「同じ嘘なら笑わにゃ損損!」
嘘みたいに馬鹿みたいな大騒ぎキメてやりたいな前置き。
えー、今回はノラさんところのフリーゲーム「四月とたぬきの化かしあい」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
1プレイ3分程度のミニゲーム集。日刊更新のブラウザゲーとして公開されていたんですが、おまけを加えてブラッシュアップされたバージョンがふりーむ等でも公開されました。
というわけで、良かった点など。
締め切りに追われる作者様の苦悶の声
一番の見どころとして挙げたいのがここ! 締め切りに追われる作者様の呻き声です! ここでいいのか?! でもここが好きなんです!
本作のミニゲームは、クリアすると編集後記として作者様の数文の開発日記のようなものを読むことができます。ネタがないと呻いたりギミックに苦労されていたり。といっても恨み言はなく、カラッと楽しく七転八倒している文体です。なんというか……修羅場に呻いているオタクを見たい方向け……?
ゲーム制作者の本音が出ているので、プレイ専としても意外なところが多くて面白かったです。プレイしている側からすると複雑そうなゲームなのに意外とサクッと作られているみたいだったり、逆に軽く思えるミニゲームのほうが時間がかかっているらしかったり。やっぱり作ってみないとわからないこだわりとかもあるんだろうなあ。
多種多様なミニゲーム
ゲームの種類も豊富。すごろく、迷路、おつかい、宝探しなどなど。基本的にはADV寄りで、アクション要素もゆるめの難易度です。推理ものも最悪選択肢を総当たりでクリアできる優しい仕様。
ゲーム内に各ジャンルごとのオススメがあるので、つまみ食いして遊びたい方も遊びやすくなっています。ちょっと暇をつぶしたい時に手を付けやすくて良き。
さりげなく多い差分とエンド分岐
あと着目したいのが、それぞれのミニゲームに分岐が仕込まれていること!
選択肢はもちろん、エンドまで用意されていることもあって、一作一作がきっちり「ゲーム」しているところがすごく楽しかったです!
さらには日によって顔グラが変わったり、ちょっとした立ち絵が挟まれたり、グラフィック面も多彩でした。
他にも、分岐や会話差分を回収しやすいタイミングでセーブが挟まれたり、コンティニューがついていたりと、プレイヤーにも優しいつくり。作る側としては時間と戦いながら作られていたんだろうと察しはつくのですが、その中でもプレイする側の視線を持って作られているような印象でした。限られた中でも、遊びやすさや楽しさを最大限に追及されている感じ? これはファンになりたくなっちゃうな~!
ブラックジョークと謎理論が飛び交うギャグ時空
物語の方向性は、基本的にはギャグ寄りの狂気です。
何がポイントって、ツッコミが不在! 時にはセリフ、時には画面端の珍事、時には容赦なくすっ飛んでいくキャラクターなど、あちこちにツッコミどころが仕込まれているのがまた笑いを誘います。いやもうおかしい点が多すぎて大好き。
シュールなギャグからブラックジョークまで、楽しかったです!
ちなみに笑いだけじゃないのも本作の魅力。中にはじわっと不穏を残す展開や、ノスタルジックを掻き立てる話もあるので、要注目です。
とまあ、こんな感じで。
パワフルな女の子、ブラックジョーク、ミニゲーム集などに惹かれるものがある方は是非どうぞ。
なお本ブログの客層的にはサーカスの話がオススメ。一番不穏で考察しがいがあってほんのり病みです! 素敵!
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