うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「U> なによりも、きみ」感想

「愛が複雑骨折してしまった」

治療は不可能らしい前置き。

 

 

えー、今回は酸素を、致死量。さんところのフリーゲームU> なによりも、きみ」の感想をつらつら書きます。一部レビューっぽくなってるかも。ほんのりネタバレありなので注意です。

 

15歳以上推奨の男女恋愛サウンドノベル。ここで紹介するからにはもちろんヤンデレさんが出てきます。いや、でもこれはヤンデレというよりキチデレ…? 単純に“病んでる”の一言でまとめるには難しい歪みっぷりが楽しめます。

紹介ページにも「鬱・死展開、無理やり、アンハピ(アンハッピー)」などが要素として挙げられています。素晴らしいです。

 

ただ、√によってはけっこうがっつりBL展開があります。

いやBLでひとくくりにするのも悪いのかな、歪んだ親愛というのか。あのおかしな感じはとても萌えました。はい。そんな感じです。

 

 

 

ストーリー

 

冒頭からすごい状態で話が進みます。驚きのあまり理解に時間がかかりました。冒頭から心をわし掴んでくる展開で大好きです。

全体としては視点変更をしつつ、メイン3人の気持ちの揺れ動きなどがよくわかるシナリオになっています。おかげで愛情の屈折具合が大変しっかりと感じられてテンション上がりまくりです。視点が変わる時に、薔薇の枠の色が変わったり、塗りつぶされたりする演出もとてもオシャレでした。

 

おまけでは追加シナリオも読めます。これがまた面白いんだな。

ただ、座談会と質問コーナーはメタ・内輪要素強めなので、病み病みな雰囲気を壊したくないならお勧めしません。さっぱり気分を切り替えたい方向け。

 

 

 

グラフィック、システム

 

立ち絵はありませんが、終盤でとっても綺麗なスチルが見られますので、ビジュアル重視の方にも是非オススメしたいところ。エンド3のスチルが最高でした。目の動きとかね。いいよね。

章が変わるごとにいったん起動画面に戻るので、ちょっと戸惑ったところはあったかも。スタートを押したら普通に続きが読める仕様です。最終的には好きな章から読み進めることができるようになります。

この起動画面にも一工夫してあって、びっくりしました。こういう演出いいですよね。

 

 

 

キャラクター

 

キャラクターは行成クンがお気に入りです。

ああいうちゃらけた話し方をするキャラは、案外いそうでいないというか、少なくともノベルゲームで自分は今まであまり出会ったことがなかったので新鮮でした。いいわあ。

早弓ちゃんのことをひたすら可愛い可愛いと思ってる独白が可愛すぎて可愛いのゲシュタルト崩壊起こすところでした。いや、うん、状況的には可愛いどころの騒ぎじゃないんですけどねえへへ。

 

ヤンデレ具合だと皆斗クンももちろん素敵です!大事にしすぎるがあまり、ってたまんないですね……。しかし彼は越えるべき一線と守るべき一線をどこか取り違えているように思えてならない。そこが魅力なんですけどね!

 

 

 

 

と、まあこんな感じで。とにかくヤンデレ的な意味でも、鬱展開的な意味でも大満足な作品でした!

他のキーワードとしては監禁、三角関係など。同好の方には是非ともプレイして頂きたい一作です。