「悪役笑いは悪役しかできないわけでもない」
笑い声って印象的だよねな前置き。
えー、今回は戯匠Worksさんところのフリーゲーム「純白の街、灰雪の僕ら。」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
“頽廃電波倒錯ビジュアルノベル”といううたい文句に惹かれてDLしたんですが……あんまり倒錯の要素は感じられなかったかなあ。でも、退廃的な雰囲気はたっぷりです。
見どころ
魅力的なBGM
OPが聞き覚えのある曲調だったので「ん?」と思い見てみたところ、なんとびっくりUTAU界隈で有名な市蔵さんでした。やったあ。のらくら、の曲もまったり聞けてお気に入りです。
綺麗な色使いの立ち絵
作中で気合い入って描写されているように、コハルの髪の色合いがとても綺麗です。テクスチャっていうのかな、立ち絵にぼやーっとかかってる曇り空みたいなのが好きだなーと。
サブキャラクターヤマト
頭おかしいですよーって大手を振ってアピールしてる感じのキャラクター好きなんですはい。ボイス担当の方が、巻き舌っぽい話し方をするのもツボでした。
セーブロード画面のSE
教室のドアをがらっと開ける感じのあれをこういうシステムSEに使うのは斬新だなーと。彼らの住みかを覗いている感じがして、印象に残りました。
人を選びそうなところ
癖が強めの文章
露悪的というか、安易に言えば厨二病な感じです。まわりくどい言い回しや、自分はアウトローだと主張していくスタンスの文章なので、合わない人はとことん嫌いそう。好きな人は逆にめちゃくちゃハマりそうな気がします。
合わなかったところ
ラスト周りのハイスピード感
今までが丁寧に丁寧に積み上げられていた分、ラスト周りはちょっとついていけませんでした……。確かに伏線はあるんですが、世界観の回収と登場人物の感情の転換が一緒に起こるので、脳内がいっぱいいっぱいというか。
設定はすごく斬新だし面白いと思うんだけどなあ。感動的なはずのラスト一文にあまりのめり込めなかった自分が残念です…。
過程こそ重視したい人にはしっくりくるかも。
とまあ、こんな感じで。
じっくり恋心を育てていくような描写や、静かな世界で二人がじわじわ距離を詰めていく部分に関してはとても丁寧で、たいへん萌えます。
システム周りやOP、日常会話のシーンなどはギャルゲー風ですが、描写自体はギャルゲが苦手という人も楽しめるような仕上がりになっているかと思います。
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