「確かに気にはなっていたけど、いてもいなくても良いような、まるで幽霊」
どうにも感傷的な前置き。
えー、今回は、晴れ時々グラタンさんのところで配布されているフリーゲーム「雪葬」の感想をつらつらと書きます。一部レビューっぽくなっているかも。
短編ノベルゲームで、選択肢なしの一本道です。
クリアまで30分もかからなかったかなと。
真っ先に、これは良い雰囲気ゲーと思いました。
名前や、人物や、動機などなど、ちらほら物語の中に謎が出てくるのですが、それは解決されません。なので、雰囲気やキャラクターより事件真相やストーリーそのものをがっつり楽しみたい方には逆にオススメできないかもしれません……。
かくいう自分は、こういう雰囲気大好きなので、短いながらも楽しめました。
メランコリーな感じのする作品だと思います。単純に彼女がヤンデレだとは思いたくないかなあ。もっとこう、ちょっと踏みだす位置を間違えたみたいな、ふらふらしている印象を受けました。ともすれば、彼女の方が死にそうな。
全ての謎は明かされませんが、この作品なら明かされないままの方が想像の余地があって良いなあと思います。読み終えた後も心に残って、色々と考え事にふけってしまいました。
ちょっと時間がある時に、ふっと何か別世界に没入したくなる時に、どうでしょう。
静かで寂しい雰囲気の作品でした。
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