「あなたを本気で心配してくれる存在がいること」
誰かと暮らすとはそういうことでありたい前置き。
えー、今回はOdencatさんところのフリーゲーム「潮騒の街」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
分岐なしの1本道でエンディングも1つ。
クリアまで1時間強くらい。
感動路線の、一人の男性の人生譚。
アプリが出ていたので遊んだんですが、もともとはフリーゲームとして公開されていたとのこと。道理で見覚えのあるツクールなグラフィックなわけだ……。
というわけで、良かった点など。
- コンパクトで満足感のあるマップ
- 丁寧な演出
- 優しさとそっけなさ
- 諦めから前を向く話
- ▼ネタバレ▼
- 印象に残る言葉
- 男性向けな文脈
- 開発者の定め
コンパクトで満足感のあるマップ
街の広さがちょうどいい。
ここを遊んでいて特に感じました。マップ上には必要なものだけがあって、物語進行はスムーズ。心機一転のために訪れる小さな街というストーリーラインにも合う雰囲気。
必須なポイントと、調べればより深みが出るポイントと、分けて用意してあるところも好きです。次何をすればいいかが明確なADVは遊びやすくて良い!
丁寧な演出
演出の細やかさもすごく好き!
たっぷり間を取るところと、展開が大きく動くところがあって、飽きずに楽しめました。
また、ある程度プレイヤーが察するのを信じて託してくれているな、とも感じました。例えば、海辺で本が置きっぱなしになっていたら、濡れてしまった前提で話が進んでいくんです。わかりきっていることをわざわざ口にしない、現実らしさが好きでした。
物語が進むと物を調べた時の反応が変わるのも嬉しい!
ある意味で見るだけノベル、みたいな説明があったんですが、こちらの探索に対して反応が丁寧に返ってくるのはやっぱりゲームならではで好きです。
優しさとそっけなさ
主人公が等身大で良いな~と感じました。
街の人を気にかけて、いなくなった後も手を貸そうと思うくらいには良心的。一方で、声をかける時はどこか不遜で、いざ自分に継続的な手間がかかるとなるとためらうくらいには人間味がある。
この作品は主人公の人生を覗き見るみたいな雰囲気もあるので、こういう、“生きている”主人公が前面に出てくるのはすごく良かったですねえ。
諦めから前を向く話
ざっとまとめてしまうなら、感動できるお話。
疲れきった青年が、本に導かれて海の見える街へ移り住み、少しずつ人との関わり方を変えていく──。
描かれ方として好きだったのが、押し付けが無く、あくまで主人公の物語としてお話が閉じるところでした。泣かせてやろうみたいな作為がなくて、素直に、彼の一ページを覗かせてもらったなあと思える読後感です。
ある程度先も読めるんですが、むしろ本作においてはそれが良い効果になっていて。次はこうなるんだろうな、という読みが、期待に変わっていくのを感じるんですよね。
こうなるだろうな、こうなってほしい、この主人公に明るいものを見つけてほしい……そんな気持ちになれる物語でした。
とまあ、こんな感じで。
泣けるゲームをやりたい方、少し人生を前向きに動かしたい方、海が好きな方にオススメです。
追記ではネタバレ感想。
プレイ済みの方は是非スクロール先もどうぞ!
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