うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「泥酔ローグと増魔の洞窟」感想

「酒のためなら死んでもいいし酒さえあれば死にやしない」

健康の代わりに成功を手に入れる前置き。

 

 

えー、今回はstara・玄下めがねね・ノキアパケットさんところのフリーゲーム「泥酔ローグと増魔の洞窟」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

Unity制のブラウザゲーム。システムはゲームブック風で、毎ターンランダムに発生するイベントをこなすことで進行していきます。

1プレイ30分、長考して1時間。エンディングを見るまで2時間ほどかけましたが、デッキ構築型ローグライク(ト?)に慣れている方はもっと早いかと。

 

unityroom.com

 

ダンジョンへ挑む酔っ払いリタちゃんを、あなたの手で生還させましょう!

 

 

 

 

というわけで、良かった点など。

 

 

 

 

 

 

酒さえ飲んどきゃ上手くいく!

 

面白いのは、主人公のリタが常に酔っぱらっていること!

酔えば酔うほどステータスや行動判定にプラスの補正がかかり、ダンジョン攻略は有利になっていきます。

ドラゴンまで倒せちゃうんだから、酒の勢いってのは最強ですね!

 

ただし、泥酔しているからには、まともな判断力はありません。

本来次に起こるイベント内容や報酬が明示され、どう挑むか悩むはずなのですが……。本作は酔いが極まると、愉快な幻覚が始まります。

こうなると、もはや何が起こるのかもわからんまま無策で先に進むことに。うっかりステータスが足りなくて死んだり、強敵に気づかずさっくりやられる可能性も……。ひえー!

リタの酔いっぷりを上手いこと調整するのが攻略のカギ。

 

余談ですが、見える幻覚もなんだか絶妙に酔っぱらいらしくて楽しかったです。魔物が実家の犬に見えるやつとか。現実でも路上の看板と肩を組んでる人いますもんね。わかる~。

 

 

 

酒が切れたら現実だ!

 

一方で、酔いは時間がたてば醒めるもの。

ダンジョン内で酒を手に入れない限り、リタはどんどん正気に戻っていきます。脅威がハッキリとわかりやすく見えることで、慄いてステータスにマイナス補正が入ることも……。

 

外道なことを申し上げますが、このリタの反応がまたイイんですよ!

「あ、もしかしてヤバイかも?」と我に返る感じとか、笑顔なんだけどほんのり引きつってる表情とか……。酔いが醒めるにつれてだんだんと無口になっていく姿は、とても……ね? 

なんせ私は後ろ暗い性癖持ちなもんで、加虐趣味?曇らせ?に近い楽しみ方ができるのも嬉しかったです。

 

とはいえダンジョンに入ってしまった以上、引き返すなんてことは言語道断。正気に戻ったリタには、ダンジョンを踏破しきるか、怯えて死ぬかの2択しかありません。

 

酒が切れたら怖い現実が待っている!

だから酒を追加しよう!!

この振り切ったゲームシステムがすっごく斬新&面白でした!

 

 

 

リタの心情を軽快に表すBGM

 

開発者の中にサウンド担当の方がいらっしゃる通り、BGMも立役者。

なんと本作、リタの酔い具合によってBGMも変化します!

へべれけ状態なら、BGMも陽気で軽快に。

酒が切れると、シリアスで緊張感のある雰囲気に……。

サウンドトラックやサブスク配信はないのかな?」とつい調べてしまうくらいにはとっても刺さりました! こういう、1つの曲がだんだんと変化していくゲームBGMって大好きなんですよねえ。

視覚だけでなく聴覚で感情移入できるのはかなり面白いやり方ですよね。正直、一番と言って良いくらいに気に入っているゲームシステムです。

 

 

 

未来の俺がなんとかしてくれるさ!

 

本作をさらに面白くしているのが、先送り。困難なイベントに当たった時にそれを強制回避できるという優れものコマンドです。

ただし!

先送りしたイベントはさらに強化され、厄介になって自分に返ってきます。具体的には次の層や最終層で地獄を見ます。負債は意地でも取り立てられるのが世の理なのです。ぎゃー。

しかし!

先送りしたイベントは、その報酬もまたパワーアップし返ってきます。ということは、簡単なイベントをあえて先送りにすることで、ギリギリクリアできるレベルでおいしい報酬を得ることもできちゃうのです。こいつぁすげぇや!

 

嫌なものを先送りにするだけだと、どんどん手が重くなってしまいそうですが、報酬もレベルアップすることでイメージがかなり軽く感じられるんですよね。不思議!

プレイのモチベが続いたのも、こういうところからなのかも。

 

 

 

欲しい情報は必ずそこにある

 

とっても便利な先送りシステムですが、そもそもこれが成り立つのって、情報がきちんと不足なくプレイヤーに開示されているからだと思うんですよ。

先送りにした後どうなるのか明示されているから、安心して後回しにできるという。まあ、リタちゃんが泥酔しているときは別ですがね! だっはっは!

 

他にも情報の表示が丁寧だなあと感じるところが多々ありまして。

例えばステータス。

ゲームの特性上もちろん振り直しはできないんですが、先の階でどの数値が必要なのかはゲーム開始時から参照できるので、ハードルが下がって遊びやすく感じられました。

行動前に成功率が自動計算されて表示されるのも、さりげなくともすっごくありがたい!

各種情報がきちんと見やすく出てくるからこそ、遊びやすく、また泥酔のデバフとしてもかなり強力で意味のあるものになっているんだろうなあとしみじみします。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

数十分くらいの頭を使うゲームを楽しみたい方

ゲームブック風や斬新なシステムが好きな方

酔った勢いでハチャメチャやってげらげら笑いたい方にオススメです!

 

 

追記ではネタバレで私のプレイ記録と、ほんの少しだけ考察など。

 

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

shiki3.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

クリア記録

 

自分のリザルトは酔い17%でおたから74点。

でもクリアリザルトを気にするほどの余裕はぶっちゃけなし!

常に酔い40%~20%くらいの正気寄りでプレイしていました。たまたま斧(戦闘ポイントが爆上がりする)を手に入れたからクリアできたようなもの。ふぃー……。

 

神魔にも何度か挑みましたが、3階層にすらたどり着けず敗退です。さすがあれほど警告されているだけのことはある。

もう少しがっつり酔っぱらって遊んだらうまくいくのかも。

 

ちなみにステータスは、戦闘と感知を優先。

HPと知能は後回し。

特にHPはレベルアップでも上昇するので完全に放置していました。

 

クリアした時のことを思うと、感知ではなく戦闘と開錠をセットで上げても良かったかもしれません。けっこう極振りにしちゃってもいいのかな。不意打ちを受けても倒せばよいので。

逆に、良い武器が手に入らないターンは感知を上げたらいい……のかな?

 

 

 

 

うちで帰りを待ってる家族がいるんです!

 

クリアするまでに2度ほどゲームオーバーして骨になりました。

ごめん!

ゲームオーバー描写がコミカルなのもリトライしやすくて良い!

が、どうしても私はついつい後味の悪い方へ考えてしまう性質でして……。

 

まずリタちゃんって、幻覚で家の犬を見るじゃないですか。こんだけ愉快で表情豊かなリタちゃんのことだから、さぞあの白いもふもふとも全身運動でばっふばっふと遊んでるんだろうなあとか想像しちゃうじゃないですか。

そのうえで負けておうちに帰れなくなっちゃうの、マジで、マジで、良い~……。

ゲームオーバーによるえぐみが増してにやついてしまいました。ああ~……。街の人からもなかなか帰ってこないって心配されてそのうちもう死んだんだろうと思われつつもアイツもどこかで元気にやってるさと噂されるようになるんですかね……。

 

と、このように脳内小劇場を開いてしまうくらいにはキャラが生き生きしていて好きでした。怯えるリタちゃんかわいいね……へへ……。

 

 

 

 

増魔の洞窟って……?

 

今さらですがタイトルの「増魔」って、奥地にある幻の酒を飲んだら不老不死≒魔の存在になるって意味で、踏破者が魔になっていくから増魔なんでしょうかね……?

冒険者がモンスター、ミイラ取りがミイラ。ぞぞぞ。

もしかして生還エンドでも、その後どんどんモンスターが増えて行ってバッドエンドなーんて……みたいな……。

 

まあでもリタちゃんはンなこと気にせず今日も明日も軽快愉快なことでしょう!

酒が酒が飲めるぞ~死して飲めるぞ~YES♪