うそうさ〜第二号室〜

フリゲ!鬱展開!ヤンデレ!万歳

フリーゲーム「ルイと街の時計塔」「ニコと呪いの水没図書館」「コメット☆キャンディ」感想

「反骨精神であっと言わせてやろうの気持ち」

そこから斬新な創造が生まれるかもしれない前置き。

 

 

えー、今回はOBAKE YASHIKI(おばけ)さんところのフリーゲーム「ルイと街の時計塔」「ニコと呪いの水没図書館」「コメット☆キャンディ」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。

 

どれもRPG。「ルイ~」と「ニコ~」は繋がっていますが、「コメット~」は単品で独立しています。でも同じ作者様なので一気に感想!

 

 

 

『ルイと街の時計塔』

 

[概要]

エンド1つ+おまけのほぼ一本道RPG。びっくり箱な魔法と歯車機構な技師が絡み合う、でも基本はゆるーいノリ。

 

 

[感想]

 

グラフィックがまずハイクオリティ! それに伴い、目で見る世界観はかなり濃厚です。夜を強調するライトの使い方がまた、上手いんだこれが!

 

一方でストーリーは薄め

なんだろうな、時計塔が止まって朝が来ない!というインパクトの強い導入、これ自体は◎なんです。ただ、そこから何かを解決したりあっと驚かされたりするかと思いきや、肝心の時計塔については「な~んだ知ってた」で流されてキャラクターのほうに焦点が向いたので、ちょっと肩透かしだった印象です。

起承転結の転が無い感じ……? 紹介文などからルイの冒険を想像してたら、キャラ同士のきゃっきゃわいわいで終わったので、本作の意図とは違った方向の期待をしてしまっていたんだな、と。これはあくまで私の問題なんですが。

 

じゃあキャラゲーなのかというと、そこも微妙なところで……。会話イベントは豊富なものの、言ってることがほぼ同じのものもあり、良くも悪くもキャラ一個人ではなくキャラ属性を食べているようでした。シーンごとのテンプレ言動しかなくて、あんまりキャラとしては生き生きしてない感じ……? ピアーニのトラウマ設定とかは好きなんですけどねー……。

特にエクストラダンジョンは内輪ノリ強め。ただボリューム自体はありますし、エンド後のモノローグは別作品に繋がるようなので、良点もありはします。

良点としては加えて、ストーリーの構成について。消えた魔女や謎の仮面の男など、気になる点を用意して引きを作るところはかなり上手いなと感じます。また、投げっぱなしの謎がなくきちんと引きを回収してあるところも素敵でした。

 

あと推しCPが結婚したのでそういう意味ではめっちゃ大感謝ゲーです。フリゲ界の男女カプ、プレイヤーの想像を超えて結ばれがち。感謝。

 

バトルに関しては基本TP技が前提なせいでヒートアップの待機ターンが長く感じたのが気になる点かな。でも「魔法」をしっかりバトルにも取り入れて、MPの使いようがキャラによってガラッと変わるところは、世界観をシステムからも感じて好印象でした。

 

さりげなくボイスが切り替え式で、切り替えポイントがバトルのみなど細やかに設定できる配慮も素晴らしかったです。

 

 

[一言]

下ネタも何でもありで、深く入れ込まずさらっと遊ぶライトなRPGだと思ってプレイするのが吉!

 

 

 

『ニコと呪いの水没図書館』

 

[概要]

前述『ルイと~』および別作『ラルスと~』と関連するRPG。ルイの方は後日談、ラルスの方は一部メインキャラの設定に関わってくるので、事前にプレイしておくが吉。

私はこれを知らずにラルスだけ未プレイでクリアしてしまいましたが、それでも最低限の説明は整っているので、やろうと思えば単体でもプレイはできます。ただ既プレイが無難かな……。

 

 

[感想]

 

ルイ~と比べてかなりストーリーがブラッシュアップされて、思わず唸りました! キャラクターの生き生きした動きを中心にしつつも、「水没図書館」の方へもスポットが当たっていて、起承転結楽しめた想いです。ある程度キャラの間に知識差があるので、どのシーンにも説明役と質問役がいて、舞台設定なども飲み込みやすかった印象。

パーティメンバーの魅力もよりこちらへ迫ってくる感じでした。前作はキャラの反応がシーンごとにブツ切れでテンプレ行動多めだったんですが、今作はちょっとずつ心境の変化が見えたり、揺らぎがあったりして、愛着のわきやすいキャラが多かったように思います。

 

バトルは他と比べるとけっこう難易度高め、かな? 難易度ノーマルでプレイしましたが、属性の比重がかなり高いのとMP管理がピーキーなので、バフデバフコマンドバトルに慣れていないと厳しいかも。

常に動き回っている感じが楽しかったので、個人的には腕が鳴る丁度良い難易度でした。適正レベルで画廊のボスも倒せたので、たぶんベストな遊び方ができた! 気がする! 

なお難易度イージーも用意されているのでご安心です。

 

もうグラフィックは言わずもがなですね! 見ればわかる! 湖のきらめきと水晶の輝き、スチームパンクの雰囲気、色んな要素が楽しめて美しいマップばかりでした。

キャラチップもこれまた細やかで可愛いんだ! 並び替えでいつもリリィを先頭にしてました。可愛いので……。

 

 

[印象に残ったシーン]

 

CP厨としてはリラ×リリィにめちゃめちゃ萌えました~! リラを振り回すのかと思いきや、リリィの方が折れてあげるシーンもちょこちょこあって。リリィは単なるおませさんなわけじゃなくて、ちゃんと内面が大人だから背伸びしたくなるんだろうなあという一貫したものが見えて良かったです。

あと、リラが白夜での云々をリリィに打ち明けるところ! 説得させようとするんじゃなくて、「それはどうしようもないことだから仕方ないと思う」みたいな方向へもっていくのがすごく好きでした。こっちに逃げてこようって言ってくれるの、すごい優しさですよね……。

エンドでのノーデのピクニックって言い方もそうなんですけど、本作はものすごくなんか、寄り添う優しさを感じて好きでした。無理やり押し付けたり壊したりするんじゃなくて、逃げ道を教えてあげるタイプの和解もあるよなあと、改めて気づかされた想いです。

 

あと要所要所の展開は、けっこう鬱だったりエグかったりするシーンがあって、それはそれで興奮しました。ノーデさんはあれで諦めない辺り、めちゃくちゃ優秀な方だったんだろうなと思うし、そこがなおさら刺さりますね……。

バッドエンドのアレが好き! わりとエルさんからしてみればそりゃそうだよな~という納得もありました。さらにあれがあるからこそトゥルーエンドのラストのエルさんの態度がより重みのあるものだと感じられるので、そういうキャラの深まりとしても素敵だと思います。

 

 

[クリア後要素]

 

ネタバレぼかしますが抵触してます注意。

 

クリアすると開発秘話などが見れる他、エクストラバトルが楽しめます。

バトルから。前作や後述『コメット☆キャンディ』などをプレイして、どことなーくこの作者様はプレイヤーに対して意地悪なところがあるなと思っていたんですが、エクストラはまさに底意地の悪さのオンパレードでした。当然諦めました。いやしかしこれをきちんと動く戦闘システムとして組めるのは素直にすごいと思います。

 

続いて没エンドについて。ああいう方向性も自分は好きなんですが、確かにスイッチ押したみたいにきゃっきゃわいわいしだすのは胸糞……というか、それまで積み上げてきたキャラ像が一気に崩れて全員サイコパスって感じに見えるので、英断だったと思います。でもリラのお手手繋ぎシーンが見れたのは嬉しい。わーい。

 

 

[一言]

美麗なマップと切なくもあたたかいストーリーを楽しみたい方向け。

 

 

 

 

『コメット☆キャンディ』

 

[概要]

かわいくてほのぼのな一本道RPG! だと思うじゃん。短編。

 

 

[感想]

 

主人公の容姿だけでなくボイスまで選べる点が大変ポイント高かったですね~! クリアまで数十分くらいの短編ではあるんですが、ボイスが入るシーンも多く、キャラチップもどうやら異なるようで、グラフィック面の丁寧さに惚れ惚れです。

また、終盤の展開はコメットちゃんに愛着が湧くからこそ響くものがありました。じっくり時間をかけて悩んだ甲斐があったものです! はは。

 

どんでん返しについては驚きましたが、それ以上に「こっち方面か!」という納得がありました。敵と戦わずともクリアできるところ含め、色々と上手いんですよね。感嘆の気持ちが一番大きかったかもしれません。

ただ、精神的に揺さぶられるのを楽しむゲームだとも思うので、ちょっともったいない遊び方しちゃったかも。ぬーん。

 

ちなみに初手でバッドエンド(と思われる)ほうへ行きました。あの、エンドロールがない方。いや~デフォ戦好きとしてはつい……。世界観的に存在するかはわかりませんが、きっとテレビかニュースかどこかでコメットの名が轟いていることでしょう!

 

 

[一言]

奇抜な味わいの一作です。