うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「DollyGirl」感想

「なかなかベッドから出られません」

あったか毛布が恋しい季節な前置き。

 

 

えー、今回はJACK IN THE [BOX]さんところのフリーゲームDollyGirl」の感想をつらつら書きますね。

 

紹介文には、「目標地点:ヤンデレ → 結果到達地点:あたまおかしい系」とあります。どちらも私の好みです。本当にありがとうございます。年齢制限があるので、ダウンロード時は注意事項をお読みください(追記:2018現在は期間限定再配布のみのためご了承ください)。

 

 

 

軟禁から始まるストーリー

 

ヤンデレもので軟禁エンドはわりとよくあるパターンだと思うのですが。

この作品は、むしろ軟禁から先を丁寧に丁寧に書いてあります。ヒロインちゃんがタイトル通りになるかどうかは、選択肢次第です。

穏やかな日々と漠然とした不安、これがすっごく上手に綴られていくので、もう引きこまれてじっくり腰を据えてプレイしました。セーブも気軽にできるシステムですが、是非とも時間のある時にやって欲しいゲームです。

時々出てくる食べ物の描写も素敵なので、傍らにつまめるスイーツでもあると良いかもしれません。

 

 

 

どこかが歪んだキャラクター

 

物語の初めは主要キャラがわっと出てくるので、私はちょっと把握に時間をかけてしまいました。でも、公式のキャラクター紹介がわかりやすいですし、何より個性がしっかりされているので、すぐに誰が誰かわかるようになったのがありがたかったですねぇ。キャラの名前覚えるのが苦手な私でも区別がつきやすかったです。

お兄ちゃん≠兄さん、がわかっていればとりあえず混乱はしないかと。

各キャラクターへの感想はネタバレになるので追記に格納しますが……とりあえず、喜びましょう、ほぼ皆が病んでいます。

 

 

 

家族ならではの感情

 

「お姉ちゃんだからちゃんとしないと」

そんな家族ならではの背伸びや葛藤がたっぷり味わえます。私にきょうだいがいないというのもあって、色々な面で楽しめました。何より強く推したいポイントは、どのエンドに行くにしても、心理描写が丁寧で流れが自然ってことです。

もちろん理不尽な鬱展開も好きなんですけど、各キャラがそのキャラらしい行動をした末の破滅って最高に萌えるんです。はい。外道と呼ばないで。

その辺りがものすごくしっかりしていたので、もう、読みながらうっとりしました。

 

 

とまあ、こんな感じで。

近親、ヤンデレ、軟禁、などのワードに関心を示す同志の方はプレイを強く強く強くおすすめします。

追記でネタバレありの感想など。既プレイの方はどうぞ。

 

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

フリーゲーム「蛸」感想 

 

 

 

 

ネタばれ注意

 

 

 

伏せ字なしのダイレクトでネタバレです。

 

 

 

 

キャラクター感想

 

・奈々

軟禁前は活発気味だったというのが意外でした。それだけお人形に慣れてしまったんだなあと思うとぞくりとします。ロリータは詳しくないですが、想像意欲掻き立てられる描写につられて、脳内でデコレートさせてました。

こういう、一生懸命頑張る健気な子はやっぱり良いですねぇ。一貫して彼女視点なのも相まって、(それが間違った方向でも)応援したくなるヒロインでした。

 

 

 

・奏

一番やばくて一番ブレない人、という印象です。根本は絶対に変わらないんだろうと思うと、やるせなさが襲いかかってきます。

おまけ話のおかげでするすると理解ができた気がしました。それまでは得体のしれないお兄ちゃんだったんですが……行動理念がわかるといっそうぞくっとしますね。

 

 

 

・明

まとも、だと信じている人が壊れていくのは楽しいですね。罪悪感は最高のスパイスです。ED2が副題も含めて好きです。なかでも、探り探り触れあっている感じのする、初期の彼の距離感が好みです。

 

 

 

・澪

お気に入りキャラです。奈々が(さほど暗躍・操作されずに)自分から依存しに行けるキャラだとも思います。自制心との間で揺れ動いている感じも好きです。バイト先の常連になりたい!

 

 

 

・恒

あざといです。彼が最も奈々をまともにしてくれそうな子だと思う反面、それをしない辺りにまたあざとさを感じます。ずる可愛いです。彼らの両親をなぞるなら、恒と奈々のペアになると思うんですが、どうなんでしょうね。

 

 

 

・隠れてる人

今さらですけど一応名前を隠しつつ。

まともだからこそひっつけないとは因果を感じずにいられません。

とん、と見放されるようなエンドだったのが印象深いです。

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

推しキャラは勿論いますが、どのキャラのエンドも納得がいく綺麗にまとめられた作品でした。