「いらないものを取って置いたって、荷物になるだけだから」
ゴミの日を間違えないように気を付ける前置き。
えー、今回はしたいがぁるくぅさんところのフリーゲーム「いらない子ゲーム」の感想をつらつら書きますね。現在サイト自体はお休み中です。元々有料で販売されていたこともあって、特にグラフィックのクオリティはばつぐんでした。
ジャンルとしては、ミステリノベルになるのかな。サスペンス? ダンガンロンパとか人狼とか、そういう殺人ゲーム系が好きな人は楽しめるかと思います。
こういうジャンルって何と呼べばいいんでしょうね。デスゲーム?
ともあれ。
良いなあと思ったのは、
キャラクターを把握したあと叩きのめす展開
初めのうちはほのぼのと、青春らしいストーリーが進んでいきます。どどっと登場キャラクターが増えるので初めは戸惑いつつになりますが、特徴的なキャラなのですぐ覚えられるようになりました。F1キーには助けられたなあ。
で、良い感じに好感が持てたところで叩きのめすように殺人ゲーム。急にゲームが始まるのではなく、前提の人間関係やキャラクターをしっかり描き出しているところが素敵だと思いました。
仲良しどろどろ人間関係
仲良しグループ! ではあるのですが。キャラによって苦手な子がいたり、親子みたいな関係だったり、単なる仲良しの裏に色んな感じ方があってリアルでした。良い子ばかりじゃなく、クセのある子が登場しているのも見どころかなあと思います。美男美女ばかりじゃないってところも、ね。
シンプルイズベストなゲーム
多数決で、いらない子を処刑。シンプルなルールだったので展開にもついていきやすくて助かりました。
手を取り合おうと交渉して、均衡が崩れて、混乱して……の流れも彼らが仲良しグループだからこそできるわけで。それでも先んじて内側の不和を描いてくれているおかげで、上手くいくのかわからない緊張感が終始あってどきどきしました。
投票したのは誰か、読みながら推理してみちゃったりもして――まあ、外れてましたがw
推理っぽいパートに入ると、主人公の考えと自分の推理が違っててやきもきしちゃうこともあったんですけど、それもまた一人称視点ノベルの楽しみかなあとも思います。主人公≠自分というか。
キャラの処刑方法も拘っていて、それまでのほのぼのから一転する残酷さをとくと味わえます。
とまあ、こんな感じで。
真相は正直、ちょっと読めるところも。
とはいえ、グラフィックは綺麗で飽きることもありませんでしたし、各キャラの心理描写の動きが魅力的で、一気にプレイしました。
選択肢の一番上を選んだ時のエンドが一番好きです。主人公だけ妄執に囚われている感じがこう、精神にダメージが。良質な鬱展開でした。
ちょっとでも興味が湧いた方は、是非プレイしてみてください。
青天目くんがお気に入りです、はい。