「気づいてしまったようだな、その壁が通り抜けられることに!」
バグなんでご報告お願いしまーすな前置き。
えー、今回はまやさんところのフリーゲーム「僕だけがこの世界の」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
基本は一本道、収集要素ありのRPG。
いわゆる、ネタバレがもったいないタイプのゲームです。
ですがやはり触れねば語れまい!ということで、この記事ではそこそこ書き切ってしまうので、察しの良い方はご注意を。
というわけで、良かった点など。
ネタバレ注意!
お約束をぶった切れ!
なんで勇者はタンスのものを持って行っても怒られないの? そんなあるあるの疑問から始まり、町でも船でもダンジョン内でも、いたるところでツッコミが巻き起こります。
要は、王道展開を逆手に取ったメタゲー。
しかしながら本作、ただの一発ネタだけで終わらせない工夫が随所に見られました。気になるヒキを入れたり、熱い展開が差し挟まれたり、等々。ツッコミネタゲーを回収作業ゲーで終わらせるのではなく、しっかり一捻りを加え続けていたところに、完成度の高さを感じます。
どこもポイント高いですが、中でも一番は魔王視点。気になるタイミングで肝心の勇者がいない、ここが一番笑いました。ツッコミてぇ~! あのときほど勇者を待ち望んだ時はなかったろうと思います。
ヒントばっちりの「突っ込み帳」
収集要素である「突っ込み帳」。これは探索や行動で得られるツッコミを集めたもので、いわゆるトロフィーみたいなものになります。おそらく未収集でも進めはしますが、やっぱりこういうのは用意されていたら埋めたいところ。
まずこのツッコミの並び順がストーリー進行に合わせてあるので、取り逃がしがすぐ気づけて集めやすかったです。親切。
また、発見する前はヒントが表示されて、発見した後はツッコミがババンと載せられる、二度おいしく有用なシステムでした。さすがツッコミをメインとするだけあって、プレイヤー側がツッコミたい部分はしっかりと事前にカバーが効かせてあるというね。
また、ヒントと言えば、エンドについても秀逸。一つもそれとは言っていないのに、あのエンドロゴ一つで「おや」と思わせるのが巧みでした。そういえば四天王の名を知った時もさりげなく良い会話だったなあ。
細やかなタイトル画面と顔グラ
基本的に各種デザインはデフォルトで、ツクールゲーをプレイされる方ならよく見かけるものばかり。ですが、主役の顔グラフィックには素材を多用し、表情がくるくると変わります。また、度肝を抜く顔グラが一部紛れ込んでいるところも注目。
さらには本作、進行度によってタイトル画面が変わります!
そこまでド派手な違いではないものの、この一見ネタゲーにぴったりのチープさが、後々じわじわと効いてくる仕様です。しかもその変化がボスを倒す度なのでけっこう細かい。短編ゲーなのでもしかすると一気に駆け抜けてプレイできるやもしれませんが、個人的にはちょこちょこ休憩をはさみつつ、この演出を楽しんでみてほしいなーと思います。常に叫び通しでツッコむ彼も大変かと思いますしね。
これしかないタイトル
プレイする前は「せっかくのネタゲーなんだしもっと突き抜けたタイトルにしてもよかったのでは」と思っていたんですよ。偉そうにも。
ですが、エンドを見るとなるほどこのタイトルしかない。気持ち良かったです。
とまあ、こんな感じで。
ネタゲーだけに留まらない、丁寧さと驚きが見られる一作でした。
追記ではネタバレありきで、取り逃がしやすそうなところのメモだけちょこっと。
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攻略覚書
・かたくな
今はあちらへ行きましょう!に全力で逆らう。
・実質1択
重要な選択肢ではいいえを連打するのが常識。
・隠しエンド
エンディング後にセーブしたならロードするよね。