「酷い夢だと思うのか、幸せな真実だと思うのか」
二つの可能性は表裏な前置き。
えー、今回はハラワリさんところのフリーゲーム「躑躅色の夢」と「ラ・ら・ボウ」(エイプリール企画限定配布)の感想をつらつら書きますね。
どちらも短編ノベルゲーム。BLです。
別々の作品ですが、世界観は一緒ということもあってひとまとめに。ラらボウの方はなんと1日限定だったそうなんですよねー……。フリゲーサイトに張り付いてて良かったです。
躑躅色の夢
まずツツジを漢字にするとこうなるってところに驚きましたね。ちゃんと変換できるー!すげー!
初めからスタートした時に、文字がばらばらばらっと降ってくるのもびっくりしました。技術すげぇ。
お花から人間になったというツツジくん。彼のキャラが特に魅力的だったなあと思います。いわゆるタブラ・ラサ状態な彼ですが、とっても素直でぽわーんとしているので、見ていてすごく和むんです。飴でもチョコでも与えたい……餌付けしたい…。
同音異義語をうまく使ってるのも良かったですねぇ。すれ違いっぷりに驚いたり癒されたり。
鶴の恩返し的な話はわりと王道ですが、ツツジくんのほっとけない感じや、人間と植物の違いなどを丁寧に書いてあるので、とても感情移入がしやすいです。じんわりとあたたかく、切ないお話でした。
文字中心で、スチルが要所要所に出てくる構成なんですが、これで読み手を飽きさせないってのが凄いなあと。特にお風呂シーンとかは、ツツジくんのはしゃぎっぷりや、小柴君のしょうがないなあっていう保護者っぽい頬笑みが目に浮かぶようでした。
しかしケヤキさんに惚れそうですよわたしは。
ラ・ら・ボウ
まず、おっと思ったのが起動画面。タイトルとの合わせ具合が上手いです。特殊ですが、SEつきなのもわかりやすくて良いなあと。
こちらは躑躅色と比べると切なさと電波が割り増しな感じでしょうか。
ヤナギくんがこれまた良いキャラしてるんだな!!
軽く軟禁というか、腕を縛られた状態から始まります。そしてちょこっと電波に思える会話をする話です。下心というか、どきどき感があるのもこっちかも。
シンプルながらも、綺麗にまとまった作品です。
やろうと思えばぐっと近づけそうだけど……みたいな、この、なんとも言えない距離感がたまりません。
とまあ、こんな感じで。繊細で絶妙の雰囲気が楽しめるノベルゲーでした。
同作者様の他フリーゲーム感想記事↓