「君は信念を、僕は成長を、二つ合わせて理想を」
掲げて今日もここに立つ前置き。
えー、今回はレパートリーの少ない喫茶店(アルス)さんところのフリーゲーム「天使と悪魔の旗印」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
一本道、バトルとストーリーを交互に繰り返すタイプのRPG。短編ファンタジー。天使と悪魔の半端者の話。
というわけで、特徴など。
旗印に通じるストーリー
タイトル、初めはすごくシンプルだなーと思ってたんですよ。どういうゲームなのかが読めなくて、なんだろう、どこかに置いてある小説のタイトルみたいな感じを受けてたんですよね。
これがプレイし終わった後は、この「旗印」がこれ以上ないってくらいしっくりくるものになりました。
主人公は二人、どちらも天使であり悪魔である半端者です。ここと定められない心細さ、劣等感、奇異を見る人の目。そういう居場所のなさとどう立ち向かっていくか……そんな感じのストーリーでした。
精神的に強い子と弱い子、どちらのお話も見れるからすごくすんなり心に届いたように思います。片方だけだったら、失礼ながらたぶんちょっとばかりは反感を持ってしまったんではないかなあ。両方の考え方が見れたから良いなあと感じられたし、二人が二人であるからこその作品というのが本当に心で実感できたように思います。
オッと思わされるキャラデザ
天使と悪魔。と言うと、西洋なイメージはもちろん根強いかと思いますが、本作のキャラデザは細部がかなり異色です。特にルーンは、なんていうのかな、民族調な感じ?
元々この作者様は絵師さんとして知っていて、キャラデザ自体いつも好みだなあと思っていたんですが、本作でもそのセンスは遺憾なく発揮されていました。
全身画で隅々まで装飾等々が見れるのも嬉しい! 腰羽根良いですよね~。
欲を言えば、全身になると立ち絵の距離が離れてしまうので、バンと思い切り画面半分浸食する勢いで出してしまうか、バストアップでの差分が欲しかったなあと思いはしましたが……。サイドビューでデフォルメ版の立ち絵も見れるし、絵の種類自体はかなり多いので多くをねだりすぎかなー、なんて。
嬉しかったのは、仮要員で仲間にできるモブキャラにもしっかり立ち絵があるところ! てっきりちょっとしたセリフだけだと思っていたので、思わぬところでも登場してくれてとっても嬉しかったです!
シンプルなゲーム制
ダンジョン攻略などはなく、ゲーム性はシンプル。バトルの場は同じワンマップの繰り返し、道中のクレセントの反応などもほぼ同じで、敵の特徴解説も意味があるのは前半の2回ほど。若干の作業ゲー感は否めません。
それでも多少なりの工夫は認められます。サイドビュー形式自体がまず斬新ですね! どうしても自分はフリゲ慣れしてしまっているので、ウディタですっかり見慣れた画面とは異なっていて目新しかったです。
バトルの難易度はちょうどいい感じかな? MP管理が若干シビアで、レベル上げは必要な感じ。閃きシステムなども搭載されており、通常攻撃の連打だけにはならないような調整がされています。
ゲーム性をお求めの方とはミスマッチを起こしそうな気もしますが、ゲームらしさ、独自要素はきちんと持っている作品だと感じました。
とまあ、こんな感じで。
こじらせた男の子と優等生の女の子、「太陽と月」と見せかけた「月と太陽」、男女バディものなどがピンとくる方に。
本作品のキャラがゲスト出演する別ゲー↓