「便利なものには裏がある」
かといって不便も嫌な前置き。
えー、今回はSereneさんところのフリーゲーム「カイロスの夢貸し屋」の感想をつらつら書きますね。一部レビュー風です。
選択によって展開が変わるノベルゲーム、仕様はなんとFlashPlayerで、特別なインストールなどはいりません。キラキラ動くマウスの軌跡は美しく、ついついキャラの周りをくるくる回らせてしまいます。
というわけでさっそく、良いなあと思った点について。
可愛く綺麗なイラスト
イラストはノベルゲーらしく、基本は可愛い雰囲気です。一方、背景などは美しく、雰囲気が出ていてときめきます。特にあの歯車の部屋は見惚れてしまいます。
時々出てくる一枚絵もはっとする印象のものが多いですねぇ。
選択通りのシナリオ
この作品は、「選択」がかなりの割合を占めています。なるほど見事に、選択肢通りのエンドを迎えることができるでしょう。この辺り、プレイヤーとの齟齬を少なくしつつも、予想外の方へ転がっていくシナリオには大変楽しませてもらいました。
ノベルゲームの定番をうまくシナリオに組み込んだなあと思います。
ED曲
特定のEDに行くと、テーマ曲とスタッフロールが流れます。
鳥肌が立ちました。もちろん、良い意味で。テーマ曲もいわゆるゴシックっぽくてカッコよく、惜しげもなく使われる立ち絵や新規絵に目が離せませんでした。終わってもちょっと余韻でぼうっとしてしまいましたねぇ。
あのクオリティはびっくりさせられます。好きです。
一方で、残念な点として、
システム面の不便さ
これに尽きます。
セーブロードスキップオートバックログ、一切無しです。ノベルゲームには致命的。しかも、文章が途中でもクリックしたら話が進んでしまうので、文章を見逃す可能性が高いです。
まあ、シナリオの流れからして、セーブロードバックログは「選択」のスリルが削られてしまいますから、多少は納得がいきます。が、スキップオートは是非欲しかった……。
ENDが7つという嬉しいボリュームが、周回プレイの不便さのせいで、プラスマイナスゼロになってしまっています。こればかりは本当に残念です……。
それでも他の点は本当にクオリティが高いので、焦らずじっくり読み進める余裕さえあれば大変楽しめるかと思います。
とまあ、こんな感じで。
不思議アイテムを手に入れる系の、因果応報ものの話や、ちょっとダークな話を読みたい方は合うかと思うので、是非ともプレイしてみて下さい。