うそうさ〜第二号室〜

フリゲ!鬱展開!ヤンデレ!万歳

フリーゲーム「芥花」感想 ~キャラクター編~

「疎まし厭らしと表で言う者こそが煩わしい」

影でない陰口ほど陰湿なものはない前置き。

 

 

えー、本記事は後半戦です。

前記事 フリーゲーム「芥花」感想

の文字数が一万字を突破したので大人しく分割したものになります。ですのでまずはそちらからご一読いただけると嬉しいです。

 

本記事は芥花のキャラクターに対する所感をひたすらゴリゴリ語るものになります。

ネタバレを求めていて、かつキャラクターに対するなんかべたついて重々しい萌え語りや考察解釈文を読んでやってもいいぜって方は、追記よりどうぞ。

 

 

ここでワンクッションついでに宣伝、当方の「芥花」二次創作です。

www.pixiv.net

 

 

 

 

ネタバレ注意

 

 

 

 

キャラクター

 

 

イングリド・芥花

 

アッカって珍しい響きですよね。彼女の名前が叫ばれるたび、最後につい「ン」をつけたくなってしまう衝動にかられました。ごめんなごめんな。

芥花は無口主人公ですが、表情を曇らせるシーンや某エンド等を考えるに、ある程度正義寄り・ゲーム反対寄りではあったのかなーと思っています。少なくともプレイヤー私みたいにサイコパスちっくに殺せるなら殺しておこうみたいな思考はしていなさそう。年相応の女の子って雰囲気で、ほどよい個性を感じられる良キャラでした。

 

イングリドは特にキャラデザが好きですね~。戦闘中何度も見て愛着がわくというのもあるかとは思いますけれども。あちこちの持ち物や衣装に串刺しモチーフがふんだんにちりばめられていて、何度見ても飽きない愛らしい後ろ姿でした。太ももの杭が好き。

背中の千切れた痕みたいな羽模様は何なんでしょうね? 一度権力を喪ったみたいな会話があった(気がする)ので、その時に捥がれたとかなんでしょうか。

 

あまりに頼れるパートナーだったのでしばらく高身長の威厳あるイメージを抱いていたのですが、少女と言及されていることに2周目あたりで気づき、思わず二度見しました。立ち絵が全身表示になる時に身長差が反映するとすれば、芥花よりちょっと小さいくらいなのかな? 芥花も小柄っぽいので、イングリドはのじゃロリなのかも。

衣装チェンジは辺境伯になった証なのかな。あっちもあっちでカッコよくて好き。

 

ユウアイ編でとあるシーンを乗り越えるとイングリドが小娘呼びからアッカ呼びに変わるなど、さりげなく絆を感じさせるシーンがおいしかったです。何かと優しいんですよね、イングリド。初戦でうっかり拷問失敗しても元気づけてくれたので、2周目の心の余裕もあってついにこにこしちゃいました。

 

 

 

セイラ

 

前述の通りセイラに心狂わされているくらいには好きです。たぶん一番好き。好きなんですがちょっとリョナな劣情があるので以下は要注意です。

 

セイラは作中だと徹底して道化として描かれていますよね。

ジユウ編は言わずもがな、叶わない夢にウキウキして希望を断たれますし。ハングリーピラーの道中で「ふふっ」って楽しそうに調子乗ってるセイラとか実に見ものですよ、本当しんどい。好き。

ユウアイ編でも殺されるか、騙されるかですし。セイラがラスボスになるほうのルートで、地下の小箱を調べた時のミニ会話が大好きなんですよね。あの死因の行方の話。あれだけ大事にするって言ってたくせしてずさんなところがもうたまらない。

ビヨウドウ編の、扉越しの会話でおこなに過去の罪を見破られている辺りもそう。

 

一言でまとめれば、セイラは爪が甘すぎる! 隙がある! 皆で勝ち抜くと言いながら、正義のヒーローになるにはあまりにも色々と不足していて、その致命的な欠点をあえて強調するように描かれているのがセイラだなあと思います。

そんなのはもちろん当たり前で、中学生に欠点が一切ないと考えることのほうがおかしいんですけど。こう、自分の力量を棚に上げている感じがすごく上手に描かれていて、だからこそこんなにも魅力的に見えるんだろうなと思います。

 

本当、セイラに対する私の心境が複雑なんですよね。セイラはすごくカッコイイし誰だって惚れちゃうし皆を救ってくれるスーパースターだし、と夢を見たい気持ちがある一方で、心が折れて欲しいし汚されて欲しいしスクールカースト最下位に蹴落とされておこなと立場がまた逆転して欲しいし顔面がぐちゃぐちゃになっているセイラを見下ろしてほっと息をつきたいような気持ちもあります。どうすればいいの。どうもしなくていいよ。好きだよセイラごめんね……。

 

ハングリーピラーも、セイラの人となりが知れる&BGMの演出が素敵&上りと下りで2度美味しい、と見どころたっぷりですっごく楽しかったです。ダンジョンギミックとしてはあそこが一番好き。

上りと下りで戦闘中のセリフが変わるところも嬉しいんですよね! 戦闘自体は下りのほうが楽なんですが、セイラが徐々に本性を現すところは上りのほうを断然推したい所存。

芥花の負けイベントも上りのほうがより洒落にならない切実さがあって、ぞくぞくします。興奮します。本編で理想のシチュエーションを全部やってくれる、公式パワーは偉大ですね。ありがとうありがとう。収まらない高揚を芥花ちゃんにぶつけて何かと赤くなっていくセイラがいたと信じています。ゆるして。

 

 

 

ウルスラ

 

ウルスラは行動自体はかなり明確で、相性さえ良ければかなり接しやすい悪魔なんだろうなあと思います。仮にゲームノリノリのサイコパス風な子がいたなら大暴れしてくれそう。契約に則って動く悪魔らしい悪魔って感じ。

表情の動くシーンが、ああいうニタリとしたシーンだけというのもかなり印象的ですよね。ちらりと見える三日月の口元が末恐ろしくてなりません。

パートナーを破滅させるところもすごく悪魔的で素敵。

 

公式ギャラリーに傷口をイメージしたデザイン的なことを描かれていて、それと意識して見るとどんどん好きになったキャラでもあります。王冠のデザインも大胆で魅力的。

 

そういえば、プリシラウルスラは姉妹だと信じているのですが。

あまりそういう意見を見つけられず、ぐぬぬと歯噛みしています。でも髪色も名前も近いし、プリシラは自分の欲に忠実でやっぱり悪魔らしい悪魔って感じだし、正反対でそっくりな姉妹だと思うとなんとなくおいしいのでオススメです(?)。

 

 

 

 プリシラ

 

プリシラちゃんは純粋に、ペンライト振ってLOVEプリシラって叫びたくなる感じに好きです。ハンバーグになりたいな!

戦闘中の煽り芸が大好きなんですよね。敵もおこなも煽っていくスタイル。元々ツインテで生き生き拷問してくる姿が可愛くて惚れかけていたんですが、「くるちい?」と専用顔グラがトドメでした。惚れました。惚れいでか。

そんなわけでとにかく台詞と顔グラに集中して萌え萌えしていたので、彼女の大胆な服装はジユウ編で初めて気づきました。ぱんつ! 色々調べると、貞操帯も圧迫刑に含まれる(そもそも拷問道具だった)らしいことがわかったので、そんな感じのモチーフなのかなあと妄想しているのですが。それはそれとしてえっちでかわいくて好きです。

 

 

 

おこな

 

ユウアイ編、拷問成功で彼女を倒した後のセリフが忘れられません。笑うやつがいるから。一番印象に残ったセリフです。どれだけ悔しかっただろう。そして、悔しかっただろうなあと安全圏から書く私を見たおこなはどれだけ怒り狂うだろう。彼女のことは、思えば思うほどとにかく胸がぎゅっと絞られます。

なんていうかこう、セイラと相性が良すぎるあまりに相性が悪いみたいなことになってますよね。文章にするとわけがわからないな。近しいところと致命的に違うところがあって、お互い嫌な噛み合い方をしてる感じ。

プリシラとおこなもそんな感じですよね。相性はいいしお互いノリノリで拷問できちゃうけど、実際胸の内はいがみ合ってるように見えます。パートナーというよりは悪循環。良いペアだと思いますし、大好きですが。

 

ユウアイ編、おこなが「生まれ変わった」と主張する一方でセイラが「生まれ変わらせないと」みたいなことを言い出すのがなんかすごく刺さりました。二人はお互いを大事に思ってるし、傷つけあってしまうくらい近しい距離にいるのに、すれ違ってしまうんだなあという。だからこそ惹かれるのかもですが。

とりあえず、おこなはセイラとシンメトリーなキャラなんだろうなあと思います。

 

ジユウ編での振舞を思うに、おこなは気を遣われるのも嫌そうですよね。腫れもの扱いを受けたりハブられたり、そういうの自体が嫌そう。中学生って人によってはひどく息が詰まるような時期だと思うので、なんていうか、うまいこと逃がす道を見つけてほしいなあと………おこながおこなのままでゆっくり一息つけるところに出会って欲しいなあと……思います。椅子に二人並んで眠ってた、あのシーンみたいに。

 

 

 

スラバーナ・あやめ

 

あやめについてはジユウ編の死に際でピンときて、死因を見て動機を確信しました。

初めはですね、芥花とあやめの関係は死因を見てもなお唐突に感じていまして。例えばプロローグとかでもう少し突っ込んで関係性を明かされていたら良い伏線になったのになーと思っていた、のですが……。

辺獄に来たから思い出せた~みたいな一文を見て自分が浅はかだったと気づきました!

此処に来たから思い出せたし来なければ二人は独りきりのまま死ぬはずだった、伏線がないからこそ運命に説得力が生まれるんですよね。なんて構成だ……! 

 

あやめエンドも素直に熱い展開でとても盛り上がりました。

芥花とイングリドの時はお互いに激励し合うペアだったから気づけなかったんですが、拷問を肩代わりして前に立ってくれる悪魔の存在って、こんなにも心強いんですね。立ち向かう本人が消極的だったあやめだからこそ、スラバーナが前に立ってくれた時の圧倒的な安心感に気づけました。あとはスラバーナとイングリド、バトルの後ろ姿が似てて良いですよね。堂々と両腕を組んで構えてくれるところ。すごくいいですよね……いいよね……好き!

 

あやめのペアが炎で良かったなあ……。静かにパチパチと始まり最後には燃え盛る、ラスト戦闘入る直前の激情を想うにつけよく合うなあと思うんですよ。スラバーナの姿勢も、思い詰めそうなあやめに対して、うまく緊張を逃がしてくれそうで、かつフザケはしないところがしっくりきますし。

本集めの時も、スラバーナは純粋にあやめのことを想ってくれてる感じがして嬉しかったです。ゲームに関係ない寄り道のはずなのに、しかも自分から積極的に参加するわけではないのに、あんなにも柔らかくあたたかくいてくれるところが素敵。

一方で、しっかり線引きするところは譲らないのも悪魔らしくて良いですよね。ユウアイ編での戦闘中の会話とか。甘えさせはしない、でも頼れる子って感じ。

 

あやめエンド後はどうなるんでしょうね。病死は知っていても避けられるものではないと思いますし、ルイゼットのセリフからしてきっと壮絶な日が待っているんでしょうし、結局二人は1年で引き裂かれることになるんだろうとは思うのですが……。そして個人的にもそのほうが業深くて好きなんですが……。後述するまみエンドを見るとわりと芥花はなんでもできそうな気もしますし、幸せなこれからを想像する余地が残されている辺りは親切だなあと感じます。

 

 

 

アニェーラ・ナナ

 

アニェーラにはペアがナナで良かったねえとついつい言いたくなってしまいます。身内想いのナナと、お供いっぱいのアニェーラは相性抜群ですよね。

ジユウ編であえて罠を使わず挑んだ時のアニェーラがめっちゃ自信満々にふんすふんすしてて和みました。

 

ナナは、そうだなあ。醜聞だけ異質だったので気になっています。なんかナナはエピソードが二つあるように見えるんですよね。いや挫折→家庭崩壊→不仲という流れは理解できるんですが、何故かブツ切れな印象がありました。エピソード二つと言えばむしろおこなセイラのほうなんですが、ナナのほうが途切れてる感じするんですよね。なんでだろう……。ナナは結局「逃げた」だけで他と違って能動的な罪がないように見えるからかもしれません。

 

 

 

ヴァルトルーデ・みゆき

 

ジユウ編のヴァルトルーデのセリフが印象深いです。忘れたくない台詞ではついスクショを取ってしまうんですが、本作で初めてスクショを撮ったのはあのシーンでした。何にもならなくていい、という選択肢を用意してくれるところが、本当に心から望むべくして産まれたセリフだなあと思います。みゆきが教祖に祭り上げられているあそこで言うからこそ響きますよねえ。

 

初めはユウアイ編でみゆきを拷問失敗した時の、「あの人達は……」って台詞がしばらく気にかかっていたんですよ。電車に同乗した人たちを心配していたんでしょうけど、本人の死因では大人を見下している雰囲気だったので、不特定多数の人達に対して助けなきゃって思うくらい熱い子には見えなくって。

でも、この矛盾というか、一貫してない感じがみゆきのキャラ性に繋がるのかなとも思っているんですよね。斜に構えつつもいざ人が死ぬとなったら心配したり、さあ拷問だって時には躊躇ったり(おこな戦)するところ。気丈だけどあくまで根っこは中学生らしい感覚の持ち主ですよっていうことなのかも。

 

 

 

ペネロペ・透香

 

透香のフルネーム、あまりにえげつなさすぎやしません? 気づいた時に臓腑が抉られるような気持ちになりました。好きなセンスだ。

透香はジユウ編の居場所といい名前といい、たった一点の急所をありとあらゆる面から皮肉られているかなり興味深い造形の子だなあと思います。ビヨウドウ編の、愛されない子どもみたいなバックストーリーもそう。あの編でラスボスが彼女になる、ならざるを得ない部分もかなり納得が深かったです。ビヨウドウ編は透香編と断言してもいいですよね。

……とか言いつつ、初めの内は二重人格だと思い込んでいたんですが! 違いましたね! 顔グラが変わった瞬間に第二人格だーと確信してしまうくらいには思い込んでいました! もう! 人格についてはルイゼットがペネトレイターで言及してくれていたにも関わらずこのありさま、お恥ずかしい限りです。

 

閑話休題

透香もセイラも、年頃の女の子の潔癖さがよく出てて良いキャラですよね。なんかこう、綺麗であろうしっかりしようと思いつつ、反動で思い切り汚いことをして安心してしまう、でも汚れは汚れという価値観は崩せないから必死に隠そうとする、自暴自棄と自己矛盾を感じます。つくづく逃げ道がないなあ。両親の性交を見てしまうトラウマみたいな、なんかそういうまだ汚れていないからこその辛さを感じます。

透香の死因の、体液の描写が本当に生々しくて吐きそうになりました。素晴らしかったです。私的な諸々の関係で、妊娠がグロテスクに描かれている作品って安心するんですよね。気持ち悪くて辛くて素敵でした。

 

 

 

ニュルンヒルデ・まみ

 

まみエンドについては、ゲームクリアした後の芥花がいまだにイングリドと繋がってるのはなんでかなとか、透香はその後どうなったのかなとか、カタルシス以上に気になる点が多くてもやもやしているのが正直なところです。

まあでも、舞台装置的に動いていたルイゼットの意図がもう少し踏み込んで描かれるところは好きですし、少年漫画の次回予告みたいな何かなんだろうなあということで落ち着きました。

 

ユウアイ編でニュルンヒルデが「安産祈願」を欲しがる理由を知った時も身体中が総毛だった覚えがあります。秘密を欲しがらなかったのは卵が動けない=もらってもゲームクリアできないからってことだとは思うのですが、BPがなかった理由は掴めそうで掴めない感じ。透香がゲームクリアするかどうかでまみの生死が決まるからBPも不定形ってことなんでしょうかね。

 

ビヨウドウ編を思うとニュルンヒルデもある程度透香の指揮下にあったのかなあと解釈してるんですが……それならジユウ編の拷問バトルはペネロペ&ニューたんのタッグでかかってきてもいい気がするんですよね。2人がかりなら否が応でもイングリドを倒せるでしょうし。それをしなかったのは、なんでなのかなあ。

①透香はそこまでして勝ちたくはなかった(勝つより死んで負けたかった)

②複数悪魔を所持している≒死因の秘密に繋がる情報を明らかにしたくなかった

③ニュルンヒルデを自在に動かせるわけじゃなくてビヨウドウ編の第一の殺人はニュルンヒルデの暴走みたいな偶発的な事故だった

辺り? ビヨウドウ編見返したらもうちょっとちゃんと理由がわかるかも。でも個人的に②だと透香らしくて落ち着くのでそういうことにしておきたいです。

 

アイアンメイデンは串刺しとキャラ被りだなと感じはしたのですが、処女という部分に透香へ対する業を感じるので、きっと被ることも承知の上で生まれた悪魔なんだろうなあと思います。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

人の語りも見たくなる作品だと思います。お待ちしてます(反応するとは言えない)。

 

自分の場合はまとめると、

 

  • 好きな死因 透香
  • 好きなペア おこなとプリシラ
  • 好きな致死者 セイラ
  • 好きな悪魔 プリシラ

 

という実にわかりやすい形に落ち着きました。