うそうさ〜第二号室〜

フリゲ!鬱展開!ヤンデレ!万歳

フリーゲーム「レムレスブルーの午前2時」感想

「きっかけは与えられても救いはあげられない」

自分で掴みとらねばな前置き。

 

 

 

えー、今回はけんこうランドさんところのフリーゲームレムレスブルーの午前2時」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

「Blue-Lemures」がお目当ての方はスクロール下の追記へどうぞ、本編ネタバレ注意です。

 

 

さてこの「レムレスブルーの午前2時」、公式から原文そのままで引用すると、15歳以上推奨全年齢“少年愛”ゲーム、とのことです。

自分は創作BLがホームというわけではないのでBLと少年愛のニュアンスの違いを感じとれないのですが……貴腐人の皆様はこの絶妙な差異に頷かれるのかもしれません。とりあえず、男同士の恋愛感情描写はあります。キスや添い寝もします。でもいちゃいちゃがメインではない気もします。そんな感じです。伝わるかな。

分岐あり、時々ミニゲームも挟みつつ進む長編ノベルゲームです。

 

 

とまあ、概要はこのくらいで、特徴的な点など上げていきますね。

 

 

 

 

透き通るような色合いが美しいグラフィック

 

真っ先に挙げたいのがここ、グラフィック面のクオリティの高さです!

作品のバナー画像やスクリーンショットから「おっ」と思ってDLした方も多いのではないでしょうか。決めどころでは必ずといっていいほどスチルが入り、こちらの心をわしづかみにしてきます。

キャラクターデザインもすごく魅力的、かつ個性的です。ギャグキャラやサブキャラによく使われがちな花型の瞳を、主役級のキャラに持たせるというのがまず新鮮。これがまた終盤で良い具合に効いてくるんですよね……。

見た目で一目惚れしたのはイツキ君です。色っぽい目がカッコイイ!

 

 

 

こだわり抜かれたピアノBGM

 

真っ先に起動画面で「これは!!」となりました。私元々、Free Music Archiveさんところの曲が大好きなんですよねぇ。そしてこちらの高まる期待に、ベストなシーンでの曲使用で応えてくれました。いやー震える震える。

ただ一か所だけ気になるところを上げると、曲ごとの音量がばらばら、かな……? さほど耳が良いという訳ではないので自信はないんですが、曲が切り替わる際に音量調整がちょこちょこ必要だった覚えがあります。

とはいえ、ここぞというシーンで曲・BGM共に盛り上がるのはやはり良いものです。プレイヤーの自分も手に汗握りつつ読み進めました。

探偵のメインテーマがすっかり気に入ってしまい、素材サイト様に飛んだのも良い思い出です。サンサーンス、覚えました。

 

 

 

とにかく突出した演出面

 

上記の通り、スチルとBGMの相乗効果で物語演出が凄まじいことになっています。もう、やればわかるとしか言いようがありません。やればわかる。やってくれ。

また、曲とグラフィックのみならず選択肢やシステム、ストーリー上の伏線など、利用できるあらゆる要素をフルで使って演出がされていたように思います。ノベルゲーってこんなにも表現の幅が広いんですね……。肌が粟立つような恐怖、感動、驚きを味わいたい方はやって損無しです。

そしてこれは演出の仕様なのかわかりませんが、スチルが出てくるといったんオートモードが途切れることがあります。確かに文を読む手が止まるほど美しいスチルではあるので、ある意味良い一呼吸になるのかもしれません。

 

 

 

・多くの伏線と繰り返されるどんでん返し

 

もうこればかりは何を言ってもネタバレになりそうだしすでにこの書き方自体がネタバレのような気がしてなりません。

このブログの主旨的に一つ、鬱展開好きは嬉しいと思いますとだけ。

 

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

少年萌えの方や、あっと驚くシナリオが好きな方にオススメの一作です。

追記にはネタバレ込みの感想など。

 

 

ネタバレ注意。

 

 

 

伏せ字も無しですネタバレ注意です!

 

 

 

 

 

 

【ストーリー・チャプター3まで】

 

序盤はかなり読みづらかった!

これが実は本音です。

チャプター3まではなんというか、各シーンがぶつ切りで繋がれているような印象で、登場人物達がそれぞれどういう思考をして何故この場に居るのかがすごく読みとりづらかったんですよね。アオイとヒナタも何故か旧友だとばかり思いこんでしまっていましたw とにかく怒涛の登場人物紹介と突如出てくるレムレスブルーという謎のアイテム?にもうついて行くのが精いっぱいだったことを覚えています。

 

あっあっ、石を投げないでください続きがあるんです。

 

………そう、プレイ済の方ならもうわかると思いますが、このチャプター3までがプロローグと言っても過言じゃなかったんですよね!

キャラそれぞれがどういう動きをしていたのかは後のチャプターで明かされる仕様、そしてそれと同時にキャラ達が持っていた暗黙の了解や秘密ごとが次々と暴かれていくという構成。いやー、こんなにもどっさりとミスリードと伏線を撒いてたらそりゃ、読みづらくたって仕方ない! むしろそれら全部を回収しきる手腕に震えました。

あの手紙の意味がパラレルではなく、どのルートでも一貫して彼宛てなのがまた素晴らしい!

 

一通りの真相を知ってからチャプター3までをやり直してみると、もう楽しいのなんのって! 冗談抜きで一文も見逃せませんでした。さらっと伏線を紛れこませるのが上手なんだなあ。

一番好きな伏線は自己紹介の流れです。樹・桜・葵の植物の流れで日向かーい!ってネタかと思いきや。後で見直して、「ここですでにぶっちゃけてるー!?」と驚かされました。

 

今にして思えば、あのハイスピードな序盤も、大前提であるチャプター3までをささっと追わせてメインの種明かしやキャラ萌えに至るまでプレイヤーを掴んでおくためだったのかなあと思わされます。

 

 

 

【ストーリー・チャプター4以降】

 

チャプター3の終わり、不穏な流れにきゅんときたところで続くチャプター4。案の定サクラ先輩にさくっとやられました。惚れました。

 

謎の正体が見えかかる程度に情報が出され、ある程度の予想がついたところでドンと答え合わせが提示される流れがすごく気持ち良かったです。こちらの思考を読まれてる感じがありました。特にシンノスケのくだりは自然でしたねぇ。

明かされる事実はかなり衝撃的で大胆なものが多い一方、荒唐無稽さを感じず素直に受け入れられたのは、やはりかなり前の段階で伏線や前提が敷かれていたおかげでしょうか。生霊の存在がこの作品ではアリだというのがすでにイツキチャプターの段階でさりげなく説明されていたのに後々になって気付き、これまた構成スキルの高さに戦いた覚えがあります。

 

これだけ二転三転し、悲惨な結末も交えつつ、最後は美しくまとまっているのも流石の一言! なんというか、本当に、起動画面を見た時に感じた雰囲気通りの作品だなあと感じました。世界観が濃密。

シリアスな流れになっても、時折キャラが鋭いギャグをねじ込んでくれるので、そのギャップも面白かったですね。こんなに明るくて楽しそうなあの子たちがまさか……という。

 

どのチャプターにおいても、エンド直前は盛り上がりました。静かに恐怖や不気味さを募らせていくシーンと、鬼気迫るシーンとの緩急が凄かった印象もあります。まさにジェットコースター。それでも振り落とされずに最後まで一気に読み進められたのは、演出面の成せる技でしょうか。

 

銀河鉄道の引用が出た時はもう文字通り涙があふれました。恥ずかしながら元ネタのほうは読んだことないんですが、あの引用文がシーンにぴったり合っていて、それまでの流れの感動とかが一気にこう報われたと言いますか。素敵でした……。

 

 

 

【BL的な感想】

 

初めは、きゅるるん総受け主人公を可愛がる系かーと思っていたのですが、予想外の転がり方に総攻め主人公の匂いを感じ始め、最終的に、受け攻めでは括れない魂の繋がりみたいなところに落ち着きました。でもサクラ先輩は受けだと思います。ごめんなわけがわからないよな。書いてる本人もよくわかりません。萌えたのは確かです。

 

いやー、もうね、サクラ先輩がおいしすぎるんですよ!!

お口ぐちゅぐちゅに例のM属性開花なエンディング、献身っぷりと容赦ないヤンデレ具合、さらに甘えたがり属性がついてそれをアオイが見抜いているときたもんだ!誰が萌えずにいられようか!

一人で思い詰めて一人で勝手に壁と枷を作って自己嫌悪込みで自分を追い詰めている辺りもとても好きです萌えます……。

 

 

 

【キャラクター・エンディング】

 

・アオイ

 

一番の爆弾を抱えていたのはやっぱり彼かなあと思います。

あざといキャラと見せかけて見抜くところは見抜く怖さがあり、その得体の知れなさをはっきりと感じ始めた頃にまた彼の弱さが見えてくるというこの流れですよ。

トゥルーエンドを踏まえると、アオイにとっての運命の人はヒナタだったけど、助けたい人はイツキで、愛した人はサクラ先輩だったのかなー、なんて。恋愛ゲーとなるとどうしても恋人こそが最終目的な印象になってしまいますが、この作品はそういう型通りの終着点がない分、あるがままの関係が受け入れやすくて良かったです。

 

 

 

・イツキ

 

茶髪で垂れ目の色っぽい少年だと思っていましたが、ツリ垂れ目?な赤毛さんと判明。ごめんよごめんよ。何にせよキャラデザが一番好きな子です。

初めてのエンドは案の定、沈黙の丘抜けだせないエンドでした。そのせいか、印象に残っているのもこのエンドです。壊れ切っているのがひしひし伝わる台詞もまた絶望的で響きますよね……。独白にふっと敬語が混ざって自己完結していくのがエグイほどリアルでした。

一方でトゥルーエンドに辿りついた時はもう、たまりませんでしたね。シンノスケのごめんなさいしようのくだりがまた良くって。「世界一!かわいいよ!」と叫びかけたものです。そして応援したい気持ちが高まりきったところであのスチルですよ。かわいいだけじゃない、かっこいいのがISUKI∞の魅力でしたね!!!

余談ですがUVER大好きなのでテンション上がりました。

あとなんやかんやでシチューの具を買ってもらうイベントが大好きです。ちょろいぞイツキ!根が良い人すぎるぞイツキ!可愛いぞイツキ!

 

 

 

・シンノスケ

 

実は一推しのキャラです。だって可愛い!健気!切ない!素敵!

いつでもどこでも八重歯をのぞかせてにぱーっと笑ってくれていて、もうたまらん可愛いです。

他のキャラに比べて弱みや毒が少なめに見えるのは、かなり小さな頃に、その、終わってしまったってことで、他キャラと立場が違うからなのかなあと考えてみたりもしたのですが……。過去のエピソードを見る限りだと、無意識であれ意図的であれ、明るくいよう笑顔でいようと努めるのが彼の生き方の根本にあって、もうそこは変えられないし変える気もないのかなあというふうに今は解釈してます。

彼自身はこじらせていないぶん書くことも少なくなりますね。純粋に愛でたいです。プリンとかあげたい。

 

 

 

 

・サクラ先輩

 

褒められたい人。というのがやっぱり真っ先に来ます。

勿論今はアオイだからこそだとは思うんですが、きっと、例えアオイじゃなくて親であってもあの使用人さんであっても、誰かがたった一言「良く頑張ったな」って言ってあげれればそれだけで彼は幸福になれると思うんですよ。逆に言えばそんなちょっとした幸せがあの家では得られなかったしそのためだけに彼は一生懸命だったってことですよ。悲しすぎるでしょう。

わざわざ無粋に文字にしなくたって、アオイはそういうところまるっと見抜いているからこそああいう態度でいるんだと思うんですけどね。先輩としての顔も立ててあげなきゃで、いやぁプライドってのはややこしくって可愛いものです。

エンドは案の定ミッドナイトブルーが好きです。大好きです。最高です。

ハッピー的な意味ではやっぱり、アオイヒナタのトゥルーエンドでの報われる流れのほうが印象的でした。痺れますよね。

 

 

 

・ヒナタ

 

名前の通り、お日様みたいな子でした!

あんな背景事情があってなお、ああやって元気に突っ走っていけるのは本当凄いですよね。後日談の立ち絵を見た瞬間に込みあげるものがありました。

あの後日談で出てきた意味深なキャラ達は他作品のキャラみたいですね。どうも今はお会いできない?ようなのですが。

全クリした後の起動画面も良かったですね……。切なさは残るものの、彼の笑顔にほっとこちらも微笑みが零れる素敵な一枚絵でした。

 

で、またトゥルーエンドの話。これは良い悪いとかではなくてあくまで立ち位置の問題として、アオイとヒナタ、二人だけでは本当の大団円に辿りつけないわけであって。もちろんイツキとサクラだけであってもアオイを救えなかったと思うんですよ。特にこの二人はアオイに救われる側なので。

けどヒナタが出てきて、イツキとサクラに発破かけられるあの流れ、見ようによっては、3人で力を合わせてアオイを暗い所からひっぱりあげたとも取れると思うんですよね。恩返しというのもちょっと違うかもだけど、やっとアオイが救われる番が来たというか。

ごちゃごちゃしてきた!アオイとヒナタを救うためには本当の意味で全員揃わないと駄目だったしそういうところにかけがえのなさが感じられて最高でしたねってことでした!

 

 

 

 

 

色々と書き散らかしましたが、色んなキャラの想いや生き方がキラキラ光る素敵な一作でした。

 

 

 

Blue-Lemures

 

最後にエイプリルゲー「ブルーレムレス」の感想をちょこっと。

BLゲーのお約束を思い切り逆手に取ったメタギャグゲー。おまえらこんなの好きなんだろ!と言われてるのにその通りです!とつられてしまう楽しさがありました。

本編の余韻を楽しんだ後、ちょっと一区切りつけて気分を変えたいときにプレイすると良いかもです。