「それは君だけが知っている」
早く誰かに知ってほしい前置き。
えー、今回はQualiaさんところのフリーゲーム「ぼくは勇者じゃないよ」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。内容までは踏み込んでいませんが、隠し要素にも言及してます。
寄り道しながら進んでクリアまで5時間ほどかかる、レトロRPGでした。ファミコン世代に是非プレイして欲しいゲームです。
というわけでさっそく魅力的な点など。
タイトルがじわじわ効くストーリー
このタイトルに釣られてDLした!というアナタ、私と同類さんです。インパクトありますよね。
まさにタイトル通りの想いを抱えつつ複雑な気持ちで進み、終盤で報われた時の感動と言ったらもう言葉になりません。NPCの響く台詞はやっぱりRPGの醍醐味ですよね……。タイトル文字通りのゲームなはずなのに、プレイしていくうちにどんどん違った意味に聞こえてきて、そしてトドメにアナザーエンド。本気で涙が止まらなくなったのは久々でした。最強武器と最強スキルの名前もずるいですよねぇ。
いったい何度タイトルを回収すれば気が済むのか、そして何度プレイヤーを泣かせれば気が済むのか。もうたまらなく胸に響きました。
古き良きレトロ調
懐かしのドット絵、ひらがなカタカナのみの台詞などなど、ファミコン好き・レトロゲーマーの郷愁を掻き立てるグラフィックが揃い踏みです。DQ要素が強めかな。「ステータス」ではなく「つよさ」だったり、酒場で仲間を入れ変えられたり。呪文のSEもそれっぽい。そうびの辺りにはFF要素もあって、いやぁとにかく懐かしかったです。
BGMもチープ音源やオルゴールが多く使われていて、あえてそれらを選ぶこだわりをひしひし感じました。ほんのりもの悲しい感じがストーリーとぴったり合うんですよねぇ。
ユーザーに優しいアイテムとほどよい難易度
基本的にお金は余りがちなので、武器防具を充実させやすいです。また、敵を倒すと手に入る「まこんのかけら」をステータスアップアイテムや全体全回復アイテムと交換できるので、この辺りをフルに活用すればかなり楽に進むことができると思います。RPG苦手って人でも詰むことは無さそうかな。
私はレベル上げほとんどせず突き進みましたが、基本的にボス戦は手に汗握る難易度になっていて気持ち良かったです。
ちなみにプレイ時の仲間は戦士・神官・狩人でした。とにかく神官の「オフェ」が便利だった覚えがありますねー。バイキルト万歳でした。
思わぬ隠し要素
アナザーエンドについてもそうですが、仲間になるキャラの場所やおまけ的なダンジョンなど、隠し要素が多めです。回収しなくてもクリアに支障は無い程度、とはいえ、やっぱりあちこち練り歩きたくなるのがゲーム好きのサガですね。
基本的にNPCとこまめに会話をしていればほとんどのヒントは得られますし、攻略サイトもあるので、集めようと思えばすんなり回せるかと思います。ただ、期間限定のものが数個あるのだけは注意かな。なお、周回したいプレイヤーのために引き継ぎシステムも完備されています。製作者様の手の行き届きっぷりが伺えますね……!
気になった点としてはダッシュ移動ができず歩行が遅かったこと。
けどクリア後に調べてみたところ、ダッシュ許可されているバージョンもあるらしく、ワープアイテムも気軽に手に入るので、許容範囲かなあと。何より、あのゆっくりした歩行速度はファミコン時代を思い出すというのも確かなので……こればかりは味として受け入れるのが良いのかなー、なんて。
とまあ、こんな感じで。
様々な意味で、あの頃に帰りたいと思わされる一作でした! あちこちの演出がニクイ!
勇者もの、少年の成長物語、涙腺崩壊、レトロゲー、などなどがキーワード。でもとりあえず、タイトルにピンときたなら是非ともDLしてみてください。