなく、力を借りるという表現もすごく好きでした。

 

 

 

 

あと最後に、ネタバレ関係で叫びたかったことを一つだけ。

 

この作者様、性別ふやふや系のヒロインを魅力的に描くのがめちゃくちゃ上手いな~!!!

ヒロインなんですよ確かに。でも女って感じはしなくて、けどかわいい、みたいな。うわー上手く言えないなあこれ。この手のキャラ好きな方は絶対いるんですけど、それを言うとネタバレになってしまう矛盾!! うおお!! 中性でもボーイッシュでもないんだけどある意味中性みたいな。届いて欲しいなって思いました! 需要に!!