うそうさ〜第二号室〜

フリゲ・鬱展開・ヤンデレ 万歳!

フリーゲーム「Wish Disproportionate」感想

「魔王別に本気じゃないし!勇者とか一捻りだし!お情けだし!」

よしよししてやりたくなる前置き。

 

 

えー、今回はみずのみばさんところのフリーゲームWish Disproportionate」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

実は先に同作者様の次作「キャンディリミット」のほうをクリアしていまして。そちらのあとがきにこの作品のことがちらっと語られていたのでプレイしてみました。結果、もちろん知らなくても支障はないけれど、知ってるとネタが1cm補完できるくらいな割合かなと思います。

 

ジャンルはRPGとありますが、私のプレイ感覚だとADVな印象。さくっと一本道な短編です。

 

 

というわけで良かった点など。

ぼかしてはいるつもりですがネタバレ注意です。

 

 

味のあるランダムコマンドバトル

 

戦闘のチュートリアルは一切なし、回復すらなし、やってわからせる脳筋仕様のなかなかに尖ったシステムです。

といっても、雑魚敵全てを倒そうとしない限りは詰まない難易度のはずなので、ある程度試行錯誤して慣れる余地もきちんと残してあります。画面もシンプルなのである程度ルールも察せれるつくりです。

そして、ある程度わかってきたところで挑みかかるラスボス戦がまた熱いこと! キー操作も合わせて盛り上がりがすさまじかったですねぇ。

 

いかんせん難点もあって、バトルに時間がかかるところは気になりました。キックや敵モーションなど、近距離系の技はもうちょっと移動を早くしてさくさくバトル感を出して欲しかったかなという気持ちです。ランダムコマンドの関係で待ちターンも出てきがちですし。

 

といってもやっぱり短編なので、序盤は気になるかな、くらいのもの。

強技は演出もド派手ですし、ドット絵のマオウちゃんが動き回るので見ていて楽しかったです。パートナーがいる時といない時とで会話にバリエーションがあるのもにこにこしました。

 

バトルコマンドの名前も良いんですよねぇ。

「カッコイイポーズ」「マオウ☆パンチ」「そして、宇宙へ……」などなど。見ただけで納得いくものから、なんぞこれと思わず手が伸びてしまうものまで多種多様です。

おそらく殺る気の%で発生率が変わってるんですよね。個人的に「おひるね」はレアな気がします。癒されました。

 

 

 

 一本筋でまとまりのよいストーリー

 

クリアして真っ先に感じたのは、このお話の主人公は二人なんだなあということです。

ファンタジーな世界観を構築しつつも設定は最低限に抑えて、ラストに向けて必要な情報が全て回収できるストーリー構成だったように思います。飲み込みやすく、のめり込みやすく、そして驚きもあって熱い。短編らしい良いまとまり具合でした。

おしまいがすっきり爽やかなのも、作品全体の明るい雰囲気に合ってて良い感じ。

 

 

 

思い悩みをぶっ飛ばすな脳筋マオウちゃん

 

魔王様を名乗りはするものの、つい「ちゃん」付けで呼びたくなる主人公です。コミカルな会話がまたかわいい!スカッと明るい主人公ってやっぱり元気が出ますよね。

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

普通にプレイすればシリアスと笑いとが交錯する友情物語なんですが、ついつい百合として見たくもなる、かわいい女の子二人の世界征服ゲーでした。陰陽CPはいいものだ!

 

熱い友情物語、オリジナル戦闘などにピンとくる方向けの一作です。

 

 

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フリーゲーム「キャンディリミット」感想

「たとえ刷り込みでもやりたいことはやりたい!」

中身は本気な前置き。

 

 

えー、今回はみずのみばさんところのフリーゲームキャンディリミット」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

お店を開いてお菓子を売りまくる育成ゲー。経営要素は少なく、どちらかというと作業ゲー寄りのプレイ感です。

 

そして、これを言うことで既にバレるような気もしますが、とにかくネタバレがもったいない作品でもあります。なので、少しでも気になっている方は一度自分でプレイしてみることを強く強くオススメします。

 

記事内でもぼかすつもりではあるのですが、やはりバレの部分が魅力でもあるのに加え得て私が書きたがりなので、未プレイの方はご注意ください。

 

 

というわけで良かった点など。

 

 

使い分けの妙が見えるフォントとグラフィック

 

フォントは手書き文字風、主人公キャンディの顔グラは大口開けた笑顔、背景は手描き感満載のゆるゆる具合。全体的に、小さな子がクレヨンで描いたみたいな雰囲気の画面構成になってます。このゆるゆるさがすごく作品の雰囲気に合ってるんですよねぇ。

で、それだけじゃないからこそ話題になるものでして。

途中からパッと雰囲気が変わるんですが、そこにきてやっとこのゆるい雰囲気の神髄に気付きました。フォントや画風の使い分け、さらには文字表示のやり方や、シルエット表示や暗転で黙して語らせる等々、とにかく視覚的な演出がばつぐんです。

 

 

 

作業ゲーと戦略ゲーのほどよい配分

 

前述の通り、序盤はゆるゆる作業ゲー、途中からけっこうピーキーに戦略を練るゲーに様変わりします。

狙った素材が手に入らないのは商売ものあるあるですね。とはいえ、終盤ではちょこっとブーストがかかるので、レシピが全く埋まらないということはないはず。

序盤余りがちな素材がきちんと後で使えることもあり、上位互換な探索ポイントが無いので最後まで初期の探索場所へ通えるところも良いなあと思いました。始まりの思い出を大事にできる感じ。

 

緊張感あふれる展開のあと、ゆるっと進み、そしてまた引き締まる。物語の展開に合わせてプレイ感覚もほどよい緩急がありました。

 

 

 

タイトルの意味に痺れるドキドキ感

 

明確なタイトルコールこそありませんが、プレイしていくうち、このタイトルがザックリと刺さってきます。

多少の無理は効くような難易度になっていると思われますが、ある程度「やってわからせる」雰囲気があるので、ゲーム慣れしてない人にはきついかも。

とはいえ、説明書きはしっかりしているので、チュートリアルが無いと足踏みしがちな私でも無事覚悟を決めてプレイできました。なのでやっぱり、「とりあえずやってみる」が一番合う作品だと思います。

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

あっと驚く展開や、ほのぼのとシリアスの混在、前向きに頑張る女の子が好きな方向け。

 

追記ではネタバレ込みの感想など。

 

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フリーゲーム「金リカ2」感想

「元を生かしてこそのアレンジ料理」

暗黒料理は冒涜的な前置き。

 

 

えー、今回はVIPRPG紅白(イグサ様)のフリーゲーム金リカ2」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

正式名称、というかタイトル画面の作品名は「金髪リカバーちゃんがダンジョンに潜るゲーム2~はい設の物語~」。2と書かれていますが実質1のリメイク作のため単品で遊べるとのこと。

実際私はこの作品から入ったんですが、目立つ前作ネタも無くすんなりと最後まで楽しめました。

 

まず前提として、VIPRPGのため独特のノリと効果音が多いこと。もしもシリーズや魔法具現化の設定にも触れているため、ある程度VIPRPGを遊んでキャラの設定を知っておいてからのほうが楽しめるかと思われます。

 

さらにもう一つ、最重要な前提としてこの作品には元ネタがあります

フリゲ好きなら一度は名前を聞くであろう名作、『Ruina ~廃都の物語~』です。

こちらもある程度、中盤くらいまで進めておくと味わい深くなる――というよりもどうしても構造上原作のネタバレを含んでしまうので、未プレイで金リカが気になってる方はこれを機に遊んでみることをおススメしたいです。

 

 

 

と、紹介が長くなりましたが、以下良かった点など。

軽いネタバレもありますので察しの良い方は注意。

また、Ruinaのほうのネタバレも一部含まれますのでご注意ください。

 

 

 

これでもかと仕込んである原作リスペクト

 

かくいう私はVIP版Ruinaと聞いたからこそDLしたクチなのですが。

基本システムのみでなく、ボスの攻略方法やダンジョンの小ネタなど、あちこちに原作リスペクトが感じられ、まさに愛がなければ作れないであろう一作でした! 

起動してダンジョン潜って、BGMでまずもうにやけますもんね。夜種王等のインパクトあるネタのみでなく、細かい探索ポイントやのっぺりと動くカーソルの速度、料理・生存術のコスパの良さなどあちこちに原作らしさが伺えて、「分かる人にはわかる」ファンならではの楽しさがありました。

 

 

分岐する世界とオリジナルな味付け

 

さて、上記のように原作愛が多々感じられる一方で、リスペクト元へおんぶにだっこではないところもこの作品の良いところです。

原作おなじみの流れが続く中、中盤になると少し雰囲気が変わります。一部の要素には既視感があるけれど、おや?という感じ。そこからどんどんお話は「Ruina」ワールドではなく「リカバーⅠ」のワールドへ移っていくわけです。この切り替え方が自然で良かったですねぇ。さらにはこうして原作から分岐してしまうことで、元のネタバレも防止できるという。まさに一石二鳥ってやつです。

オリジナルストーリーの部分は特にボス戦前の勢いと戦闘前口上が熱くて、こちらも負けじと片手を握りしめながら全滅しました。楽しかったです。

 

本筋以外のところで言うと、ダンジョンやボスの攻略で一部、オリジナリティある味付けをされている展開があって、ここも思わず舌を巻きました。

例えば序盤なんで書いてしまいますが、魔将ナムリスの攻略。言われてみるとそりゃそうだなんですが、バトルが始まるまではまったく思い当たらなかったので、「ああー!なるほど!!」とつい声に出してしまいました。

みているよネタや暗号文がVIPな変換されてるのもくすっときます。

特にラストのマップが幻想的で、それまでの雰囲気にしっくり噛み合っているのもグッド。

 

TTEXPや休息ポイントがけっこうゆるめに設定されていたり、やろうと思えば中盤でSP全回収出来たりと、難易度が本家と比べてやや易し目なのでとっつきやすいのもありがたかったです。序盤の厳しさは通過儀礼

 

 

 

豊富なキャラと会話分岐の多さ

 

原作でも会話分岐はかなり細かくありましたが、こちらも負けず劣らずな設定ぶりです。

終盤で街の人の会話やパーティの話が変わるのも好印象。さすがにSHIFT会話はないものの、ダンジョン内の探索セリフも種類が豊富で、キャラ選択をする探索ポイントではついわくわくしてしまいました。「ほめてほめて!」がかわいすぎる。

キャラによっては意外な解法をやってのける子もいて、キャラ萌えの面でも楽しめたように思います。

 

 

 

惜しいところ

 

一方、難点としては仲間加入に関するバグ関係でしょうか。

  • 具現化錬成のサポートキャラが死ぬと再召喚できなくなる
  • 町に帰ってきて酒場に行かず再びダンジョンへ潜ると、戦闘やメニューは仲間がいるが探索ポイントでリカバーⅠだけの判定になってしまう

一度パーティを解散すればいいだけの話なので軽微ではありますが、惜しかった点です。

 

あと、上位職の証が2つしか手に入らなかったのは仕様なのかな? SP余っちゃったのでどーんと使いたかったところでした。

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

Ruinaが好きな方、探索重視のダンジョン探索ゲーが好きな方向けの一作でした。

 

追記ではガッツリネタバレ込みの感想など。

 

 

 

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フリーゲーム「Merry X'mas you, for your closed world, and you...」の感想

「現実からの逃避としてフィクションを使うのであればゲームは絶滅してしまう」

プレイヤーを想定しなければゲームは動かない前置き。

 

 

えー、今回は喘葉の森さんところのフリーゲームMerry X'mas you, for your closed world, and you...」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

まず、問題作です。

いや駄目だとかアンチだとかじゃなくて、すごくこの作品は誠実で真摯にできてるんです。“ギャルゲ”を求めてプレイすると後悔しますがギャルゲ慣れしているプレイヤーにプレイしてほしい作品でもあります。なんだこれ。

ともあれ、一本道のノベルゲームです。

 

 

 

というわけで良かった点など。

 

 

徹底したメタフィクションノベル

 

公式の作品紹介文が非常に秀逸なので、もう引用してしまいますが。

「背景素材が用意されていないがために学校から出られない。

 立ち絵素材が用意されていないがために男キャラが登場しない。

 定型的な言動しかできないおよそ脳を所有しているとは思えないヒロインたち。

 あまりにも乱雑に構成された脚本。

 ご都合主義の主人公補正。恣意的な設定。

 

 そして主人公は、自分がそんな糞くだらない物語作品の主人公をやらされているのだと自覚している。」

 

これに尽きます。初めから終わりまでこの姿勢を貫きます。

つまりはメタの極致を追求した一作です。

 

ヒロインに対しても“人”として扱ってはいないので、ところどころ暴力描写があったり凌辱描写があったりとなかなかハードな展開もありはします。が、とにかく理由と検証が精緻に組まれているので、演じさせられている感じがなく素直に読めます。

暴れたり狂気したりの展開を、受け止められる文で書くのって実はめちゃくちゃすごいと思うんですよねぇ。見せつけるような露悪感もなく、わざとらしい狂いもなく(あったとしても次の検証のための一歩として繋がり)、納得感がありました。

鬱展開というよりも「これをどう転がしていくのか?」という興味で一気読みしました。

 

 

 

初手で詰んでるトライ&エラーな生活

 

学校から出れない、テンプレの会話しかできない、まともな生活が送れない。

等々、主人公はとにかく初手で詰んでます。

そこでドンヨリと無力を嘆いたり何かしらの人間的成長を育んだり仲間と共に力を合わせて立ち向かったり、を決してしないのがこの主人公の異質であり魅力でありメタなところです。とにかく終始冷静で、仮に取り乱してもその混乱に対して分析は欠かしません。

 

この作品の大きな魅力は試行! ここが最たるところだと思うんですよねぇ。

それを体現するように主人公はとにかく頭を動かします。そして実証や検証を積み重ねてトライ&エラーな日々を繰り返し続けます。この辺りはループ物の文脈にも近いかも。

ギャルゲをさせられながらもギャルゲから徹底して逃れようとする、この歪みが一部でホラーな描写になったり電波な描写になったりもします。が、それすらも手の内であり実験の一つという印象でした。

 

 

 

デッサン力のある崩壊した立ち絵

 

公式紹介ページを見て頂くと、あれっと首を傾げたくなるスチルがちらほら見れます。少なくとも立ち絵の可愛さを推すにはちょっと厳しい画力です。が、画力のガの字すら知らない私がこう言い切れるのは勿論理由があります。

 

せっかくなので公式紹介MAD↓

www.nicovideo.jp音ハメが最高ですよね。好き。

 

グラフィックそのものというよりはこの、あまりにもギャルゲらしい制服・髪型・目の描き方・全てがメタとして切り込まれていく徹底ぶりに着目したいところです。わざとデ狂い起こしてる立ち絵、ここまで狙っているとは驚きで思わず唸りました。

リアルな写真がギャルゲ画風に混在したスチルはもう、ギャップやミスマッチを通り越してグロテスクですらあります。この歪み、違和感、生々しさをとくと味わえるのもこの作品の魅力の一つです。

 

 

 

話題の引き出しだらけの濃厚なテキスト

 

言ってしまえばメタをメタとして斬り捨てる構造がどこまでも続いていくわけなんですが、それを飽きさせないのがこの主人公、通じて作者様の引き出しの多さです。

デッサン理論から哲学科学人体の云々に文学描写まで、そこにギャルゲ文脈と二次元あるあるなテンプレまでぶち込める筆力がとにかくやばいです。教養ってのはこの幅広さに出てくるものですよね……羨ましい……。

かなり噛み応えがある文かつ一部の専門用語は知っているものとして進むところも多くはあるのですが、省略される部分は枝葉がほとんどなので、根幹の部分の理解はスムーズにいくのではないかなと思います。わかった気になってるだけかもですが!

 

 

とまあ、こんな感じで。

哲学、電波ゲー(の皮をかぶった実験ゲー)、ギャルゲ、メタ展開などにピンとくる方向け。

追記では考察というか、クリアして痺れと共に書きなぐった解釈など。

 

 

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

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フリーゲーム「アンドデッドデカダンス」感想

「信頼は裏切ってこそ深みを増すもの」

舐められては期待に応えるしかない前置き。

 

 

えー、今回は大人の道楽さんところのフリーゲームアンドデッドデカダンス」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

天然寄りなメカクレお姉さんが神様ショタに死姦されまくる、アクションエロゲー。だいたい全エンド見てクリアまで1時間強くらいの短編です。もちろんえっちなゲームの記事なので18歳未満の方は別記事へどうぞ。

 

 

というわけで良かった点など。

 

ハードな設定と愛され系な展開のバランス

 

まず、ヒロインが故郷から追い出されていたり、ギルドにちょっとした裏があったり、よくよく見るとわりと鬱な設定が多めです。が、本編は軽快な会話と欲に忠実なえっちで構成されているので、雰囲気としてはほのぼのでした。

死んでる時以外は基本的に合意または流されてえっちするので、いわゆる堕ちな展開も心穏やかに仄暗く読めます。

女の子が可哀想な展開は抜けないけどがっつり犯されて欲しい、そんな人向けの展開でした。

 

 

グロ無し開発路線な死姦

 

死姦というと、死体損壊をして楽しむグロ派や死体に至る過程を重視するリョナ派など色々細分化されるだろうと思われます。この作品の死姦は比較的とっつきやすい描写なのでライト層な私でも楽しめました。

どちらかというと睡姦に近い要素も感じられた気がします。といっても体温など死姦ならではの描写もしっかり入ってるのでポイントはばっちり。

個人的に一番ぐっときたのは、気持ちが処女なのに身体だけ開発させられちゃうっていうアレです。いいよね。あと射精済み下着の着用ネタめっちゃくちゃ性癖なので最高でした。最高でした。立ち絵がしっかり変わるのが嬉しいところ。ショタおねだと必ずといっていいほど見られるパイズリパターンも豊富です。

 

 

スチルの多さとエロステータス

 

RPGといえばエロステータス!と言ってもいいほど好きです。この作品では単純なえっち回数のみでなく、キス・下着射精・妊娠等々の細やかな項目があって妄想が捗りました。立ち絵パターンの違いもおいしかったです。糸を引く下着は最高だ……。

スチルもそうですが、差分やパターンが多くて分岐回収が捗ります。このちょっとした違いがえろを際立たせるんですよ、作者様はよくわかってらっしゃる。スチルやテキストにショタおねの体格差が出ているところにもこだわりを感じます。

そして嬉しいのは回想機能。エンドのみでなく、道中の死姦シーンや、キスのみのシーンもばっちり見直せます。ありがたい……!!

というわけでエロ的な意味でのプレイ面では大満足でした。

 

 

ド下手でもなんとかなるゆるゆるアクション

 

このブログで再三書いた通りアクションがドへたくそな私ですが、例に漏れずこの作品でも30回は死にました。もとい死姦されました。わざとではないです決して。

ともあれ、即時全回復での復活ができる他、換金アイテムなどのおかげである程度強化ができるので、クリアは必ずできます。さらには、いたずらはされて欲しいけど処女は貫きたい、そんな歪んだプレイにも対応できるよう死んでも犯されないアイテムまで完備済みです。至れり尽くせり!

 

場所によって討伐敵の強さが違っていたり、思わぬところに敵が潜んでいたり、サブイベント的なものがあったりと、ゲームとしての楽しさが味わえたのも好印象。たぶんレベル1縛りとかするとけっこう歯ごたえあるんじゃないかな。やったからといって何があるわけではなさそうなので、あくまでマニア向けになりそうですが。

ともかく、レベリングなしでも進める難易度なのがとても助かりました。

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

ショタおね、メカクレ、死姦、褐色、孕ませ、ハッピー鬱などにピンとくる方へおススメしたいエロゲーでした!

 

 

追記ではネタバレ込みの感想など。

 

同作者様の他ゲーム感想↓

shiki3.hatenablog.com

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フリーゲーム「大きな樹の中で」感想

「死んで生きて死んで生きて死んで生きる」
風と共に散る鬱展開も良きものな前置き。


えー、今回はhaze factoryさんところのフリーゲーム大きな樹の中で」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

先んじて書くと、この記事を書いている20170818現在は公開停止中です。
そしてこの記事を投稿する20180616現在は再公開されました。ありがたい。
まあつまるところ、過去作をやってない前提・かつ初期バージョンでのプレイ感想となります。現在は変わってるところも多いかもしれませんが、ご容赦ください。

 

一本道RPG、サブダンジョンなどのおまけ要素は有り、王道ファンタジーの皮をかぶった感じ。

 

というわけで良かった点など。

 

 

高みに進み、初心に帰るストーリー

 

必読に「前半王道RPGです」とあるように、序盤は勇者魔王ものに近いお話が進んでいきます。そして、中盤以降は、お察しの通り少し毛色が変わります。
かなりネタバレがもったいない作品だと思うので、詳しくは追記に格納するつもりですが……。


それでもこらえきれず少し書いてしまいますと。作者様の前作が絡むようで、一部のキャラについてはあらすじのみを浚う形になり、少々追いつききれないところもありはしました。が、最終的にはある程度の全体像もきちんと説明してもらえる作りになっているので安心です。
一歩上のステージに話が進み、階段を登るようにしてお話がどんどん進み、そして最後にふっと始まりに帰ってくるような感じの印象を受けました。中二病が疼いて燃えるところも多かったです。ああいう設定大好き。

 

 

物語の背景を語るサブダンジョン

本編の進行とは別に、自分のペースで探索できるサブダンジョンが複数設置されています。一応必読では、無理にクリアする必要はなく分岐にも関係はしない、と控えめに書かれてもいます。
が、クリアした自分としては切実にその時行けるサブダンジョンは全部踏破したうえでストーリーを進めていくことを強く強くオススメしたい所存です!!


何が素晴らしいってこのサブダンジョン、お話のキーが随所に埋め込まれてるんですよ。
メインストーリーがはっきり明記される形のお話づくりだとするならば、このサブダンジョンは黙していてなおプレイヤーが察するようなマップ作りがされています。ゆえに強烈、実に心が刺されます。大好きです。
サブダンジョンでの情報をある程度手に入れると、本編での一部のシーンもなおいっそう光りますので、ぜひに。うしさんわぁい。

 

 

ウディタ素材の有効活用

驚かされたのが、ウディタで良く見るデフォ素体の使いこなしっぷりです。

ドット絵だけでここまで表現できるのかと!


決めどころでアップになったり、あえてフレームアウトさせて何とも言い難い感情を表現したり、等々。ドット絵のみでも物を訴えるのには十分過ぎるほどのセンスを感じさせられました。なんとなーく、作者様は映画や映像系のスキルを持ってらしそうな印象。
背景画像の使い方も巧みです。サポートキャラ選択時の雰囲気が、BGMも合わせてとても好き。途中出てくる怪物や異空間、赤赤しいマップの作り方も見どころ抜群です。
もちろん止め絵のみでなく、小さいながらも動きまわるドット絵も見られます。わんわんの殺陣が実にかっこいい。通常バトルでも攻撃スキルにドット絵演出がついていて、コマンド式戦闘がにぎやかに見えました。


ポンコツさん(と名前をぼかそうと頑張ったが逆に怒られそう)の三回攻撃がかっこよくて素敵です。

 

 

変わりゆく拠点と人々の話

 

細かいところで言うと、進行度に合わせてサポートキャラやNPCの会話が変わるのも素敵でした。こういうところがRPGの好きなところでもあったりします。
特に印象的だったのは射撃練習をしている教官の台詞ですね……。特別名前が無いキャラにも、さりげなく個性的な設定がつけられていたり、ぎょっと驚く会話をしていたりするので、ついつい回って話しかけたくなりました。


資料やアーカイブがあちこちに落ちていて、自分で設定を拾っていく楽しさとメインストーリーでドンと明かされる楽しさ、どちらも味わえたのも嬉しかったです。

 

 

 

システム面良し悪し

 

お話や演出面では大満足だった一方で、システム面でストレスを感じる面もしばしば。


簡単に挙げると、

  • ウェイトの長さ(会話・マップ移動・仲間選択)
  • 物の売り買いに個数指定や確認画面がない(誤売買が起こりやすい)
  • 買う装備品のステータス上昇値などが参照できない
  • イベントマスが狭く1マスちょうど目の前をキャラチップが通り過ぎてしまう
  • クリア後のセーブを忘れるとおまけ部屋に行けなくなる

などですね。
イベントマス設定に関しては8方向移動のウディタゲーあるあるなので致し方ないとして。噂に寄ればウェイトに調整を加えたバージョンアップ版もあったそうです。なので今は改善されているんじゃないかなー、なんて。

 

あとシステム面以外だと、ストーリーボスとサブダンジョンボスの強さの乖離が目立ちました。ストーリーを進めるためにサブダンジョンでレベル上げ、という構成なのかなと思っていたので、意外にもラスボスが即撃破できてしまい切ない気持ちに……。


ただこれはRPG慣れしてなくてもストーリーの完結を見届けられるというふうに捉えれば、むしろ良点とも言える気もします。

 

 

また、システム面少し突きましたが、助かった点ももちろんあります。

  • 後戻り不可の場所でのセーブの警告文
  • ダンジョン奥地での帰還選択肢
  • 強敵の前には回復アイテム

などですね。難易度の調整は易し目に設定されているようでしたし、逃げの選択も用意されているという点は非常に良心的で好感が持てました。

 

 

 

 


とまあ、こんな感じで。
衝撃度の高い物語や飽きさせない展開が好きな方や、強烈な個性のキャラが好きな方向けの一作です。

 

追記ではネタバレ込みの感想など。

 

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フリーゲーム「不死王の城」感想

「逃げることは許されても後退することは許されない」

人は過去には戻れない前置き。

 

 

えー、今回はABARAYA GAMESさんところのフリーゲーム不死王の城」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

サクサク死んでオートで進むダンジョン踏破ゲー。

一本道で、クリアまで手こずっても1時間強くらいかと。

 

 

というわけで良かった点など。

 

 

死者の山を築く試行錯誤ゲー

 

バトルはオート、スキルの使用も確率によるので、一度ダンジョンへ潜るとプレイヤーはひたすら見守るだけになります。

が、見守る――もっと言えば観察するのが肝です。どのスキルが有用か、ステータスはどう影響するのか、等々。必要十分のスキル説明文から戦略を練るのが楽しいです。

ポイントがあと一手足りず、できそうでできないコンボに悔しがることもしばしば。この辺りのポイントバランスはかなり絶妙だなあと感じました。

 

一度潜ってからの所要時間が短いので、とりあえずやってみて、プレイしていくうちにわかってくる、というようなプレイ感でした。死に覚えゲーならぬ死にわかりゲー。

 

 

シンプルでストレスフリーな操作感

 

操作はとにかくシンプル。

OP時の「スキル選択」と、「進む」「キャンセル」のみです。

とはいえ、やることは単純でも考える幅は広く、行動を縛られているからこそ面白いと言える作品でした。

また、オートバトルをさくっとスキップで早回しすることも可能です。ボス戦も早回しされてしまうところが気になりはしますが、ストーリー部分はバトルと別枠なのでお話重視の方もご安心。試行錯誤ゲーにおけるテンポもきっちり抑えてあって素敵でした。

さらに、クリアするとリザルトで戦歴が見れるので、こだわり派の方は最短プレイに燃えることもできます。

なお私はゆるゆるゲーマーなので数でゴリ押しました! 邪道かもですが多少の力業も許される戦略ゲーはありがたいです…。

 

 

ストイックな世界観と刺さる物語

 

画面に余計な装飾は一切なく、必要な情報のみを的確に拾えるようなグラフィックになっています。まさに見てわかるってやつですね。

そして硬派な雰囲気の通り、物語も短文ながらザクっと刺されるものになっています。いや、本当、シンプルなほうが効きますよねこういうのって……。

黒基調の画面構成が良世界観を生み出しているなあと感じました。

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

短編ながらも凝縮されている、完成度の高い一作でした。

試行錯誤、鬱展開、硬派、ダンジョンゲー等にピンとくる方へおススメです。

 

追記ではネタバレ込みの自分のプレイ記録など。

 

同作者様の他フリーゲーム感想記事↓

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