うそうさ〜第二号室〜

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フリーゲーム「死後の世界に触れた彼女は」(シゴカノ)感想

「弱いからこそ電撃作戦、尽きるその前に敵を討て!」

小学生が命の奪い合いするのは過酷すぎる前置き。

 

 

 

えー、今回はエムアイネットさんところのフリーゲーム死後の世界に触れた彼女は」(公式略称:シゴカノ)の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

ウディタで作成されたSRPG。もうこの字面だけでウディタの可能性を感じさせてくれますよね。一本道で全5面、独自システムを短編でしっかり楽しめる良作でした!

 

 

というわけで、良かった点など。

ネタバレ抵触してしまいそうなので、未プレイの方は要注意

 

 

 

攻めねば消滅、霊気消費システム

 

まず斬新なのは、各ユニットには常に存在コストがかかる点。敵を倒せば補充はされますが、自然と耐久戦はしづらめ。攻めっ気を出してガンガン攻略していく必要があります。一方で、敵はほとんどが範囲内に入らない限り攻撃してこないところがちょうどよかったです。時にはアサシンめいた動きが必要になってくるかも。

この点少し不満だったのは、確認できるのは敵の移動範囲のみで攻撃範囲は表示されなかった点です。とはいえ前述の通り、RPG制作ツールを駆使してこのジャンルを作っている時点でものすごい技術力だと思われるので、求めすぎな気もしますね。

 

 

 

全滅よりも目標達成を優先で

 

続いてのポイントは、主人公を除くユニットを全ていつでも召喚・退却させられるところ。もちろん召喚にもコストがかかるので、タイミングは見極めないといけませんが。移動力の低いユニットはあえて召喚せず、主人公が移動してからその先で召喚する、といった小技も使えます。

ですので、考えなしにプレイするといわゆる“詰み”も見えてしまうのが本作です。といっても、ハードモードでプレイしてかなり余裕があったので、よっぽど脳筋プレイをしない限りは大丈夫なはず!

 

さらには、育成を考える必要がないので、マップ上の敵は全滅させるどころかむしろ避けて戦っていく方がスムーズにいく気がします。この辺、私は完全にファイアーエムブレム脳で敵のせん滅こそ正義派だったので、本作はかなり変わったプレイングが求められて楽しかったですね~。

純粋に手数と手駒だけで盤面を考えられるのは、シンプルで良い!

電撃戦もよいものです。

 

 

 

 

不安定で弱く強い存在

 

主人公が死後の存在、かつショタみ溢れる年齢設定なのもあいまって、ストーリーは少しずつ不穏な方向へ足を進めます。

しかし、そこでグッと魅せてくれるのがアツい友情の物語! タイトルのメインが「彼女」である通り、ほぼW主人公のように進んでいく展開がどこまでも良いヒキを作ってくれます。

なんでもCP認定してしまう私なんかは、「人気者勝気っ子×芯の強い聖女! これは良い百合!」「ショタおねダークサイド……うへへ……」等々、一人で盛り上がってしまいました……。へへへ。ゆるして。

叱られる、甘え慈しまれる、成長を目指して奮起する、などなどショタを輝かせるストーリー要素も多くあるので、それこそおねショタおね好きな方にはピンとくるものがあるのではないかなと思います。

 

 

 

システムと噛み合うストーリー

 

さんざん述べているコストことこの「霊気」。これが単なるシステムとしてだけでなくストーリーにもしっかり設定として絡んでくるところが好印象でした!

先に引っかかった点を言うと、図書室のシーン辺りは違和感があったかな? 作中のキャラが「霊」「死後の世界」をファンタジックなものと捉えずに、無いor現実の二択として捉えているっぽい描写があってけっこう引っかかりました。それ漫画じゃ~んみたいなツッコミがないのは珍しいなあと。

でも、変にグダらせずにさくさくと「友達を信じる!」として話を進めてくれたのはありがたかったです。それに、その信用が盲目的なものではなくて、きちんと彼女なりの調査や筋道を経てのものだと明かされたところもまた、誠実さが感じられてすごく良い!

 

主人公とシオンにしても、シオンとエリナにしても、第三者を出してきてその関係性を客観視させてくれるんですよね。傍から見ると……とプレイヤーを冷静にさせてくれる感じ。この距離感もほどよくて好きでした。

ダークサイドに片足突っ込みかける展開大好きなので、性癖的にもありがたかったです。

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

難易度も三種類あってセーブスロットも豊富なので、色んな層がとっつきやすいSRPGだと思われます。

百合もショタおねも味わえちゃう、難易度はしっかりハードなSRPGをお求めの方に。

 

 

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