「どれからでもいいと言われると逆にとっても悩む」
けど結局全部おいしかった前置き。
えー、今回は児戯ズムさんとゆうあかりさんところの共同制作によるフリーゲーム「四塞の恋事」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
ジャンルは乙女向けノベルゲー。
小粒でぴりりと辛い4作をまとめたヤンデレ短編集です。
“あの”二サイトの共同制作と聞き、喜びのあまり立ち上がってしまったのは私だけではないはず。いやー今回も期待を大きく上回ってくれる良作でした。
というわけで各話の感想を。
ネタバレ匂わすところもあるのでご注意を。
【メッツァペラタ】
実はプレイし終わるまでこちらがゆうあかりさん全担当のシナリオだと思い込んでいました。違った! でもこういう取り違えをしてしまうくらいお二人の息がぴったりというか、雰囲気にまとまりがある気がします。
相手の無邪気な一面が行動に表れていて、人より格上の立場としての傲慢な一面が口調に表れている印象。この二面のギャップにずぶずぶ落とされるお話でした。
【少女の瞑目、男の謀略】
この話がいっちばん大好きです!!!
「お嬢呼び」「爪噛み癖」「エセ敬語」そりゃもうツボでした。あのね、本当大好きなんですこういうキャラ。惚れます。謀略の言葉にそぐわぬ丁寧な絡め取りっぷりも悶えました。
それに、あの「バカ」ですよ。たった一つの「バカ」にこれほどの表現の幅があるのかと。詰まった想いに痺れました。ヒロインも本当、一途で“バカ”なんですよねぇ。とっても好きです。
衝撃的な真実にガツンと頭を殴られるタイプの鬱展開も好きですが、こういうゆったりと薄氷の上の幸せを噛み締めるタイプの鬱展開も萌えるんだよなあとしみじみしました。この生活を延々と続けてほしいです!ほのぼの()!!
【少年陛下は本気なようです】
末恐ろしいヤンデレショタに翻弄され――るかと思いきやヒロインのほうが強かった!? いやーあの展開には驚かされました。
最強メンタルのヒロインもいいものですね! 女の子らしく悩んだりへこたれたりするところも見せつつ、踏ん張る時は思いっきり喝入れて開き直る、この強さに惚れ惚れでした。
【失望世界の虚心希望】
冒頭からハードモードな中、さらにずぶずぶと落ちていくお話でした。
他作を多くプレイしている自分としては、「ああいつものゆうあかりさんだ」と安心できるところもあり。あとこれはちょっと変な楽しみ方かもしれませんが、ほんのり民俗学っぽい萌えを感じるところもありました。
聖女キャラや、心折れるシーンはよきものですね!
とまあこんな感じで。
ヤンデレ好きにとってはまさに宝箱な一作でした!
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単独作品についてはリンクを貼り切れないため、
ミギキマ様の他作品は「児戯ズム」
きるえ様の他作品は「ゆうあかり」
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