うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「夢遊猫イミテイション」感想

「終わらせないのはやるせない、でも終われないよりずっとマシ」

区切りをつける後押しさえあればな前置き。

 

 

えー、今回は星と月の壮麗さんところのフリーゲーム夢遊猫イミテイション」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

ケモキャラのBLでカードゲームな一作。ウディタ製。

結論から言うと、めっちゃ楽しみました!

本作、実に独創的なポイントが多いです。よって、いつものように合う合わない点の列挙ではなく、「ここが持ち味!」みたいな感じで記事を書いていきますね。

 

 

簡単快適操作でじっくりプレイ

  • 操作は左右クリックのみ
  • 時間制限なし
  • 自分の墓地のみならず相手の墓地なども確認可能
  • カーソルを添えるだけでカードテキストが読める

などなど、システム面かなり手厚く手を付けやすく整えられています。熟考したいタイプの私にはありがたい要素満載でした。

そのうえで、デュエルのスピードはかなりテンポ良しです。カットインの表示有無なども決められる他、対戦相手の反応セリフもさくさくと流れていくので、演出全てオンにしてもなおカード提出がスピーディに行えます。

 

 

 

飄々とした熱血主人公

 

一番好きなのが主人公、六郎の性格です!

飄々として口でも計略でも一枚上手、胆力もあり、でも基本的には女好きの優男。いや~これは惚れいでかって話ですよ。初めのパートナー選択によって攻めにも受けにも転じますが、最終章ではガッツリ男気で締めてくれるカッコよさがあります。

何より私はラスボス前のあの魂の語り合いが大好きなんですよ!!

熱血ではある、でも押し付けずに理解の姿勢も示してくれる。そのうえで熱く想いをぶつけ合う! この、クライマックスに向けての語りがめちゃくちゃカッコよかったです!

ここに限らず、戦闘前の決め口上はどのキャラもめちゃくちゃかっこいいので、ぜひ見て頂きたい……!

 

 

 

単作としても満足・シリーズへの導入にも◎

 

私はこう、作中のみで解決しない情報や前提があるとすごくもやもやしてしまうタイプなんですよ。スターシステムとか、前作のキャラのゲスト登場とか。なのでプレイするなら1作目から作者様のゲーム全部追う覚悟で腰据えて手をつけるんですよね。

ですが、本作は過去作の半数が公開停止中。そんなわけで、お話についていけない可能性も覚悟しつつダウンロードしたわけですが……。

 

あくまで主観として。

  • ストーリーは本作単体でも楽しめる。
  • キャラクターは、過去作に触れていないと掛け合いに置いてけぼりになるシーンもある。が、説明は親切。むしろ本作で色んなキャラに触れて、その子が登場する過去作を探してみるというのもアリかも。
  • システムは本作のみで綺麗に完結。カードゲームとして楽しみたいなら文句なしにこれだけで完璧。

という印象でした。

 

運命の相手を誰にするかで受ける印象は変わってくるかもしれませんね~。私はインダストリィから始めて、彼自身あまり他のキャラとの関わりは濃くない子だったので、すんなりと楽しめましたが。もしこれがスピアラスカー辺りから始めていれば、前述のもやもやは感じてしまっていただろうなと思います。

 

 

 

流動するCPを楽しめる方向け

 

前述の通り、ほとんどのキャラクターには既存の関係性が出来上がっています。よって、選ぶ運命のパートナーの中には、六郎よりもずっと大事な存在がいる人もいます

運命のパートナーと行うのはあくまで、恋人ごっこ。それでも確かに想いは通じ合いますし、最終的には皆で大団円になるのですが、ことカップリングは基本的に固定寄りの自分には、要所要所で心の整理が必要でもありました。

だってラスカーにお世話されたり逆に口説いて困惑させたりできるのかと思いきや、イクシアの話しかしないだもん……!

いやでも、いわゆる他作品からのゲストキャラクターをここまで上手く本流に乗せれるのは巧みとも言えます。恋の矢印は多ければ多いほど盛り上がるという方がいるのも確かですし、六郎のカラッとしたキャラはこの展開に最適で、一番彼を魅力的に見せると言っても良いくらいなはず。

何より大本命がギギみたいなところありますから、十分に納得はできる構成でした。

 

 

 

絶え間なき下半身への執着

 

さて、検索して本作のスクショ等を見て頂くとわかるんですが、とにかくまずはケモです。ケモと言ってもかなり多彩。ふわっふわの子、骨ばった体格の子、ガチムチ、なんでもござれ。

そして全体像の次に着目したくなるのが一点、そうですそこです。下半身に雄々しくそびえ立つモノです。あちこちで股間の主張が激しいという意見を見ましたが、まさにその通り。小さいサイズの子も大きいサイズの子も、服の上からしっかりはっきり形がわかります。

立ち絵のみならず、ストーリーでも幾度となく下半身談議は取り上げられます。特に自分はインダストリィから始めたので、金的と本ゲームはもはや切っても切り離せなくなりました。

 

余談ですが、スピアのご立派様がTHE大蛇って感じの形状なのすごくツボです。初見時は性根が悪いとアソコも曲がって……と言いかけましたが、人となりを知ってからは言えなくなりました。なんだかんだ身内はしっかり支える良い奴なのズルイわ~。惚れるわ~。

好きなものをとことん追求して詰め込めるのがフリゲの良さだと思っているので、是非今後ともこの路線貫いていってほしい所存です!

 

 

 

辞典好きや設定集即買い派にオススメ

 

センシティブで締めるのもためらわれるので、最後に刺さる方には刺さる要素をば。

本編だけでもかなりテキスト量の多い本作ですが、そのこだわりっぷりはおまけにも及びます!

まず、多々存在するカードについて。このカードなんと、一枚一枚にキャラ設定がついてるんです!! おまけにはカード辞典やキャラクター図鑑などがあり、そこで数行程度のテキストを浴びるように読むことができます

もうこれは設定好き大歓喜だと思いませんか!! 私は大歓喜しました! 

副読本が好きなあなた、設定資料集が好きなあなた、アルティマニアを枕代わりにしていたあなたに是非!! オススメです!

他にも、キャラクター一人一人に二つ名がついていたり、全キャラクターの設定文が読めたりと、内容はもりだくさんです。決めセリフや勝負前口上が好きな方にもオススメかと!

 

そして何よりも主張したい、ここ。

「全ストーリー全キャラクターの掛け合いがおまけで見返し可能」です!!!!!!!!!!!

見たいあのシーンのためにセーブデータを取っておかなくとも! そういった私のようなプレイヤーを見越しているかの如く! セーブ一つで全て見直せます!!

もうこれほんっっっとうに嬉しかったです……全ゲームに搭載して欲しい……!

特に本作はちょっとした掛け合いの中にそのキャラの価値観を伝えてくる一言がすっと差し込まれたり、性癖にぶっ刺さる一言がザクっと仕込まれているので、何度でも見返したくなるんですよね……。とってもとっても捗りました。最高システム感謝!!!

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

本当にすごく楽しかったので、オンラインバトル……まではいかないにせよ、人様のデッキを舐めるように拝見したくはありますね!

 

 

追記では攻略…………にも満たない、自分のデッキ紹介など。

 

 

 

 

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フリーゲーム「ダーリン菊一文字」感想

「盾舜六花が登場しなくなったの何巻からだ?」

勘のいい読者は嫌いだよな前置き。

 

 

えー、今回はFoomalさんところのフリーゲームダーリン菊一文字」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

VIPRPG 2017紅白で公開された、バトル重視のRPG。いわゆるジャンル:デフォ戦。

ストーリーはあってなきようなものですが、導入やオチはさくっとギャグテイストに用意されています。

 

というわけで、良かった点など。

 

 

タッチでゲットのマップ探索

 

とことんストレスフリー! 

第一印象はまさにこれです。

宝箱や会話の決定ボタンすら排除し、アイテムは当たるだけでゲット。マップは手狭にわかりやすく、マップのショートカットも完備。

一方で、「楽しい」は残してあるところが良いな~と思います。こう、おそらくやろうと思えば徹底的にあらゆる要素をそぎ落とすこともできると思うんですよ。マップ探索だって宝箱すら無しで店売りだけにするとか、。でもそうじゃなくて、探索する楽しさも残してある……ミニマリストではなくあくまでストレスフリーに留めてあるところが好きでした。

 

 

 

振り直し可なスキルとステータス

 

振り直しは神システム。あらゆるゲームに搭載して欲しい!

本作は振り直しの画面も見やすく、さらにはいつでも入れ替え可能というのが最高でした。

スキルの数が本編のボリュームとぴったり合っているのも嬉しい点です。装備品や魔法の耐性パズルにしてもそうなんですが、選択肢が多すぎると逆にパンクしてしまうので……。スキル自体を増やすのではなくて、付加能力を増やす、という発想がものすごく新鮮かつ楽しかったです!

 

 

 

解法様々、強敵バトル

 

まず私は、最適解一つを追いかける、とか、RTA系はかなり苦手です。なので、バトル重視ゲーと聞くとどのタイプかな~と構えてしまうところがあります。

本作はこのバランスも絶妙でした! 脳死では進めないけど、解放はいくつかあって、パーティメンバーや装備によってある程度やりようが用意されている感じ。多少トチっても立て直せるくらいの難易度が一番好きなので、肌に合うバトルデザインだったな~と思います。

私はどちらかというと高火力速攻型だったので、耐えを求められる(と思っている)ステージ6のボスにかなり苦戦しましたね~。この辺りは軽く追記で語りますが。

他プレイヤーの撃破方法を聞きたくなるゲーは良ゲーだと思います、定期。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

とにかく快適・倒せて気持ち良い・歩いて楽しい! な一作でした!

 

 

追記ではほんの少しだけネタバレ感想。

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

 

 

 

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フリーゲームサイト「ゆうあかり」7作品感想

「捕らえた後は逃げ道一つ、捕らえる前は無限大」

捕まえるまでのほうが楽しいねな前置き。

 

 

えー、今回はゆうあかりさんところのフリーゲーム「天体宮の守人さん」「終末のトリヴァール」「終末のトリヴァールafterdark」「落花恋恋」「ロコロッカ-da capo-」「秋灯デザイア」「メイライ・キディ」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

どれも短編~中編の乙女向けノベルゲー。ギャグだったり地獄だったり作品によって色は違えど、基本的にはヤンデレものです。

 

作品一覧はこちら↓

 

 

『天体宮の守人さん』

 

【概要】

ほのぼのギャグ寄りなヤンデレ乙女ゲー。ストーカー疑惑の腹黒敬語男×健気な天然毒舌家少女で、ファンタジーお役所な世界観です。

 

【感想】

この作者様のゲームをプレイする度書いている気もしますが、相変わらず、システム画面や背景のテクスチャ加工技術がハイクオリティでしたね!青・星な感じで統一されていて、常にきらきら綺麗な画面でした。

さて本筋の恋愛要素、こちらもがっつり病みや暗躍っぷりを見せつつもほのぼのしていて微笑ましかったです。応援したくなるヒロインって良いですねぇ。某エンドの流れにはがくっと力が抜けると共にへらっと笑いが漏れました。やはりナシュ様のピュアなお人柄が成せる技かな!かわいい!

世界設定だけ見るとかなりファンタジー寄りかなあと思いますが、ここにSNSやお役所仕事な機構を取り入れているおかげかすごく独自の色が出ていました。短編長編問わず、息づく舞台を作るのが上手です。

というわけで、安定のクオリティに加えて、目新しさも垣間見える一作でした!

 

【一言】

血や流血は苦手だけどヤンデレは好きという方や、年齢差恋愛がお好きな方に。

 

 

 

 

『終末のトリヴァール』『終末のトリヴァールafterdark』

 

【概要】

この作者様恒例、残酷エイプリルフールゲー。乙女向けノベル。カニバ、聖女、神殿等にピンと来る方へ。

 

【感想】

病んだイケメンに余すところなく追いつめられる聖女が見たい!

そんなニッチな需要を満たしてくれる良ゲーでした。シスターとか聖女とか、清らかであることを求められている女性って良いですよね。あと、現実逃避すらも許されないって素敵過ぎません?

攻略キャラは、シスコン・メンタル弱めエゴイスト・最強立場のラスボス、とまあ恒例の面々。ファンタジーな要素もヒロインをより追いつめるスパイスとして輝いていました。性的な意味でも生命的な意味でもけっこうグイグイ迫られます。

 

というわけで好きなエンドはWorstEndです! もうね、あの、上下関係を教え込まれる感じがね。ラズさんも一番報われてる気がしますし。おめでとうございます。もうこれで怖いことないよ!やったね!

後日談をまとめた番外編、アフターダークのほうではカレルの話がお気に入りでした。あえてあの呼称を要求される辺りに彼の歪みをひしひしと実感させられて好きです。

 

要所要所でスチルではなくカットイン(?)が入るのも雰囲気があって良かったです。両手を組むあのイラストが出た時の衝撃といったら。やっぱり聖女様はおいのりポーズが似合いますね!

 

【一言】

病んだイケメンに身も心も愛されたい人向け。

 

 

 

 

『落花恋恋』

 

【概要】

ほのぼの切ない、和風乙女ゲー。回りくどいデレ高め師匠×しっかり者の勤勉少女、とうっかり屋さんなマスコットキャラ。

 

 

【感想】

 

神様師匠シリーズとのことで、別作品と世界観は共通していますが、必要な説明は全て作中で行われるので単品で遊べます。ただ某エンドのエピローグではゲスト出演するキャラがちらほらいるので、他作品をプレイしていないと「?」となるかも。

 

ちょっと心情描写が説明的過ぎるところや、回想が文字だけで省かれてしまってギャップを感じる前にデレられて「あんなに冷たい人が優しい態度を!?」な展開に共感を抱きづらかったところはマイナスに感じたかなー、なんて。

けれど、お茶のくだりが何度もさりげなく組み込んであったり、序盤に家族との軽い不満を描くことで真白の進路に違和感のないシナリオになっている点はグッドでした。

 

真白がしっかりさんで、グダグダっとなりそうなところはすっぱり切って「そこはわかっているので教えてください」と直球に入れるところも読みやすくて良かったです。信頼があってこそ言えるんでしょうねぇ。

おまけストーリーの黒い設定等は安定の味わい。

 

グラフィック面では、ふよふよ動く月太が可愛かったですねぇ。月太はトラブルメーカーではありますが、月太はきちんと謝れるし明るく騒げるかわいい子で安心でした。あとヒロイン真白の透き通るような髪色がとても美しかったです。

着物の柄等はあんまり詳しくない私ですが、翠火様は西洋風な外見と和柄がいい具合に組み合わさっているキャラデザだなあと思います。

テクスチャ等で、見た事のある和室なのにどこか違う、みたいな異世界らしさが出ているのも素敵でした。

 

 

【一言】

切ない路線の和風乙女ゲーが気になる方向け。

 

 

 

『ロコロッカ-da capo-』

 

【概要】

過去公開されていた『ロコロッカ』のリメイク版。ぬいぐるみ×シスター(語弊)。システム自体はノベルですが、塔の中をぐるぐる回りながら悪魔退治を目指すという雰囲気はホラーADV風です。

 

 

【感想】

 

無印のプレイ当時はけっこうベガって強気なイメージがあったんですが、プレイし直してみるとけっこう当惑があって、狂った状況に流れ流されてる悲劇のシスター感が強くて良かったです。

セイリオスとの年齢差にもびっくり。おまけ話等々見ていると確かにセイリオスはこう、自分の陣地を作っておくことで安定を求める感じが強くて納得はいくんですけどね。長男気質の人は開拓者な印象があるので。

そして、大きく変わっているのがぬいぐるみ。思い出の品で留まっていたあの子をああもえぐく上手く調理し切るとは、いやはや、何年経っても暗くて良く効く展開を生み出してくださるなあと感じました。

背景やタイトル画面はガラッと雰囲気が変わっていましたが、無印はまるで残酷童話みたいな雰囲気ダカーポは荘厳と血だまりの惨劇みたいな雰囲気があって、どちらも味わいがあって素敵だな~と思います。

 

 

【一言】

前作プレイヤーさんも違いを愉しめる、残酷恋愛喜劇。

 

 

 

 

『秋灯デザイア』

 

【概要】

現代日本風、兄妹。強制的に合意させれたり脅迫されたり性的虐待されたりする中学生女子が見られます。

 

 

【感想】

 

本ブログで取り上げている同作者様ゲーの記事の多さからして、私がファンなのは言わずとも知れるかと思うのですが、本作は他作以上に精神的DVやパワハラ要素が強かったなーと感じました。

で、色々考えてみたんですが、おそらく作者様のよく描かれる展開と中学生・実兄という設定の噛み合いが異様なほど良すぎるんですよね。中学生の逃げ道なんて学校or家庭になりがちで、しかも相手は家庭内の権力者、親は友達感覚タイプで愛は感じるけど頼りにはならないとくればもう、逃げるには極論しぬしかないよなあみたいな。

他作品は舞台や展開がファンタジーだったり、あるいはじわじわと囲い込む過程があったりするのでそこまで感じなかったんですが、本作は初手で詰んでたのでかなり精神を削られました。

イジメを受ける女の子萌えという需要自体は大いにあると思いますし、女の子を精神的にリョナりたかったり、脅迫されてる子の涙目差分が好きだったりする方にはとっても嬉しい作品だと思います。いいよね。

 

シナリオの「昔はこうじゃなかったのに」とお互いが想いあっていてすれ違うところはすごくにやにやできました。鈴ちゃんもお兄ちゃんが好きという描写をきちんと入れてくれていたので、強く出られない点自体も納得はいきます。心理描写で整合性取っていくの上手ですよねぇ。

 

あと見どころは、おまけページのギャップかな。ガラッと変わる明るい雰囲気やキャラからのツッコミなど、胸糞系の鬱展開が続くぶん、工夫されているんだろうなあと思います。

 

 

【バレンタインパッチ】

こちらは期間限定の小話が楽しめるパッチ。涙目スチルも見れるしどんどん言質を取られていくし珍しくも強気に気持ち悪いと言い返す鈴ちゃんも見れるし、本編が気に入られた方は嬉しいパッチだと思います。

 

 

【一言】

ひたすら追い詰められて追い詰められたい人向け。

 

 

 

 

『メイライ・キディ』

 

【概要】

この作者様恒例、残酷エイプリルフールゲー。乙女向けノベル。お姫様と竜、従兄、孕ませ等にピンと来る方向け。

 

 

【感想】

 

チェルシー(ヒロイン)は15歳、一方で攻略対象は成人済みと長命の龍人。ヒロインの年齢自体はロリと言い難い、と思うのですが、年の差や周囲の態度からしてものすごーく「おにロリ」の波動を感じる作品でした。

姫という立場やしきたりの関係で、結婚という響きがひどく生々しく響くのも印象的です。したこともない大人の夜の知識を聞きかじっているし、襲われかけたらその意味を理解はしてしまう。幼げで純粋なチェルシーの内面に反して、与えられる展開がひどくエグくて素敵でした。それこそ、政略結婚という響きすら生ぬるく感じるほど。言ってしまえば孕ませを強要される感じが、ものすごーーーーく気持ち悪くて好きです。

心的にグロテスクなものをきちんとエグい描写と共にお出しされるの、逆に作者様の倫理観が信頼できて好きなんですよね……。

 

イケメンに逃げ道を奪われる展開はもちろん健在。

脅しつけ方やトラウマの植え付け方も個性が出てましたねー。人の道徳がピンと来てなさそうなユーリのほうは、自由にさせて自学自習で恐怖を身体に覚えさせる方針。人の輪の中で自分を殺してきたレフィのほうは、人質や脅迫で優しい優しいチェルシーの心に訴えかける方針。どちらも育って来た環境を思えばこその展開で、とても納得感がありました。

チェルシーにあえて「言わせる」描写が多かったのも好きポイントです。特にユーリルートのバッドはもうたまらんでした。

なんか、これは性癖暴露になってしまうのですが、他に逃げ場がないし無理やりなのにあえて声に出すことで一見同意みたいに見えるの、めちゃくちゃ暴力って感じがして良くないですか。最悪の行いで大好きです。

 

言ってしまえば、どうあがいても絶望!

ルートによっては性的な気持ち悪さも、グロ的な気持ち悪さも両方味わえて、実に好みなヤンデレメンヘラ電波ゲーでした。

タイトルの由来が一番好き。

 

 

【一言】

エログロ絶望と丁寧な精神的拷問を見たい方向け。

 

 

 

 

 

と、こんな感じで取りあげて参りましたが!

個人的な好みは下記の通り。

 

  • グラフィック→天体宮の守人さん
  • 追い詰め方→秋灯デザイア
  • 全体的な完成度→メイライ・キディ

 

でした!

 

 

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フリーゲーム「ほろびのゆりかご」感想

「わたしたちは生き延びることにしました」

できたのではなく意志としての前置き。

 

 

えー、今回はCHARONさんところのフリーゲームほろびのゆりかご」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

RPGツクールMV製のADV。操作有り、ミニゲームや追いかけっこはなし、グロ描写有り。ルートが三つに分かれており、そこからさらに複数のエンドへ分岐します。

 

 

というわけで、良かった点など。

 

距離感が絶妙な立ち絵

 

これでも色々フリゲをプレイしてきたつもりですが、立ち絵の距離感がめちゃくちゃ近いのが本作の特徴だなーと思います。

バストアップがずずいっと表示されるのに加えて、とにかくみんな可愛い! 表情差分だけでなくポーズ変化も用意されていているので、グラシック重視の方は大満足かと思います。

 

中でもミクリが一番好き! この作者様の描かれる女性の中で、ミクリはレアなタイプの顔つきではないかなーと思うんですが、どうなんでしょう。口周りの色気が好き……。

さらには顔芸──というと語弊がありますが──辛い場面ではしっかり顔を崩して苦悶の表情を見せてくれるので、ただ可愛いだけでないところも魅力かなと思います。発狂顔やリョナの捗る顔もあります。やったね! ツナがぐっと下唇噛み締めてる感じの表情好きなんだ……。

 

 

 

パラレルに近い二つのストーリーライン

 

生存のための地下シェルターで過ごす五人の物語、というと、これはポストアポカリプスって言って良いんですかね。この辺よくわかってないのですが……。

ともあれ、本作はかなり序盤に大きく二つへ分岐します。

Aルートはドラマ的でキャラ同士の気持ちのぶつかり合いがメイン。

BルートはSF的でキャラ一人一人のバックグラウンドや成長がメイン。

さてそれから……? といった感じ。

 

キャラと舞台は同じ、というところからここまで毛色を変えられるんだな~と驚かされました。個人的にはAルートのぎすぎす具合のほうが好きかな。

ADVあるあるの、何もわからないまま終わりましたエンドもあるため、基本的にはやっぱり周回プレイ推奨。ただ、鬱展開もあればルートによってはリョナグロもあるため、ある程度そういった描写が好きな方向けだとは思います。

 

 

 

 

はっきりしたキャラ属性

 

上記の通りストーリーがばらつく本作ですが、それでも置いてけぼりにならず楽しめたのは、キャラクター作りが上手いからだと思っています。メギが一番わかりやすいですよね。もうずーっとママ。全員のママじゃなくて、ホタローのママ。

あと質感にぞくぞくするのはツナの無邪気な毒でした。アイツは悪い奴だからいじめていい、みたいな論調って、未熟で無垢な子どもならではですよね……。しれっとエグくて好きです。一方であっさり意見を翻すところも自由で柔軟。好きとか以前に、上手いキャラだなーと思います。

 

 

 

進行がわかりやすいマップマーク

 

イベントの起きるポイントはマップにマークされているので、基本的には迷子知らず。プレイの期間が空いてもすっと物語を進められるかと思います。また、まだマップ探索をしたい、というプレイヤーのために、物語が進展する時は必ず選択肢で意思を聞かれます。

選択肢の表示方法については思うところもありますが……これは後述で。

ともあれ、プレイヤーに向けて親切な作りを心がけて頂いているような印象でした。

 

 

 

続いて難点としてもいくつか。

 

・選択肢の誤選択が多発

通常の選択肢決定にウェイトが一切なく、誤選択が多発します。バックログもなく、キャンセルキーで読み進めてもNOの選択肢と認識されてしまう仕様。自分は読み飛ばしを気にしてしまうので合いませんでした。どちらの選択肢でも受け答えは同じ、というシーンがほとんどではあるのですが……。

 

・周回プレイが手間

『選択』の重要性を説くゲームであることは重々承知です。そのうえでなお言います、テンポが悪い!

回想シーンが長すぎて見飽きてしまったり、余計なところでウェイトが激長だったり。同じ展開を繰り返すようなストーリーラインだからこそ、全体的なゲームテンポのゆったり具合が悪目立ちしていたように感じました。

 

カタルシスはあるものの

ストーリーについて。ドンデン返しや起承転結の転に当たる部分は多く、起伏は楽しいお話です。ただ、ある意味では整合性がまったくなく、ある意味では話の筋が通り過ぎており、もやもやとする気持ちがあったのも確かです。詳しくは追記に格納しますが……。

ただ演出力はめちゃくちゃあるので、勢いに呑まれてグッとくるタイプの方は合うはず。

 

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

鬱展開好き、グロも平気、綺麗な演出とひと繋ぎのストーリーに惹かれる、といった方にオススメです。

 

追記ではネタバレ感想。

 

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フリーゲーム「四月とたぬきの化かしあい」感想

「同じ嘘なら笑わにゃ損損!」

嘘みたいに馬鹿みたいな大騒ぎキメてやりたいな前置き。

 

 

えー、今回はノラさんところのフリーゲーム四月とたぬきの化かしあい」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

1プレイ3分程度のミニゲーム集。日刊更新のブラウザゲーとして公開されていたんですが、おまけを加えてブラッシュアップされたバージョンがふりーむ等でも公開されました。

 

 

というわけで、良かった点など。

 

 

締め切りに追われる作者様の苦悶の声

 

一番の見どころとして挙げたいのがここ! 締め切りに追われる作者様の呻き声です! ここでいいのか?! でもここが好きなんです!

本作のミニゲームは、クリアすると編集後記として作者様の数文の開発日記のようなものを読むことができます。ネタがないと呻いたりギミックに苦労されていたり。といっても恨み言はなく、カラッと楽しく七転八倒している文体です。なんというか……修羅場に呻いているオタクを見たい方向け……?

ゲーム制作者の本音が出ているので、プレイ専としても意外なところが多くて面白かったです。プレイしている側からすると複雑そうなゲームなのに意外とサクッと作られているみたいだったり、逆に軽く思えるミニゲームのほうが時間がかかっているらしかったり。やっぱり作ってみないとわからないこだわりとかもあるんだろうなあ。

 

 

 

多種多様なミニゲーム

 

ゲームの種類も豊富。すごろく、迷路、おつかい、宝探しなどなど。基本的にはADV寄りで、アクション要素もゆるめの難易度です。推理ものも最悪選択肢を総当たりでクリアできる優しい仕様。

ゲーム内に各ジャンルごとのオススメがあるので、つまみ食いして遊びたい方も遊びやすくなっています。ちょっと暇をつぶしたい時に手を付けやすくて良き。

 

 

 

さりげなく多い差分とエンド分岐

 

あと着目したいのが、それぞれのミニゲームに分岐が仕込まれていること!

選択肢はもちろん、エンドまで用意されていることもあって、一作一作がきっちり「ゲーム」しているところがすごく楽しかったです! 

さらには日によって顔グラが変わったり、ちょっとした立ち絵が挟まれたり、グラフィック面も多彩でした。

他にも、分岐や会話差分を回収しやすいタイミングでセーブが挟まれたり、コンティニューがついていたりと、プレイヤーにも優しいつくり。作る側としては時間と戦いながら作られていたんだろうと察しはつくのですが、その中でもプレイする側の視線を持って作られているような印象でした。限られた中でも、遊びやすさや楽しさを最大限に追及されている感じ? これはファンになりたくなっちゃうな~!

 

 

 

ブラックジョークと謎理論が飛び交うギャグ時空

 

物語の方向性は、基本的にはギャグ寄りの狂気です。

何がポイントって、ツッコミが不在! 時にはセリフ、時には画面端の珍事、時には容赦なくすっ飛んでいくキャラクターなど、あちこちにツッコミどころが仕込まれているのがまた笑いを誘います。いやもうおかしい点が多すぎて大好き。

シュールなギャグからブラックジョークまで、楽しかったです!

ちなみに笑いだけじゃないのも本作の魅力。中にはじわっと不穏を残す展開や、ノスタルジックを掻き立てる話もあるので、要注目です。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

パワフルな女の子、ブラックジョーク、ミニゲーム集などに惹かれるものがある方は是非どうぞ。

 

なお本ブログの客層的にはサーカスの話がオススメ。一番不穏で考察しがいがあってほんのり病みです! 素敵!

 

 

 

 

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

 

 

フリーゲーム「キサホカ!」感想

「信用してるからこそ距離はまだ詰められない」

君の怖がりなとこもまとめて知ってるからな前置き。

 

 

えー、今回はtyさんところのフリーゲームキサホカ!」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

男女恋愛、ほのぼのときめき短編ノベル。

過去記事でシリーズ3作品を一気に紹介しましたが、個人サイトにてこっそり続編が出ておりましたので、大喜びでDLしてきました(現在サイトは閉じられていますのでご了承ください)。

 

 

 

シリーズ共通の良さは今回も健在!

前回の記事でも述べましたが、

 

  • どのデバイスからでもプレイしやすい配慮と操作性
  • テンポよい会話劇とグッとくる〆の一言
  • ここでこそ出会える個性的ヒロイン
  • ↑に手を出そうとして出しかねてる男性陣の距離感

 

辺りがやっぱりポイントです。

 

 

というわけで以降はネタバレ全開で、追記に格納しておきますね。くっつきそうでくっつけない、友達以上恋人未満な関係が好きな自分にはぴったりでした!

 

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

 

 

 

 

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フリーゲーム「Heartium(ハーチウム)」感想

「日常の大切さを語る前に、その返り血を落してきてちょうだい」

綺麗どころばかり見ても本質は得られない前置き。

 

 

えー、今回は信じた馬鹿が俺だった。(TS)さんところのフリーゲームHeartium(ハーチウム)」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

SRPGstudio製、私はクリアデータ46時間でしたが、試行錯誤の時間を含めると1.5倍はかかってる気がします。

ストーリーをものすごく推したい一作!!

ですが、どういう話なのかと言われるととたんにものすごく悩んでしまう作品でもあります。というわけで、長々と語っていきましょう。

 

 

まずは良かった点など。

 

 

あっさりした距離感と濃厚な内容

 

本作はとにかくストーリーが濃厚。単純に尺としてがっつり長いというのもありますが、内容としてもかなり潤沢です。

一方で、どのパートでも体感はあっさり。死、重く厳しい感情、熱い成長などにフォーカスされることはあっても、それらがプレイヤーへ押し付けてくる何かは全くありません。

この辺りを「あっけなくてつまらない」と感じるか、「読みやすくて心地よい」と感じるかは、かなり分かれそうかも。なお私自身は断然後者です。ただお話だけが綴られて、受け取るのはあくまでプレイヤー側の受容機による……みたいな距離感がものすごく好きでした。

欲を言えばバックログが欲しかった! でも、じっくり読みたいストーリーなので、腰を据えて読めると思えばいいのかな。

 

 

 

日常と戦争を両立するストーリー

 

内容についてもう少し。

私が驚かされたのは、軍記ものであっても日常パートがあること。

今までプレイしてきたこういうSRPGや戦争ものって、大きい動乱があってずーっとキャラクターは戦いっぱなしって感じだったんですよ。癒されパートや和むシーンも、戦争の合間の息抜きって程度。あるいはギャグ時空で、そもそも戦闘の苛烈さが無いお気楽な感じ。

 

一方で本作は、しっかり日常が根付いています。作戦行動が延々と続くのではなくて、一度部隊が解散したり、招集がかけられるまでは待機してバイト的なことをしたり。

何より自分の家に帰るって描写が何度かあるところに度胆を抜かれたんですよね……。いや、兵士であっても帰る家や休暇があるのは当たり前なんでしょうけど! 

なんていうのかなあ、こう、運命とか奇跡とか主人公とかじゃなくて、あくまで職業として騎士や兵士をやっているって感じがすごく新鮮でした。だから自分の行き先や方針に迷うキャラも出てくるし、パーティ自体があんまり一枚岩じゃない。この幅広さもすごく、物語に奥行きがあって楽しかったです。

なんかな~、キャラがリアルにあの世界の中で生きてるんだよなあ。

 

それでも、いやそれだからこそ? 戦う際はガッツリ戦争してます。語られる作戦もかなり戦術が凝っていて、地の利を生かしたり部隊の役割に合わせたり、単純に読み物としてものすごく面白かったです。

上司が厄介で有用な兵法が使えない、なんてエピソードもあって、シビアですごく好き。基本的にはみんな善人なんですが、「皆の力でなんとかしよう!」がすんなり通じないところが逆に説得力を感じました。ロマン重視のフィクションな視点リアリスティックな視点が混在している、バランスのよいお話だったように思います。

そのうえでエンドがあそこに着地するっていうところも大好き。

 

 

 

可憐なグラフィック

 

絵描きでないので見当違いかもですが、絵柄はなんというか、線が細い感じ……? 美少女がしっかり美少女してます。この絵柄で老若男女きっちり描き分けてるところがすごい。サブキャラにも独自の立ち絵があって、顔グラはかなり豊富です。

顔の向きとか表情もすごくそれぞれの個性があって素敵でした。ヒナが横向きなの、一心にリィンばっかり見て自分の目の前のことは全然見えてない感じがして大好きなんだよなあ。

戦闘アニメもバリバリ動きまくり! 私は普段戦闘アニメをオフにしちゃうタイプなんですが、今作は常にオンでガン見してました。シキの逆境時の踏み込みとかすごく好きです!

戦闘中と言えば、セリフが豊富で個性的なところも好きでした。ウェンディンの回避の仕方、セリフも性格出てて好きだな~。

 

 

 

個性が性能に繋がるユニットたち

 

長編SRPGと言えばキャラも多く登場しますが、本作はその一人一人のスポットの当て方がとても丁寧です。なんていうか、キャラ属性だけじゃなくて、きちんとそういう人が生きてるって感じなんですよね。

例えば、毒舌キャラなセプカ様について。愚痴っぽいところは転じて、作戦の欠点を指摘したり、効率的なやり方を目上に物おじせず説けるという利点になります。また、戦いが終わった後の喜びのシーンでも、武勲を立てたがる青年は「将軍様に覚えてもらった」こと、五感の鋭い青年は「煙草の匂いがしない」ことを喜ぶなどなど。キャラごとの価値観の違いや個性がすっと一言でまろび出てくるところに、スマートな魅力を感じました。

 

さらに言えば、ユニットの性格や個性がそのままスキルに繋がっているところも愛着が湧いて好きです。同じ弓兵でも、リーダー気質で視野の広いトラウラは状態異常撒き係で、静かな場を好むヤンニックは周りにユニットがいないほうが強くなる、とか。なんていうのかな、全体的に一貫したキャラクター性があって、バトルでもストーリーでも丸っと好きになっちゃう感じ

ステータスが固定成長なのもここに拍車をかけている気がします。

こうして一人一人を取り上げることが次に挙げる内容へ続くわけなんですが……

 

 

 

 

一対多数は基本のき

 

ボーナス装備は脇に置いておくとして、基本突出して強いユニットというのはそういません。たった一騎でうろつかせれば当然、殴り負けてご退場になります。それに対して敵キャラはかなり強く、リーダー格を無策放っておくと体感1ターンで部隊は半壊するといってもいいくらいです。強豪を五人くらいでかかって全力で袋叩きにして、それでも削り切れるか切れないか。

この、一対多数を守って戦略的にちまちまと削り合うというスタイルがすごく新鮮でした!

ロストこそありませんが、無策でユニットを投入して退場させてしまうとたちまち詰みます。手数の多さの重要性を感じる一作でした……。

 

これまでプレイしてきたSRPGはなんていうか、特別強いキャラが数人いて、そのキャラに無双させながら余った雑魚を残りで叩くみたいなイメージがありまして。こっちの方が強くて当然、みたいな感じだったんですよ。その感覚が徹底的に塗り替えられた作品でした。

要は、強敵がしっかり強敵に見える!

この圧を出しつつ、ちゃんと最後にはこちらが勝てるゲームとして成り立ってるの、すごいな~と思います。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

歯応えのあるバトル、淡々としてしかし綿密なストーリー、生を感じさせるキャラクター、どこをとっても大満足なボリュームの一作でした。

 

個人的には、SRPGの中で一番おススメ!!

 

 

追記ではネタバレ感想。

 

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