うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「新説魔法少女」感想

「先に事象が起こり、消える前に説で型を取る」

あの美しい光景に理由をつけたかっただけの前置き。

 

 

えー、今回はTSさんところのフリーゲーム「新説魔法少女」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

がっつり長編でプレイ時間は数十時間。高難易度一本道SRPG。登場キャラはタイトル通り女の子が多めですが、男キャラも登場します。キャラもストーリーも多面的で硬派な作品です。

 

 

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というわけで、良かった点など。

 

 

濃密なSF要素

 

魔法少女と銘打たれているファンタジーな本作ですが、意外にも中身にサイエンスな要素もかなり含まれています。

マジカロイドになって街を守ろう!からの、変身方法が「脊髄に注射して薬液を投与する」なんですよ。もうこの時点で、おっと思わされますよね。

 

主人公達の能力にもそれぞれにそれらしい理屈が付いており、舞台設定部分もかなり読み応えがありました。

どんどん話のスケールが大きくなるけど、インフレにちゃんと理由があるし、プレイヤー側も付いていけるように噛み砕いた説明が適切なタイミングでなされる。しかも、キャラがこちらの疑問を代弁してくれることもあるので、感情移入しやすい!

ストーリー構成がとてもすっきりしていて、つくづく、頭の良い作品だなあと思わされます。

 

なお主要な設定各種について、個人的にはぜひ読んで欲しいですが、一応、興味がないプレイヤーさんは全スキップできる仕様でもあります。間口の広さがまた良き。

 

 

 

容赦なく少女を襲う鬱展開

 

そして、生々しいからこそ避けられないのが、鬱展開です。

ネタバレになるので具体的には言えませんが……、ここまでしていいの!?と愕然とし、モニタ前で放心したシーンもありました。このシビアさがまた好きなんですけれども。

魔法少女と名のつく通り、キャラのほとんどは中学生。脅威に対してメンタルがぐらぐらに揺らされる展開も多々あります。

個人的には、中学生&高校生の方が見た目も内面も年齢に合っている気がしましたが……。現役小中学生の頃を私が忘れてしまっているだけかもしれないなあ。

 

話の早さも本作の魅力。泣き喚く子や逃げる子をどうしようもない、と、割り切る展開すらあります。自分と身近な人たちの危機が間近に迫っているわけで、当然と言えば当然……。

物語に抑えが効いているおかげで、むしろプレイヤー側の方がショックをじっくり噛み締めることができたようにも思います。没入体験、ありがたい……。

 

極端な話、バカのいない作品なんですよね、本作。学力の低いキャラやお気楽キャラはいるけれど、シリアスシーンではそっちにスポットを当てず、とても綺麗に構成を組んでいる。ここも読みやすさのうちの一つなんでしょう。

 

 

 

短所と長所を合わせて個性

 

同作者様の他作品「Heartium(ハーチウム)」もそうでしたが、キャラの内面の描き方が本当に生々しくて素晴らしい!!

能力のある秀才キャラが逆にスパルタ気質になったり、責任感のある優等生がワーカホリック状態でぶっ倒れたり。事件や不仲が発生しても、そこに納得感があるので、すんなり読めるんですよね。いや、問題が発生してはいるので心は苦しいんですが、余計なものに気を取られず純粋にストーリーを楽しめると言いますか。

 

個性がそのままユニットの性能として表現されているところも大好きです!

ケンカ早い栞はゴリゴリ物理肉弾戦キャラだったり、臆病な琥珀は遠隔攻撃と回復に特化してたり。かなりキャラ数の多い作品なんですが、それでもどれが誰だかすぐピンときました。すごい!

 

 

 

被っていても唯一無二

 

ユニットの性能もそうですが、キャラとしてもAがBの役割を食っているみたいなことが全くなくて、人間ドラマの面も楽しく読めました。

キャラ被りを避けるのではなくて、似ている面もあるからこその違いが面白い! 全員仲良しこよしじゃなくて、相性の悪い相手がいたり、ある程度グループができててその中で交流が深まっていったりするところも、学生らしいな~と。

この自然さも彼らがあの街で「生きている」と感じられてリアルです。

 

リーダー気質でも優等生と姉御肌の違いがあったり、子どもっぽさでもムキになるかと拗ねるかの違いがあったり。

朔也と祐樹の描き分けとか、すごいですよね。同じ女の子扱いされる男の子だけど、全く違う……。書き出したら長くなったので追記にまとめますが……。

 

要は、キャラ同士の対比がおいしい!

ユニットの多いSRPGでここは本当に重要ポイントだなあと再認識です。

 

 

 

負傷も魅力な立ち絵

 

注目したいのはグラフィック面も!

スクショを見ればすぐにわかるんですが、変身後の立ち絵は露出が多めです。普段の立ち絵は年相応の幼い服装のキャラが多いので、ギャップが際立ちますね。

といっても、プレイヤーにアピールしてくるような露骨お色気シーンはないので、苦手な方もご安心ください。健全……とも言い難いですが……不自然さが極力減らされているといった感じです。

 

特に、HPの削れ具合で変化する立ち絵は必見!

弱気に泣き出す子から、ブチギレて睨みつける子まで、負傷後の反応も多種多様。ここにもキャラの奥行きを感じさせてくれるか、とついしみじみしてしまいました。

あとシンプルに、ちょっとリョナっぽく見える立ち絵もあって良からぬ気持ちになることも。へへ……こめんね……へへへ……。

 

戦闘中のモーションも、ほぼ全キャラ全技異なっており、バトルアニメは本当に迫力があります。中にはカットインのあるキャラも。

通常攻撃や敵からの殴られた時の動きまでみんな違うの、本当に気合が入ってますよね……。香がダメージ受けると膝から崩れ落ちるの好き。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

ボーナスでの強化システムや強敵増援チャレンジなど、SRPGとしての楽しさも語りたいところではありますが……。ここら辺はむしろ遊んでみて、脳汁どぱどぱタイムを楽しんでいただければ。

 

とにかく、時間を忘れて夢中になり、感情をのめりこんで遊べた作品でした!

 

 

 

まだまだ続くネタバレ感想……。

攻略関係はこのまま「続きを読む」で追記へ。

キャラやストーリーの深堀り感想については別記事に格納しますね。

よろしければお付き合いください!

 

 

 

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フリーゲーム「Find~ファインド~」感想

「大事であればあるほど失ってしまえばホッとする」

盗られるより壊してしまう方がマシな前置き。

 

 

えー、今回はアンジュ工房さんところのフリーゲームFind~ファインド~」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

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夢の中で洋館を歩き回る、探索ホラゲー。女主人公に男の子のパートナーという、ホラゲの王道構成で、びっくり要素もあり。追いかけっこの難易度はかなり低めです。

 

 

というわけで、良かった点など。

 

 

 

人形の美麗さを存分に表したグラフィック

 

メニューを開いて、数秒間。あまりの美しさに制止しました。

もうね、グラフィックが本当に美しい……!!!

人形をテーマとするゲームにふさわしい美しさです。同行者の有無で画面が変化するのもまた、おしゃれで好き。片方に誰もいないっていう心細さが感じられて良い……。

マップの小物も細やかで素敵でした! あの小ささで、ぱっと見でどれが何かわかるのすごい……。調べた時のキャラの反応が多いのも嬉しい。

 

少し惜しく感じたのは、立ち絵の映りがガビガビだったところ。画面サイズを変えても変わらなかったので、縮小率などの関係なのかな……? 私のPC環境のせいもありそう。ドットっぽい演出と考えればアリかも。

 

 

 

美の圧の恐怖と、親切なヒント

 

グラフィックが良いことの何が素晴らしいか。

恐怖心に説得力がある!!!

シンプルに、美しいものって怖いじゃあないですか。圧があると言いますか。

本作は「画面バーーーン!びっくり要素ドーーーン!ヒイィィィィ、うわ美し……。」みたいな、ワンテンポ魅入るシーンが挟まるゲームでもありました。美ホラー。

 

加えてありがたいのは、公式攻略サイト

謎解き自体はゲーム外知識も求められる難易度なんですが、ゲーム内で相方の美少年があれこれとヒントをくれます。それでもわからない私のようなプレイヤーは、公式サイトを調べれば全て解決!

ヒントやエンド分岐条件が細かく書かれていることに加えて、画面表示がスローなので予期せぬネタバレも回避しようと思えばできる親切仕様です。

 

 

 

わかりやすい探索ポイントと細やかな反応

 

探索すべきポイントはきらきらマークでわかりやすく示され、遊びやすい仕様です。さらには、マークがついていなくても調べるとキャラが反応をしてくれます。

ゲーム進行に関わらないけど調べられるポイント、私大好きなんですよね~! 操作キャラが変わると反応もちゃんと変わってくれて、嬉しかったです!

歩くと足音が鳴ったり、マップによって歩いた後の床のエフェクトが違ったりしているのも細やかで素敵!

 

 

 

物腰柔らかなお兄ちゃんとぶっきらぼうに優しい彼

 

主人公のミーシャが主に交流するのは二人。大好きなお兄ちゃんと、不思議な夢の中で出会う少年です。

女の子主人公のホラゲは、カッコイイ同行者からヒントを得ながら進むのが一種の王道展開だと思うのですが、本作も例に漏れず。笑顔orクールな感じも、乙女ゲーや男女CP好きとしてはにやつきポイントですね~。

ちょっと不穏な展開になるのがまたおいしいんだよな……。

元々、妹キャラがけっこう好きなので、ミーシャがピュアにお兄ちゃんへ懐いている描写ににこにこしました。

 

 

 

終盤はやや駆け足?

 

エンディング直前はもちろん、物語も加速するもの。回想シーンで真相を察するヒントは十分にあるので、決して構成としても悪いわけではないんです。

ただどういうわけか、私はちょっとエンディングが駆け足に感じてしまいました……。あとから思い返すと、プレイヤーはあれとこれの選択を迫られてたんだろうな~みたいなのはわかるんですが。詳細は追記にて。

ともあれ、エピローグの入れ方は大好き!! 映像美もすばらしいので、グラフィックに心惹かれている方、必見です。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

人形やアンティークが好きな方、少年少女が運命の出会いをするタイプのホラゲが好きな方などにオススメです。

 

 

追記ではネタバレ感想。

 

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フリーゲーム「#Leoくんホワイトデー企画」感想

「プライベートでもリスナーのこと考える配信者の鑑だろ?」

実はノイローゼになってたりする前置き。

 

 

えー、今回はうきうき雨季(6月)さんところのフリーゲーム「#Leoくんホワイトデー企画」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

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配信者な女装少年と一緒にお出かけして、同業者に絡まれたりやきもち焼かれたり。選択肢でエンド分岐あり、全部クリアして10分くらいの短編ノベル。

なおいつもの恒例、エンドは4つです。最後にもう一周で選択肢が増えるのをお見逃しなく。

 

というわけで、良かった点など。

 

 

 

配信映えするTips機能

 

ゲーム開始して数秒、TIPsにReadMeを入れる発想に惚れました

斬新&オシャレ! そして、ゲーム全体の色合いが統一感あってかわいい!

グラフィックやメニュー画面なども洗練されていて、安心と信頼のクオリティ。ボタンがアイコンのみなのもそのデザインも、どことなく配信サイトっぽくて好き。

キャラデザが青と白で統一されてたのは、やっぱりホワイトデーだからなのかな? 似た色合いでもちゃんと個性が出るの、すごいな~……。

 

 

 

ツンツンだけど独占欲はたっぷりな女装少年

 

やはり一番の推しどころは、メインキャラでもありタイトルでもあるLeoくんと、そのお相手であるみ雪ちゃんとの関係性でしょう!

ツンデレで束縛気質な女装少年Leoくん×有能だけどセンスが壊滅的な鈍感クールみ雪ちゃん。二人ともステータスが尖ってる感じがあって、凹凸がうまく合わさっているかカップルな感じです。

 

まずもうみ雪ちゃんのお名前が可愛くありませんこと? こういうひらがな混じりのお名前ってキュートで好き!

Leoくんがツンツンしながらもわかりやすく独占欲たっぷりでみ雪ちゃんLOVEなのもにこにこしました。み雪ちゃんもLeoくんを大事にはしているんだけど、矢印の中身が違ってそうなところがまた、噛み応えがあって良い……。

 

サブキャラも個性豊か。

ゲーム配信者のまるnecoさんが好きです~! 自分がにじさんじをよく見るので親近感がいっそう増したっていうのもあるかも。

 

 

 

特殊な前提?

 

さて、ここは少々ネタバレになってしまいますが、本作は設定がかなり特殊です。

 

アニメのキャラなのに、普通に配信者として活動しているし、プレイヤーは行動を選べる……。

配信上の設定? 実はアニメの世界? み雪ちゃんはいったい何者??

等々。

私はTipsを解放されたタイミングですぐに熟読するタイプなので、逆に混乱しました。恥ずかしながらクリアしてからもわかっておらず、作者様のTwitterを見てようやく理解。

どのキャラもすごく魅力的だったので、正直架空アニメ二次創作という部分は抜きで、純粋に配信者乙女ゲーとして楽しみたかったかな、という気持ちはあります……。

 

でも、作者様がそれをやりたかったのであればそれが正義!!!!!

TIPsシステム自体はすごく楽しかったですし、試みとしてもすごく斬新で面白いですし。キャラデザにどことなく統一感があるのも、アニメの裏設定なのかもなー、なんて深読みをしてみるなど。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

さくっとプレイでほのぼの、配信者あるあるも楽しめる作品でした!

 

このタイトル、自然とツイッターで呟いたときにハッシュタグ化されるし配信者ならではだし、色んな意味で神ですね。

 

 

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フリーゲーム「うろおぼえ魔法少女」「夜景」「ポラライザ」「きみはウオズミハルタじゃない。」感想

「できると言われたらやってみたくなるよね?」

技術の進歩を楽しむには最先端を駆けるのが一番な前置き。

 

 

えー、今回はKIJI-N-CHI(kiji)さんところのフリーゲーム「うろおぼえ魔法少女」「夜景」「ポラライザ」「きみはウオズミハルタじゃない。」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

どれも短編ノベルゲーム。相互に関係性はないので、気になるお話からどうぞ。

一部、文字入力や選択肢などを含む作品もあるため、詳細は各作品の概要にて。

 

 

 

 

 

『うろおぼえ魔法少女

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[概要]

キーボード入力有りの一本道ノベル。クリアまで数分、ただしネーミングに悩む人はプレイ時間無限大。

 

[感想]

なんもかんも忘れた魔法少女たちにプレイヤーが天の声で助言していくという、この発想がもう素晴らしい! 好きなキャラの名前を入れるもよし、思い付きに任せて好き勝手暴れさせるも良し。地の文がもう面白いので、狙って面白くするのが逆に難しいまであります。

 

ただ設定を入力していくだけでなく、ストーリーもしっかりご用意されています。「うろ覚え」だからこその面白さや、意外と綺麗に収まるオチなど、読み物としても楽しかったです!

立ち絵なしでBGMも一曲とにシンプルなつくりですが、それでも印象を強く残してくれる作品でした。むしろ立ち絵がないことによって自由度が高まっているというのがこれまた斬新。

 

なお、クリアすると入力した各種設定をフル活用した歌詞が画像データとして出力されます。これが一番嬉しい! みんなのプレイ記録が見たくなるフリゲは良いゲームだ!

 

[一言]

とんちんかんな物語を導きたいあなたへ。

 

 

 

 

『夜景』

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[概要]

全部で1000字、短編一本道ノベル。写真を見ながらじっくりと文章を眺める一作。

 

[感想]

一見すると男女の静かな恋愛小説……と見えますが、よくよく考えると若干薄ら寒いものを感じました。夜景が好きで、夜景に恋してるからこそ彼女に恋をするという。彼女の彼女らしさはいらない点が、こう、徹底した不気味さを感じます。

テキストに文字数縛りがあるのか、そのぶん表示文字数はかなり絞ってあります。さっと読んで終わりにさせない工夫なのかなー、なんて。一方で背景画像はかなり豊富なので、見飽きない、それこそじっくりと夜景を遊覧しているような感覚を味わえました。

 

[一言]

ラストに「夜景3」とあったんですが、1と2もあったんでしょうかね? 何度か起動し直したもののテキストに変化がなかったため、謎は謎のまま……。

 

 

 

 

『ポラライザ』

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[概要]

最大16人の男性との恋愛を切り取るノベルゲーム。1プレイ数分、全エンド見て数十分、BGMなし。

 

[感想]

 

まず特徴的なのが、やっぱりシステム! あちこちで男との縁を得つつも、プレイヤーはただただ傍観者であり続ける感じが斬新なプレイ感でした。男女恋愛ノベルではあるけど、乙女ゲームとは一線を画しています。

初めこそゲームの構成がわからず戸惑ったものの、とりあえず追って行けば辿り着くということがわかってからはすんなり進められました。左の選択肢を選べばフラグ継続、右を選べばフラグが折れるというわかりやすさも好き。

まあただやっぱ、名前だけだとパッと覚えられん! テーマ上、人物を写すわけにはいかないのかもしれませんが。人の名前覚えるのが苦手な私みたいなプレイヤーさんは、一人を一途に追うことをおススメします~。

 

お相手の男性は年上も年下もいますが、全体的に“大人の恋愛”を感じる作品です。恋愛の着地点がセックスになることも多く、事後とわかる隠喩に初めはぎょっとさせられました。

未成年は徹底して守られる辺りもなんか、こう、おお~……と。そこ以外はけっこう貞操観念ガバい描写もあったのでなおさら、譲れない点なんだろうなあと。

「好きだ、付き合おう」といった告白シーンが全く無いのも特徴的。それこそあとがきにもありましたが、カシャ、と写真を撮って、並べて、その過程はこちらが想像で補う感じ。見ようによっては、どこかの誰かの恋愛を要約しただけのものとも言えてしまうので、淡々と進むお話が合わない方には向いていないかも。

 

恋愛の縁の結ばれ方や口説かれ方も様々なので、誰がOKで誰がNGかでそのプレイヤーの価値観が測れそうだなーとも感じました。立川先生が一番好きです。

 

 

[一言]

短編連作の恋愛小説をよく読む方向けじゃないかなー、なんて。

 

 

 

 

『きみはウオズミハルタじゃない。』

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[概要]

推しと恋人にならないノベルゲーム。色んな技術を使用したギミックが発生するので、できればスマホプレイ推奨。

 

[感想]

 

ゲーム起動時に表示される通り、ティラノスクリプトの様々な機能が実装されている作品です。音声入力、カメラ認識、youtubeへのジャンプやゲーム内動画再生などなど……。

私はPCプレイ&カメラマイクなしだったので、実際の機能はほとんどスルーしてしまいましたが、それでも本編は十分に楽しめるのでご安心ください。

ゲーム制作をされている方々にも嬉しい参考になる作品なのではないかなー、なんて。

 

VTuberが主役のノベルゲーも昨今増えてまいりましたが、本作は「推しのデータを収集してAI化する」というヤベーこじらせファンの紡ぐ物語というのが斬新。倫理観よ!?

この時点で生理的にムリーという方もいらっしゃると思うんですが、最後の最後にちゃんとそこら辺の引っかかりは解消される作りなので、落としどころとしてはまあまあ。

AI絵生成とか、人力歌ってみたとか、その辺りに抵抗のない方向けと思われます。

 

推し活は推しの応援を通じて自分の成長や後押しになる……。

ここが同じくVTuberにハマっている者としてとても共感できました。

 

ウオズミハルタでなければこの子の存在意義はない、が、完璧なウオズミハルタになることが求められているわけでもない。この絶妙なファン心理の表現も共感しやすかったです! 推しているが思い通りになってほしいわけではない……。

ノベルコレクション(作品公開ページ)に「癒し」のタグが入っているのもなんだか納得でした。

 

[一言]

日々に疲れている方や推しがいる方へ。

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

どれも斬新な技術や切り口が多くて、オッと驚かされることの多い短編ゲーでした!

 

 

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にじさんじの二次創作フリーゲーム「ずしりファンタズム」感想

「3人寄ればもんじゃのなんとか、いけるいける!」

ヒトじゃないのも混ざってるけどな前置き。

 

 

えー、今回はASTERISK GAMES(悠理なゆた)さんところのフリーゲーム「ずしりファンタズム」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

人気VTuberグループ「にじさんじ」で活動する、葛葉・椎名唯華・魔界ノりりむの3名「ずしり」を主人公としたRPG(敬称略で失礼します)。

リスナーの皆さんはもちろん、知らないフリゲ好きさんでもシンプルにRPGとして楽しめる作品のはず。

本編クリアまでは私は8時間ほど。やり込み要素を飛ばせば6時間くらいになるんじゃないかなー、なんて。

 

booth.pm

 

というわけで、良かった点など。

 

 

 

そうさ俺たちゃゲーマーズ

 

今は“元”という扱いですが、さすが“にじさんじゲーマーズ”に所属していた3人を主人公とするだけあり、難易度はかなり高く感じました。詳細は後述しますが、

・バトルはバフデバフ状態異常が最重要

・ダンジョンでのみ手に入るスキルが多くマップ探索は必須

といった作りです。

ここが普段ゲームをし慣れていないリスナーさんには難しいところであり、一方で、にじさんじを知らないゲーム好きさんが本作を楽しめる良いところでもあります。

つまり、ずしりを知っていてかつゲームが好きなプレイヤーさんなら、一挙両得の最高ゲームです! そう、私です! いえーーーい面白かったーーー!!

 

 

 

隅々まで配信ネタ

 

まずはにじさんじ要素から。

主要キャラはもちろんのこと、手に入るアイテム、装備品、スキル、敵キャラ、全てがにじさんじの配信ネタに溢れていてすっごく楽しかったです!!

登場するとは思っていなかったライバーと思わぬところで出会う喜びもありました。

 

私自身は、たぶん色んなライバーさんを浅く広く見てるタイプですが……。それでも元ネタはある程度みんな察せられたので、ある程度有名どころを起用して作られているんだろうなと。

逆に知らないネタがある方は、ここをきっかけにライバーさんを見に行く、なんてこともあるのかも。こういう好きの輪が広がっていく二次創作、大好きです。

 

作品の注意書きには、「2020~2021年頃のにじさんじを元に制作されています。」とあり、原作であり配信者でもある彼らの活動へのリスペクトも感じました。配慮が素敵だ……。

ずしりはもちろん、それ以外のキャラも絶妙に「言いそう」なセリフを言ってくれることが多くて、ファンとしても楽しかったです。チャイちゃんの解像度高ぇ~!!

もちろん解釈違いが発生する部分もありましたが、「言いそー!」と「言わねー!」を両方楽しむのもまた二次創作の醍醐味ということで。

登場ライバー全員への愛を感じるハイクオリティでした!

 

 

 

主人公は誰にする?

 

なんとずしりの3人のうち誰を主人公にするか選べます

いいんですか!?

大筋のストーリー自体は一緒ですが、ちょっとした会話が変わったり、固有のボスが登場したりと、差分というには豪華な分岐が用意されています。逆にシステム面で主人公補正のようなものはないので、もう純粋に好きなライバーやセリフを見たいライバーで選ぶのが良いかと。

ゲームシステム上、素早さが高いキャラほど有利なので、3日悩んでも決められないという方やずしりを知らない方は葛葉を選択しておくといいかもしれません。

でも推しがいる方は絶対推しを選んでおくことを強く推奨します!

 

私は3人とも好きなのでかなり悩んだんですが、りりむちゃんルートを選択。

記事下部の追記に格納しますが、結果としてこの選択が個人的に大正解でとっても嬉しかったです!

りりむちゃんありがとー!!

 

ちなみに、なんとしぃしぃご本人が配信で椎名主人公ルートをプレイしてくれています。

ゲームが苦手な方や椎名ルートを見てみたい方はこちからから是非。

www.youtube.com

 

 

 

惜しまず初手から全力ぶっぱ

 

続いてバトル面。

バトルシステムとしてはアクティブタイム型コマンドバトル(ATB)。行動順が可視化されている分、敵からの連撃が飛ぶこともあるので、しっかり装備やスキルで対策をしていく必要があります。

 

また、MPが数字ではなく毎ターン自動回復のチャージ制になっているのもポイント。

こういうチャージ制のバトル、商業ゲーだと「テイルズオブリバース」、フリゲだと「四月馬鹿達の宴」「停滞少女」「ふしぎの城のヘレン」あたりが似たシステムを採用しているゲームとして思い浮かぶんですが……。どういう言い方すればいいんでしょうね!? 戦略性がかなり高まるバトルだと思うので是非色んなRPGに採用されてほしい気持ち。

 

で、本作に目新しいのは、毎バトル開始時にMPが全回復しているところ。初手で全火力のバトルが楽しめます。たまんね~!

自然と「常にスキルをバンバン使う」が最適解。終盤で通常攻撃を使うことになったらそれはほぼ死を意味します。結果、状態異常の比重もかなり高まり、1人サイレンスにかかっただけでパーティが壊滅状態なんてことも起こりました。たーのしー!

 

 

 

美麗グラフィックを堪能しまくれる

 

加えてあげたい挙げたいのが、グラフィックのクオリティの高さ!

もうダウンロードページのタイトル画面からして絵面に信頼がおけるのは言わずとも見て知れることでしょう。

立ち絵はもちろんのこと、歩行キャラチップや戦闘カットイン、果ては戦闘エフェクトまで、もう画面内全てが眼福でした。

 

スキルを前提としているぶん、バトルが本当に華やかなんです! 特に、葛葉の攻撃モーションと術モーションが異なるのが細やかで好き。

あと、グラフィックが多様だと状態異常など不利な要素も楽しめて良いですね。睡眠りりむちゃんが本当にかわいくて……。

メインとなるずしりだけでなく彼らと縁のあるライバーも登場するので、箱推しの方にもオススメです。スキルを使うたびに好きライバーのキメ顔が見れるの楽しすぎる……!

 

難点は、グラフィックが美麗なぶん、戦闘に時間がかかるところ。

バトルスピードを最速にしても、おそらくエフェクト素材演出と思われる部分だけは通常スピードで処理されるので、雑魚戦はやや手間に感じられました。ここは仕様として割り切って、ゆらゆら待機するずしりを眺めるボーナスタイムにしちゃいましょう。

 

 

 

やりこみ要素もあるダンジョン探索

 

次に、マップやダンジョンの探索について。

正直、本作のダンジョンにはやや否定的です。マップがどこもかなり広いんですが、キャラの移動速度がダッシュでも遅い! さらにはダンジョンギミックとやり込み要素が、次に進めば解決するのか単なる見逃しなのかがわかりづらく、楽しさよりも作業感が勝ってしまいました。

広いままで、その分ギミックをボスを倒すまでに全回収できるようにして達成感を増やす。あるいは、狭くして、ギミックはそのままにして再度探索のし直しをするやり込みワクワク感を増やす。このどちらかであればもっと楽しめたように思います。

 

といっても、やはり宝箱探し自体は面白いところ!

それらしき隠し通路があったり、まだ使えない思わせぶりギミックがあったりすること自体は、RPGらしいロマンがあって好きです。それに宝箱から手に入るのは強力なスキルや特殊効果のあるアクセサリだったので、探索モチベも上がりました。このアイテムにもまた元ネタがあって楽しいですしね!

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

ずしりだけでなくにじさんじらしさも楽しめる、歯ごたえたっぷりのRPGでした!

 

追記ではネタバレ感想や登場ライバーについてなど。

 

 

 

 

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フリーゲーム「姫様の快適怠惰ライフ!」「レーヴ・デ・エピン」感想

「寝すぎても逆に疲れるなんて言うけど起きてたって疲れるし」

結果が同じならやっぱ寝たくない?な前置き。

 

 

えー、今回はうきうき雨季(6月)さんとよるのかたすみ(夕月なこ)さんの共同制作フリーゲーム「姫様の快適怠惰ライフ!」「レーヴ・デ・エピン」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

 

シナリオ担当とイラスト担当を交代して2作を制作するという面白い試み。どちらも数分~数十分で終わる女性向けノベルゲー。相互に関連性はなく、単品で楽しめます。

 

テーマは「眠り姫/いばら姫」。

乙女なら誰でも好きでしょ!

過言です。はいすいません!

 

短編ということもあり、ネタバレを含みます

特に『レーヴ・デ・エピン』のほうはストーリーがすごく良かったので、ついついネタバレ上等で書き散らしてしまっております……。スクショ見てピンと来たならプレイをお先に是非!

 

 

 

 

 

 

 

 

『姫様の快適怠惰ライフ!』

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[概要]

ブコメ。ぐうたらしたい姫様は、結婚なんてせずにすやすやねんねを目指すぞ! 早くて5分でコンプ。

 

 

[感想]

ノベコレのスクショにあるので書いてしまいますが、攻略対象(?)が全員キワモノ揃いで楽しかったです。

女装苦労性少年!

偏執愛王子!

引きこもり片メカクレ弟!

いや~、こういう盛りだくさんなニッチ属性を楽しめるのがフリゲというものです。

選択肢一つ、クイックセーブ&ロードでスピーディにプレイできるのも良き。

 

何より好きなのはキャラデザインですね!

姫様のアイマスクとかもう、最強。弟に続く、かー! おそろで買ったのかな、なんて妄想も盛り上がります。へへへ。

姉弟ともに太眉なのもまた、きゃわ……。きゃわわ……。

 

ついでに言うと、画面全体が暗くて文字色も黒なのに、それでもちゃんと読めるデザインになってるのすごく素敵でした! ロゴの茨とバラを感じられる色味も好き好き。

 

 

[一言]

最強自由な自堕落ヒロインが肯定されちゃう、元気な作品でした。

 

 

 

 

『レーヴ・デ・エピン』

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[概要]

全クリアで20分ほど。ほんのりとヤンデレ。シリアスではありますが、道中のカエル王子との会話がコミカルで、全体的に読みやすいお話です。

 

 

[感想]

全体的に立ち絵のバリエーションが多くて嬉しかったです。

勇者のデフォのお口が「ヘ」なのもかわいくて良き。

攻略対象(?)こそ1人ですが、このキャラデザがこれまた、最高でした~!!! シルエット表示で終盤まで隠されてるのが効くぅ。

眠り姫ももう、お姿が、良くて!

登場した瞬間、もう大興奮しちゃいました。茨の使い方が天才~!! 最高~!!!

 

システムは『フィンリーノア』の頃と比べて段違いにレベルアップしてるな、と驚いたんですが、スクリプトはほぼ二人で行われたようです。共同制作の強み~!

探索中のデフォルメイラストもすごくかわいいですし、背景画像が全部違うところもおしゃれで好き。

 

ストーリーも最高でしたね!

悪い魔法使いなロックウェルの言い回しも好きだし、対する姫も純粋さと小粋さを感じる返しをするので、読んでてなんだか脳が気持ち良かったです。ただのヤンデレじゃなくて、価値観と倫理観の違いがゆえに理解されない感じもまた、深みがあって好きでした……。

小ネタだと、本が読めないところにニヤリ。ピンと来る方は来るはず。

 

何より、トゥルーエンドの勇者のセリフが、ほんっとに大好きなんですよ!!

「病気になりますよ」のあの、ちょっとズレてる感じ。モノローグできちんと大人としての思考をしているのがわかるからこそ、なお響く自然さ。

もっともらしく物語に言わされてるんじゃなくて、彼女が彼女の言葉として言ってる感じがして大好きです。

普段はヤンデレや闇堕ちエンドを全力で応援してしまう私ですが、ことこの作品に関しては、どちらも平等に推したいエンドでした。だって、どっちにも説得力とロマンがあるんだもんね!

 

余談。タイトルの「エピン」って何なんでしょうね? 「レーヴ・デ・」は○○の夢みたいな意味、のはず。

 

[一言]

クセのある部分も演出やクオリティの高さで万人受けする形に整えてある、そんな印象の作品でした!

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

サクッと遊べる『姫様の快適怠惰ライフ!』

しっかりしたストーリーで余韻を感じられる『レーヴ・デ・エピン』

どちらもすごく楽しかったです!

 

 

 

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フリーゲーム「Circus Show of Fancy Dolls ~Your Desire~」感想

「上から目線? とんでもない、こちらには目すらございません!」

おまえが勝手に下へ落ちてっただけな前置き。

 

 

えー、今回はアングラ人鳥歌劇展さんところのフリーゲーム「Circus Show of Fancy Dolls ~Your Desire~」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

1周10分程度、6+αで合計1時間くらいのノベルゲーム。舞台を同じとした短編集とも言えるかも。

あなたの人生のお悩み、ひいては願いごと、このサーカスが叶えます。

 

novelgame.jp

 

 

 

というわけで、良かった点など。

 

 

 

訓話について考えること

 

考察重視を銘打たれている本作ですが、謎を解くというよりは教訓話に近い読後感でした。しっかりした倫理や哲学の一歩手前、思春期に一回は通っておきたい思索の道。

この手の鬱ゲーって、①救いが欲しいプレイヤーを裏切ったり②人間の悪意だけフォーカスして単調だったりするものもたまに混ざっているんですが、本作はそういった意地悪さ以外にも一味利いています。

ネタバレになるといけないので詳細は追記に隠しますが、シビアな現実も受け入れている作品でした。

 

 

 

 性別にこだわらないがゆえこだわるキャラデザイン

 

ReadMeに「本作では性別が明記されていない奴は大体無性別」と記載がある通り、本作のキャラは女性とも男性とも取れる見た目の子が多いです。

こういう男女どっちとも取れるような見た目のキャラがぶっ刺さるタイプの方、けっこう多いのでは? ツインテ男子とか、超常存在ゆえに性別もないとか、作品名を出してしまい恐縮ですが『宝石の国』とか。 

作者様がこの面に重きを置かれているのが文面だけで伝わってくるので、もし失礼や違反があったらもちろん訂正しますので……!

 

ともあれ、見た目の口調にギャップがあったり、そもそものデザインがすごく魅力的だったりで、ツボなキャラが多かったです!

特にハクマの見た目は本人の性質がわかりやすくてお気に入り。

 

 

 

ビビッドでサーカスなグラフィック

 

タイトルにサーカスと名のある通り、登場人物はみんなサーカスの劇団員。実質短編集のようなゲームなので、プレイしてくるとだんだん“お決まりの流れ”もわかってきます。

が、それでもスチルが出るたびに目新しく驚かされました

斬新な構図! サーカスならではの小道具! シリアスなテーマによく合う緊張感!

背景画像も原色&カラフル、派手で奇抜なサーカスの雰囲気が感じられて好きです。

 

 

 

起動ごとに異なる画面

 

私は隙間時間でちまちまフリゲするタイプなので、何度も何度もゲームを起動することになるんですが……。そのぶん、起動画面の豊富な演出が楽しかったです!

世界観を感じさせる注意書きから、狂気溢れる文字羅列まで様々……。こういう初めの第一歩から凝ってると、没入感が高まって良いですよね。しみじみ。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

最後に一個だけ短所にも触れておくと、誤字脱字はかなり多め。1ルートに1つは必ずあります。

でも、それが気にならなくなるくらいにはいい味出してる作品ですので、併せてご了承を。

 

サーカス舞台の話や、キャラが魅力的なフリゲ、ダークアングラものが好きな方にオススメです。

 

 

 

追記ではネタバレ感想。

 

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