「君は明かりを灯しても良いし、灯さなくても良い」
いずれにせよ君自身が強き光になるさだめな前置き。
えー、今回はFoomalさんところのフリーゲーム「影明かし」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
さくさく進めて探索と爽快バトルが楽しめる、ダンジョンRPG。プレイ時間はノーマルで1時間半くらい。そこそこゲーム好きの自分だと適正レベル-3でも物足りなかったので、戦闘好きなら遠慮なくハードでチャレンジして欲しいかも。
というわけで良かった点など。
隅から隅までストレスフリー!
壺を一つ一つ決定キーで調べたり、開けられなかった扉をうろうろ探しに戻ったり、雑魚敵を全部倒したり――――そんな一手間を一切合切ざくっと斬り捨ててあるのが本作の一番の特徴です。
アイテムはエンターキーすらいらず体当たり取得、直後に説明文が出て内容把握もばっちり。武器防具はその場で装備ができて、スキルは3種類を除いて全てパッシブ。ワープシステムは当然ながら、開け損ねた扉もチェックできて、宝箱残数まで常に画面表示。
もうとにかく至れり尽くせりの仕様でした。
しまいにはもはやメニューを開くことすら不要とばかりに、Qキーでのクイックセーブまで搭載されてます。もちろんロードもありません。起動即ゲーム開始です。
いやあ、ここまで無駄をそぎ落としたゲームには初めて出会いました!
プレイヤーはひたすら戦い、宝を集め、進むだけでよいのです。おかげでかなりテンポよく、どこまでも進んでいける中毒性がありました。
置いてけぼりにはしない配慮
さくさく進めるうえで、配慮を感じたのはマップ構成と雑魚敵の配置です。
まずはマップから。中盤になると開けられる扉も増えてフリーシナリオちっくなプレイ感になるんですが、それでも何が凄いって、迷子にならないんです。迷子にならないんですよ! 行き止まりは大抵マップを一度切り替えるだけで判断できるので、長々進んで長々戻ってということは全くありませんし。そうでない分かれ道は正規ルートに繋がっているほか、4つも5つも道が繋がるような蜘蛛の巣マップは一切ありません。
そう、方向音痴に優しいゲームなんです!
最悪迷ってもワープ移動があります!
なんてありがたいんだ……! 私にとってフリーシナリオ苦手な要素第一位が「迷子になる」だったのでこの配慮は本当助かりました。
続いて雑魚敵について。
基本的に本作は雑魚敵を倒す必要は全くありません。道を塞ぐ敵さえ屠っていれば良い感じにボスは倒せます。私の場合、道具すら使いだしたのは周りがレベル35とかになりだしてからですし、お金は一切使わず気づけばクリアしていました。
レベリングは不要……それでも雑魚敵が配置してあるんです。この配慮がいいなあと思って。
つまり、バトルが苦手でもレベリングしてゴリ押しできるように作られているんですよ。雑魚敵も極論言えば無駄な要素なんですが、ここは多様なプレイヤーを受け入れるために残してあるのかなー、なんて。詰将棋ではなく楽しめるところだけ楽しめる、ライトな優しさを感じました。
最低限だけど達成感のあるストーリー
起承転結のドラマチックさはなく、ゲーム自体は終始ひたすら突き進むストイックなスタイルです。しかしながら、戦闘前のボスの前口上や締めの一言はばっちり決めてくれる、ここが実に熱かったです。
クリア後の解放感がすごく好きなんですよね! クリアしたぞっていう爽快感が味わえて、すごく気持ち良かった!
ストーリー自体は有って無きようなものなのでストーリー重視の型にはミスマッチかもしれません。が、最低限のテキストから察せられる世界観や熱さは十分に感じられるお話でした。
事前行動でバフデバフ丼をつくろう!
ラスト、一番熱い点であるバトルシステムについて。
道具とスキルの使用にターンを消費しないところがかなり新鮮でした。事前にデバフを振りまいて自分に強化をかけて、最強状態で挑む1ターン目のなんと興奮することか。
私、別ゲーでも事前行動で攻撃できるスキルにドハマリしてたんですよねえ。この手のバトルどんどん増えて欲しいなあ!
事前に敵の強さがわかるので適正レベルもわかりますし、格下は自動で倒される便利スキルも用意されていて、バトル面についても色々とスムーズ。厄介な雑魚の増援がスキル一つでにぎやかしになる姿はまさに爽快。連撃のエフェクトやSmash表記にもテンションがあがります。弱点属性が明確な点や、装備の付け替えにターンを消費しない点も、かなりプレイヤーに対して真っ向勝負なつくりをしているなあと思います。
次なる敵を求めてわくわくしすぎて腕をフルスイングしたくなる楽しさでした。
その他、クリア特典の某項目などはRPG作者様も垂涎ものなのではないかなと勝手に思ったり。
ともあれ、さくさく進みバトルが熱い、ストイックな一作でした!
追記ではクリアリザルトをベタ貼りしておきますね。人のリザルトが見たくなるゲームは良いゲームだ!
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