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うそうさ〜第二号室〜

フリゲ!鬱展開!ヤンデレ!万歳

フリーゲーム「かたわら」感想

ノベル 恋愛 和風

「選ばれし一般人は驕るよりまず戸惑う」

一万人目のお客様な前置き。

 

えー、今回は睦月朔さん企画の共同製作フリーゲーム「かたわら」(http://katawara.kuchinawa.com)の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。とりあえずリンクは公式ページのみで、企画以外のスタッフの方割愛させて頂く形で申し訳ありません。

 

ジャンルは女性向け和風ファンタジー恋愛ノベルゲーム。必読にはほのぼのを目指したので甘くはないかも~と書かれていたのですが、個人的にはわりと糖度高めな印象でした。口説く口説かれるというよりちょっとずつ寄り添い合って想いを深めていくような感じの恋愛だからこういう注意書きがあるのかもしれませんね。

 

というわけで、さっそく印象に残った点など。

 

 

 

  • 芯の通った世界観をさりげなく描くストーリー

 

和風ファンタジーな世界観で、妖・術・土地神様などがキーワード。それぞれのキャラにある特殊な設定が、エンドで見事に噛み合うあの構成には痺れるものがありました。

特に上手いなと思ったのは、ちょっとしたエピソードや演出でさりげなく世界観が深められている点です。単に置手紙をするのではなく式神を飛ばしたり、ヒロインのお手伝いシーンで村が自給自足で成り立っていることを示したり。そもそも冒頭からして、他人の家でも気軽に入れる親しさや村社会の親密さがくどい説明無しにさらっと描き出されています。いやー、こういう、描写だけで伝わってくる世界観って良いですよね。下手に専門用語を使うよりもどっぷり浸れる感じがします。

勿論萌えたのはあの“手を出すとやばいことになる”あのアイテムです。既プレイの方ならこの書き方で通じるかな。萌えました。どんな想いであれを作ったのか考えて二度萌えました。ありがとうございました。

神と人、術を持つ者持たない者、大陸の人と外の人、などなどの異文化交流的な側面も多かったように思います。わからないところが多いからこそお互いがちょっとずつ理解し合っていく――みたいな展開がお好きな方にはツボかもしれません。

 

 

 

  • ギャップ萌えが光るキャラクター

 

結論から書くとハマりました。だだハマリでした。びっくりするほど好みでした。しかも三人とも!!!

複数人攻略対象がいるのに全員が大本命というのは本当初めての体験です。なのでネタバレ込みで追記にがっつり書くとして、ここではふんわりとしたことを書いておこうかと。

共通して感じたのはギャップ萌えです。序盤でキャラのテンプレートな一面を見せておいて、ヒロインと想いが通じた後に本来の気質や意外な成長っぷりを見せてくれるのがもう、たまりませんでした!今までかっこつけて隠してたところがちらちら見え隠れする感じにどきどきします。つっけどんなキャラの優しさにきゅんときたり、にこにこ明るい子が実はちょっと寂しい面も持っていたり、なんて設定に萌える方向けです。

ヒロインも選ばれた運命にただ流されるだけじゃなくて、彼女なりの理由をちゃんと持ってその道を選んだり、潔く決意したりしていたのが好印象でした。時には悩む弱さがあるのも共感できて良かったです。

 

 

 

  • どきりと見惚れるグラフィック

 

立ち絵のクオリティがとにかく高い!ここを真っ先に推したいです。特にクチナワの真っ赤な目はさりげなく光っているように見えて、とても引き込まれました……!見つめ合って文章を止めちゃうこともたびたび。かっこいいです。

あとくるくる変わる表情、何より双子が怒った時の気迫はただならぬもので、見ているだけで震えがきそうなほどでした。睨まれたい。睨まれたい!!

キャラデザ自体も皆好みでついつい見惚れてしまいます。サカキとスグセで服のパーツがアシンメトリーだったり、逆に黒白神様がお揃いっぽかったりするのもツボでした。

ヒロインちゃんはスチルだけの登場になりますが、こちらもほどよく好みな長さの黒髪で嬉しかったです。やっぱり女の子の黒髪は良いですね……。

 

 

 

 

一か所だけ残念だったのはデフォルトの文字フォントに癖があり少々読みづらかった点ですかね……。フォント変更はできますが、起動するごとにリセットがかかるらしく、毎回調整するのは少々面倒でした。

とはいえ、デザイン的な意味でかなり和風らしさが出ており、雰囲気に合っているのは確かだよなあ、なんて。

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

丁寧に距離を詰めていく恋愛描写が魅力で、とにかく後日談に悶えました!

バッドでは切なくトゥルーではがっつり甘く、かつしっかり練られた和風設定が楽しめる一作です。

 

追記ではネタバレ込みの感想です。ご興味ある方は右下よりどうぞ。


 

 

 

ネタバレ注意!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • クチナワ

萌えた!!!!

いやなんというか、天然無垢な感じなのに見た目は大人のお兄さんというだけですでにギャップ萌え甚だしく大変美味しいのですが、さらにヒロインと想いが通じた後のあの嫉妬のくだりにやられました。隙を見せぬ二段構えなんということだ。

彼とのエピソードは前述の通り異文化交流も含む感じで、人の感情や振る舞いに関してはまるで子どものような彼が可愛らしく見えました。あえて言うならクチナワがヒロイン≠白蛇と感じ始めるくだりのきっかけがちょっと掴めなかったので、個人的にここはもうちょい突っ込んでほしかったところ。でも、気づけないくらい当たり前の些細なところから気持ちが変わっていくというのもこれはこれで良いのかもしれません。

あと、ヒロインとクチナワとがちょっとずつ互いを理解して寄り添い合っていく感じがまさに、タイトルの「傍ら」を体現していてもう最高でしたね。

逆にこの理解をある意味で諦めてしまったのが一周目のエンドになるのかな。一周目エンドもトゥルーエンドもクチナワとしては幸せなんだろうしどちらが良いと決めつけることはできなさそうですが、どんな結末であれずっとふんわり笑っていて欲しいなあと思えるキャラでした。クチナワ自身は見守る側の立場のはずなのにプレイヤーとしてはむしろ彼のほうを見守っていたい気分にさせられるんですよね……。良いキャラだ……。

 

 

  • スグセ

好きだ!!!!

いやなんというか、彼に任せると絶対に何とかなる感が凄くて、他二人と比べれば境遇的な意味で持っている力は低い(はず)なのにこれだけの信頼感が抱けるのはやはり、彼の陰ながらの努力やヒロインへの健気さがあるからだろうなあと思ったりしました。勿論彼にも限界があって、まあそれが某バッドエンドだと思うのですが、そういうふうに超人化されないところもまた、スグセがスグセの力で頑張っている感じがあってとても素敵でした!

あれだけヒロインのことを想っていながら一見つっけどんなのもまた。よい。クールに見えて存外ガツガツ来る感じなのも実に。萌えます。全力でヒロインを気遣ったうえで抑えきれず零れ出てる感じがたまりません!

あとこれ非常に個人的な話になって恐縮なんですが近頃「少ししつこいくらい許可を求める」展開にすごく萌えを感じていまして、後日談がとても、とてもダイレクトに来ました。ありがとうございました。

他のルートでもひっそりと彼の並々ならぬ想いを感じるシーンが混ざっているので、スグセとのトゥルーエンドを見た後に他キャラの後日談やエンドを見るのが何やら申し訳ないような気がするほどで、でもスグセ本人としてはヒロインの幸せを第一に考えてくれるんだろうなあとか想うと、もう、好きですね!

 

 

  • サカキ

惚れる!!!!

いやなんというか、ヒロインに対しては常にお兄ちゃんしてるってところが上手すぎる設定ですよね。後日談での甘え上手な一面や、おまけ過去話での怖がらないで的なモノローグにはもう、ああ確かに気質としては本当にサカキのほうが弟なんだなと納得させられまして、たまらん、萌えました!ずっずるい!かっこいいところを見せておいて不意に弱ったり寂しがったり甘えたりするのやられます。サカキ自身はかっこつけようと頑張っているので媚びが無いところもパーフェクト!パーフェクトお兄ちゃんな弟キャラでした。

サカキのほうが接触多めだったのでけっこうグイグイ来るのかと思いきや、後日談では肝心のところでは少し二の足踏んでいるイメージもついてきて、その根底に過去モノローグにあった自分にはスグセとヒロインしかいないみたいな考えがあるからこそちょっとだけ躊躇っているのかなあとか妄想し出したらもう、泣けてくるやら萌えるやらでした。

立ち絵としては出してる片腕につい目をやってしまいがちなのですがこのしっかりとした腕をして尚ヒロインにあまり男として意識してされていなかったということがなんだか可哀そうでもあり……w でもそれだけ家族同然な付き合いだったのだと思うと微笑ましくもありますね。

 

 

 

  • 白蛇様

 

一周目エンドやサカキエンドの時は彼女(?)に対して全然不満がなかった、というかむしろ、なかなかクチナワと会わせられないことに罪悪感を覚えてしまうほどでした。

でもこれ一周目エンドの時点でえろのないNTRだと感じる人もいるのかもしれないなあ。私としてはああいう、報われないことを覚悟したうえでの健気さみたいなのは大好きなので展開としては萌えました。

さて一方、スグセエンドやクチナワトゥルーエンドでは逆に、ちょっと身勝手な面にもやっと感じることも。この違いがはたしてどこから来ているのか自分でもわからないのがこれまた不思議。しかしながら、攻略対象の二人がそれぞれの言葉でビシっときつく言ってくれるので、最終的にもやっと感は払拭されました。

一歩間違えればかなり嫌われちゃいそうな立ち位置で、かつ物語に欠かせないこのキャラ。とても変則的なライバルキャラに当たるんだと思いますが、適度に身を引いてくれるおかげで受け入れることができました。ヘイトが溜まりすぎないように上手く調整されていて、作者様のキャラ描写の上手さを感じます。

なんか下手な分析っぽくなってしまったぞ。お固く偉そうに見えたらごめんなさい!

 

 

 

 

 

攻略対象によって印象的な触れ方が違うのすごく萌えました。クチナワは抱きしめ・スグセは手繋ぎ・サカキは頭撫で撫で。終盤はもうその描写が出てくるだけで安心感がありました。素敵。

 

そして豊富な後日談!

どの後日談もたまりませんが、やはり好きなのはそれぞれ手を出したいけど出せない境界で悶々とするシリーズ。我慢する展開大好きなんです。お互いがっつり矢印が出ていて、糖度高めなのもおいしい。どれも丁寧なキス描写があって、とってもにやにやしました!

キャラ同士がくっついた後のいちゃいちゃまでしっかり書き切ってくれる作品は本当萌えに萌えるので大変ありがたいです。

 

 

 

うん、実にツボで、色々と萌えに萌えてときめきまくった一作でした!