うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「奈落天蓋」感想

「あなたの背中を追いかけて、消えたと思えば僕の後ろに」

驚かせるのがずいぶんお得意な前置き。

 

 

えー、今回はなごみやソフト(司令)さんところのフリーゲーム「奈落天蓋」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

nagomiyasoft.wixsite.com

 

和風RPG。クリアだけならおそらく数時間、私は図鑑コンプや裏ボス撃破などをしたのでだいたい12時間ほどかかりました。たーのしー!

 

というわけで、良かった点など。

 

 

 

 

謎解きで楽々攻略

 

本作の特徴として真っ先に挙げたいのが、“珠”システム。

珠とは、バトル中に敵を捕獲することで手に入るアイテム。これが、装備品・スキル・謎解きの答え、全ての要素を兼ねているんです。そんなことある!?

プレイ中は「その発想はなかった!」や「閃いた!」の繰り返しで、ずっと脳内で火花が散っているような気持ち良さがありました。

 

やろうと思えば、レベル1でクリアも……?

歴戦のゲーマーさんやフリゲ戦士さんはぜひ。

 

 

 

もちろんごり押しプレイも可能?

 

驚かされるのが、本作のプレイヤーの間口の広さ。

私は謎解きや図鑑コンプが大好きなので、がっつりとやりこませて頂きましたが、本作はあくまでRPG。やろうと思えばレベルを上げてごり押しで突破することもできます。できる、はず?

ひらめき重視のゲームや謎解きゲームは数あれど、「思いつかなくてもがんばればクリアできる」を両立させているゲームはなかなかないので、ここもポイント高かったです。

 

 

 

キー入力で楽しく探索

 

伝統的なRPGの2Dマップと言えばやっぱり、空を飛んだり海を渡ったり。

本作は特殊な移動がキー1つでできるところも素敵でした。なにせ、遊びやすい!

ダンジョン攻略の特殊キーも統一されているので覚えやすかったです。しかもこのギミックがまーた面白いんだ。

具体的に書くとネタバレになってしまうので、追記に隠しますが、上手く使ったもんだなあと唸らされるシーンがたくさんあって楽しかったです!

 

 

 

個性豊かな仲間達と会話しよう!

 

ストーリーの中心はあくまでもヨミ。主人公はヨミを追い、回想を挟みながら、極悪と呼ばれる彼女の所業とその動機について思いを馳せることになります。

よって、てっきりこのゲームって独り旅だと思ってたんですよ。でもなんと、仲間が、できます! やった!

会話コマンドのおかげで仲間達にも愛着が持てましたし、ちょっとしたヒントにもなっていて嬉しかったです。しかもこの会話、さりげなくかなり差分が多いんですよね……。進行度に合わせて変わるし、場所によっても変わるし。仲間に限らずNPCもそうですが。

特に2番目に加入するキャラがお気に入りです。かわいい。

 

 

 

カリーだカリーだカリーを食え

 

1つのマップにたくさんのダンジョンや町が詰まっていて、それを何層も重ねていく形になっている本作。地名は地獄に倣っており、マップグラフィックは各種拷問に則っています。すげー!

ただの背景であってもすごく凝ってるんですよ。飛び交う魚に囚人が突かれてたり、画面全体に拷問の振動が響いていたり。常に目新しかったです。

たまーに呑気な囚人がいたりするのも好き。

 

さらに!

ただ見て楽しいだけではありません。どの町にも宿屋……もといカリー屋が!

しかもこのカリー屋、全て回るとアイテムがもらえるという素敵仕様になっています。どこでも回復できるのはシンプルに嬉しいし、ゲーム性重視の方も利点が大きい、はず。

 

あちこち見て回り、現地の人と話し、キャラの食レポを聞いて……。

もはや地獄観光ですねこれ。楽しかったです!

 

 

 

高難易度なぶん引っ掛かりも

 

最後に、マイナスな部分に触れず感想とするのも不誠実な気がするので、不便に感じた点も。

 

・拠点が多いので「あの町行きたいけどどれだっけ?」になりやすい

・珠を使用する際に選ぶのが手間

・装備合成に要求される珠の数が多い

・特定の雑魚敵を求めてうろつくのが大変

・珠や装備の説明がわかりづらい(効果が発揮されていないものもある?)

 

と、挙げはしましたが……世界観や仕様の都合上で仕方ないんだろうなと思われるところも多くあります。そもそも解決方法に私が気づいていない可能性も。

何より、この作者様のゲームは信頼できるつくりをしているので、上記の点までどうこう言うのは厳しすぎる気もします。そもそも自由度も独自性もかなり高い(一本道をそうと感じさせないようにできている)ゲームなので……。

 

特に未プレイの方、隅々まで手の込んだ面白いゲームであることに変りはありませんので! 気になった方はまず遊んでみてから確かめてみてください。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

どっぷり遊んであちこちまで歩き尽くせたRPGでした!

 

追記ではネタバレ感想

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

(後日の追記をお楽しみに!)

 

 

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フリーゲーム「ラファリスとイニシエの財宝」感想

「物わかりの良さは元々諦めていたせい」

藁なんて所詮藁でしかないな前置き。

 

 

えー、今回は花姫パパさんところのフリーゲーム「ラファリスとイニシエの財宝」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

tetsu0910a.wixsite.com

 

というわけで、良かった点など。

 

短編RPG。私は宝箱全部開けてクリアまで3時間程度かかりましたが、ちょっと遊び方を掴み損ねていたところがあるので、慣れている方は2時間程度かと。

 

 

 

回復はアイテムで

 

RPGバトルとして目新しいのは、回復がほぼアイテム頼りという点。一応回復スキルはないこともないんですが、スキルで回復しようとするとかなりの縛りプレイになると思われます。

ちなみに私は4層ボスで詰んでようやくアイテムを使うべきだと気付きました。はっはっは。遅い!

ここがわかってからはサクサク進行。アイテムを使い切ってボスを倒す→手に入れたお金でアイテムを補充、という流れが自然とできていて、ゲーム作りの巧さを感じましたね~。装備品も買うよりドロップ品や宝箱の方が強いので、金は回復アイテムのためだと割り切れます。助かる!

 

 

 

力押しはしづらいがプレイはしやすい

 

雑魚敵の経験値は渋めなので、レベリングでのごり押しは少し難しいかもしれません。ですが、ダンジョン探索で装備品を手に入れれば、難易度はほどよく。お金とアイテムのバランスも前述のとおりベストなので、プレイ自体はしやすいです。

雑魚敵は金策、ボス敵はドロップアイテム狙いとして、差別化されている印象。

 

ただ、ドロップアイテムの確率の低さは疑問でした。すでに倒した=攻略方法は確立されている、なので、金なし経験値なしの利点がほぼない状態で改めて戦いたがるプレイヤーはどのくらいいるのかなという……。

 

といってもですね!

本作、プレイヤーに対してとっても優しいシステムがたくさん実装されているんですよ。Sキーひとつで帰還できたり、雑魚敵からの逃走は100%成功したり。

この辺りを見ると、あのドロップ率の低さもあえてのことなんだろうなという信頼が持てます。すなわち、ゲームデザインとして理解できるのでよし!

 

 

 

表示バグはあれどスタイリッシュな演出

 

グラフィックでの演出も見どころ。

キャラの立ち絵自体は1種類なんですが、そうとは意識されないほどにグラフィックがかなり豪華に見えます。戦闘中のエフェクトや、階層表示のおかげかな。

ウェイトが長めなので、私のようにフリゲ慣れしているプレイヤーだ先んじて入力をして表示バグを起こしてしまう可能性も。とはいえ、ここはまあご愛敬。

戦闘画面に見たい情報が全て載っている、これだけでも最高でした。

歩いている最中にキャラが喋ってくれるのも目新しかったですね~。

 

 

 

各階層のアイテムとBGM

 

メインマップがダンジョンなだけあって、探索も楽しかったです。

RPGといえば隠し通路探しと言っても良いくらいに探索好きな私としてはもうウキウキでした。景観もきれいだし!

そして何より、画面外にキャラが消えても矢印表示で位置がわかりやすい! こういうプレイヤーへの配慮、本当にありがたいです……!

各階層のBGMが専用なのも雰囲気があって好き。

 

 

 

伏せられる主人公の願い

 

さて、最後はストーリーやキャラについて。

上手いな~と感じたのが、メイン3人の性格でした。まず登場するのは寡黙なラファリス粋な大人のガルフ。この二人だけだと話がものすごく硬派になると思うんですよね。硬派な話もそれはそれで大好きなんですが。

ここで飛び出してくるのが突撃元気なお嬢様のプルミエッタ

彼女が来ることですごく歯車がかみ合う……もっと言えば作品全体を明るく俗っぽくしてプレイヤーの間口を広げてくれるキャラだなと感じました。

 

会話劇やコミカルなやりとりも、ほどよいところで区切りがつくので、読みやすくてグッド。

主人公のラファリスの願いだけが秘密というのも、先が気になる!と思わせてくれて、全体的にとてもテンポがよいシナリオでした。

 

 

 

 

まとめると、

  • 読みやすいストーリー!
  • 遊びやすいシステム!
  • サクサクRPGやりたいならこれ!

という印象。ちょっとした時間にプレイしたくなる一作でした。

 

 

追記ではネタバレ感想。

 

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フリーゲーム「6月のマリッジブルー」「フィンリーノア」「ヤンデレ狼VS暴力赤ずきん」感想

「押しかけ女房ならぬ押しかけ彼氏、いかがですか?」

流されとく方が人生楽かもよな前置き。

 

 

えー、今回はよるのかたすみ(夕夜なこ)さんところのフリーゲーム「6月のマリッジブルー」「フィンリーノア」「ヤンデレ狼VS暴力赤ずきん」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

相互に関係性はないので、気になる作品だけでも。

どれもグラフィックが美麗なので、リンク先のスクショで決めるのもオススメ。

 

 

 

ネタバレ配慮はあまりできていません

どれも1時間あれば全てのエンドが見れる短編ゲーなので、よろしければプレイ後に是非!

 

 

 

『6月のマリッジブルー』(シリアス)

novelgame.jp

 

[概要]

乙女向け短編ノベル。シリアス、ヤンデレ、倫理観ゼロ展開。目が覚めたらツインテヤンデレ男に結婚を迫られていた。

 

 

[感想]

 

シナリオの構成が読みやすかったです。

ぎょっとするOP→過去回想と説明→エンディング、掴みも上々で起承転結もあり。鬱エンドはあるにせよ、ハピエンの方は被虐待児にとってのシンデレラストーリーとも言えそう。

けっこうストーリーは突飛で、突っ込みたくなる点もありました……。まあまあ、ライトに親しめるヤンデレものということで。

 

何より、グラフィックが大優勝!

そして主人公(ヒロイン)のビジュが好み!!

彩度低い?んだけど透明感があって、まさに梅雨って感じがするんですよ。6月、良い……。

 

ヤンデレ好きとしては後日談で腕組みしてました。

灰李くんが安心できるならと提案する雲雀ちゃんと、雲雀ちゃんと一緒に生きたいからそれは違うと断る灰李くん。ここで好き勝手するんじゃなくて、雲雀の自我や人生を尊重するあたりが、本当に雲雀のこと大好きなんだなあと……。

個人的にヤンデレ、愛ゆえに相手をないがしろにするんじゃなくて、まず相手を一番に思っていてほしいので、こういう善な面でも雲雀ちゃん第一なところが見れて大満足

 

 

[一言]

陰鬱設定、病み病み共依存、狂人による救済が好きな方向け。

 

 

 

 

『フィンリーノア』(感動モノ)

www.freem.ne.jp

 

[概要]

暗闇に放り込まれた少女と、ヒーローなクマ。操作あり短編ノベル。恋愛要素なし、切なめ。

 

[感想]

謎の暗闇に放り込まれた少女。怯えつつも進み、理不尽に襲われ、ひたすら孤独にさまよい……。

……もうこれだけで性癖かなり刺さる舞台設定でした。主人公のミラは美少女なので、なお良い!

ストーリー自体はわかりやすく感動モノなので、うんうんと頷きながら進めました。引っ掛かりがなくすんなり読めるシナリオ、大事。

END1であえて結末を言い切らないところが好きでしたね~。

 

画面は真っ黒ながら、キャラ立ち絵は美しく、化け物たちも画風は落書きっぽくもしっかり不気味さはあります。グラフィック◎。

 

ただ選択肢があるとはいえ、ノーヒント暗闇探索は辛かったですね~。キャラ同士の会話システムも気づきづらかったので、ゲーム性は少々オススメしづらいところ。

でも2周目の発想は面白かったです! いっそ初見はEND2固定でエピローグにヒントを入れるなどしたら良かったんじゃないかなあの気持ち。

 

余談。

シーン区切りで一瞬だけ表示される英文、「読めないよ~気になるよ~~」と叫んでいたら、公式サイトで意訳含めて全文公開されていました。助かる~!

 

[一言]

感動モノを遊びたい方に。

 

 

 

ヤンデレ狼VS暴力赤ずきん』(ギャグ)

www.freem.ne.jp

 

[概要]

ヤンデレ狼にパンチを食らわしつつ、おばあちゃんの元へたどり着け!短編RPG。全エンド見て30分くらい。

 

[感想]

タイトルに“暴力”と記載のあるこの潔さ!

戦闘画面のちっちゃい赤ずきんを見た瞬間に吹き出しました。ぼ、ボクシンググローブを装着していらっしゃる……! このヒロイン、強いぞ!!

 

熱烈に言い寄ってくるオオカミさんと言い、初めからアイテムに入ってるどうしようもない犯罪道具と言い、ヤンデレブコメ要素がたっぷり。赤ずきんも腕っぷしは強いけど態度は流されて翻弄されてるように見受けられて、いや~、ヤンデレ属性のテンプレとも言える押しの強さをひしひしと感じました。

 

マップが大きめな一方で目新しいイベント要素が終盤に集中しているので、道中はやや作業ゲーっぽさを感じはしました。狩人さんと出会うポイントはもうちょっと中盤だと、より思い入れができて良さそうだなー、なんて。

でも、大きいおかげでかわいい歩行グラをたっぷり堪能できましたし、バフデバフがきちんと機能しているバランスも楽しかったです。

 

初見プレイではおひとり様で冒険していたのでラスボスだけやや苦戦しましたが、別ENDではサクッと楽にクリア。

アイテムとお金がざくざく手に入るので、ケチらず豪快に使えば難易度はかなり低くなります。

私は出会った敵は全て殴り飛ばすスタイルでプレイしましたが、RPG慣れしている方やアイテムやスキルをちゃんと使う方は多少逃げながらでもOKなはず。攻略テキストも同梱されているので、初心者さんもご安心。

 

[一言]

ノリも難易度もお手軽な、明るいRPG

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

公開されている数作をプレイさせて頂きましたが、どれも作品のテンションが異なっていて、幅広い作風の作者様だな~と感じました。

グラフィックに惚れた方は是非!

フリーゲーム「Helltaker」感想

「こっち来て俺と一緒にどう?なんてナンパはもう古い」                             

漢らしく道を切り開いて堂々と仁王立ちする前置き。

 

 

えー、今回はVanripper開発のフリーゲーム「Helltaker」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

普段はウディタゲーやRPGツクールゲーなどを遊ぶ私ですが、STEAMを導入してから、プレイできるゲームが増えました! やったー!

というわけでやーっと、この気になっていたゲームをプレイ。

 

パズルを解いて悪魔を口説け!

store.steampowered.com

 

ハーレム&倉庫番という斬新なジャンル。1か所だけ難易度高めのアクションあり。私はとりあえずカンニングなしでエンディングクレジットを見るところまで行けました。だいたい2時間くらい。アクション得意な方やパズルが得意な方はもっと早くクリアできると思います。

 

 

頼れる日本語訳パッチも配布中(2023年現在)!

詳しくはグーグル検索でGO to HELL!

 

 

というわけで、良かった点など。

 

 

食らえ、司法パワー!

 

何よりもまず挙げたいのが、テンポの良さ!

もうね、死ぬも口説くも爆速なんすよ!! 閉店ガラガラの勢いがあまりに良すぎる。このスピード感、ほんとクセになります。

リトライが早いというのはパズルゲーとしてプレイしやすくてありがたいですし。ストーリーとしても、サクサク死んでは蘇り女を求め続けるグラサン男というシュールな面白さを提供してくれます。いや~、ほんとこの世界観大好き。

 

 

 

 

ハイスピード惨殺orお持ち帰り

 

パズルを解いたご褒美として待っているのが、キュートな悪魔たち!

しかし本作はここで一捻り効かせてきます。そう、ただいちゃつくだけではないのです。

我々はただパズルを解くだけではなく、ナンパも成功させなければならない……!

ミスって勢いよくぶっ殺された時はヒャッハーーーー!と奇声を上げてしまいました。ノリが楽しすぎるだろ!

どちらも違った緊張感があってむちゃくちゃ面白かったです。

 

 

 

パズルがお嫌い? でも安心!

 

escキーの押し方さえ分かっていれば、本作に(おそらく)詰みは存在しません。

なぜなら、メニュー画面からパズルスキップができてしまうからです!

それでいいのかパズルゲーム!?

それでいいのだ悪魔ハーレム!

 

プライドのために申し上げると、私は断固として自力クリアしました。ふんす。

ただ、難しいステージのパズルを飛ばせるというのはすごく、開発元さんの潔さと懐の広さを感じます。「パズルマジで苦手だけどサムネの悪魔ちゃんかわいいからプレイしてぇよ~~~」というプレイヤーさんも遊べる……ストレスでゲームを嫌いになってしまうことがない……ひたすらに楽しいを提供してくれる! 漢らしい!

プレイヤーの幅が広がるという意味でも、素直に良い点だと思います。

 

 

 

ヒントと見せかけたいちゃいちゃタイム

 

個性派な悪魔ギャルたちをさらに深堀りしてくれるコマンドがこちら、ヒントシステム。序盤こそ様々な助言をくれますが、ヒントという機能はわりと早々から放棄されます。そこが良い! この自由さが悪魔的で好き!

数が多い分、一人一人のテキストは短めですが、それでもズガンとぶっ刺しにくる魅力と性癖を感じられるのが良かったです!

テンポよくプレイしているとついつい見るのを忘れかけてしまうんですが、あえてステージ選択に戻って見返すなどもしていました。ノーリスクですぐステージ戻れるの、助かる~。

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

とにかくハイテンポで遊びやすいので、ガッツリ遊びたい時も、ちょっとした暇つぶし気分の時も、いつでも遊べる良作でした!

 

追記ではネタバレ感想。

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フリーゲーム「レディ・ブルー」感想

「見破る以前に見てもないだろ」

鏡ばかり見てるデートは退屈な前置き。

 

 

えー、今回はうきうき雨季(6月)さんところのフリーゲーム「レディ・ブルー」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

novelgame.jp

 

一本道、5分くらいの短編ノベルゲー。ただし後味はじっとりいつまでも。鬱展開、暴力やインモラルの表現が数文程度あり。恋愛関係ではありますが、それが全てではない感じ。

 

 

全てのネタバレはしませんが、一部は伏字なしで書いてしまいますので、ご注意を。すぐにクリアできるので、気になる方は是非先にプレイしてみてください。

 

プレイ前にスクショなどを見て受ける印象から、すでにゲームは始まっている。そんな感じの作品です。

 

 

というわけで、良かった点など。

 

 

 

 

 

数文程度の暴力表現、じっとりいつまでも残る後味

 

バレンタインデートでかわいい彼女が豹変していた……というシーンからお話は始まります。

豹変の理由は何か?

主人公はどうやって彼女の機嫌を取ろうか……?

 

そんな。

その程度の話ではありません。

この作品がただ、かわいい彼女の本心に気づけなかった愚かな男の悲恋、で収まっているだけなら私は何を感じることもなかったでしょう。

 

主人公は大学目前なのに対して相手は14歳。

この時点でゾッとしますが、さらっと夜を匂わせるセリフがあったり、終盤の暴露からおそらくはナンパから出会ったのだろうと推測できたりするところも、なお闇深くてゾワゾワします。

が、こういう生々しさと厭さがあるからこそ、信じられるというか……。心にしっかりと刺さる作品でした。

 

 

 

たった数分で多々重なる謎

 

特にどこから情報を得たわけでもないのに、なぜかプレイ前から男の娘ゲーだと思い込んでいました。なぜだ……。

おそらく彼女の見た目が良い感じに男を釣る系だからかなあ。あと「俺」?

この辺りの誤解は意図したものか不明ですが、ともあれ、オチでさらに1ひねり加えてあるのが魅力的でした。

このシナリオのコンパクトさでここまで驚かされるの、楽しかったな……。

 

 

 

演出に力を入れたまさにビジュアルノベル

 

ゲームとしてはまず、画面構成が大好き!

切なさと不穏の真ん中にいるような淡い色味に、カットインの形で入る立ち絵や背景。読み終わった後だと、どこか視野の狭さを感じさせてくれるところもよく合ってるなあと……。メニューも見やすいし、おしゃれで好きです。

 

また、主人公のセリフが全てこちらのクリックで進むところも、没入感があって好きです。こういう主人公とプレイヤーが重なる演出、好きなんですよね~。声をかけてる感じ。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

もう終わってしまったバレンタインを苦くかみしめたい方向け。

 

追記ではネタバレ感想。

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

 

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フリーゲーム「9∀nn∃」感想

「数多くのパターンで構成されているそのキャラは私よりも雄弁である可能性がある」

現実世界なら「うん」の使用回数は決まっていない前置き。

 

 

えー、今回はめいどいんるーむ(ヨシカワ)さんところのフリーゲーム「9∀nn∃」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

ボタンを押すだけでクリアできる、すごく難しいゲーム。私の場合はクリアまで30分強くらい。反射神経やアクションスキルは不要ですが、察しの良さは必要かもしれません。

 

madeinroom.web.fc2.com

 

というわけで、良かった点など。

 

ストーリー以前にゲームのシステム自体がかなり挑戦的で面白かったので、未プレイの方はまず公式サイトへ! そしてご興味が沸きましたら、いったん遊んでみてから読んでほしいです。

 

 

 

やってわからせる斬新さ

 

まず好きなのがReadMeの書き方。実際あれを読んでおかないとバグだと勘違いする方も出てきそうなので、読もうと書いてあるものは読んでおきましょう(当たり前)。

操作すればプレイヤーに求められている行動がわかる、という、単純なれどゲーム作りにおいてものすごく難しい設計。ここがきちんとできている作品です。説明しすぎず、説明不足でもない、本当ちょうど良い塩梅なんですよね……。

最初の「いんせき」でだいたいのつくりを察して、次が本番、やることが増えて、エンディング。

わかりやすい! でも難しい! やるべきことはわかるから試行錯誤が楽しい!

レベルという概念こそありませんが、ゲームデザインとしてのレベルが階段状で美しい作品でした。

 

 

 

ゲームの意義を問う哲学

 

作品のテーマ自体は哲学的に感じられました。

このゲームをプレイすること自体が検証作業……なんなら公式サイトからすでに問いが始まっている……そんな感じ。このプレイ感が綺麗にエンディングで回収されたところも含めて気持ち良かったです。

タイトル含め文字が全部当て文字なのも、何か意図したものがありそうな気がするんですよね……。

なお、他プレイヤーさんの感想を探しにネットの海へ旅立ったところ、なかなかサーチのやりようがなくて笑いました。検索除け力(ぢから)が高い。

 

 

 

ゆるくも深くて複雑だけど空虚

 

画像の枠はフリーハンド、敵として設定されるもののグラフィックはどれもゆるキャラ。フリゲだから許せるという言い方は、少し語弊がある気もするんですが、フリゲだからこそ下手に突かれずこのままの形で見られるグラフィックです。

で、一方で、話の内容は前述のとおり少し複雑。

でも、ラストの会話はやっぱりどこかゆるい雰囲気なんです。日常会話、二人だけで通じるだらだらゆるゆるとした日々。そんな感じ。

この雰囲気がね~……。本作独自の大きな魅力でしたね~…………。

喪失、哲学、でもちょっぴりわけわからなくて、どこかで力が入りきらない。緻密だけど、ゆるくて、むなしい。なんだか不思議な感覚になれる作品でした。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

「やられた!」と「まあ確かにそうなるよな……」の両方が味わえて、楽しかったです!

余談、公式サイトのURLが「9ame」なところ好き。

 

追記ではネタバレ感想。

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

 

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フリーゲーム「未完成パーティー!」感想

「これは墓石じゃない、卵たちがいるだけだ」

そうと信じて温めているだけで幸せな前置き。

 

 

えー、今回はプロキオンさんところのフリーゲーム「未完成パーティー!」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

www.freem.ne.jp

 

 

クリアまで5時間超ほどのRPG。選択肢ありですがエンドは1つ。

キャラのセリフはほぼなく、ストーリーは大筋でさらっと楽しめるくらいの、バトルメインな作品です。

 

というわけで、良かった点など。

 

 

 

最大HPを削って進むすごろくマップ

 

本作最大の特徴であろうシステムが、すごろくマップ

サイコロを振るたびに主人公の最大HPが削れていくえげつない仕様です。しかも進む歩数はランダム。ひぃ。

ただ、減った分は戦闘でのレベルアップで補えますし、HP増加アイテムも店に売られてはいます。最低限の救済措置はご用意されておりますのでご安心を。

「寄り道はしたいし、見えてる宝箱は開けたい! でもサイコロ振りすぎると死ぬ!」そんなジレンマを味わえるのが楽しかったですね~。

 

で、ここでかなり嚙み合わせ悪いのが、主人公の職業について。

職業選択制自体は楽しくて好きなんですが、いやあ、実質は戦士一択

私は魔法職を選んでいたので、もともとHP低い&進むごとにHP減るのコンボでかなり厳しい戦いになっていました……。レベル上げようにも上がる前にもう倒れてる! はっはっは!

でも、主人公の外見を選ぶときの案内キャラのセリフは好きです。あのちぎって投げたような言い方、ツボ。

 

 

 

未完成の仲間たち

 

まず、仲間はダンジョン内で手に入れるアイテムで解放されていきます。よって、運が悪いとなかなか仲間が増えないまましばらく突き進むことも。

そのぶん仲間の数がむちゃくちゃ多いんですよ! これがまた楽しくって!

未完成とある通り、本作のキャラ達には設定とステータスしか用意されていません。セリフも一つあるか無いかくらいです。でも、スキルや弱点属性、何よりその外見でどことなーく「こういうキャラなのかな」という想像ができちゃいます。

見た目で使いたくなるキャラもいれば、スキルが有用だからと使っているうちに愛着が沸くキャラもいて楽しかったです。

 

 

 

このキャラは探索用? 戦闘用?

 

パーティはよくある4人構成。加えて、控えに4人おいておくことができます。ただし控えに経験値は入りません。

ここで面白かったのが、マップスキル

これは各キャラ固有のもので、自動でパラメータを上げたり、マップ上の障害物を壊して最大HPを節約したりと、かなり種類が多様です。中には「歩くたびにお金が手に入る」なんていうものも。本作、お金がわりと手に入りづらいので地味に有用なんですよね……。

このマップスキルがあることで、ただ控えに入れるだけでもうまみがあって、より色んなキャラを使ってみたくなりました

 

 

 

そこそこ大味の鬼畜バランス

 

バフデバフ、属性攻撃、状態異常など、基本的な要素が出そろっているコマンド選択バトル。RPGの戦闘としてはかなりベーシックな作りなのですが……。

ダウンロードページに明示されている通り、敵は強めです。そして戦闘バランスはかなり大味です。

ですが、これが仕様とのこと!

ならば、立ち向かうのみ!

全滅しまくった私の辿り着いた最適解としては、ひたすら防御、でした。防御→TP溜める→必殺技使う→防御、の繰り返し。これで大抵は負けません。

時間はかかりますし、かなり作業ゲーにはなります。が、これもまた良い味。これはこれで楽しかったです。

 

 

 

プレイしやすさを考えてあるシステム

 

いつでもノーリスクで拠点に戻れて、再開する時もマップの進行具合は保たれたまま。仲間が集まるまでは難易度高めですが、ゲーム開始時の説明は画像付きでわかりやすかったり、道中の店は良心的なお値段だったり、細やかなところはとても親切でした。

敵やHP管理が厳しいぶん、システム周りが丁寧。遊び続けようと思えるのはこういうところのおかげだなと思います。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

ボリュームしっかり、独自要素あり、でも小難しくなく気軽に遊べるRPGでした。

 

 

追記ではネタバレ感想。

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

 

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