うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「Ano Lune Soleil - アノ・リュンヌ・ソレイユ  -」感想

「非力である、なればこそ、用意は周到に」

幸い残弾だけは無限にある前置き。

 

 

 

えー、今回はほりんさんところのフリーゲーム「Ano Lune Soleil - アノ・リュンヌ・ソレイユ  -」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

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エンドまでは一本道のRPG。隠しボスあり。タイムリープというシステムを駆使して、試行錯誤の高難易度バトルをさくさく進めていく、バトルが好きな方向けの一作です。

 

というわけで、良かった点など。

ほんのりとネタバレが混ざるので注意!

 

 

軽快タイムリープシステム

 

本作のテーマにもなっているのがこちら、タイムリープシステム。これはバトルに入る前まで自動的に時が戻るという簡易リセット機能で、戦闘に負けた時のみならず、戦闘中でもいつでも発動できる優れものです。

試行錯誤してひたすら先に進んでいく本作、かなりの高難易度ではありますが、この機能があるからこそテンポの良さが保たれているとも言えるでしょう。

また、このお手軽さが逆にストーリー面では重々しい意味を持って突き付けられます。このギャップ、プレイしていて実感するからこそ入り込めるシナリオも実に良かったです。

 

 

 

おひめさまを生かして活かす

 

まず、本作の鍵を握るのはヒロインであり主人公でもあるアノの存在です。HPはたったの10、敵からの攻撃を受けるともちろん即死、MPは限られた手段でしか回復せずHPは回復不可、しかも毎ターンHPが1ずつ減っていくという仕様。一見するとかーなーり、足手まといに見えることでしょう。

しかしながら! 

深層まで進むと、このおひめさまをいかにフル活用していくかがポイントになってきます。能力アップ装備で魔法をぶっ放して頂いたり、あえて仲間が庇うのを止めて二人で力を合わせて1ターンキルを狙ったり。

この、制限だらけの中でいかに知力と武力を尽くすかという腕試し感がとても好きでした。

 

 

 

つけかえ自在の装備品

 

リトライ必須と言っても過言ではない本作ですが、そのぶん、試行錯誤はとてもやりやすい仕様となっています。前述のタイムリープシステムから始まり、遭遇するだけで特徴がわかる魔物図鑑、好きな順番で攻略できるシンボルエンカウントなどはその代表です。

中でも私が一番推したいのが、装備品の付け替えについて。売値も買値も同額なので、付け替えするハードルがぐっと下がってくれててありがたかったです~! もったいない病を発症せずに済む……。

 

 

 

高難易度のバトル

 

本作はレベルの概念がないので、きちんとクリアしたいのであればゴリ押しは難しいです。一方で、救済措置もきちんと用意してあるのでご安心! 勝てない戦いは何度もリベンジを繰り返すことで、どんどん敵が弱体化していきます。また、多少の手間はあるものの、攻略を中断して装備品を変えに舞い戻ることも可能ではあるので、よほどのことがない限り詰みはしないはずです。

 

親切だなーと感じたのが、ゲーム初めの難易度設定。「中級者はノーマル推奨」この言葉があったおかげでものすごく助かりました……! というのも、私も一応そこそこフリゲはやってきているのでさすがに初心者は名乗れないんですが、かといって上級を名乗るほど戦略ゲーが得意なわけでもなくてですね……。中途半端な者にもこっちと割り振ってくれる基準があるのは、ものすごく助かりました。

実際、B11Fあたりからはノーマルでもかなりきつかったので、広告に偽りなしの難易度だったように思います。

単に倒すだけじゃなくて、ターン数を短縮しないといけないのが難しい&燃える点なんだよな~!

 

 

 

 

激情と陰鬱、そして爽快が待ち受けるストーリー

 

最後に、かるーくストーリーについて。

地下迷宮に閉じ込められたというところから物語が始まる通り、基本的には陰鬱な雰囲気と共に物語が進んでいきます。ですが、不思議とあまり気落ちするような感覚はありませんでした。

というのもたぶん、(設定上の説得力を持ったうえで)アノがだいぶ漢らしい性格をしているので、わりと見ている側としてはさっぱり見れるんですよ。物語もテンポよく進みますしね。おひめさまという称号を冠した、クールに熱い主人公だったように思います。

何より、タイムリープすればするほど初見の情動が消えていく、という設定自体がものすごく斬新で面白かったです。

 

細かいところだと、「ソレイユ」なのに和風建築なのか!?と驚かされました。内装が出たのがそこそこ後だったので、衝撃も大きめ。そのおかげか、ちょっとした点なのにかなり印象に残っている気がします……。

日の出づる国みたいなノリからだろうか。

 

また、エンディングだと「えっそれ国大丈夫なんですか」と引っかかってしまう点が若干……? とはいえ、あれはロマンティックだと盛り上がる人も多い展開だとも思います。

あとは、兄との、年の差があるからこそぎこちなくなる感じがリアルで好きでした。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

他にも、

色合いを統一しかつ重要な魔法陣や宝箱は一目でわかるマップ作り、一筋縄ではいかないダンジョンギミックなど、魅力は様々。

隅々までプレイヤーを楽しませてくださる作品だったように思います。

 

 

歯応えのあるバトルや、頭を使った攻略を存分に楽しみたい方向けの一作です。

フリーゲーム「帰らぬ少女のバラッド」感想

「死んでからも労働か、あるいはぶっ生き返してもう一回か」

少なくとも休みは遠い先な前置き。

 

 

 

えー、今回はVIPRPG紅白2017のフリーゲーム帰らぬ少女のバラッド」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

中盤の選択肢によってエンド分岐あり、死後の世界で権力闘争に巻き込まれるRPG

個人的に主役級だと思われるメインメンバーは、わてり、血わてり、ダーブラ、ヘル、ワールド辺り。その他にも多数出演。詳しくはURL先のスクショで。

 

 

というわけで、良かった点など。

 

 

 

ロウでカオスでニュートラルなエンディング

 

Twitterでの評判だけでバトル重視かと思いこんでいたのですが、ストーリーもしっかり味のある作品でした!

キャラはもしもキャラ達ですが設定などはオリジナル寄り。魔法具現化などのセオリーを全く知らなくても気軽に手を付けれます。

エンド分岐の条件はとても簡単です。二大勢力のどっちにつくか。重要な選択肢はSE付きで表示されるので悩むこともまずないはず。

周回プレイ要素はありませんが、どれも見れて良かったエンドでした~! 満足。詳しくは追記に格納します。

 

 

 

好きな子贔屓のBPシステム

 

さて、本作の特徴の一つがBPシステム。レベルアップの概念とは別で、好きなキャラの強化ができるポイントです。

個人的にステータスドーピングがリセット不可の仕様なのは苦手な性質なんですが……。本作は難易度設定がとてもしっかりしているので、その点まったくストレスなく、ただただ斜視子を贔屓するためだけにポイントをつぎ込むことができて幸せでした!

 

ちなみに自分は1周目で、ノーマル・BP不使用・雑魚戦ほどほど、な感じにプレイ。結果ちょっとぬるかったので、2周目以降はハード・雑魚戦多め・BPラスボス戦前だけ使用、でクリア。結果としてすごく心地よい難易度で楽しめました!

難易度はさらに上段階が二つと下段階が一つあるので、実際はもっともっと広い層が遊べる作品だと思います。この間口の広さがあってこそ、不可逆ポイントシステムも楽しめるってもんだなーとしみじみ。

 

 

 

毒は最強、いいね?

 

一番特徴的だなと感じたのが、状態異常について。

コマンドバトルだと状態異常が複数ついたり、パズル風に耐性装備で固めないといけなかったりするイメージがあるのですが、本作の状態異常はなんと上書きされます。厄介な状態異常ほど残りやすいこの仕様。シンプルさがものすごく肌に合いました~!

状態異常が1種類に絞られることで、戦闘画面が見やすいのもありがたかったですね~。かかったらものすごくわかりやすくバンッと表示されるのも素敵。

バフデバフは画面に出ませんが、こちらもかけた瞬間にSE付きのエフェクトがガッツリ表示されるので、困ることはありませんでした。重要な要素が何よりもわかりやすく表示されるの、ほんと信頼できて好きです。

 

また、毒は必ず入るという確約が取れているのも嬉しい点です。毒が強いゲームは良いゲームだ!

おかげで1周目は延々と毒を撒きまくって戦ったように思いますね~。集団戦だと毒だけではやりきれないところもまた、一筋縄ではいかなくて楽しかったです。

 

 

 

入れ替え自由のパーティメンバー

 

パーティメンバーはいつでも入れ替え可能。特に本作は魔法主力の敵と物理主力の敵が二極化されているようだったので、味方の使い分けを活用する場面も多めです。

 

この入れ替えシステムを魅力的にしているのが、スキルについて!

各キャラ固有のスキルがあって、そこに装備品でスキルを1つ足せるような構成になっています。この装備品だけで奥行きが深まるのなんの。

例えばアンデッドナイ毒を猛毒に強化するスキルを持っていますが、肝心の毒を付与するスキルは持っていません。毒付与を他キャラで補えば済みますが、そうなると3つのパーティ枠のうち2つを状態異常のために潰すことになってしまいます。

こういう時に! 役立つんですよね、装備スキルが!

他にも、「このキャラのこのスキルは使いたいけど耐久力が……」なんて時も装備品で補えます。逆に、好きなキャラだけを延々と使い続けたい方には少し厳しくなるのかな? でも前述のBPシステムがあるので、やっぱり受け皿は広いゲームだと感じました。

 

さりげにメンバー編成と装備全外しが同じ画面でできて、しかもボタン一つで済ませられるの、ものすごく快適。

 

 

 

ゲームオーバーだぞ気を付けろ!

 

さて、本作は道中雑魚戦などにおいてはゲームオーバー無しのさくさく仕様です。おかげで試行錯誤もしやすく、独自要素があるバトルでもとっつきやすい印象でした。

一方で、ちょっと気を付けておきたいのが、イベント戦について。

ゲームオーバーありのボスバトルがたまーに挟まるんですが、直前セーブがないので、状況によってはかなり厳しいことになるんですよねー。自分はメモスト戦でどえらい目に逢いました。なので、これからプレイする予定の方は、油断しすぎずにセーブはこまめに取ることをおススメします。

 

あっでも、ゲームオーバーが存在すること自体はすごく好きです! しかも、本作のゲームオーバーする場所としない場所の違いはきちんとストーリーと絡んでいます。それが某エンドの説得力を増していて、素敵でした~!

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

他にも、

  • 常に操作説明を表示してくれる画面構成
  • 世界樹の迷宮シリーズを感じさせるスタイリッシュなバトルグラフィック
  • ヒントも掛け合いも小粋なNPC

など色々な面に魅力のある良ゲーでした~!

厨二心掻き立てられるかっこいいダンジョン名好き。

 

 

バトルを愉しみたい方はもちろんのこと、質の高いRPGをやりたい方も是非。

 

 

 

追記では少しだけネタバレ感想。

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

 

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フリーゲーム「ほしくずスチール」感想

「盗られた分だけ捕り返してやれ」

大義名分をありがとうな前置き。

 

 

 

えー、今回はTeToriapotさんところのフリーゲーム「ほしくずスチール」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

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本作は公式によるふりーむ説明文が最も的確であり秀逸なので引用。

物騒な人たちから、ものを集めるだけのADV

です。

エンディングは複数で、エンドを見るだけならプレイ時間数分。アイテムを全回収して全員分のコメントを見るなら1時間未満くらいの短編です。

 

 

というわけで、良かった点など。

 

 

個性豊かなキャラクターたち

 

まず注目したいのが、キャラクターの圧倒的な個性とエピソードについて!

どのキャラも、語るエピソード一つで作品が一つできてしまいそうなくらいの濃さと魅力があります。本作、色んなキャラに話しかけていくだけのゲームではあるんですが、それがこんなにも面白く感じるのはやはりそのキャラにどっぷりとストーリーが煮詰めてあるからなんだろうなと思いました。

 

さらに嬉しいのは、キャラクター別に専用のBGMが用意されている点!

15+αになるので、作品のボリュームで考えると曲数はかーなーり多めです。そしてその曲がどれも良いんだこれが! キャラクターが個性的だからこそ、BGMもこれぞと感じる曲ばかり。相乗効果で印象に残りました。

 

 

 

濃い世界観

 

同作者様の別作品と共通した世界で、土台はどっしりしています。それこそ宗教・文化・政治・etc.。一方で本作はあくまでそのうちの『道』という一か所にスポットが当たっているので、初見でも入りやすいかと。

とにかく、アングラでイリーガルで、お薬も性行為も凶器も狂気もなんでもありのヤベー奴らが集合する場所! と書けば性癖にぶっ刺さる方も多いことでしょう。私です。言ってることがしれっとエグいことも多くて、それが当然まかり通ってるんだと感じさせられる自然さがまたゾクゾクしました。変に露悪的だったりイキってたりするんじゃなくて、あくまで当然のように異様なところが好きなんですよね……。

 

そもそも、『道』では本名ではなく漢字で成り立つ偽名を名乗るという設定の時点で既にヤバイレベルに好きです。設定の時点でもはや最強。

 

 

 

 

不憫で不幸?な主人公と、不穏で不遜なパートナー

 

物語の鍵を握るのは二人。

まずは主人公の流聖から。

状況が状況だけにヘコヘコしている流聖ですが、プレイしていくうちにけっこう“イイ”性格してそうなところが垣間見えるんですよ。「ビジネス従順は好みじゃない」などなど。

特に初見では顔色を窺ってゴマをするキャラのように見えていたので、なかなかに強かそうな一面にニヤつきました。小悪党とも裏ボスとも取れるキャラ好き……。

 

続いて星売

なんだろうな、“読めない”キャラです。矮小でもなくカッコつけでもなくただただひたすらにこの読めなさを出せるのがすごいな……と感じました。率直に言うことは言うし、不満や呆れを見せる人間らしいところもあるし、流聖に対してだって好意が見られるように思うんですが、それでもどことなく得体のしれない不気味が漂います。

目を付けられたくないキャラ第一位……と言いたいですが……本作のキャラを考えると軽率に一位を付けられない、むしろ同率最上位が多々居そうなのがおそろしい(好きな)ところです。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

追記では、エンドと気に入ったキャラについてかるーくネタバレ感想。

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

 

shiki3.hatenablog.com

 

 

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フリーゲーム「僕だけがこの世界の」感想

「気づいてしまったようだな、その壁が通り抜けられることに!」

バグなんでご報告お願いしまーすな前置き。

 

 

 

えー、今回はまやさんところのフリーゲーム「僕だけがこの世界の」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

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基本は一本道、収集要素ありのRPG

いわゆる、ネタバレがもったいないタイプのゲームです。

ですがやはり触れねば語れまい!ということで、この記事ではそこそこ書き切ってしまうので、察しの良い方はご注意を。

 

 

というわけで、良かった点など。

ネタバレ注意!

 

 

お約束をぶった切れ!

 

なんで勇者はタンスのものを持って行っても怒られないの? そんなあるあるの疑問から始まり、町でも船でもダンジョン内でも、いたるところでツッコミが巻き起こります。

要は、王道展開を逆手に取ったメタゲー

しかしながら本作、ただの一発ネタだけで終わらせない工夫が随所に見られました。気になるヒキを入れたり、熱い展開が差し挟まれたり、等々。ツッコミネタゲーを回収作業ゲーで終わらせるのではなく、しっかり一捻りを加え続けていたところに、完成度の高さを感じます。

どこもポイント高いですが、中でも一番は魔王視点。気になるタイミングで肝心の勇者がいない、ここが一番笑いました。ツッコミてぇ~! あのときほど勇者を待ち望んだ時はなかったろうと思います。

 

 

 

ヒントばっちりの「突っ込み帳」

 

収集要素である「突っ込み帳」。これは探索や行動で得られるツッコミを集めたもので、いわゆるトロフィーみたいなものになります。おそらく未収集でも進めはしますが、やっぱりこういうのは用意されていたら埋めたいところ。

まずこのツッコミの並び順がストーリー進行に合わせてあるので、取り逃がしがすぐ気づけて集めやすかったです。親切。

また、発見する前はヒントが表示されて、発見した後はツッコミがババンと載せられる、二度おいしく有用なシステムでした。さすがツッコミをメインとするだけあって、プレイヤー側がツッコミたい部分はしっかりと事前にカバーが効かせてあるというね。

 

また、ヒントと言えば、エンドについても秀逸。一つもそれとは言っていないのに、あのエンドロゴ一つで「おや」と思わせるのが巧みでした。そういえば四天王の名を知った時もさりげなく良い会話だったなあ。

 

 

 

細やかなタイトル画面と顔グラ

 

基本的に各種デザインはデフォルトで、ツクールゲーをプレイされる方ならよく見かけるものばかり。ですが、主役の顔グラフィックには素材を多用し、表情がくるくると変わります。また、度肝を抜く顔グラが一部紛れ込んでいるところも注目。

さらには本作、進行度によってタイトル画面が変わります!

そこまでド派手な違いではないものの、この一見ネタゲーにぴったりのチープさが、後々じわじわと効いてくる仕様です。しかもその変化がボスを倒す度なのでけっこう細かい。短編ゲーなのでもしかすると一気に駆け抜けてプレイできるやもしれませんが、個人的にはちょこちょこ休憩をはさみつつ、この演出を楽しんでみてほしいなーと思います。常に叫び通しでツッコむ彼も大変かと思いますしね。

 

 

 

これしかないタイトル

 

プレイする前は「せっかくのネタゲーなんだしもっと突き抜けたタイトルにしてもよかったのでは」と思っていたんですよ。偉そうにも。

ですが、エンドを見るとなるほどこのタイトルしかない。気持ち良かったです。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

ネタゲーだけに留まらない、丁寧さと驚きが見られる一作でした。

 

追記ではネタバレありきで、取り逃がしやすそうなところのメモだけちょこっと。

 

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

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TeToriapot作品「たおやめサーペン」「がらくたミミック」「はつゆめランダム」「白き部屋にて君と飛ぶ」「ようごうバカンス」感想

「成り代わってもあなたはあなた?」

記号上では同一な前置き。

 

 

えー、今回はTeToriapotさんところのフリーゲーム「たおやめサーペン」「がらくたミミック」「はつゆめランダム」「白き部屋にて君と飛ぶ」、そして定期更新ゲーログ「ようごうバカンス」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

 

どれも短編。一部の作品は、世界観や文化を同作者様の他ゲームと共通しています。どれがどう繋がるかは各概要をどうぞ。

初めましての方には『白き部屋にて君と飛ぶ』が読みやすいかな?

ただオススメしたいのはダントツで『ようごうバカンス』です。

 

 

 

 

 

 

 

 

『たおやめサーペン』

 

[概要]

ティラノ製、数分一本道ノベル。ゲーム内シナリオを千文字で完結させる、千文字喫茶企画参加作品。

 

[感想]

とつとつと語られる妹から兄への想いや、大切にされている妹のエピソードなど、あたたかで切ない雰囲気から物語が始まります。だからこそあの、「しにます。」と繰り返される薄ら寒さが光るんですよね!

そしてラストの衝撃と解放感。静かに積み重ねて爆発する、この流れをあの短さにギュッとまとめられているのが素晴らしかったです。

サーペンとある通り、うっすらとファンタジーな世界観も察せられます。創作ものにおける蛇って属性、いいですよね……。

あにさま、己、といった古風な言葉遣いも独特の世界観に一味加えていて素敵でした。

 

[一言]

ドロリとした兄妹ものや、ぎょっと目を見張るストーリーを見たい方向け。

 

 

 

 

『がらくたミミック

 

[概要]

1マップ内で光る場所を選択していく、エンド分岐探索ゲー。同作者様の他作品のキャラクターがメインになるので、少なくとも『ばつえいビルッテ』プレイ後推奨。

 

[感想]

探索によって部屋の主、ひいてはメインストーリーのキャラが代わっていくという斬新システム。ただ、肝心の内容はふわっとしていて、正直消化不良ではあります。真相に至ってはなんで性別変わっとんねん。ミミックの主人のことも、ミミックのことも、それぞれの部屋の主のことも、肝心要は不明のまま。

どちらかというと、別作品へ繋げるための伏線、プロローグといった印象の作品でした。

 

弱く無知な者から見れば、偉い人・強き者・物語の中心人物達の物語は所詮欠片程度にしか理解できない。そういうことなのかなー、なんて。

 

ちなみに、ミミックってことはばつえいに出てきたあの元帝国特殊部隊の子かなーと思っていたんですが、いまいち繋がるところがわからなかったので、違うのかなあ。他作品をやってみたらまたわかるのかもしれません。

 

 

[一言]

目新しいゲーム構成にオッと思わされる作品。

 

 

 

 

『はつゆめランダム』

 

[概要]

短編ノベル。『ばつえいビルッテ』『エスト・ロスト・キャスト(小説)』『かはたれフレンド(小説)』が前提で、初代魔帝補佐のアーゼモルネにまつわるお話。

 

[感想]

もしもあの世界観に吸血鬼がいなかったら、というIFを見せてもらえるお話です。

こちらの方がすんなりと丸く収まることが多い、というのが、ひどく心に来ますね……。吸血鬼がいるからこそこじれるとも言える。

ただこれな~! 『かはたれフレンド』を読むと、じゃあ梓が吸血鬼にならなかったら良かったじゃん、とはとても言えないわけですよ。だから、やっぱりどうあがいてもIFであり夢なんだなあという納得がありました。

両方の世界を見たうえで選ばされるの、なおエグくて好きです。初めからないものだと諦めていれば、救われる部分もあったのにねという。ただ、そうやって選ぶからこそ「決意」が生まれるんだろうなとも感じます。

 

余談。ノベルなのになんでウディタ製なのかなーと思ってたんですが、「そうび」の欄でなるほどなとなりました。こういう、RPGのシステムを利用してできるキャラ表現みたいな部分とても好きです。

 

[一言]

優しい世界と子どもたちのおはなし。

 

 

 

 

『はつゆめパーティ』

 

[概要]

短編ノベル。シリーズ全履修者向け。魔帝と魔帝補佐の会合、もとい、星に願いをかける話。

 

[感想]

本作は(私がプレイした時期は)ふりーむなどにはなく公式サイトでのみの配布だったんですが、なるほど納得の内容でした。これは実にファンディスク、この作者様のシリーズを追ってる方向け。つまり私向け。いえ~い!

パッヂオが普通に馴染んでるのちょっとびっくりしたんですが、よくよく考えればむしろ敵をむやみやたらと作るよりはおもねるタイプでもあるよなあと、自己解釈を練り直すなどしました。パッヂオしかり、あの代の方々はいまいちまだわかっていない……。

魔帝サイドのほのぼのっぷりも和みましたね~。なんていうのかな、大物って動じませんよね。あと受け入れるパワーが高い。魔帝な時点でそれはそう。

この対比がなかなかにえげつなくてよかったです。

この物語の「解法」も、アーゼモルネが抵抗せず、ミニニビリが信じているがゆえになおいっそう、色々知ってるこちらの方が代わりに揺さぶられる感じがしました。

 

[一言]

ワイワイ和やかな会話劇と、夢から覚めた時の切なさ。

 

 

 

 

『白き部屋にて君と飛ぶ』

 

[概要]

短編ノベル、全プレイだいたい30分前後。病室にいる“彼女”とのお話。百合。

 

[感想]

エンドが3つに分岐しますが、どのエンドでも彼女の行き先は変わりません。また、彼女の存在?概念?も共通です。僕っ娘で、知的で、でも少し背伸びしている……そんな感じ。ツンとおすまししているだけではなくて、自然体でそっとこちらに好意を抱いていくれるのが感じとれるのが良いんですよねえ……。

変わるのは主人公のほう。ここがどことなくパラレルワールドの趣を感じて楽しかったです。ルートがこちらのセリフ等ではなく、贈り物一つで決まるところも好き。

 

ちなみに「御印帳」については寡聞ながら知らなかったでのでググりました。アイテムのチョイスが単なるスタンプラリーではなくこういう宗教色の強いものなのが初めは意外だったんですが、エンドBのエピローグを見ると、なるほどね……?と。

 

エンドを見た後に見るタイトルがまた沁みるんですよねえ。「君と飛ぶ」。それぞれの飛び方がまた違うのも好きでした。

  • エンドAは王道切なく
  • エンドBは仄暗くロマンチック
  • エンドCはあたたかく寄り添うように

どれも違った味わいで、でもテキストは独自の味わいと哲学がうっすらと感じられました。

 

余談。さりげなくアーゼモルネとミニニビリらしき話が出てきてオッとなりました。北の冬の国ね……。

 

 

[一言]

じんわりと沁みて、不思議と爽やかな話が読みたい方向け。

 

 

 

 

『ようごうバカンス』

 

[概要]

一応、ノベル、でいいのかな? 定期更新ゲー。「ソラニワ」という、webでブログやチャットを打ち込むような感覚で生成されるログをまとめたものです。『ものやみジャック』『かりそめドッペル』をプレイしておくとより理解しやすいかもしれませんし、逆に混乱するかもしれません。

 

[感想]

柔らかな形の地獄。リサイクルとは無駄のなさ。祝福“すべき”始まり。葬式をしそこなったせいでいつまでも夢に出る。そのようなもの。

これです。

 

で、終わらせようと思ったのですがさすがに備忘として貧弱すぎるので加筆をば。

刺さる人には刺さる要素が大量にちりばめられているお話だなあと思いました。そうです私です。ザックザクに刺さりまくっております。

一方で、なにせキャラというよりは概念がキャラのガワを被って話しているような作品なので、流し読みすると「なんだったんだ」で終わってしまうようにも思います。

「理解した」瞬間にゾゾゾゾッとくるえげつなさが大好きなので、そういうのが好きな方には是非読み込んで頂きたい気持ち……。そのうえで、別に無慈悲なわけではなく優しさや救いは彼らなりの文脈で存在しているのが、良いなあと思いました。何でもありだけど理不尽じゃないし、起きることは超常的だけど彼らのルールで時には不便に動いてるんですよね……。

 

 

[一言]

読み終えて一週間たった今でもキュムのことを深く考え込まずにいられません。

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

直接的なつながりはない作品でも、この作者様ならではの味は変わらず。安心と信頼の性癖でした!

 

 

 

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

 

shiki3.hatenablog.com

ダーク乙女ゲーム「SWEET CLOWN~午前三時のオカシな道化師~」感想2

本日の記事は、二分割の後半になります!

 

 

TAKUYOさんところの「SWEET CLOWN~午前三時のオカシな道化師~」の感想です。

 

・未プレイの方

・全体的な感想をまず知りたい方

・密原&久瀬のルートの感想を見たい方

はこちら

shiki3.hatenablog.com

から先にどうぞ。

 

 

当記事では、日之世・古橋・真相ルートについて語っていきます。

 

ネタバレ配慮なく全部書くのでご注意を!!

 

 

 

 

 

 

 

 

日之世

 

プロローグから本命でしたこんばんは! 好きです!!!

元々気になっていたキャラだったので、柘榴が追いかける側に回るという展開がぴったりはまってくれたルートです。

 

オカルト電波らしい登場の仕方だったので、こちらも蓋を開けると常識人で驚きました。常識と言うと語弊があるかな……。まっとうに柘榴を気遣ってくれる感じ?

マイペースっぽい日之世さんが柘榴ちゃんへ関心を向けてくれることがなおさら意外だったんですよね。辛辣な物言いもしつつ柘榴を生かしたがってるというか、彼女の本質へ積極的に介入して改善しようとしてくる、それほどの矢印が向いてくれるとは思ってもみませんでした。

やっぱり根っこはお兄ちゃん気質でお世話焼きなのかなー、なんて。ちゃんと叱ってくれるお兄ちゃんっていいですよね。好き。

 

日之世さんではなく柘榴ちゃんのほうがこじれていったことにも驚き。思考回路としては説明を入れてもらえたので理解できたんですが、やっぱり柘榴ちゃんもあの城に呼ばれるだけの素養があったんだなあとしみじみと実感します。拷問のくだりもそう。

日之世さんがオカシナ奴だと見せかけて、ヤベーのはザクちゃん様のほうですよという意外性が楽しめました。

 

あと、回りくどいと見せかけて話が早い。

前までプレイしていた久瀬密原の秘劇編では話が二転三転しつつ進まないルートだったので、より話の早さに感動しました。それはそれ、これはこれ、でポンポンと事務的に進んでいくところがさっぱりしてて好きです。

柘榴を虐めてくれる時だけはそりゃもうねちねちとしてくれるんですが、ここも需要にお応えしてみたいなサービス精神を感じます。時折すっごく優しい瞳で見つめながら話してくれるのも、もう、ときめきがすごかったです。好きになっちゃう……。既に好きだけど……。

 

それとそれと、日之世さんのルートってスチルのパワーがすごいんですよ!! 夜を感じるスチルをバックに、ストーリー上の展開ではちょっとメルヘンが加わってて、こう……堕ちたくなるというか……水底に沈めてもらえるし沈んでもらえるみたいな仄暗い魅力を感じます。スチルの使いどころが上手いと言い換えてもいいかも。

眼帯外した時にやや斜視っぽく見えるところも好きです。

 

 

 

深愛ルート

 

あっ思いのほか愛して頂けている! という新鮮さがありました。こう、純粋に惚れてもらえるルートだなーと思います。

手に手を取りつつ愛の力で元凶を倒してお涙展開も挟んで最後はハッピーで〆、みたいな。王道。お花畑で幸せなキスをして終了。いや本当心底驚いたんですよ、この作品でこんな王道展開が見れるとは思ってなくて。一周回って新鮮で楽しかったです。

あと、あははって笑ってくれるのがさりげなくすごく良い、ときめきます。それになかなかキスシーンがないのも気になってたので、きっちり回収してくれて嬉しかったです。

 

八尋さんのくだりは、なるほどなーというくらい。ヤンデレ妹属性に立ち上がりかけましたが当て馬化するのも怖かったので、なんだかんだで穏やかに疑似家族めいた感じに収束してくれて安心しました。

 

夜はガツガツしてそうなところもドキドキします。二人の会話は誰も寄せ付けず淡々と先に進んでいくイメージがあるので、そのぶん夜の情熱のギャップにニヤニヤしました。好き……。

バッドの方は、二人が試し行動をしがちだからこそ映えるエンドだなーと感じました。水が駄目っていうセリフも、あの世界の日之世は菓子人形だからってことですよね……? 気づかないふりをしつつも気づいてしまう柘榴の機微が愛しくなります。馬鹿になれないってつらいね。

 

 

 

歪愛ルート

 

カラーヒヨコのくだりを蒸し返してくるのすごく好きです。笑う。

他と比べてあんまり心理的には「堕ち」を感じなかったかな……。やっぱり話が早いんですよね。諦める時はもう諦めしかない詰んだ状態だっていうのを認識してくれてるし、二人の世界を目指す時は一切過去も外も省みず素敵なマイワールドを構築してくれるし。

ザクロちゃんもバッドエンドでは強烈でしたが、グッドエンドでは素直に健気一途で微笑ましかったです。

 

感情面の葛藤が薄い分、身体的にはガッツリと人外してくれていて、そこが愉しくもありました。スチルでもきちんとエラが確認できて興奮するなど。あと「死にたくても死ねない」が性癖の方多いでしょ。ぼくは好き。

久瀬・密原が「THE病み」って感じだったのに対して、こちらはまたちょっと違ったニュアンスを感じたなーと思います。執着……? 言葉にならない……。

この掴めないところも含め、日之世らしかったです。

 

 

 

古橋

 

久瀬の感想で二人は自己犠牲で似た者同士、と書きましたが、古橋さんと柘榴は自己嫌悪で似た者同士な気がしています。

 

日之世が館に因縁キャラがいたこともあり、話が繋がるならガート達だろうと思っていたんですよ。で、道化師についてわかるのは真相ルートだろうなと思っていたんですね。なのではやこの段階で道化師の事情がわかることになるのは意外でした。このルートはある意味道化師ルートでもありますよね……。

驚かされたのは声優さんの演技幅!

道化師が乗り移る描写が多々あるんですが、どの方もあの独特の抑揚を完璧に掴んでていて、いやはや流石の一言です。古橋さん自身がけっこう淡々としたキャラなので初めはフラットに聞いていたんですが、この成り代わりのシーンでやっと中の人の凄さを思い知らされました……。遅い! 甘いシーンで声を寄せるのがお上手なのもさすがだなと感じます。見るからに、というか、聞くからに声が優しい……。

 

 

深愛ルート

 

実は古橋さんはこの深愛バッドがかなり好きなんですよ。あの、絵を描いて彼女を想うくだり。柘榴がやったことって言ってしまえば自己満足の自己犠牲なんですが、古橋が柘榴のことを忘れないままでいるというのも酷く言うと自己満足にすぎないんですよね。ああ本当に似てるし、自分を呪うのが得意な人同士なんだなあって思います。

一方でグッドはすさまじい明るさでしたね~! 他キャラが背中を押して見守る中、彼の元へ行く感じ? なんかこう、式場へ向かう花嫁を各人がアーチで送ってくれる絵面が見えました。

 

 

歪愛ルート

 

日之世ルート感想で「死にたくても死ねない」っていいよね、と言った矢先にまたそのネタが来ましたよありがとう。ただのバッドエンドで終わらせない、という道化師(in真井)の台詞がとても印象に残っています。そう、そういった悪趣味が見たいから私はこのゲームを始めたんだ……!

菓子人形のエグさが最高でしたね……! この展開が一番好きかもしれない。

見た目がそっくりなのが素晴らしいなと思っていて。犠牲者を作るのみならずそれを使って追体験をするというこのエグみが好きです。柘榴ちゃんが終始にこにこ笑顔なのもすごくツボ。

 

グッドはまさに女王様って感じで、いやあ突き抜けてて気持ち良かったです。古橋さんって、嫌だと言いながら手を伸ばしている印象がすごく強いんですよね。だから、建前なんていらないんだよって言いながら愛を押し付けてやるみたいなこの構図にすごく興奮しました。一緒に堕ちようね。にこにこ。

 

バッドの方は逆に、古橋さんずるいなー!って感じです。いやだって、あの願いって言ってしまえば、柘榴のことも全部捉えられるしそのうえで自死願望も満たせるじゃないですか。そこに愛の証明を匂わせるところがまたずるい! 古橋さんってこういう、なんか、自己嫌悪するわりに持つ者の傲慢さみたいなのが透けて見えて、ほんと良いキャラしてるなあと思います。

で、このバッドルートで柘榴ちゃんが絶望しながら終わるのであればフラストレーションが溜まったんですが……スイクラ様がこれで終わる訳がないんだよなあ!! 最後の爆発力がこれまた気持ち良かったです。なんていうか、このルートの二人って愛の押しつけをしてしまっているというのはお互い様なんですよね。互いが互いの思う愛を投げつけてるだけで、両想いなのにまったく通じ合ってない感じがします。そこがいい!! 傲慢な王と強欲な女王!! 最高!!!

 

 

 

 

真相ルート

 

なるほどこれは、真井さんルートではなくて真相ルートだなと涙しました……。

いやそりゃね、正直言ったらね、真井さんと笑い合う柘榴は見たかったよ!! 見たかったですけれどもね! それでもこの終わらせ方自体はとても好きなんです。そして、こういったシナリオ構成で行ったことも、勇気ある英断だと思います。

 

中庸で優しい人は、聖人だからじゃなくて臆病だから。この切り口からしてとても好きで信頼がおけました~……! いるじゃないですか、全部向こうが折れちゃうからまともに喧嘩ができないタイプ。柘榴も少しその傾向があるとは思うんですが、彼女はそもそも喧嘩するほどの深い人間関係がないし自分の意見もないという感じ? 

なんだろうな、真井さんはとにかく徹底して、我を押し付けてこないんですよね。それでいてちゃんと意見は持っているから、妥協案を出したり、引っ張って行ったりすることはできるという。持っていてなお隠せる人。私は、人間関係上手い人ってみんな忍耐深いな……と思っているので、まさにその我慢強く自分を押し込めていく面が見れてウッとなりました。説得力があるんだ……。

傍若無人だったりマイペースだったりする攻略対象ばかりの中で、彼だけが異質であり、まともであり、だから結ばれないのかもしれないなと思い……なおさら苦しくなります。好き。

 

 

バッド

 

攻略対象全員から「ないわー」ってフルボッコされるところがめっちゃ好きです。笑っちゃった。スイクラ衣装の知也は若干クソコラ感を抱いてしまう見た目ので、そこだけ惜しかったなーと思います。もうちょっと自然な感じで組み込んで欲しかった……。

 

 

 

真相バッド

 

真井さんが本当に色んな意味で“良い人”だったぶん、知也は全力で暴れ回ってくれて、ある意味気持ち良かったです。他への敵意がバチバチに滲み出てるのもTHEヤンデレって感じがして素敵。あと、知也くんって日之世さんのことだいぶ嫌ってますよね!? 結局アイスが食べられないまま捨てられてるのすごく、印象に残りました。いやもうめちゃくちゃ嫌ってたんだなと……。

エンド自体は、エンドロール前の「みじめだ」がほんっとうに、声も含めて絞り出すような単語で、しんどかったです。大好き。あとストーリー面では、今までの伏線や疑問がしっかりと回収されたのが気持ち良かったですね! クッキー型心臓のくだりなど。

 

そしてやっぱり見どころは柘榴の覚醒。いややっぱスイクラ様はこうでないとな!! このルートに入ったからにはやっぱり柘榴の闇堕ちみたいな部分にもすっかりこなれてきていて、期待に応えてくれる流れにほっとしました。

久瀬がお気に入りなのでつい引き合いに出してしまいますが、“弟”のバッドエンドはどちらも“人形”であることが強調されるのも、ずいぶん皮肉めいていて好きです。

 

 

 

真相グッド

 

この、陽の光が照らすような大団円から少し外れたところに残してある哀しみが大好きです。同時に、これがこの作品においてバッドエンドではない形として組み込まれていることが、本当に救われるような想いでした。

例えばこのルートが綺麗に大団円で終わってしまうのなら、私は満足しても信頼はできなかったと思うんですよ。ハッピーエンドこそが絶対無敵の正義だよね、みたいな空気が苦手で、私はこの作品に手を付けたところがあるので。

だから、ああ本当に最後まで裏切られずに、叶う範囲での陽の元で見られるハッピーと、どろりと歪んだ形の幸せ両方を見せてもらえたなあと思って……何よりもすごく安心してしまいました。こういう形の作品が、世に出てくれて、良作と述べる方々がいてくれて、本当にありがたいなあという気持ちです。

 

ケイファさんがものすごく生き生きしてて、さりげなくほのぼのとしました。ずっとずっとそれこそケイファがケイファになる前から窮屈だったもんね……。

 

 

 

 

と、こんな感じで。

 

前半の感想記事も踏まえて、本作の各エンドを全部総括してしまうと、

  • キャラクター:日之世
  • happy:密原 深愛
  • 堕ち・ヤンデレ:久瀬 歪愛
  • 性癖直撃ワンシーン:古橋 歪愛
  • 殿堂入り:真相グッド

かな~という感じです

 

フリーゲーム「かりそめドッペル」全編ネタバレ感想

フリゲ記事更新が遅くなりました&そのぶん前後編だから許しての巻。

 

今回はTeToriapot/てとりさんところのフリーゲーム「かりそめドッペル」の感想をつらつら書きますね。

 

本記事はネタバレ版!

未プレイの方はこちらの記事から先にどうぞ。

shiki3.hatenablog.com

 

 

 

というわけで、

以下は全てネタバレ注意!!

なお、かーなーり、長いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

読む順番など

 

所感のまとめとして最後にも挙げますが、とりあえず攻略順だけ。

当ブログ記事を書く際、この部分をネタバレ無しのほうの記事に出しておくつもりではあったのですが、どうあがいてもネタバレになるので書くだけ書いてやっぱりこっちに格納します。

 

ニキルギリが最後なのは確実。

あとがきや結末から読む派の方はニキルギリから入って、作品の全貌を把握してから読むのもありだとは思うのですが……。そうするとY型ドッペルゲンガーの性質や呪いについての解説が丸っと飛ばされてしまうので、黒の旦那とのやり取りの感動が半減してしまうかもなー、なんて。

 

最初はロップ&セーズを強く推奨します!

まず、もうとにかくわかりやすい! お話としても起承転結しっかりしてて、後味良し、さらには随所でロップが解説してくれるので世界観やソーサー自身についても学べるところが多いように思います。このお話の導入として一番秀逸です。

 

次はシシレットかな……? ロップとセーズの話の時に無かったグロ系の要素も混ざってくるので、テイター編に入るための下地になるかなあと思います。「この作品は少なくともここまでは描写されるんだな」という心構えというか。シシレット自身に問題はないので読みやすいですし、段階を踏んで描写されますしね。

 

フルメが難しいんだよな~! 私は2番目に読んだんですが、けっこう「!?」となりまして。ただ早めにフルメ編を読んでおかないと、この作品の構造が伝わりづらいよなあとも思っていて。「それぞれに担当の神(悪魔)(天使)がいる」とか「主人公の上位存在がキャラクターとして登場する世界観である」とかいった根幹のところの実感を持ちづらいよな~という……。ぬぬぬぬ。

あとフルメ編自体はすごくこう、すっきりと厄を落とす清らかな話(というかフルメ自身がそういう清らかなものという概念になれる)なので、一番さっぱりしてるように思います。繋ぎっぽくもある。なので、どっかしら中ごろに読むのが良いんだろうなあとは思ってます。

 

テイターはかなり“異色”なので、3・4番目。いやもうこれ以上語ることがなくなってしまうなあ。フルメとけっこう対比すると面白いと思うので、フルメの前後で読むといいかも。

ただ個人的にはイチオシです。

 

と、まとめるとやっぱり左から順番に読むのが最もオススメとなるんですよね~!

いやでもフルメ……うーん……うーん!

こういう、訊かれてもないのにオススメ読む順番を思考してしまう辺り、自分のTHEオタクな業を感じてしまいます。へっへ。

 

 

 

ロップ&セーズ編

 

いや~~~~~~めっちゃトキメキました! 萌えました!!

ものすごく雑にくくってしまうと、「お前らはよくっつけ!」な恋愛ノベル。こじらせ童貞×こじらせ押せ押せシャイガールボーイ。でもこれだけで留めたくない、二人の大切な想い合いとか、言うに言えない事情の納得感とかがすごく丁寧に描かれてるんですよ……!

二人の種族やバックボーンがしっかりと彼らの性格に繋がって、そこから二人の関係性のこじれに繋がっているところも、すごく納得感があって素敵でした。

 

認めてもらってから一気にセーズの勢いが増すところもすごく好きですね~! 二重三重の意味で溜まってたんだろうなあっていう。解放からの勢いがものすごく爽快なのも、言ってしまえば「性欲」らしい話でもあっていいなあと。

あの世界では、恋愛と性欲を切り離せる人がいるということをきちんと表現されているところも好きです。なんだろう、まともな倫理観が裏打ちされているからこそ多少ぶっ飛んだ子がいても彼は彼なんだなとわかるし、全体的に、安心する?というか。ものすごく輝いてみえます。

 

他の選択肢や純愛なるものがある中で、この二人の愛の形はそうでないという書かれ方をしていることが、なんか安心しちゃったんですよね。ああほんとに、色んな考えや形を肯定してくれる作品なんだなって。特にサソウさんと導火……じゃなかったフリントの二人の会話は、それ自体がお互いの立場からなる恋愛観の議論という感じがして、とても好きでした。あれが挟まるかどうかであのラストを受け入れられるかどうかがかなり変わる気がします。

性欲は悪いものではなくて合意があればしてもいいいというところにも、特にセーズの罪悪感に対する圧倒的な肯定が溢れていて、素敵でした。

 

 

まとめると、この作品の恋愛観好き!

幸せハッピーエンドで良かったです。

 

 

 

 

フルメグレドアキ編

 

ロップとセーズが萌えだとしたら、フルメは燃え。

盤外の方々が生き生きと乗り込んでくる構成には驚かされましたが、これは『ばつえいビルッテ』のほうで慣らされていたこともあり、すんなり受け入れられました。

光なのに欺であり偽であるというこのキャラ属性、すごく皮肉利いてて好きですね~……。賞賛は行き過ぎれば盲目になり、盲目は強い光に目を焼かれてこそ成りうるもの、みたいな、連想ゲームのようにキャラの個性が納得を持って繋がっていくのが愉しかったです。

 

劇中劇を見事成し遂げて華麗に成長するフルメの姿はまさに主人公! いや~、怠惰もといウタカタが登場してからはもう、展開と台詞回しに対する興奮がすごくて、一気読みしてしまいました。

余談ですがサソウちゃんって妹なんですね。両性だったかな、把握しきれていませんが、なんとなく男性寄りの自認をしているしされていると思っていました。謎に。

 

ソーサーがあっさりとプレイヤーと同居する視点主を離れて、ソーサーという1キャラ・キャストに変わるところも斬新。特に直前プレイしたロップ&セーズはとても、なんだ、お手本のようなノベルゲーらしいノベルゲーの体裁を保っていたので、この型破りさがなお響きました

冒頭から昔話の型で入り、途中で型を破ったのに、また改めて型へキャラクターを入れ直す。この構成もすごく面白い! 主役はフルメ、ヒロインはソーサー、悪役はフリント。とってもとってもわかりやすいあの構図。

そのうえで、ソーサーがただの置いてけぼりの代替可能なヒロイン役になるのではなく、最後の最後にソーサーとしての個性を出してもらえたのがとても救いでした。

ソーサーがいつのまにかプレイヤーの認知の外で彼女のやりたいことを見つけていて、しかもその方向性はほかならぬ主人公から「好きにして良いんだよ」と肯定される、これはもうこれ以上ないって程ハッキリとした“個の尊重”でしょう!

キャラをキャストに当てはめた直後に、こうしてキャラをキャラとしてきちんと扱ってくれる、この誠実さみたいなものがすごく心に響く話でした。

 

他にもストーリーの描写の熱さや、フルメという魔人のいびつさなど、注目したい点は山ほどあるものの、やはり構成に着目したくなる一編だったように思います。

 

 

 

 

シシレット編

 

途中までは穏やかに進行していただけに、ラストで涙腺がやばかったですね~! 同時に、作中でサソウさんが言っていた、本人に問題はないから安心して託せるみたいなセリフがとても印象深かったです。

あれで最後まで見ないふりをする、に行かず、家族と向き合う強さをすでに持っているところが、シシレットの資質なんだろうなあと思わされます。

 

いや~、何がしんどいって、シシレットの家族がシシレットを良く想っていそうなところがつらい。あの言葉は通じてるのにその中身が致命的なまでに通じないあの一連の会話! あれもう絶望しかなくてとても好きでした。

 

父親の、シシレットの製品を見た時のセリフも、あれ個人的には(裏でやってることや倫理観を抜きにすれば)すごい優しいなあと思うんですよ。

だって父親たちの価値観からすれば、長いこと家を空けてた子どもが、自分の腕を磨くんじゃなくてずーっと寄り道みたいなやらなくてもいいことをやり続けていたわけじゃないですか。それでも「無駄なことをして!」って言うんじゃなくて、「すごいな」「おまえはこういう考えでやったんだろう」って最大限の譲歩を示そうとしてくれるの、マジでめっちゃ心優しいし愛してるんだと思うんですよね。

 

だからこそすごい虚しいし、どうしようもなく分かり合えないし、嫌いになる。

 

結局シシレットの父親って、シシレットの価値観を真っ向から無視して、自分の価値観の中でシシレットを愛でてるわけじゃないですか。それこそ個として扱わずに、家の子という役柄?で扱ってるみたいな。なんだかなあ、下手に放蕩馬鹿娘と言われるよりも、ずっとずっと残酷で堪えるなあと思います。

どうしようもないことって、結局はどうしようもないんですよね。どちらが悪いとかじゃなくて、いや、倫理的に悪いのは明言されているにしても、あのすれ違いを「どうしようもないこと」と言ってくれる人がいたのはとても心の救いになりました。生きていくうえでああいうことは、悲しいかな、よく起こることだと思うので……。

 

 

エンドも一見は温かいですが、やってることはそこそこ苛烈で、そこのギャップも好き。ただのすれ違いではなく、許せない、まで行ったんだろうなあと。あそこで黙って俺達は俺達の道を行くとするのではなく、しっかり家を落として「成果」「正義」に似たものを見せてしまうところも好きです。

もしエンディングが俺達頑張ろうだけで終わっていたら、あれはたぶん個の話として終わっていたんですよね。結局、家・集団・元々備わっているものに個は勝てないという話。でもそうではなくて、シシレットが彼女の思う理想を体現するために、家を倒した。あの家はもう倒しておかなければならないものだった。個は逃れられない血に勝れる。

きっとここでもまたシシレットは律義に、責任なるものを抱えて、より一層職人の仕事を頑張るのだろうと思うのですが……。

 

ふわふわとした理想だけでなく、二人の理想の道の始まりをきちんと現実的にも描く。そこまできっちりやり遂げてくれたことが、とても好きな結末でした。

 

 

 

 

テイター編

 

文体と雰囲気がもう全部好きですね!!!!!!

まさに「宗教」であり「呑まれる」感覚でした。こんなにも濃厚な世界、見れることある? テイターの正気な狂いが始まる時のBGMもすごいイイ効果してるんですよねえ。

普段は色々となんか、せっかく心で受け取ったものを文字に置き換えた結果大事なものを取りこぼしてしまいがちな私なんですが、この話はほんとに肌身と心だけで受け取りたい話でした。この衝撃を純な形で置いておきたい。下手に変換したくない。

 

まあそう言いつつも感想文は書いていくわけなのですが。

 

「濁」が始まり蛇巫女様がおわしましたシーンからもう一直線に好きです。思わずクイックセーブ取った。サザラシの喋り方、呪文って感じですごく好きなんですよね……読んでてもうめちゃくちゃ気持ち良いもん。何かと韻を踏んでシンメトリーに喋るところもすごい良い……。もうなんかずっと喋ってて欲しい、会話劇部分だけでもボイス化して販売してもらいたいくらいです。同音異義語って素晴らしい……。

サザラシは斜視っていうのかな、あの目のちぐはぐさもザワザワして好きです。あえて片方が隠されてるのがまた良いんだ……。

 

さてしかし、ストーリーとして気になるのは「神は見放したものを見放さない」。とてもカッコイイと思う反面、まだ理解が及びきっていないところもあります。

テイターが魔力不足に陥っていたのは、テイター自身が神を拒んでいたからということなのかなと思っているのですが。そもそもとしてダークエルフとハイエルフとで序列ができていて、テイターたちが追い出されるという構図自体は「神が見放す」に当てはまらないのかな……という……? もっと広い概念で話してるのかなあ。うーん。

世間一般でいうところのエルフ=高慢で排他的、というイメージを、宗教と絡めて取り入れている本作の概念がすごい好きなので、もっといろいろ知りたいです。エルフ辞典欲しい。あとこの世界のエルフは、外見だけじゃなくて食べるものもどことなく中華っぽいですよね。他種族にもそういう固定イメージみたいなのあるのかなあ。

もうなんかビルッテ世界ガイドブック欲しいです。

 

 

と、メインのテイターについてをうっかり後回しにしてしまいましたが。

「なんだ、なんだ、私が悪いのか!」

この一言に全部がこもっている気がしています。大好きな台詞です。

しかし表現が難しく、良いキャラしてますよねえ。救いようがないけど、悪人じゃなくて、でも善とは到底呼び難いみたいな……。いっそ吹っ切れてしまえばよかったろうに、エゴを貫いて元気に暴れることもしないもんだからなおさらこじらせてるみたいな。

このどうしようもなさが好きです。

なんだろうな、更正するのが正直一番わかりやすいハッピーエンドなんだと思うんですよ。たった一人の足に縋って落としていく関係から、広く他に向けて社交的になる、みたいな。でもそれをすると私が親しく好ましく思っていたテイターという人物自体が別物になってしまうと思うんですよね。だから、テイターのテイターらしさをそのままにしてくれるあの「罰」がすごく嬉しかったです。

といっても、シシレットやソーサーが示してくれたように、これからきっと外に開放されていく道も確かに用意されていて、それにテイターも乗り気なんだと思ってはいるのですが。なんだろうな、全部剥ぎ取って「更正」とするのではなくて、軟禁とか素直じゃない態度とか、根幹を残してくれているところが好きでした。

 

「姉」の容姿が一切出てこないところもすごいなんか、不気味というか、終盤になって生きますよね。言われて初めて、我々は「テイターの語る姉」しか知らなかったんだなという。認知の切り替えポイント。

 

あと、ダークな嗜好の者が知っている王道展開をさらに深めていくところも実に素晴らしくて!

幼児退行の裏にある甘え。信仰からの盲目からの自己陶酔の気持ち良さ。励ましという名の押しつけ、慕うという響きの疎ましさ、所詮メンヘラは縋る相手が消えれば次を探して上手いことやってしまうというこの理解度。何より、成り代わりの先にある、死者を模せば究極死者になるというこの結論

王道のその先にある、本質めいた部分を撫でさすっていくのがすごく、発想としても展開としても斬新で興味深かったです。

 

 

余談ですがハイエルフと白紙の妖怪ってやっぱ関係あるんですかね。青が白を模して作って、白から離れれば離れるほど格が下がるって感じなのかな。

 

 

 

好きなシーンだらけのこの話、中でもやはり外せないのはここ。

「「それでは今後も御贔屓に!」」

一等好きです。

 

 

 

 

ニキルギリ編

 

ものすごく優しい話のはずで、だからこそ、「もっと何か別の結末に辿り着けるのではないか」という可能性を願いたくなってしまう話でした。

この私の感想がさあ! そのまんま、たぶん、サソウさんの想いに同調してるんですよねきっと……。もっと何か、違う、違わないし幸福だしきっとこれも一つの形なんだけどでも、という葛藤。徹底して穏やかだったから、そのぶんとても痛くてつらい話でした。

 

他と比べると、ものすごく穏やかで満たされていて、わかりやすく障害もなくひたすらに幸福なんですよね。そしてこれをバッドエンドとかsadエンドとかメリーバッドエンドとかとも呼びたくないんですよ~……。だってなんか、幸せじゃないですか、あれでもなおソーサーはさ……。

なんか、私の想う型に当てはめるような幸せとは別の形の幸せをソーサーは手に入れているんだなあと思います。それは喪失を伴う幸せでもあったんだけど、喪失ばかりに目を向けていたら、ソーサーのあの笑顔や終始穏やかな終わり方のことも全部、駄目だったことにしてしまう気がして、さみしいんですよそれもまた。

だから、ああほんとに、ううぅ、言葉にならない!

ただ、こういう愛のような恋のような慈しみのような感情で誰かと触れ合ってみたいなあとは強く想いました。羨ましいな。羨ましい、ということにもまた、抵抗があるんですけどね。

 

話をもう少し具体的にして、エピローグについて!

他の話のメンバーが出てくることや、パスワードを入れた時のサソウさんの解説文を考えると、色々と深みの増すエンドでしたね~。

ソーサーが欠片なのであれば、それこそソーサーのようなものはたくさん存在する可能性があるわけで。そのソーサーたち一人一人を治療していって、それぞれのソーサーはロップやセーズやフルメやシシレットに出会って、そして最後に残ったソーサーがこのニキルギリルートのソーサーなのかなあと考えています。

ああでも違うのかな、ニキルギリの方がたくさんいるのかな? でも蠍を作るのは慎重にやったみたいなことを言っていたはずだから、やっぱりソーサーがいっぱいいると思う方がしっくりくる気がする……。

 

もし私の想定通りの展開なのだとすると、サソウさんはひどく、ひどく優しい人だなあと思います。

 

 

 

 

 

どの話も好きだしどのソーサーも好きだな~!

余談ですがソーサーが自分の形を固定し始めるとそれに連なって「」で喋るようになる演出が大好きでした。産声って感じ。

 

とまあ、こんな感じで!

 

お気に入りで、何度も読み返したくなるイチオシはテイター。

二人の関係性やお話の展開が好きなのはシシレット。

 

どうしても一つを上げるならこの二つが二強! 一文で矛盾しましたが! でもやっぱり全部のお話に魅力があって、こういう切り口ならこの話だなという要素がそれぞれにちゃんと用意されているように感じました。

 

 

 

結論! サイコー!!

嗜好の合いそうな方には全力でオススメしたい話でした!