「最後の最後だけあなたが見えたよ」
こんな表情をしていたのかな前置き。
えー、今回はへもへもさんところのフリーゲーム「はしばみ色の瞳の中は」の感想をつらつら書きますね。
幸福の裏の真実が明らかになっていく系ノベルゲー。と言えば伝わるでしょうか。自分の好きそうなあれです、はい。
まずはネタバレがない程度に良い点を挙げていきますね。
癒しのデフォルメ絵
要所要所で可愛らしいデフォルメ絵が出てきて和みます。お気に入りは追いかけっこしてるあのイラスト……って書き方で、既プレイの方なら通じるかしらん。時々出てくるご飯のイラストもおいしそうでした!食べたい!
外国らしいほのぼのタイム
ご飯に関連して。朝食とか病人食とかもそれらしいものが出てきて、外国らしさを感じます。他にも、各場面にロイドとの執事らしい交流が見れて、全体的にほのぼのとストーリーが進みます。うん。幸福ですね…………。
こういう、ちょっとした場面でそれらしさを演出してくれるのが良いなあと思いました。
ハッとする演出
とあるエンドでの演出、これが私忘れられません。詳しく書くとあれなんで、後で追記に隠しますが……。是非、自分でプレイして見てみてほしいです。
場面切り替えの自然さも良かったですねー。カットインって多用すると冗長になっちゃうように思うんですけど、この作品はちょうど良いところで使ってあるおかげで、プレイの区切りにもなって助かりました。
じわじわとにじみ出る不穏さ
「なんとなく不気味」な予感を抱えつつ、ストーリーは進んでいきます。一周目が終わる頃にはきっと、なんともいえない怖さを感じることでしょう。
そう、この話はただそれだけでは終わらないのです。
この不穏さを煽るストーリー具合が非常にうまいなあと思いました。
とまあ、こんな感じで。
追記からはネタバレありの感想です。本当、ネタバレ無しで楽しんでほしいゲームだったので、既プレイ良ければどうぞー♪
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ネタバレ注意!
ストーリーとエンディングについて
何かあるだろうな、とは思っていたのですが。
想像以上に衝撃的な裏だったので、真相を見た時はあまりのショックに起動画面のままで固まってしまいました。それが演出に凝ってるED2だったものだからなおさらです。いやあ、良い鬱展開だった。
お気に入りなEDはED3です。こう、どうあがいてもどうにもならなさそうな絶望感が……ね。
どれにしても、メイン3人の中で明らかに悪人!って断言できる人がいないんですよね……。ヘイゼルは兄を拒絶しすぎていて、ロイドは無頓着すぎて、レイバンは思い詰め過ぎて、でもこれって全部致し方ない理由があるからどうしようもなくって。これもまたやるせなくて、たまりません。
だからこそ、真実のわかるルートのショックが強いのかもしれませんねぇ。
本当ならED4・5辺りの、真実を受け入れて進んでいく話が一番褒められるべき展開なのだろうとは思うのですが。皆、根っから悪いわけではないのに……というすれ違いと、片方を選ばなければならないことが辛くて(良い意味でですよ!)。そういうのもあって、ED3が好きかなあと思います。
キャラクターについて
・ヘイゼル
縦ロールはロマン。
芯があって元気で心根は優しい、まさに理想の女性です。ED5ではその強さと大胆さに惚れなおしました!
屋敷での純な反応を見ていると、過去回想での、いじわるされてツンとしている彼女のギャップがすごくて……メイドてめぇ!となります、つい。
・レイバン
真相を知った後は、もう、「好きなだけ暴れておいで……!許す…!」と涙ながらに訴えたくなるような、ねえ。本編でやらかしてるっちゃあやらかしてるんですけど、それでもさあ!!好きなキャラです、はい。
・ロイド(真)
どうしても自分がレイバンびいきなので、永遠の二番手になってしま……ごめんなさいごめんなさい。
敵陣に乗り込んでくるガッツは素直に褒め称えたいです。
他には、そうだなあ。
コンプリートした後の起動画面がお気に入りスチルだったりします。兄弟の性格の違いが寝方に現れている気がしてほっこりしたり。こうして三人並べる日がいつか……うるうる。
私が好きなヤンデレ鬱展開要素はもちろんあるんですが、それを乗り越えていこうとする展開も印象的です。バッドエンド好きはもちろん、そうじゃない方にも勧めてみたい、完成度のゲームでした!