うそうさ〜第二号室〜

フリゲ!鬱展開!ヤンデレ!万歳

フリーゲーム「ドリル魔王」感想

「お約束を蹴り飛ばして王道路線をカーブで逸れて」

それでもハッピーエンドへ一直線な前置き。

 

 

えー、今回はみぎかたさがり(とうふ)さんところのフリーゲーム「ドリル魔王」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

寄り道要素いっぱい、エンド分岐有り、全クリ全コンプしようと思うとおそらく30時間くらいは超えた、長編RPGです。とことんギャグとハッピー。

 

というわけで、良かった点など。

 

 

たるを調べがちなあなたに

 

民家に入るとまず住人よりタンスを調べる、そんなプレイヤーにおススメしたい作品だなあと感じました。

いやもう、探索ポイントがこれでもかというほど詰め込まれてるんですよ! あまりの凝りよう、芸人魂、寄り道要素やちょっとしたネタ会話に辛苦と命を燃やす意気込みが垣間見えました。

本作は経験値が廃止されていて、強敵を倒すともらえるレベルスターで自動的にレベルアップしていく仕組みなのですが……探索をすることでレベルスターに属するスターダストなるものを手に入れることもできます。

アイテムが手に入るうえに会話もたのしい! これはおいしい! ……ということをキャラ自身が喋っていてもおかしくない、メタギャグも盛りだくさんです。

 

 

 

かわいさとプロペラとシュールギャグが暴れ狂う展開

 

内容はざっくりといえば勇者魔王もの。女勇者と言うとカッコイイ響きですが、実際はなんと13歳の少女。しかも進むうちにプロペラが生えたり超重量系要塞になって魔王に撃ち落されたりします。未プレイの方はわけがわからないと思いますがプレイしてもわけがわかりません。そこがいいんだよなあ!

「どうしてこうなった!?」って言いたくなるシュールなギャグが目白押しなんですよ。ツッコミが追いつかない。それでいてこう……笑わせてやろうみたいな意気込みのものでもなくて……粛々と勢いよくトンチキなことが起こりまくります。

妙に冷めたメタギャグや、いそいそとなかったことにしたがる物言いたげなウェイトの取り方など、頭のどっかで冷静な雰囲気がより笑いを誘ってくれました。ぬ。

 

 

 

良妻賢母ヤンデレポンコツクールビューティ魔王様

 

ギャグシーンが重なるにつれ、キャラの意外な一面が見えるところも魅力の一つ。特に、意外なキャラがアグレッシブにヤンデレ属性を開花させてくれた時は、そりゃもう嬉しすぎて小躍りしました。

かっこいいだけ、かわいいだけで終わらないキャラがたくさんいます。カッコイイお兄さんは歴戦のエロゲプレイヤー、謎の魔女様は残念技量のなろう作家、クールな魔王はカレーに一本釣り。不敵な中ボスはしれっとお笑いキャラになってたり。この、登場人物の隙の作り方が上手いなーと思いました。

隙があるとキャラに親しみが持てるんですよね! ああもうこいつは仕方ないなあ、みたいな、つい身内びいきの視線で見ちゃうなど。何が何でも重苦しいシリアスは投げ捨ててギャグに走り抜けるんだという気概も感じました。

ヤンデレ娘やゲーマー・オタクキャラや男女カプが好きな人はきっと幸せになれます! そう私! ありがとうございました!!

 

 

 

ここぞという時のSE

 

トンデモトンチキな面を推して参りましたが、効果音もなかなかの鬼才を放っています。

例えば、スキルを習得する時ってなんとな~く、ピキーン!とかフワァアアアアみたいな、天啓が降ってくるっぽい効果音が多い気がするんですよ。本作はここすらも発想が違います。実際の音は聞いて頂くとして……。いやー、プレイしてて笑っちゃいました。そういうとこだよ。

この手の衝撃が一発ネタで終わらず延々と続いてくれるところも大好きです。あと他にも、タダータダータダーみたいな幼女声の効果音が好きです。かわいい。

奇想天外な会話に、愉快な効果音、さらにはスタイリッシュでクールなキャラチップが加わり、シュールギャグがより鋭くキレを増しているように感じました。

 

 

 

バフデバフインフレ999祭り

 

さて、本作のもう一つの特徴がバトルの難易度。

本作は5章構成なんですが、4章辺りからは999ダメージがバカスカ飛び交うインフレゲーと化します。加えて状態異常の数も異様なほど多く、スキルや装備品の説明に書いてない(書き切れない)効果が起こることもしばしば。バフデバフが勝利の鍵、特に序盤はこっちが耐性上げるより相手の耐性を下げる方が重要な感じでした。

バフデバフゲーというと装備品でパズルするイメージもあるんですが、本作は最終的に状態異常耐性もインフレして全防御できるようになるので、そこまで頭を悩ませることはなかったかなと思います。

要は、スキルが重要!

能力や耐性を上げて下げて状態異常かけて延々とぶん殴り続ける感じのバトルでした。この手のバフデバフさえしとけばいいくらいのコマンドバトル好き。

 

といっても、上記で述べた通り雑魚敵で経験値稼ぎができないため、難易度はかなり高めです。

スキルやアイテムの多くや探索と寄り道要素で手に入るので、本筋だけ追おうとすると逆に詰んでしまう可能性もあります。かくいう私も序盤のワンワン戦で2度ほど全滅しました。へっへ。

ただ逆にいえば、探索さえしていれば十分にクリアできます。繰り返すように、たる調べ隊なRPGプレイヤーには垂涎ものの一作とも言えるでしょう。私なんかはキャラ重視なので、好きなCPの会話を回収してたらいつのまにか最強キャラが生まれてたみたいな感じになってて、感慨深かったです。愛、重量級。

 

 

 

プレイ前に了解しておいたほうがいいかも

 

未プレイヤーの方に誤解を与えないよう、ちょっと事前に書きおいておきたいことも挙げておきますね。

 

  • 手間のかかる謎解きあり
  • 時限イベントあり
  • 時事ネタ、他ゲーネタ、パロネタもりだくさん
  • 飛空艇で飛ぶときにバグが起こるので事前セーブ必須
  • 撃破しても魔物図鑑に載らない敵がいる

 

こんな感じ。といってもバグバグしいゲームではなく、基本は楽しく勢いよくがっつりプレイしたくなる良作なので誤解なきよう! ただ、冷める人と熱中する人が極端に分かれるかなとは思います。

RPG好きならむしろお約束をわかったうえでネタを楽しめるかと。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

  • メタネタ・シュールギャグ・ツッコミ不在展開が好き
  • RPGには飛空艇が欠かせないと思う
  • タルとタンスはくまなく調べたい
  • 相棒っぽい関係の男女コンビやラブラブカップルが好き
  • 真面目で重たい展開は見てて恥ずかしくなっちゃう
  • 元気いっぱいハッピーエンドで締めたい

 

そんなあなたにおススメしたい良作でした!

 

なお、取り逃がし嫌いな方やRPGに自信がない方は心が折れないように、「攻略wikiは躊躇せず頼る」「エンド1・2は(ラスボスの難易度的に)2周目にとっておく」あたりをおススメしておきます。

 

 

追記ではネタバレ感想。

 

 

 

 

 

 

ネタバレ注意

 

 

 

 

攻略とか?

 

公式サイトに併記されていたWikiと個人攻略サイトをガッツリを遠慮なく見ました。

そしてどうやら、魔物の撃破履歴はアイテムで管理してる……のかな……? エンド3に行ったデータでエンド1も見たんですが、エンド3の時点で撃破していたアリアが魔物図鑑に載っておらず首を傾げ、さらには女神へのお願いをアイテムにしたのでおばけロードへ再挑戦できず、最後まで図鑑が載らずに悔しい想いをしました。

滝の裏のダンジョンも、道中で取ったアイテムがあっても最後までクリアしないと記録されないっぽいです。コンプ癖の方はご注意。

 

 

 

ライラ

 

ライラかわいいですよね!!!!?!?!!?!!

もうこれは大っぴらに書いてしまいますがエクスとライラが大好きでほんとこの二人に出会えて良かったバンザーイ君と二人でハッピーって感じでした。ありがとう。感謝。

 

かなり初期からフラグが立てられていたこともあり、出会った時にはしみじみと感慨深かったんですよ。ああこの子が噂の、みたいな。

それがまさかのヤンデレ良妻賢母ですよ!! 惚れるしかなくないか!?!

いやーでも言うてプレイしてる時は怖かったんですよ。いやライラがじゃなくてライラの扱いが。

どうしてもヤンデレ娘ってこう、嫌がられがちというか、なんだかんだで一方通行が既定ルートになっちゃうじゃないですか。ギャグ作品だと特に、「好き!」「やめてくれー(ガチ拒否)」でネタとして終わっちゃいがちで、ヤンデレ側の愛情が結局雑に放り捨てられたままになっちゃって、それがヤンデレ娘推しとしてはすごく寂しいんですよね……。

しかも相手は王子様なわけで、そりゃ離ればなれになるだろうなあ怖いなあと覚悟と保険をかけつつ進めてたんです。

 

そしたらまさかのハッピーエンドですよ!!!

というか作中で着々と二人の関係が進行したうえにデートですよ!!!!!!

私は泣いた、あまりにも嬉しすぎて泣いた、喜びの勝鬨が高らかに天を貫いた……。とても嬉しかったです。ほんとありがとう、マジでありがとう、キャラの内面に関わるところまでハッピーにしてくれて心からありがとう……。好き……。

 

エクス側もなんだかんだで可愛いと思ってたり拒否はするけど想いは否定してなかったりやり方は困るけどまんざらでもないみたいな態度だったりするのがすごく良いですよね、へへへっ……。END3・4の裁判イベントが心底好きです。

 

好きすぎて書き散らした二次創作晒しときますいえーい

www.pixiv.net

 

 

 

キャラクター

 

レッシーよりもエクスのことを女だと思っていたプレイヤー私。レッシーは確か宿屋かどっかで男と明言されていたので、温泉イベントで逆に「みんな知らなかったんだ!?」という驚きを感じました。

魔王の嫁ネタもありましたし、作者様はちょこちょこVIPRPG齧ってるのかなー、なんて。

 

フレイとエクスの設定がやっぱり面白かったですねぇ。

特にエクスの伏線の大盤振る舞いがグッド。よくよく読むと船着き場でエクスはイノと違って剣とも妖精とも言われずきっちり男認定されてるんですよね。あとエクス操作時のエクスピアの看板でもちょっと語られてますし、4章以降は伏線の嵐ですし。伏線の撒き方が多彩で、しかも一見ネタっぽく流されているのでなおさら楽しかったです。

フレイのほうも、重々しいはずの設定なんですが……ここをカラッと笑い飛ばしちゃうところが好き! わぁい友情パワー。ちょこちょこダークなことを口走るところも好きです。

 

END1を見るに、別次元の世界?にいたティアさんがレッシーたちの世界へやってきて、ついでにフレイちゃんの運命?をちょちょっと弄っちゃった関係でこの世界はギャグ世界になった……のかな! とりあえずティアさんとツムグ君はなんかフラグが立ってるっぽい気がします。

でも細かいことはいいのかもしれない! ドリル魔王だから!

 

ところでノートリアスはノトーリアスなんですかねノートリアスなんですかね。のっちゃんで良い? おっけー。

 

 

 

キャラチップやマップ

 

プレイし始めた時はキャラチップの小ささに驚きました。ウディタ規格っぽいなあって。そしてマップは広いもんだから、はたしてついていけるかなと不安だったんですが、実際は全くの杞憂。練り歩くのがめちゃめちゃ楽しかったです!

 

そしてマップで印象に残ったところと言えば──本来はどこかの街の名前などを挙げるべきかとは思うのですが──人外魔境がインパクトありました。だって人外魔境だし……。ええ……。

余談ですがああいう文字のマップチップってどうやって作ってるんでしょうね。手打ち? 

 

あ、でも真面目なことも語っておくと、飛空艇の中でレッシーが黄昏てる時に話しかけるとフレイちゃんのことを心配してくれるところが好きです。背景の壮大さと洗濯物のシュールさとツンデレが合わさってとてもこの作品らしくてよき。

 

 

 

 

ツボったセリフやシーンなど

 

  • ラスボスを倒そうが死ぬことはないけどなるべく急いだほうがいい犬
  • 敵ボスが大事なセリフを噛むと全力で煽っていくスタイル
  • なんか怪しい地形だから調べてみたけど特になにも起こらない木
  • 数字入力でフレイ操作時に「072」って打っても何も起こらないけどレシア操作時に打ち込むと反応してもらえる
  • 人の話を真面目に聞かないことにかけてはかなりの実力者
  • とっさに『ぬ』と口走ってしまった
  • エドワードゴーリーの絵本を語り聞かせようとするフレイ

 

挙げようと思えばいくらでも挙げれるんですが、中でも特に呼吸ができなくなるくらい笑ったり、何度も見返したくなってスクショを撮ったりしたのはこの辺りです。

 

 

 

目下語りたいところはこんな感じかな!

おいおいってツッコミ入れたくなるシーンが多くて、一緒になってにこにこ笑って、エンドロールで拍手しながら爽やかに終われるとっても明るいRPGでした!