「本当の勝者とは戦いの舞台にすら立たないもの」
先んじてWINのピリオドを打っておく前置き。
えー、今回はTeToriapotさんところのフリーゲーム「けいこくブラッド」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
ティラノ製ノベル、短編、分岐有。とある没落貴族の姉妹たちとその彼氏たちを巡る、サイコパスお家騒動。
キャラ属性など軽くネタバレしておりますが、次々と狂った展開が頭蓋にぶち込まれる展開がとても面白いノベルなので、気になる方はプレイしてから是非どうぞ!
というわけで、良かった点など。
一途でヤバイ最高男がいます
セイジュウロウが好きです!!!!!!!
ゲーム性や内容から入ったほうがいいのを理解したうえでまずこの好きキャラについて語ってもよろしいですか? ありがとうございます。
このセイジュウロウという男なんですが、すごく理路整然としているうえに明らかヤバイ女から脅されても人当たりよく返してみせれるだけの社交性や自分の力を過少なく理解した余裕が見られる男なんですよ。しかも大好きな恋人が最優先で彼女のためなら快適な環境を整えることもいとわない好青年と来た! いや~~もう最高ですね、私こういう、一見まともで話も通じるのにどっか致命的なところがズレた、社会的人間に擬態したキャラが大好きなんです! あくまで自然な行いのように異常を淡々と述べてくれるヤバさも素敵でした。
色々ぼかしつつ書きましたがとりあえずこのように好きな女に一途なヤバイ男がいます。最高!!!
恋人、アベック、カップル、ペア
さて、というわけでようやっと本編へ。
キャラ数は多いですが、人物紹介や用語解説がきっちりしているので、事前にそちらを読んでおけば物語の理解も容易です。構成も群像劇めいてはいるものの、パートごとに分けて視点主も切り替わる方式なので、普段群像劇読むの苦手な私もすんなり読むことができました。
結論言ってしまうと、ヤバイ奴にはヤバイ奴が付いて回る。
類は友(恋人?)(家族??)を呼ぶ、ですね!
それでもあくまでストーリーは淡々と、舞台回しのように進められる温度感も素晴らしかったです。ぶっ飛んだキャラと、コンパクトに収まりよくまとまるストーリー、このバランスがとても好きでした!
事件性を帯びたモノクロピクトグラム
画面構成はモノクロですが、濃淡やキャラデザの個性がしっかりしているので、不思議と華やかに見えます。次女アベックちゃん方なんて、色がついていなくても自然と色が付いて見えるような気がしちゃいますもんね。
ピクトグラムで表されるエンド画像も大好きです! デフォルメされているからこそ滲み出るヤバさ……好き……。
とまあ、こんな感じで。サイコパスメンヘラヤンデレバチギレヤンキー異常者大集合みたいな作品が好きな方に強くオススメ! お祭り騒ぎではなく、あくまでギュッと本編がサスペンス的に締めているからこその感じる一作でした。
余談。
なんと、彼氏達と彼女達の出会いが描かれた番外編的な小説も用意されています!
シホさんとの出会いが想像以上にヤバイのと、あくまで舞台装置的な立場だった四女?ペアのヤバさが改めて知れました。大満足。プレイ後は是非あわせてどうぞ。
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