「アレをこう、あの、どうこうして、たぶんお前がやったんだ!」
雑な前置き。
えー、今回はふぁるこむさん製作のフリーゲーム「白い殺意」の感想をつらつら書きますね。例のごとくレビューっぽいかも。
第5回ウディコン参加作品で、エントリー番号は35です。ジャンルは推理ノベルゲーム、プレイ時間は1時間ほど。
しっっっかり考えて真相をあきらかにするのが目的ではありますが、詰まった人用のネタバレ回答も同梱されている親切設計です。
本格推理ノベル
ウディタでノベルゲームって作れるんですね!!そこにまずびっくりしました。
それこそミステリ好きには嬉しいゲームなのではないでしょうか。いかんせん私は有名作すら読んだことない素人ですが、それでも問題なく進められます。
肝心の推理パートは、選択肢ではなくまさかの自力で答えを入力するシステム。これに関する作者さんの意図や挑戦状も書いてあったので、ふむふむ面白い試みだなあと思いました。色々考えつつやったんですが、うーん、残念ながら自力クリアはできず。が、新鮮で楽しかったのは確かです。
「おーなるほどー!」といったあのすっきり感は、やはりミステリならではってやつなんでしょうかねぇ。
見栄えの良い立ち絵
横から立ち絵がぬるっと出てくるのでこれまたびっくりしましたw
登場人物には全員に立ち絵があります。これって意外と珍しい。おじさんやDQNなど、キャラの描き分けもばっちりされていてクオリティは高めです。萌ちゃん可愛いよ萌ちゃん。
あえて言うなら、ショッキングな場面でもキャラの立ち絵がそのままで笑顔だったりするのが違和感ありでしょうか。
まあでもあの人数分を増やすのは大変でしょうし、事件の時のシルエット演出などはどきっとしたので、十分です!
システム面もなかなか
スキップやクイックセーブロード、ウィンドウの透過具合など、調整がしっかりできる嬉しい仕様です。ただ、オートモードがないこと、画面上で放置するとポインタが消える仕様は不便でした。両方合わせてプラスマイナスゼロかな。
疑心暗鬼な濃いキャラクター
DL時点で犯人当てが必要だと言うのはわかっていたので、腰を据えてプレイし始めたのですが。
もう、あっからさまに怪しいキャラがいっぱいいるんですよ!w
何が事件に続くのかとどきどきしながら、「なんか怪しい」と「証拠が無いから推理せねば」を繰り返しつつ進む、あの思考錯誤とハラハラ感がたまりません。
動機は少し意外でした。キャラ同士の関係性もさらっと流されます。でも、目的はあくまで犯人当てなので、まあそんなもんかなーと。変に余計な情報があっても混乱しちゃいますしね。
とまあ、こんな感じで。
タイトルの「白い」というのはどういう意味を含んでたんでしょうねぇ……。現場にあったアレだとするとちょいとお恥ずかしい? やっぱりこれもミステリ系の元ネタがあるんだろーなあ。
コンパクトにまとまっているのでプレイしやすく、推理もブレなく楽しめる、良作だったと思います。
ミステリ好きさんはちょっとした腕試しに、そうでもないけど興味がわいた方はネタバレも楽しむつもりで、やってみてはいかがでしょうか。