「当たらないためにはターンを渡さなければいい」
攻撃する暇も与えん前置き。
えー、今回はVIPRPG紅白2015のフリーゲーム「誰がために搭は在る」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
ボスをぶん殴って塔を踏破するバトル重視ハクスラ。さくっとプレイで数時間。VIPRPGなのでノリは独特。
ナイ軍と聞いてある程度わかるくらいならたぶん主要キャラは把握できるかと。まあストーリーは勢いで始まり勢いで終わるのできっとなんとかなります。
というわけで良かった点など。
ノーリスク戦略バトル
とにかくまず推したいのはシステム面。
さすが紹介ページで「無闇に充実したオプション」とあるだけのことはあり、心底ストレスフリーです。
死んでも初期地点に戻されるだけ、各階ワープ実装済み、面倒な雑魚戦は吹っ飛ばし可能、戦闘後のHPMPはほぼ全回復。仲間に関しても一括してレベル調整できるシステムがあるので、純粋に性能と戦術を求めてキャラを入れ替えることができます。
盤上が綺麗に整えられているので、プレイヤーは「どうやってボスを殴り倒すか」を考えることのみに集中できます。試行錯誤が戦略バトルゲーの醍醐味だと思っているので、負けた時のリスクを考えなくて済むのは本当ありがたいです。
加えて、倒したボスにいつでも再チャレンジできるのも嬉しいところ。最低レベル撃破を狙ってみたりもできます。
次はこれを試してみたい!が気軽にできる作品でした。
ゴリ押しも縛りプレイもキャラ贔屓も自由自在
難易度はイージーからウルトラハードまで4種類。報酬もリスクも一切変わらないので、純粋に自分の好みな難易度が選べれます。
初めはノーマルでプレイしましたが、連れて歩きたいキャラがけっこう強い性能持ちだったので中盤からはウルトラハードへ。10回負けたら難易度を下げる、とかいう自分ルールで遊んだりもしました。
かなり強い技が中盤から解禁されることもあり、やろうと思えばゴリ押しで爽快にオレTUEEEプレイもできます。戦闘も進み方もスピーディなのでこれもこれで楽しいやり方かと。
また、特に終盤はスキルの特性上使いづらいキャラクターも出てきてしまうのですが、ドーピングアイテムも潤沢なのでやろうと思えば贔屓もやり放題です。
まとめると、プレイヤーに合わせたプレイがいつでもノーリスクでできる。とにかくここが徹底されているなあと感じました。
インフレ上等バフ特盛の連鎖撃
さらにバトルで楽しいのが、バフデバフの重ね掛けとコンボ要素です。
いや本当心から驚いたんですが、このゲーム、キャラが死んでもバフは継続するんですよ! バフをかけ直さなくて済む→そのターンを次の戦略や立て直しに使える→幅広い戦略が試せる、これがめっちゃ楽しいんです。
全ての攻撃がクリティカル、なんてことも余裕でできます。インフレってテンション上がりますよね。
加えて特徴的なのが連鎖撃とリンク技。プレイしていけばそのうち24連撃は通常攻撃のようなもの、ずっと俺のターンも当たり前な圧殺戦略も楽しめます。すさまじい。
魔法技に連撃が多くて、ミスのリスクが少ないのも嬉しかったですねぇ。魔法使い贔屓なもので。偽ダーエロにいちゃんにはお世話になりました。
このコンボ感とバフ一発決めのおかげで、全体的にスピーディな印象で、熱中してるうちに気づけば真夜中なんてプレイを久々に味わいました。ハハッ。
さりげなく潜む隠しボス
戦闘面ばかり取り上げてきましたが、ダンジョン探索もさりげなく楽しい要素の一つでした。
まずは道中の中ボス。
赤い敵を倒すと宝箱に入った追加スキルが手に入るんですが、これがまたストーリーボスよりも強かったりしちゃうんですよね! リターンには試練がつきもの……!
中にはそのまま仲間になってくれるキャラもいて、苦労させられたスキルが味方になってみると頼もしさを感じました。詳細がわからなかった技も内容がわかると意外と一長一短あって、使ってみてわかるコスト管理なども楽しかったです。
次に挙げたいのが隠しボス。
この隠れ具合がなかなか面白かったです!
確かによくよく見るとマップグラフィックにヒントはある、んだけど意外と見つからないんですよねぇこれが。基本すんなり見つけられはしたのですが、暗闇マップはかなり時間をかけてしまった覚えがあります。見つけた時の喜びがボスへの殺意を高めてくれました。
ボス戦部屋を見るとだいたい登場順に並んでいるので、どのあたりを探せばいいのかが察せれるのもありがたいところ。
なお、ダンジョン内に難しい謎解き等は一切なく、基本は一本道か二又なので方向音痴でも安心です。階ごとにかなり特色のあるマップなので、視覚的な面でも楽しめました。各階のタイトルもかっこよくて素敵。
スタイリッシュでかわいいオリジナルメニュー
グラフィック面で言うとオリジナルの戦闘画面も見どころです。
ぱっと見はやや世界樹に近いかな? コマンド選択時に出てくるキャラクターのグラフィックがめちゃかわいくて好きなんですよねぇ。素材の関係か、絵柄が違うキャラもいはしますが……それもそれでクオリティは高くて好き。
スピブレちゃんの戦闘時立ち絵がかわいくもかっこよくて惚れました。ファンになります。
コンボが繋がった時のSE音も気持ち良くて、重なった連撃にCRIが乗るともうにやにや顔でした。
余談ですが、属性による強弱がないところも良いと思うんですよねぇ。装備で属性パズルしなくて済むし、本当に好きなキャラを連れ歩けるし、あくまで使えるスキルの制限になってるだけっていうストイックさが好き。
とまあ、こんな感じで。
戦略を練るバトルが好きな方、ずっと俺のターンを楽しみたい方、軽快でスタイリッシュなプレイ感にピンとくる方へ強くおススメです。
追記ではネタバレ込みのプレイ日記に近い感想など。
ネタバレあり。
色々試してみるのが楽しいゲーだと思うので、いっぺんは挑んで敗れる流れをおススメします。
<パーティ・スキル編成>
アルテマ使わない、アイテムはドロップ品以外使わない、念じボールは詰まったら使う、くらいのゆるゆる具合でプレイ。
・1~2F
スキル構成は適当、というか手に入れるたびに色々付け替えしてた気がします。
ユーゴで詰まりました。早い!
そして別に物理と魔法を分けなくても良い、というよりむしろ上記の属性による強弱がない関係でどちらかに特化した方が良い関係で、クレアスを偽恍惚なる闇にチェンジ。
ここでリンクマジックの有用性に気付くなど。めちゃくちゃ楽しくないですかあの技……!! 初めて使った時は脳汁出まくりでした。
・2F~7F
偽ダーエロ(ニュークリアⅠ)・偽恍惚(ブラフマー)・ディオナ(ヒールⅠ)・Dデイジー(サンダーⅡ)
偽ダークエルフを入れて進んでいたはいいものの、実はいかんせんスキルを使いこなせず、上手い使い方が思いつかなかったんですね。そしたらネクロさんのところで見事にずっと俺のターンをされてしまいまして、かなり挑み直しました。
で、避け盾っぽいなあと思っていたディオナを投入してみたところ、むしろ重要なのは避け素ではなくアザーズステップだったということに気付くなど。しかもリンクマジックと相性がいいんですよね……! というわけでしばらくずっとこのメンバーで進みまくってました。
ついでに言うと、偽ダーエロにいちゃんのふよふよ浮いてる歩行グラが好きなので先頭に。
アルテマを買ったはいいけどあまりに強すぎてあえて縛って使わなかった覚えがあります。
・8F~10F
偽ダーエロ(バトルソング)・偽恍惚(フラワリング)or偽幕田(念じボール)・ディオナ(ヒールⅠ)・スピブレ(マナドライブ)
好みによりDデイジーは連れ歩きたかったのですが、この辺りでどうしても敏捷値に行き詰まりを感じてしまい、おとなしくチェンジ。代わりに加入の仕方がめちゃくちゃツボった
すぴぶーちゃんを投入してみたところ、これがもうかなりの強キャラでした。
どうしても敏捷値の限界を感じた時は偽幕田に念じボール連打をしてもらってはいましたが、やっぱりリンクマジックの虜なので基本は偽恍惚を連れ歩くなど。
最終戦どころか隠し最終ボスまでお世話になったメンバーでした。
ラディッシュはノーマルモードレベル28の偽恍惚入り編成で撃破。
加速が間に合うか殺されるかのチキンレースです。ふはは。
ウルトラハードも何度かやってみたんですが駄目でした!強い!
<キャラクター>
魔キャラをよく使ったので魔キャラ中心に。
[エルフ組]
偽ダーエロはとにかくMPが絶対保つのでバンバンスキルを使いまくれるのが魅力。特に終盤がありがたかったですねー。回復技を持っていないのでバトルソングをよく使わせていましたが、ウェポンブレスと被るので、他キャラにバトルソングを持たせる余裕があるならリカバーⅢでもいいかも。
ディオナはもうね、アザステが強い。ユグドラちゃんもアザステ使えるんですが、パリイの関係でディオナよりもすぐ倒れちゃうイメージがあるんですよね……。ディオナを使うなら生き残りが彼女になるのでヒールⅠのぶんスキル枠が潰れちゃうため、一長一短ではありますけれども。
[スピブレ・カーバンクル]
私はキャラの好みによりすぴぶーちゃんを使っていましたが、有用性という意味ならカーバンクルもなかなか強そうだなあと思います。シンフォニアとホーリーウィンドがかなり強い。
カーバンクルは行動順特化、すぴぶーちゃんは回復もバフもこなすオールラウンダーなイメージ。カーバンクル使うなら偽幕田とセットだとずっと俺のターンができそうな気がします。
すぴぶーちゃんはMPが枯渇しがちなんですが、マナドライブをセットすると非常にはかどりました。なにせやれることが多い子なのでね!
[偽恍惚・Dデイジー]
やや敏捷値が心もとない二人組。けどもDデイジーは序盤の即時立て直し役として、偽恍惚はリンクマジック要因として大活躍でした。
Dデイジーはせめて状態異常回復技が全体ならもうちょっと幅広かったんですが……。それだけバステ重視のバトルだったとも言えるんでしょう。
余談、アレックスのリンクブレイブもリンクマジックと似た性能なので使えるかなーとチャレンジしてみたんですが、いかんせん物撃は魔撃と違ってそもそもの攻撃回数が少なめなのでうまく回れませんでした……。ただ物理キャラはHPがかなり高いので、耐久力でしのげるという点はありかも。魔撃パーティは数ターンで勝敗が決まる気がするので。
<おまけの攻略>
アルラウネ→森マップ中心の洞窟みたいなところに続く抜け道がある
ゴーレム→暗闇マップの宝箱の通路の色違いタイル 闇道は気合と体当たり
ブーム君→夕焼け向こうの柵か何かが外れてるところ
パスタ→滝
ラディッシュ→もっかい頂上へ
というわけで!
ツイッターでプレイ呟きしてた時は最後の最後までタイトルを「誰がために塔は在る」だと勘違いしてました!
ごめんなさい!土下座する!
でもめちゃくちゃ楽しかったです!!!
脳汁出まくりの戦闘ヒャッハーゲーでした。